2005年11月30日

『村田エフェンディ滞土録』梨木香歩

1899年のトルコ・イスタンブール.かの地の歴史文化を学ぶために招かれた村田は,英国人のディクソン夫人の屋敷で,ドイツ人のオットー,ギリシャ人のディミトリス,トルコ人のムハンマドと共に生活をしている.
ただでさえ国際色豊かな屋敷だが,ビザンティンの衛兵やお稲荷様,さらにはエジプトの神様までやってきて...

同じ作者による『家守綺譚』の評判が高く,本屋大賞にノミネートされたりもしたのだが,これまで読んだことがなかった.
じゃあ読んでみようかと思ってはいたのだが,要チェックメモに書いていなかったため,図書館に行っても何度もチェックし忘れていた.
松山市立中央図書館で貸出冊数を埋めるための本を探していたところ,『家守綺譚』のことをたまたま思い出したのだが,無かったので同じ作者の本作を借りてきた.

タイトルにある「エフェンディ」というのは学問を収めた人に対する尊称で,「滞土録」の「土」はトルコのこと.
なので,タイトルは「村田先生のトルコ日記」ぐらいの意味だ.
なので内容も,主人公の村田がトルコにいる間の身の回りの人々や出来事のことについて書いたという形式になっている.

世間の評価が高い作者なので,それなりに期待して読み始めたのだが,これがどうもとっつきにくかった.面白くないわけじゃないんだけど,妙に淡々としているのだ.

「私には合わないタイプかなあ」などと思いつつ読んでいたのだが,次第に引き込まれていった.
相変わらず淡々とした感じにさまざまなエピソードが描かれていくのだが,表面的にはそれぞれのエピソードを描きながらも,その後ろで何かが積み上がりつつあるような感覚がある.
スリルとサスペンスを追求するような作品では全然ないのだが,まるで落ち物ゲームで連鎖を仕掛けているときのような感じがしたのだ.

「さて,どういうオチになるんだろう」とワクワクしつつ読み進めていったのだが...

「えっ,ここで?」



「はぁ? えらくアッサリと...」



「...」



「ぐはっ,そうきたか...」

ということで,思っていたのとは全然違う形ではあったが,ラストは見事にやられてしまった.ありがちといえばありがちなんだろうけど,読んでいて鳥肌が立ってしまったくらい.

なお,ラストは『家守綺譚』とつながっているらしいので,少々意味不明なところがあった.順番としては『家守綺譚』から読んだほうがいいようだ.
順番が逆になってしまったが,こちらも読んで見なくてはなるまい.

最後に気に入った箇所を引用.

 ――人は過去なくして存在することは出来ない。
ディミトリス
 ――こんな事は何でもないことだ。「私は人間だ。およそ人間に関わることで、私に無縁なことは一つもない」
ディミトリス
 ――その人はこう答えた。「ええ、いつまでも繰り返すでしょう。でもその度に、新しい何かが生まれる。それがまた滅びるにしても、少しずつ少しずつ、その型も変化してゆくでしょう。全く同じように見えていてもその中で何かが消え去り何かが生まれている。そうでなければ何故繰り返すのでしょう。繰り返す余地があるからです。人は過ちを繰り返す。繰り返すことで何度も何度も学ばねばならない。人が繰り返さなくなったとき、それは全ての終焉です」と。
ディミトリス
投稿者 saihide : 00:10

2005年11月29日

大成ラミックの株主優待

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大成ラミックから株主優待が届いた.
大成ラミックの株主優待は年2回なのだが,私が受け取るのはこれで3回目.
これまでの傾向と今回の内容からして,どうも夏を迎える時期(6月)に届くのは冷やし中華や焼肉などの夏向きの商品で,冬に向かう時期(11月)に届くのはそうでない商品と,季節をある程度意識してくれているようだ.

今回の内容は,ラーメン2人前,スープ3種類,パスタ&パスタソース2種類,うどんと蕎麦,和風つゆのパック5袋,そして丼のタレ5袋.

ちなみに昨年の秋は,ラーメン2人前,うどんと蕎麦&つゆ,そして炊き込みご飯の素2種類と浅漬けの素2種類.
で,実はそのうちの炊き込みご飯の素と浅漬けの素は未だに在庫が残っていたりする.ご飯を炊かない生活を送ってるからなあ.
今回は,炊き込みご飯と浅漬けがなくなって,その分がパスタとスープになっているわけで,これなら手軽に作れそうだから不良在庫になることはないだろう.

で,ちょっと気になったのが丼のタレ.

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天丼,親子丼,かつ丼はいいだろう.どれも醤油・みりん・だし(好みによって日本酒,砂糖)の組み合わせだ.
牛丼はちょっと微妙な気もするのだが,これをベースに色々と追加すればできなくはないだろう.
しかし,うな丼のタレは無理だろう? 確かにうな丼のタレも原料は砂糖や醤油,みりん,日本酒など共通のものを使っているけど,粘度が全然違うぞ.
それとも私が知らないだけで,世の中には粘度の低いシャブシャブとしたタレを使ったうな丼が存在しているのだろうか...

投稿者 saihide : 00:12

2005年11月28日

下鴨神社

先日の出張の際に京都大学で研究会があったので,そのために京都に行った.
わざわざ京都まで行くのだから,京都大学以外にも行ってみようということで,地理的・時間的に行けそうなところを調べてみた.
すると,下鴨神社くらいしか条件が合うところがなかったので,下鴨神社に行ってみた.

あまり下調べをしていったわけではないので,出町柳駅で掲示されている地図で場所を確認.とりあえず鴨川にそって北上すればいいらしい.

下鴨神社の周辺には糺(ただす)の森という,京都が拓かれる前からの原生林が残っているらしい.
原生林というくらいだからスゴイ森なんだろうなあ,などと考えつつ移動していると,森っぽいところを発見.早速入ってみると,それほど木は生えていない.
木は生えていないのだが,山のように古びた自転車が置いてある.さすがは千年の都,そんなに昔から自転車があったのだなあ...などということはもちろんない.
そこは糺の森ではなく,単なる公園で,その中に放置自転車が山のように保管されていただけだった.

その自転車公園を抜けて,ちょっと歩くと,本当の糺の森の入り口があった.

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原生林というくらいだからスゴイ森なんだろうなあ,などと考えていたら,いきなり建物があった.どうやら正面入り口ではないところから入ってしまったようだ.

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建物横にあった看板を読んでみると河合神社というところで,方丈記で有名な鴨長明ゆかりの神社とのこと.

中には複数の建物があり,それぞれに説明書きがあるのだが,一番面白かったのがコレ.

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方丈記の書名の由来になった鴨長明の住まいである方丈を復元したものだ.
やはり説明書きがあったので読んでみると,今の基準でいくと5.5畳くらいの広さとのこと.この5.5畳というのはバス・トイレを含まずの広さ(囲炉裏は含んでいるのでキッチンは含むのか?).現在の私の住居の生活空間が約5畳なので,ちょっと親近感を覚えてしまう.
で,驚いたことにこの建物,分解組み立て式.住んでいるところに飽きたら,家を分解して持ち運び,気に入ったところで再び組み立てるのだという.うーん,全然知らなかったぞ.
この構造のヒントになったのが,下鴨神社が21年ごとに遷宮することなのではないかと書かれていたのだが,そのことも知らなかった.

