2007年12月31日

『G戦場ヘヴンズドア 全3巻』日本橋ヨヲコ

[ Book]

一流漫画家の父に反発して小説家を目指す高校生「堺田町蔵」は,その原稿を読んだ無口な級友「長谷川鉄男」に一緒にマンガを書いて欲しいと頼まれる.
ひとたびは申し出を断った「町蔵」だったが,「鉄男」が小学生の頃に書いたマンガを読んで...

2007年は本(マンガを含む)に関する記事を114個ほど書いた.このところ,色々忙しくて本を読めていないので,自分では100冊は読めなかったと思っていたのだが,前半(というか入院中)の貯金でなんとかクリアできたようだ.

ということで,毎年恒例の各部門のベスト1だが,少年マンガ部門のベスト1はこの『G戦場ヘヴンズドア』.

基本的には主人公2人が一緒にマンガを描くという話なので,藤子不二雄の『まんが道』の現代版とか平成版と呼ばれることも多いのだが,そっちの方は読んだことがないのでよく分からない.
ただ,マンガを書く話ではあるのだが,それぞれの父親との対立なども絡めて描かれているので,きっと『まんが道』よりはドラマティックなんだと思う.

まあ,そういう能書きはともかく,この作品はひたすらに

熱い!!

のだ.
何十回も読み直していると思うのだが,そのたびに鳥肌が立ってしまうくらい.
内容は既に知ってるのに,どうして?と自分でも呆れてしまうのだが,事実なんだから仕方がない.
この記事を書くためにまた読み直したのだが,やっぱり最終巻のクライマックスのシーンで鳥肌.うーむ...


で,他の部門については以下のとおり.
・活字本 フィクション部門
『少女七竈と七人の可愛そうな大人』桜庭一樹
宇月原晴明の『黎明に叛くもの』と最後まで悩んだが,2007年は桜庭一樹がブレイクした年だと思うので,こちらを.
作家で選ぶとすると,辻村深月と宇月原晴明の二人の作品が収穫だったかな.

・活字本 ノンフィクション部門
『あなたの町の生きてるか死んでるかわからない店探訪します』菅野彰×立花実枝子
もうこれはダントツ.大爆笑させていただいた.

・少女マンガ部門
該当無し
これは悩んだのだが,今年は該当無しということで.
当初の予定ではTONOの『チキタ★GUGU』の最終巻が出ればコレになったのだろうが,出版社の倒産のせいで(作品自体は朝日新聞社に引き取られた)スケジュールが変更されて年内には出版されなかった.
また,おがきちかの『Landreaall』のウルファネア編が完結していればコレになったんだろうけど,最新刊でもまだ完結せず.
そうなると,同僚の奥様に借りた『レディー・ヴィクトリアン』になるんだけど,手元に置いて何度も読み返すかというと,うーん...なので(悶絶するくらい面白いんだけどね),今年は該当無し.

ということで,2008年も面白い本に出会えますように.

コメント (2)

えーと。
まずは、良いお年を。もうすぐ明けますが。
『遠まわりする雛』の記事の時も、屑クッション(本来はこのネーミングではないはずなのに、つい呼んでしまう屑クッション…)の試用記事の時も、コメントしようかどうしようかともたもたしているうちに年の瀬を迎えてしまったのでした。
体調はもう大丈夫ですか?来たる年も、色々なお店や本のご紹介、楽しみにしております。
様々な良きものに出会える年でありますように。


体調の方は今のところ問題ないのですが,そろそろ老化現象が...
ということで,無理せずボチボチ更新していきますので,今年もご愛顧のほどをよろしくお願いします.


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