他にも鴨長明ゆかりの展示があるらしいのだが,拝観料が必要ということなので,見ないで河合神社を出る.
しばらく歩いてゆくと本道に合流.そのとなりに小川が流れていた.
そういえば,先ほどの説明に鴨長明ゆかりの小川があると書いてあったなあ.
鴨長明ゆかりの小川というと...「ゆく川の流れは絶えずして」の,あの「川」か! これは撮影せねばなるまい!

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と,張り切って撮影したところで,ほとりにあった説明書きを発見.
読んでみると,「ゆく川の流れは絶えずして」の川ではなく,「石川の瀬見の小川の清けれはつきも流れをたつねてそすむ」という和歌に出てくる「瀬見の小川」というものらしい.そんな和歌,聞いたことがないぞ...

ちょっと残念に思いつつ,本道を歩いていく.

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うーん,原生林でイメージするような鬱蒼とした森ではないけど,適度に雑然としていて言い感じの森だなあ.散歩するのに良さそうだ.

そのまま進んでいくと,立派な鳥居を発見.

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森の緑に目が慣れた後に,この鳥居の朱色は鮮烈だなあ.
鳥居をくぐって境内へ.お守りや各種グッズを売っている社務所や平安貴族の撮影シーンを見てから,立派な楼門をくぐる.

神社といえば神々の住まいなので,下手に写真を撮るのは遠慮したほうがいいだろうということで,ここからは写真はナシ.

境内は七五三や結婚式でにぎわっていた.七五三はともかく,文化財(さらには世界遺産でもある)で結婚式というのもおかしな話のような気もしたが,神社というのは本来は宗教施設なのだから,結婚式などの祭事を行うのは当然のことなんだろう.

境内には色々な社があったのだが,その一つとして御手洗社という社と「みたらしの池」という池があった.
説明書きによると,この「みたらしの池」が「みたらし団子」の発祥の地らしい.そういえば,どこかの灯篭に「みたらし団子」だか「みたらし茶屋」だか書いてあったな.これは食べねばなるまい.
ということで,神社を出て駅方面に戻りながら,みたらし団子を食べられる店を探してみたのだが,残念ながら見つけることができなかった.
この記事を書くために検索してみたところ,加茂みたらし茶屋というところが老舗らしい.残念.

投稿者 saihide : 00:01

2005年11月27日

カゴメの株主優待

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半年ごとのお楽しみ,カゴメの株主優待が届いた.
春に比べると,秋に届く方は食べ物系が少し多めになっている.

昨年の秋に届いた株主優待の中には海鮮イタリアン鍋というのがあったのだが,一人暮らしの身ではなかなか使い辛く,ようやく食べることができたのは,なんと賞味期限を1ヶ月過ぎた頃.

今回も同じような鍋物系の商品が入っていたらどうしようと思っていたのだが,今回はレンジ調理食品が2つということで一安心(昨年はレンジ調理食品と鍋用スープだった).
これならすぐに食べ尽くしてしまいそうだ.

投稿者 saihide : 08:30

2005年11月26日

Capoclasse(イタリアン)

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大阪には「船場」という企業が集まっている地域があって,御堂筋や堺筋といったメインストリートに面した場所には有名企業や大企業の入った立派なビルが,ちょっと中に入ると中小企業の自社ビルや雑居ビルが林立している.
今回行ったのは,その船場でも南船場というところにあるCapoclasseというイタリアンの店.
前回の出張の際,歯医者で読んだ雑誌の何かのランキングで2位だった店だ.それだけなら行こうとは思わなかったのだが,その記事に愛媛から取り寄せた野菜を使っているとあったので興味を持ったのだ.

事前に地図で場所をチェックしていたのだが,店が二階にあるので気がつきにくい.よく見ると,イタリアの国旗が飾られているし,階段の前に今日のメニューが書かれた黒板があるんだけどね.

混雑を避けるため,13時ごろに行ったのだが,それでもほぼ満席.空いていた一番奥のカウンター席へ座ることに.

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店内はこんな感じ.コンクリート打ちっぱなしの壁のわりに,それほど冷たい印象を受けないのは要所要所に木を使っているためか.カウンターだけを見ると,食器や食材が適度に雑然と並べられていて温かみを感じるくらいだ.

ランチは,オードブル+パスタ+パン+ドリンクまたはデザートで1000円と,それに肉または魚のメインディッシュが付いた2400円の2種類.
このあたりはオフィス街なので,そこかしこに食事処はあるのだが,通りすがりに看板などでチェックした限りでは700円程度が相場だろう.それに比べると高いのだが,ラッシュをはずしてもまだ満席になるくらいだから,それだけの価値があるということなのだろうか.

昼食に2400円も出せるほど裕福ではないので,1000円の方を注文.+150円でドリンクとデザートの両方を楽しめるというので,それにしてみた.

しばらく待っていると,オードブルとパンがでてきた.

CapoClasse_3.jpg

縮尺が分かりにくいかもしれないが,量は少な目かな.まあ,オードブルだしなあ.
でも種類は多かった.特に説明がなかったので,間違っているかもしれないが手前から時計回りに,

・カボチャのグラッセ
・パプリカのソテー
・ポテトサラダ(微妙に違うような気もするが)
・インゲンのオムレツ(インゲン以外にも入っているけど)
・鶏肉のポアレ(違うかも...)

の計5種類.どれも美味しかったのだが,特に印象的だったのはカボチャ.おそらくバルサミコ酢がかかっているのだろう,カボチャの甘みとバルサミコ酢の複雑な酸味が合わさって,面白い味になっていて美味しかった.


続いて,一緒に出てきたパンの拡大写真.

CapoClasse_4.jpg

こうやって見ると普通のフランスパンっぽいが,フランスパンとは違っていて,もっと柔らかい.
そしてなにより,切る前の形状がフランスパンとは全く違っている.
店内の写真の右下のあたり,木箱の上に載っている座布団状の物体に注目して欲しい.実はこれがパンなのだ.
お客さんに出すたびに,この座布団状の物体を切って,さらにオーブンで温めて出してくれる.ちなみにおかわり自由だ.
色々調べたところ,どうやらフォカッチャの一種らしい.フォカッチャって小さいものしか知らなかったけど,こういう座布団状のもあるんだな.

で,次にパスタが出てくるのだが,パスタはトマト,オイル,クリームの3種類があり,それぞれ日替わりになっている.
この日のパスタは,トマトが小蛸とキャベツのピリ辛,オイルが生ハムとブロッコリー,クリームが魚介ラグーと白菜だった.
どれにしようかかなり悩んだのだが,生ハムに惹かれて,オイルのパスタを注文した.
私が座った席はちょうど調理台の正面で,パスタを調理するところがよく見えたのだが,それを見ていると,トマトもクリームもどちらも旨そうで,思わず注文の変更が可能かどうか聞いてしまいそうになったくらい.
忙しい時に混乱させるのも申し訳ないので,注文の変更はしなかったのだが,それで出てきたのがコレ.

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うーん,これはこれで旨そうだ.
食べてみたところ,パスタは想像していたよりもちょっと硬めで,かなり歯応えがある.でも,ちゃんと茹でられていないとかとは全然違っているので,そういう種類のパスタなんだろうか.かなり旨いぞ.
パスタが硬めだったのに対して,ブロッコリーはちょっと柔らかめ.個人的にはもうちょっと硬いほうが好みだが,世間的にはこれくらいでいいのだろう.
しかし,何と言っても生ハムが美味しかった.これまで生ハムを食べてもそれほど美味しいとは思ったことがなかったけど,初めて美味しいと思った.以前,塩漬け肉を作るために色々と調べたとき,「肉の旨みが凝縮」という表現があったけど,なるほど,こういう味のことを「旨みが凝縮している」というんだな.

そして最後にデザートとコーヒー.

CapoClasse_6.jpg

今回のデザートはチーズケーキ.スフレタイプで美味しかった.
コーヒーは注文するたびに豆を引き,マシンで入れるタイプ.以前行ったイタリアンの店も同じようなタイプだったのだが,最近はこれがスタンダードなのだろうか.

忙しかったので,店の人に愛媛の野菜の話などを聞ける雰囲気ではなかったのだが,そういうのを差し引いても大満足だった.
あと,たまたま座った席が調理台の目の前だったので,色々と面白いものが見れた.特にオーブンというのは単に肉や魚を焼くだけでなく,パンや食器を温めるためにも使うんだというのが発見だった.

投稿者 saihide : 00:28

2005年11月25日

『冷蔵庫との対話』アクセル・ハッケ

機械が苦手で悲観主義的な中年男性の,勝ち気な妻のパオラ,かわいい息子のルイス,そして廃棄されることに怯えながらも電子レンジを憎悪する昔なじみの冷蔵庫のボッシュとの生活を描いたエッセイ集.

ネットの書評などで興味を惹かれたものについては書名をメモっているのだが,この本もその一つ.しかし,メモっているのが書名だけなので,どうして興味を惹かれたのがよく分からない.

いつものごとく松山市立中央図書館所蔵なのだが,検索でヒットしたときは「こんな本まであるとは,侮り難し松山市立中央図書館!」と思ったのだが,著者はドイツで有名な作家(『ちいさなちいさな王様』というのが有名らしい)のようで,私が知らないだけで実は所蔵されていて当然だったのかもしれない.
児童書以外にもコラムも書いているようで,本書は新聞に連載されたコラムを集めたものとのこと.

内容は,思わずクスクス笑ってしまうような中年男のボヤキといえばいいだろうか.
訳者はあとがきで山口瞳の『男性自身』シリーズや東海林さだおのエッセイが近いと書いているが,私はこれらを読んだことがないので本当に似ているのかどうかは分からない.
しかし,読んでいて思わず思い出したものがある.穂村弘のエッセイだ.そのボヤキっぷりや妄想ぎみなところもソックリ.
穂村弘のエッセイを好きな人はこちらも気に入るのではないだろうか.

ということで楽しく読み終えたのだが,結局どうして興味を惹かれたのかは不明なままだった.
たぶん,冷蔵庫を会話相手にする現代人の孤独がどうのこうのという感じじゃないかと思うんだが,全然そんなシリアスな本じゃなかったしなあ.

投稿者 saihide : 01:29

2005年11月24日

こまどり(喫茶)(BlogPet)

グラハムがこまどりまで緊張するはずだったの。
しかしきょうは、階段を挑戦した。
しかしこまどりまで挑戦した?


*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「グラハム」が書きました。

投稿者 graham : 09:58

愛媛県の新規成長ビジネス創出支援事業

私は日経テレコンという情報サービスを利用していて,その中にキーワードを指定しておくと,それが含まれている日経新聞の記事をメールで教えてくれるサービスがある.
ウェブを見れる環境があれば記事の本文も読めるので結構便利なのだが,出張中,そのメール経由で愛媛県が新規成長ビジネス創出を支援するという記事を見つけた.

今回は5件が採択されたのだが,そのうちの1件が,某教員経由でちょっと前に話を聞いた,うちの学科の卒業生(だったっけ?)が作ったビジネスプランだった.
今回の支援を受けて,誕生日関連のポータルサイトを運営する会社を設立するらしい.
私はその本人とはおそらく直接の面識はないのだが,頑張ってもらいたいものだ.

あと,以前記事にしたmaplog.jpの運営元であるニューウェイブも今回採択されていた.maplog.jp関係の新事業をするということだろうか.

もうちょっと詳しい情報が欲しかったので,愛媛県のウェブサイトで検索をかけたところ,採択決定のアナウンスがヒット(どうでもいいが,支援内容が分からないぞ>愛媛県).
これによると,maplog.jpを中核に,「写真アルバム共有サービス機能などを備えたポータルサイトの運営」を行うとのこと.うーん,flickrみたいなサービスをするってことかなあ.

なお,そのmaplog.jp,以前は表示した地図上の地名を含んだblogを収集するだけだったのだが,いつの間にか,それらのblogを対象にキーワード検索をかけられるようになっていた(スタッフブログも始まってた).
これって,とても便利なサービスになるかもしれない.例えば,松山の地図を表示した状態で「ラーメン」を検索すると,松山のラーメン店を紹介したblogがヒットするわけだ.

しかし,このサービスが便利になるかどうかは,情報を提供してくれるblogの数がどれだけ増えるか,そして,それらのblogがちゃんと地名を書いてくれているかに依存している.
というわけで,blogをお持ちの方は,できるだけ地名を入れるようにしましょう.
ちなみに私はmaplog.jpを知って以来,店の紹介には地名を入れるようにしてます.

投稿者 saihide : 00:22

2005年11月23日

カンフォーラ@京都大学

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京都大学で研究会があったので京都へ.研究会は午後からだった,昼食は京都で食べることになったのだが,そこで思いついたのがニュースで取り上げられたこともある京都大学の食堂.
大学食堂とは思えないようなお洒落なところで,アルコールも提供しているという.某教員が絶賛していたということもあり,そこで食べることに決定.
ニュースで取り上げられていた食堂,というかレストランは2軒あるのだが,期間限定メニューがあるということで,時計台前のカンフォーラへ行くことにした.

かなり混雑しているという話だったので,昼時を少しはずそうと思って13時頃に行ったのだが...

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店の外にまで行列ができていた.
いくらお洒落とはいえ,所詮は大学食堂,この行列に並ぶというのは少々シャクだ.
ということで,時計台の中にあるもう一軒のレストラン,ラ・トゥールに行くことに.

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こんな感じの立派な時計台の中へ入り,レストランを探したところ,こちらにも行列が...
カンフォーラがカフェという位置づけなのに対して,ラ・トゥールはちゃんとしたレストランとのことなので(ちなみにカンフォーラは大学生協が運営しているが,ラ・トゥールは民間企業が運営している),食事時間はラ・トゥールの方がかかりそうだ.ということは,同じ行列でもカンフォーラの方が待ち時間は短いか.

ということで,カンフォーラまで戻り,おとなしく行列に並ぶ.寒空の下で待つこと20分ほど,ようやく店内に.
店内を見てみると,カウンター席が空いている.どうせ一人だからカウンター席に回されるだろうと思ったのだが,私の前の客(4人組)のための席が空いていないということで,その客用の席が空くまで待たされた.
ファミレスみたいに人数を記入するボードを用意して,それと空き席を見ながら柔軟に対応すれば,もうちょっとは回転がよくなるんじゃなかろうか.
などと考えていると,ようやく順番に.やっぱりカウンター席に回された.

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店内はこんな感じで,明るくてお洒落な店なのだが,客層がどう考えても大学食堂ではない.家族連れや年配の人が結構いる.どう考えても大学関係者よりも部外者の方が多いぞ.

店のシステムとしては,普通の大学食堂で一般的なセルフサービス,先払い(食券制度を含む)ではなく,店員がテーブルまで来て注文を取り,配膳をしてくれ,最後には片付けまで行う,支払いも別にあるレジで後払いというスタイル.要するに普通のレストランのスタイルだ.

という感じで観察していたのだが,注文を取りに来ない.
忙しそうだし,ちょっとくらい待つのは仕方ないかなと思っていたのだが,10分くらい待っても来ない.
お冷を持った店員さんが近寄ってきたと思ったら,私の後に座った別の一人客を先に接客し,そのままどこかに行ってしまった.
外でも待たされ,中でも待たされ,いい加減に腹が立ったので,店員さんが気がつくまで意地でも黙って待っていようかとも思ったのだが,それをやると研究会に遅れてしまいそうなので,仕方なくカウンター内でパフェを作るのに忙しそうなお兄さんをつかまえて注文した.
なお,その後しばらくしてから別の店員さんが注文を取りに来た.遅い!

で,注文した料理なのだが,週替わりのランチがメイン,スープ,サラダ,パンまたはライスで577円,同じく週替わりのパスタランチ(パスタ,サラダ,パン)も577円,そして特別ランチが682円なのだが,この特別ランチがメイン,パスタハーフサイズ,スープ,パンという豪華ぶりなのだ.
どう考えても特別ランチがお得なのだが,現在は学長プロデュースによる期間限定カレーフェアを開催中.特別ランチは京大までくればいつでも食べられるが,このカレーは今回を逃すと食べられないだろう.
ということで,カレーを食べることに.シーフード,ビーフ,キーマ,野菜,ステーキの5種類のカレーと白米,五穀米,サフランライスの3種類のライスの組み合わせで15種類のカレーを食べられるのだが,今回はシーフード&五穀米にしてみた.

注文も終わったし,店内の観察もだいたい終わった.あとは料理が来るのを待つだけ.
ということで,本を読んで待っていたところ,店員さんが料理を運んできた.

「おまたせしました,ステーキカレーです」

えーっと,それは私が注文した料理じゃないんですけど...
しかも,あなたが一緒に持ってきた伝票にはシーフードカレーと印刷してあるじゃないですか...

謝罪の言葉と共に店員さんは戻っていったのだが,もしかして今からシーフードカレーを作り始めるのだろうか? まだ待たないといけないのか? この調子でいくと,研究会に遅刻してしまうぞ...
などと,戦々恐々としていたら,程なく注文した料理が到着した.

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シーフードカレーということで,具はエビ,ホタテ,イカ,アサリ.かなり具沢山で,食べ応えがあった.
カレー自体はかなりスパイシーで,結構辛い.いわゆる「カレーライス」(=日本のカレー)のルウの辛さとは違った辛さで,思わずラルキーを思い出してしまった.
今回のカレーフェアは具の種類に応じて「だし」も変えているそうで,シーフードカレーはフュメ・ド・ポワッソン(洋風魚介のだし)を使っているという.しかし,フュメ・ド・ポワッソンの味なんて知らないし,それよりもスパイスの辛さが前面に出ていて辛い.
五穀米については,もっと色々な穀物が入っているようなイメージがあったのだが,白米の比率が高いのだろうか,ところどころに米以外の穀物がポツポツと見られるくらい.まあ,白米比率が低いと食べにくそうだから,そのあたりも考慮して比率を決めたのかもしれないな.

これで682円.大学食堂という先入観があると,値段の割には量が少ないと思ってしまうが,一般のレストランで魚介類がこれくらい入っているとなると,もっと値段は高くなるだろうから,そう考えるとお得なのかもしれない.
しかし,このカレー一皿と,メインにパスタも楽しめる特別ランチが同じ値段なのだが,それだったら特別ランチの方がお得度は圧倒的に高いよなあ.やっぱり特別ランチを頼むべきだったか.

ということで,メニューの選択を間違ったなあと公開しつつレジに向かったところ,私の前の客がレジでもめていた.
うーん,従業員に問題があるのか,それともシステム全体に問題があるのか...
どちらにせよ,店舗のキャパシティ以上にお客さんが殺到しているのが最大の問題か.繁盛しすぎるのも問題だなあ.

投稿者 saihide : 00:01

2005年11月22日

大阪&京都出張 小ネタ集

先週末から大阪と京都に出張に行っていた.
ということで,例のごとく小ネタを少々.

・街は早くもクリスマス
あと1ヶ月でクリスマスということで,大阪の繁華街では既にクリスマス商戦が始まりつつあり,あちこちにクリスマス関連の飾り付けがされていた.

ということで,これが

Glico_1.jpg

こんなのになっていた.

Glico_2.jpg

さすが大阪である.


・古式ゆかしい
京都に行った際,神社を訪れてみたところ...

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さすが京都だ.平安貴族が今も存在しているとは...

HeianKizoku_2.jpg

実は神社の広報用か何かの写真撮影だった模様.


・専用
京都に向かう途中,大阪環状線に乗った.内回りと外回りのホームを間違えるというお約束もしつつ,ホームの列に並んでいたところ...

JoseiSenyou.jpg

おっと,女性専用車両の乗り場だった.どうりで並んでいるのが女の人ばかりのはずだ.



あれ,今日は土曜日だし,9時を過ぎてるから,女性専用車両じゃあないよな?
なのに男性がこの列に並ばないのは,習性なのか,それとも「君子危うきに近寄らず」なのか...

投稿者 saihide : 07:59

2005年11月21日

『All You Need Is Kill』桜坂洋

謎の侵略者「ギタイ」との戦争を続ける未来世界,初陣を迎えた主人公は敢え無く戦死.しかし,次の瞬間,主人公は出陣前日に戻っていた.
どんなに逃げても襲ってくる死と繰り返される時間のループ.それを認めたとき,主人公は決意する...

いわゆるライトノベルなのだが,ネット上でとても評価が高かった作品.
以前から読みたいと思っていたのだが,ようやく古本屋で発見した.

同じ時間が何度も繰り返すというのは,以前記事にした北村薫の『ターン』をはじめとして,それなりに取り上げられる題材.
謎の侵略者との戦争や,それまで戦闘経験のない若者を主人公にするというのもよくあるパターン.
さらに主人公の武装がパワードスーツと来た日には,ありがちの王道という感じ.

しかし,本作はそれらの使い古された要素を見事に使い切って,見事な作品に仕上げている.

時間の繰り返しと,その中で主人公が感じる孤独,そして繰り返される時間の中に埋もれてしまうのではなく,その一瞬一瞬を大事に使おうと主人公が決意するという点でも『ターン』と同じ.
しかし,その決意は最初の方で行われ,その後の生き残りとループから抜けるための努力がメインになるという点では全然違っている.

そして,何と言っても「切なさ」が全然違う.
時間をテーマにした作品は切なくなければ!という歪んだ固定観念を持っている私としては,『ターン』はその点が不満だったのだ.
しかし,本作は本作はその辺りが非常にいい感じに切なく仕上がっている.
全体を通して2回読み,この記事を書くためにラストだけ読み返したのだが,それでも目頭が熱くなるという見事さだ.

これまで,それなりの数のライトノベルを読んできたが,「ヤバイ,泣きそう」と本気で思ったのは上遠野浩平の『わたしは虚夢を月に聴く』と本作だけ.
『わたしは虚夢を月に聴く』の方は読む前に他に読まなければならないものが多いので(世界観とか他の作品とのリンクが重要だから),なかなか人には勧められない.
しかし,本作は1巻完結で,サラッと読むことができるので,SFやライトノベルにアレルギーのない人にはぜひ読んでもらいたい.オススメ.


最後に気に入った箇所を引用.

 いいだろう。
 枕元にあった油性ペンで、左手の甲に「5」と書いた。
 この小さな数字が、ぼくの戦いのはじまりだ。
 持っていってやろうじゃないか。この世界で最高のものを次の日に持っていってやる。
投稿者 saihide : 04:03

2005年11月20日

『リセット』北村薫

太平洋戦争に突入しようとする時代の神戸,女学校に通う「真澄」は友人の従弟である「修一」と出会う.戦争がその暗い影を落とす中でも友人たちと青春を謳歌していた真澄だが,激化する戦争はついに二人を引き裂いてしまう.

『スキップ』『ターン』と続いた「時と人 三部作」もついに最後.時を飛び越え,時を繰り返した前作までに対して,本作では...

うーん,どう書いてもネタバレになってしまいそうなのだが,タイトルの「リセット」という言葉の意味からはちょっと想像できない展開.
いや,確かにリセットといえばリセットなんだけど,本作で描きたかったであろう本質的なテーマはリセットしてもリセットされないものというかなんというか...
巻末の対談で「リセット」には「骨接ぎ」という意味もあると書かれてあるのだが,普通の人はそちらの意味を知らないだろう.普通の意味のリセットとそちらの意味のリセットをうまく掛けてあるわけだ.

読後のカタルシスという点では3部作で一番かもしれないが,そこに辿り着くまでに要求される忍耐力も一番.
戦中の女学生の青春や戦後の少年の生活に興味がある人には面白いのかもしれないが,そのあたりの描写が非常に多く,「はやくストーリーを進めろ!」という私のようなせっかちな読み手にはツライものがある.これから読んでみようという方はご注意を.

なお,この三部作,個人的には『ターン』が一番で,次に『スキップ』,最後が本作の『リセット』という順に面白かった.
amazonのレビューの星の数でも『ターン』と『スキップ』が4.5で,『リセット』が4となっているので,だいたい私と同じ評価か.
しかし,この『リセット』が一番好きな人も多いだろうなあというのは予想できる.
逆に最も一般受けするのは『ターン』だろうか.乙女チック度全開だし.
『スキップ』は『ターン』に比べればラストに救いがないし(あくまでも比較した場合の話),乙女チック度が低いので,『ターン』よりも一般受けはしそうにないかな.

投稿者 saihide : 00:10

2005年11月19日

LAVENDER(パスタ)

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とある休日.図書館に行くついでに大街道で昼食をとることにした.
色々考えた結果,以前から気になっていた千舟町のLAVENDERというパスタ屋に行ってみることにした.千舟町通りに面した2階にある店だ.

店内に入って驚くのが,そのユニークなレイアウト,というかカウンター.

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厨房を囲むように半円のカウンターがあるのだが,その中央部がちょっと飛び出している(写真でいうと左下側がそれ).
見て分かるようにカウンターから厨房の中が丸見えになっている.こういうのもオープンキッチンというのかもしれないが,よく考えてみたらオープンキッチンの店で厨房が見える席に座ったのは初めてかもしれない.ちょっと不思議な感じがするものだなあ.
この写真の向かい側には通りに面した窓があり,そこにもテーブル席が2つあった.
休日の昼過ぎということもあってか,店内は8割くらいの入り.

さて注文だが,パスタ専門店ということで色々なパスタがあった.値段的には一番安いトマトソースの520円からペスカトーレの1000円までだが,メインの価格帯は700円くらいか.
悩んだ結果,「当店オリジナル」という文字に惹かれて,ミート・パスタ(700円)をスープとサラダのセット(+100円)にしてみた.

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これがセットのスープとサラダ.
この手の透明なスープは苦手なのだが(おそらくセロリが入っているため),中に入っていたニョッキはモチモチしていて美味しかった.
ニョッキは以前モスバーガーのスープに入っていたのを食べたくらいなのだが,あれとはちょっと違った感じの食感だった.こっちのニョッキの食感が本来のニョッキの食感なのだろうか.

しばらく待ってからミート・パスタが到着.

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お腹が空いていたので,最初は大盛り(+100円だったかな?)にしようかとも考えたのだが,しなくても十分な量があった.

で,味の方なのだが,想像以上に「肉」を食べている感触があった.中に入っているのはもちろんミンチ肉なのだが,なぜか噛みごたえがある.すごく粗挽きにしているのだろうかと凝視してみたのだが,それほど大きいというわけでもないようだ.うーん,不思議.

味付についてだが,よく考えてみると私はいわゆるパスタを専門に出すような店でミートソースのパスタを食べたことがないので,実は専門店ではこういう味が一般的なのかもしれないが,それほど甘くなかった.もっと甘いものを想像していたんだが,どちらかというとトマトの風味が強い.
あと,上に載っていたチーズがいい感じに糸を引いていて美味しかった.個人的にはもっと載せて欲しいくらいだ.

外でパスタを食べると,食後に口の中が辛くなることが多かったのだが,ここのパスタはそんなことはなかった.ということは,全体としておとなしめの味付なのかもしれないが,食べている最中はそんなことを全く感じず,美味しく食べることができた.

ということで,全体的に満足な店だった.
でも,次に行くときはサラダとスープのセットはつけなくてもいいかな.ニョッキは食べてみたいけど.

投稿者 saihide : 08:15

2005年11月18日

フジの株主優待2005

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フジの株主優待が届いた.
以前の記事と同様,1000円ごとに使える100円の金券が20枚で計2000円分.
一緒に中間配当も届いた.1株あたり7.5円で100株持っているので750円,税金を引かれて676円だ.

11/17時点での配当利率は0.77%で,普通預金の利率に比べると十分に高いといえる.
しかし,私の投資基準のひとつは配当利率が高いかどうかなので,他の持株と比べるとかなり低い.

配当利率は配当金÷株価で計算するため,配当金が一定ならば,株価が高くなれば低くなる.
このところ,日本株の株価は全体として大きく上がっているので,配当金が一定なら配当利率は低くなって当然ではあるのだが,フジの株価は1950円プラスマイナス100円のレンジで変動するだけで,このところの株高の恩恵を全く受けていない.もうちょっと頑張って欲しいものだ.

あと,事業報告書をパラパラと眺めてみたところ,今までと違う感じがした.

fuji2005_yutai_2.jpg

そうか,社長が替わったんだ.
店舗展開もこれまでの拡大路線から既存店舗の充実へと転換するらしいし,これを機に株価も上昇してもらいたいものだ.
いや,上昇してもどうせ売らないので,配当か株主優待の充実の方が嬉しいかな.

投稿者 saihide : 10:24

2005年11月17日

『敗者のゲーム』チャールズ・エリス(BlogPet)

さいは
八幡浜に行った際の昼食その2の店.丸山に続いて,ここも八幡浜出身のページさんオススメの店....
とか考えてたよ。

*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「グラハム」が書きました。

投稿者 graham : 09:48

GET27

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冷凍庫に常備してあるジンを飲みつくしてしまったので,大学近くの酒屋に仕入れに行った.いつものごとくビフィーターを手にとってレジに向かおうとしたところ,「そういえば,最近新しい酒に挑戦してないなあ」と気づいてしまった.
気づいた以上,何か新しい酒を買って帰らねばなるまい,と棚に目をやったところ,独特のボトルの形状と毒々しいまでの緑色が目に留まったので,GET27というリキュールに挑戦してみることにした.

GET27はとても有名なミント系のリキュールだとは知っていたのだが,「ゲット」ではなく「ジェット」と発音するということは今回の記事を書くときにはじめて知った.
その発音から分かる方もおられるだろうが,フランス原産のリキュールで,「ジェット」という名前は創業者のジェット兄弟に由来しているらしい.ちなみに「27」はもともとのアルコール度数が27度だったためだそうだ(現在は21度).
ボトルの形状の由来とか,スペル間違いがブランドになった話など,GET27に関するほかのエピソードを知りたい方は輸入元のページをどうぞ.

そういう周辺情報はここまでにして,飲んでみることにしよう.まずはロックで.



うーん,これは分かりやすい味だぞ.
例えるなら,グリーンガムを噛みながら薄めのガムシロップを飲んだような味.
要するに,甘くてミントの味がするわけだ.
ちなみにネットで検索すると,「歯磨き粉の味」とか「モンダ○ンの味」とか色々と書かれている.要するにミントの味が強いのだが,個人的にはそれよりも甘さが気になった.
輸入元のページには「程よい甘さ」とあるが,これはかなり甘い部類に入ると思うんだが...


ちょっとロックで飲み続けるのはキビシイので,炭酸水で割ってみた.

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おおっ,いい感じの色になったぞ.では早速飲んでみよう.



うん,ミントの爽やかさが炭酸水で増幅されて,しかも甘さが薄まっているので,かなり飲みやすいぞ.
しかし,暑い盛りにグッと飲むには最適かもしれないが,これから冬に向かおうとする今の時期に飲むものじゃないな.


酒屋の棚にはGET27の飲み方紹介のカードが置いてあったのだが,そこで紹介されていた一つが先ほどのソーダ割り.そしてもう一つが...

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GET27の牛乳割りである.
えーっと,マジっすか?
私は以前から爽やかなミントと濃厚なチョコレートを一緒に食べることを思いついた人,つまりチョコミントの発明者の発想力と勇気(と無謀さ)を高く評価しているのだが,牛乳とミントの組み合わせはちょっと,というか,かなり間違ってないか?
とはいえ,作ってしまったものは仕方ない.おとなしく飲んでみることにしよう.



しまった,飲めてしまうじゃないか...
私は基本的に牛乳はそのままでは飲まないのだが(冷蔵庫に常備してあるのはカフェオレにするため),そんな私でもこれなら飲める.
まあ,その大部分は甘さのためなんだが,ミントの香りが牛乳特有の匂いを消しているので,かなり飲みやすくなっているということは事実として認めなければならないだろう.

このミントと牛乳を合わせる飲み方が一般的なのか分からなかったので調べてみたら,淡路島で牛にハーブを食べさせたところ,ハーブの成分が牛乳に移行したという情報を得た.
何種類かのハーブを試したところ,一番有望だったのがペパーミントで,ミントの香りのする牛乳ができたそうで,淡路島の洲本の農協では販売もされているという(詳しくはこちら).
うーん,世の中には色々なことを考える人がいるもんだなあ.


話をGET27に戻そう.
牛乳割りでも飲めることは判明したが,何だか釈然としないものを感じるので,純粋なカクテルを作ってみることに.

ミントリキュールを使った有名なカクテルとしてはグラスホッパーがある.
ミントリキュールにカカオリキュール,生クリームで作るカクテルで,材料から想像できるようにチョコミントアイスの味がするのだが,ミントリキュール以外の材料が全くないので却下.

手持ちの材料で作れるものとなると,青い珊瑚礁くらいか.
ジンとGET27を2:1でシェイクするだけだ.本当はグラスの周囲にレモン汁をつけて,最後にチェリーを入れるのだが,面倒&材料がないので省略.

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いかにもカクテルっぽい色だ.では次に味を...



うーん,甘い.ジンとGET27を2:1の割合だとGET27の甘さが強く出すぎる.もうちょっとジンを多めにした方がよさそうだ.
ちなみに,GET27を減らして,その分をパイナップルジュースで補うと,アラウンド・ザ・ワールドというカクテルになるのだが,やっぱり材料が手元にないので今回はパス.ジンは基本的にいつでもあるので,気が向いたらパイナップルジュースを買ってきて作ってみよう.


ということで,夏場ならば結構なペースで消費しそうなのだが,寒くなるこれからの季節には合わない酒という感じか.
まあ,ワインと違ってリキュールだから冷暗所においておけば冬を越すまで十分保ちそうではあるが.


・おまけ
なお,

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青い珊瑚礁と冷奴はあわないので注意しよう.

投稿者 saihide : 00:07

2005年11月16日

鏡花@まつちかラーメンステーション

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まつちかラーメンステーションがオープンして1ヶ月が経過した.予想以上の来客数と売上を記録したそうで,関係者もほっと一安心といったところだろうか.
そろそろ行列もなくなっただろうと思って,先日の昼間に行ってみたところ,まだ行列ができていた.
それでも以前ほどの行列ではなくなっていたので,しばらく並んで鏡花に入ってみることにした.

まずは食券を買うのだが,食券の自販機のところに店員さんが待機している.
というのも,鏡花には,いわゆる普通のラーメンである「汁そば」,スープのない「釜玉油そば」,そして,麺とつけ汁が別に出てくる「つけそば」という3種類のラーメンがあって,初めてのお客さんにはそれぞれ説明が必要だからだ.
ネット上では「つけそば」の評判が高かったので「つけそば」を食べようと思っていたのだが,なぜか「釜玉油そば」の食券を買っていた.説明はちゃんと聞いたはずなのに...

なお,この基本の3種類それぞれに大中小の3種類があり,さらに「特盛り」(+200円)というのがある.
特盛りは大よりさらに多いのかと思っていたら,大中小は麺の玉数で,特盛りはトッピングに関するメニューだという.
ちなみに自販機やメニューに掲載されている写真はどれも中サイズの特盛りなのだが,これらの写真ではどう見てもトッピングが多すぎる.なので,今回は特盛りじゃない大(700円)にしてみた.

カメラ代わりの携帯電話のバッテリー残量が不安だったので,今回は店内の写真はないのだが,店内の半分以上を厨房が占めており,その周囲を囲むようにカウンター席が配置されてある.
店の壁には汽車が描かれたレトロなポスターやクラッシックな時計が多数.ラーメン「ステーション」ということでこういう内装にしたのだろうか.

あと,面白かったのがカウンター上に置かれた調味料.

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右から順に,ラー油,酢,醤油ダレ,そしてマヨネーズだ.
ラー油と酢とくれば,餃子がサイドメニューにあるのか?と思ってしまうが,確かメニューには存在していなかったはずなので,これらもラーメンを食べるときに使うのだろう.
そしてマヨネーズ.ラーメンにマヨネーズ...ちょっと想像がつかない.

私の疑念をよそに,厨房の中ではラーメンが順次作られていく.
私より後に来た客の方が先にラーメンを出されたのだが,これはラーメンの種類によって使う麺の種類を変えており,その関係で料理が出される順番が前後するため.

そんなこんなでしばらく待って,ようやく出てきたのがコレ.

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比較対象がないので縮尺が分かりづらいかもしれないが,通常のラーメン丼に山盛りの麺が入っている.はっきり言って大量だ.大は麺2玉らしいのだが,これで2玉だったら中(1.5玉)でも良かったかもしれない.

見て分かるように麺はかなり太め,というか平麺だ.ラーメンというより,うどんっぽい.
そこにメンマ,海苔,ひき肉,そして生卵が乗っかっている.
スープは入っていないのだが,タレのようなものはかかっているようだ.

出してくれた店員さん曰く「よくかき混ぜて食べてください.好みでマヨネーズもどうぞ」とのこと.そうか,あのマヨネーズはこのラーメン用だったのか...

ということで,店員さんの言葉に従って混ぜる,混ぜる,ひたすら混ぜる!
麺の量が多いため,混ぜるのも結構たいへんだったのだが,何とかまんべんなく混ざったような気がする.
では,早速いただきます.



うーん,ひき肉はピリ辛,麺にかかっているタレは醤油ベース(?)で,これらが混ざって美味しいことは美味しいのだが,生卵の白身が多いためか,ちょっとまろやかになりすぎている気がする.

じゃあ,ちょっとマヨネーズを試してみようか.いきなり全体に投入するのは危険だから,端っこの方に少しだけ入れて.



うん,こっちの方が美味しい.でも,この調子でマヨネーズをたくさん入れると,マヨネーズの味が強くなりすぎてしまいそうだ.

もうちょっと他の味が欲しいところだが,酢やラー油は違うっぽいので,ここは醤油ダレを入れてみよう.



おおっ,いい感じじゃないか! 醤油ダレにマヨネーズをちょっと入れるくらいで,個人的にはちょうどいい感じの味になった.
私は試さなかったが,もう少しピリ辛を強くしたければラー油を入れるという手もあるのかもしれないな.

今回食べた油そばというものは関東ではそれなりにメジャーらしいのだが,私は今回が初めて.食べた感じはラーメンというよりもパスタみたいだったが,結構気に入った.

今回は特盛りにしていなかったこともあり,具が少々物足りなかったのが残念だったので,次回は中サイズの特盛りを食べてみたい.
しかし,その前に「つけそば」と「汁そば」を食べてみないとなあ.
ということは,あと2回は行かなくてはならないのか? まあ,今回の油そばが美味しかったので,他のラーメンも期待できそうではある.

投稿者 saihide : 00:11

2005年11月15日

『ターン』北村薫

駆け出しの版画家である「真希」はある夏の午後,ダンプとの衝突事故に遭うが,気がつくとそこは自宅.しかし,その周囲からは同居の母を含む,あらゆる生物が消えていた.しかも,どんな1日を過ごしても,15時15分になると一日前の自宅に戻ってしまう.誰もいない孤独な世界で同じ日を繰り返し続けたある日,突然電話が...

『スキップ』に続く「時と人 三部作」の第2作め.前作が25年を飛び越したのに対して,本作は同じ1日を繰り返す主人公を描いている.

よくよく考えてみれば北村薫の作品は一人称(=主人公が地の文を語るタイプ)が多いのだが,この作品はなんと二人称による描写(主人公の行動を「君は〜〜」という形で描写する)で始まる.
二人称の小説というのは初めてだなあと思いつつ読んでいたのだが,「ところで,この視点の主は誰なんだ?」というのが気になり,しかも主人公の置かれた状況が状況だけに,ちょっと怖いことを想像してしまった.
途中で視点の主が判明し,それとともに二人称部分も消滅するのだが,まんまと作者の術中に嵌まった感じ.

作品としては,『スキップ』では国語の授業や受け持ちの学生のエピソードが時々挟まれていたのに対して,本作は基本的にストーリーが一本道(正確には二つの話が一)だし,その展開も前作に比べるとドラマティックなので,その分だけテーマである「時と人」についても分かりやすくなっているように思えた.

と,色々と書いてみたが,実は加納朋子もビックリな乙女度の高さを誇っている作品であり,前作に続き,本当に作者は男性なのか?と疑ってしまった.写真も載ってるし,確実に男性だと分かってはいるんだが...


・おまけ
二人称の小説について検索してみたところ,実は乙一の「フィルムの中の少女」(『さみしさの周波数』に収録)で既に経験していたことが判明.
そういえば,あれも読んでいて怖かったなあ.題材&夜中に読んだこともあるのだろうが,やっぱり二人称小説というのは不気味な感じがするのだろうか.それとも単に慣れていないので,その違和感が不気味さに転化しているだけのことなのだろうか.

投稿者 saihide : 00:03

2005年11月14日

こまどり(喫茶)

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このところ,場違い感を感じるような店に行っていないことにLa Pommeの記事を書いていて気が付いたので,久しぶりに「挑戦する心」を奮い立たせて,大街道の老舗である「こまどり」に行ってみることにした.
しかし,緊張しつつ4階までの階段を上って出迎えてくれるのが,トトロというのはいかがなものか...

いきなり拍子抜けするようなトトロと貼り紙に出迎えられたわけだが,店内は予想どおり,強烈なくらい独特だった.

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ここは画廊ですか?と聞きたくなるような店内.
テーブルごとに素通しのパーティションで仕切ってあるのだが,そこに油絵がこれでもかと飾ってある.しかも額が異常に立派で,全体的に「装飾過多」という感じの店内.
これらの要素だけをとってみると,かなりの圧迫感を感じそうだが,天井が高いので,実際にはそれほど圧迫感は感じない.

席に着くと,かなりの年配だが背筋がピンと伸びた男性が水とメニューを持って来てくれた.
ちらっと見たところ,ネクタイはブルガリ,あの柄からするとベストはバーバリーか?

メニューをしばらく見てから日替わりランチ(1050円)を注文したところ,しばらくしてからナイフセットを持って来てくれた.
ナイフセットもデザインはそれほど装飾過多というわけではないのだが,結構な年月を経たような色合いがなんともいえない豪奢さを感じさせる.

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テーブルやグラスにも長い間使っていることによる風格を感じてしまうのは気のせいだろうか.

なにげなくスプーンを見てみたところ,「christofle」と刻印があった.どこかで聞いたことがあるなあと思い,帰って調べてみたところ,やっぱり有名ブランドだった.

うーん,これまで場違い感を感じるような店には何軒も行ってみたけど,なんだろう,ここには場違い感とはまた別のものを感じる.
周囲のお客さんは女性ばかりだし(年配の方から若い女性まで幅はあったが),周囲には豪奢な油絵や高級ブランドの食器が並んでいるので,場違い感を感じる条件は揃っているのだが,場違いというのとはちょっと違う感覚がある.強いて言うならば圧倒感とでもいうのだろうか?

そんなことを考えていると,ランチのスープがやってきた.

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さすがにスープカップをひっくり返して確認するわけにはいかなかったが,これも有名ブランドなんだろうか.

で,ランチのメイン.

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この日は海老フライ.揚げたてで美味しかった.
周囲のつけあわせもアッサリとしていて美味しかったのだが,この豪奢な雰囲気の店内で,この手のお袋の味的お惣菜がでてくるというのは何だか笑ってしまうな.

で,デザートのケーキと紅茶.

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食後のドリンクはコーヒーと紅茶が選べるのだが,こまどりは紅茶で有名らしいので,今回は紅茶にしてみた.

基本的に私は紅茶はそれほど得意ではなく,特に外で出てくる紅茶は苦いと感じてしまうため,砂糖をいれるのがほとんどなのだが,この紅茶は美味しかった.
おそらくフレーバーティー(苺か?)なのだろうが甘い香りと風味がほんのりときいていて,砂糖を入れなくても美味しくいただけた.

ケーキの方だが,事前にランチのケーキは薄いという情報を仕入れており,実際に薄かったわけだが,食後にちょっと食べるくらいだったらこれくらいで十分なんだということを発見してしまった.
ケーキは素朴な感じというか,今の感覚でいくとちょっと古いタイプのケーキなのかもしれないが,個人的には結構好みだった.

ケーキを食べ終わってからも,しばらく持参した文庫本などを読んでいたのだが,最初は感じていた圧倒感もしばらく店内にいるうちに感じなくなってきた.
いや,あいかわらず圧倒されることはされるんだが,意識を店内から別のところ(今回は持参した本)に向けると,周囲のことがそれほど気にならなくなるのだ.席が囲まれているんだけど,それなりに開放感ももたせているためだろうか.

ということで,全体的にちょっと不思議な店で,機会があればもう一度行ってみようかなという気にさせられた.
カレーじゃなくてカリーか,これも名物らしいのだが,1500円くらいするらしいので,懐に余裕があるときにでもチャレンジしてみよう.

投稿者 saihide : 00:16

2005年11月13日

学園祭2005

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週末は大学で学園祭が開催されていたので,昼食を兼ねて色々とまわってみた.

・たこ焼き@合気道部
まずは合気道部のたこ焼き.合気道部は毎年たこ焼きをやっているらしく(たこ焼き以外におでんや焼き鳥もある),西条のOBのところまで行って特訓しているのだという.
特訓の成果を見せてもらおうということで,手元に注目していたのだが,使っている道具が目を惹いた.

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あれ,普通の半分しか穴がないじゃないか?と思ってみていたら,

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なるほど,千枚通しでたこ焼きを一つ一つひっくり返すんじゃなくて,鯛焼き方式で両側から挟みこんで焼くのか.大阪では見たことがないタイプの器具だなあ.

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皿に載せるのもトングを使っている.確かに合理的ではある.
で,完成したのがコレ.250円也.

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学内を回りながら食べたのだが,ふっくらしていて美味しゅうございました.


・焼きそば@ユースホステルクラブ
続いてユースホステルクラブ.ここは焼きそばを作っている.

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合気道部みたいに毎年作っているのか尋ねたところ,別にそういうわけでもないらしい.ちなみに去年はクレープだったそうだ.
その場でも食べられるのだが,テイクアウトにしてもらった.250円也.

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具沢山でおいしかったのだが,紅生姜が欲しかったところ.入れ忘れ?


・喫茶@法文学部新歓学祭実行委員会
このサークルは毎年複数の出し物をやっているのだが,毎年やっているのが喫茶.
といっても,ただの喫茶じゃなく,毎年コンセプトを決めて,それにあわせてメニューやBGMも変えている.今年のテーマは「『熱血・青春』と熱い料理のコラボレーション」ということで,

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メニューには熱い名前が並んでいる.
ここに来る途中に会った関係者の学生さんにどれがオススメか聞いたところ,「手をツナいで寿司」というのを教えてくれた.ツナとグレープフルーツの寿司らしい.
ツナはともかくグレープフルーツが入っているところに危険な匂いを感じなくもなかったが,とりあえず焼きそばは確保してあるので,それを注文することにした.
喫茶の会場にいた別の学生さんは「いや,無難に行くなら別のやつの方が...」と忠告してくれた,問題のブツがコレ.200円也.

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ところどころに混じっている透明な赤色のツブツブはグレープフルーツの果肉.うーん,グレープフルーツジュースを酢代わりに使っているんだと思ったら,実物も入っているとは...
味の方だが,はっきり言うと「不思議な味」がした.やはり無難な路線でいくべきだったか...


・焼き物@彫塑工芸研究会
焼き物といっても食べ物ではなく,陶器の方.
正統派の焼き物からイロモノの焼き物まで,色々あった.
売り子の学生さんと交渉すると,ある程度の値引きにも応じてもらえる.
今回は2点で350円にしてもらった.

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まずは正統派の湯呑み.といってもお茶を飲むためではなく,お酒を飲むために使用される予定.

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続いてイロモノの...えーっと,小物入れでいいのかな?
蓋の上についているツマミの部分が謎だったので,製作者に「白フクロウ?」と聞いてみたところ,違っていた.

このほかにもチゲ鍋やクッキー,ハッシュドポテトなども食べた.
おかげでお腹が一杯になってしまい,他のものは食べられなかったのだが,ちゃんこ鍋や豚の角煮丼,留学生が作っている世界各国の料理なども食べてみたかったなあ.

投稿者 saihide : 09:17

2005年11月12日

『スキップ』北村薫

昭和40年代の初め,女子高2年生の「わたし」が目覚めると,そこは25年後の世界.しかも自分は夫と17歳の娘のいる42歳の国語教師だという.
17歳のこころに42歳の身体というギャップを抱えたまま,高校2年までの記憶しかない「わたし」は,国語教師として,高校3年生の担任として,生きていくことに...

日常の謎系のミステリーで有名な北村薫のもう一つの代表作である「時と人 三部作」の第1作.

作者の北村薫は,その名前と作風から当初は女性ではないかと思われていたのだが,実際には男性で一部のファンを驚かせた.しかし,本作を読んで「本当に男性なのか?」と思ってしまった.
主人公が女性の一人称小説ということもあるのだが,なんというか,発想が女性的なのだ.いや,これだと語弊があるな,男性では考えつかないようなエピソードがたくさんある,といえばいいのだろうか.たとえば,同じシチュエーションで主人公を男性にすると,絶対にこういう話にはならないだろう.
まあ,これは男性である私の目から見ての話なので,女性が読んだときには「実際の女性はこんな考え方・感じ方はしない」と思うのかもしれないが.

それと,作者はデビュー当初は国語教師と作家の二足のわらじをはいていたのだが,その国語教師の経験と思い入れがたっぷりと詰まっている.
私が受けた国語の授業は教科書をそのまま読んでいくようなものばかりだったのだが,この作品に出てくるような授業を受けていれば,その後の人生が変わっていたかもしれない.
まあ,そういう国語教師関係のエピソードが盛り込まれたおかげで,作品が少々長くなっている面はあるのだけど.

最後に気に入った箇所を引用.

 そうではない。これは意志の表明なのだ。今、ここにいる以上、やること、やれることはきちんとやりたいという宣言なのだ。
 人であるなら、どこかからは聞こえてくる筈の、かくあるべし、という声に耳を傾けられるようでありたい。繰り返す。そうでなければ、わたしは生きていないことになってしまう。


「どうにもならないことっていうのは誰にだってある。歯がみして地団駄踏みたいことは。そこでどうするかが、人の値打ちじゃないかな」 桜木さん

投稿者 saihide : 00:14

2005年11月11日

La Pomme(洋食)

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とある休日の昼下がり,湊町にあるLa Pommeに行ってみた.
銀天街のスーパーやドラッグストアに行くときによく通る裏通りに看板が出ていて,以前から気になっていた店.
しかし,店舗が二階にあって中の様子がうかがえないので,今まで入ったことがなかったのだ.

事前にe-komachiで情報収集してはいたのだが,中が全く見えない店に一人で入るのはやはり緊張する.
恐る恐る階段を登って店に入ってみると...

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キッチンの方を撮ってしまったので想像しにくいだろうが,白い壁と板張りの床,行ったことはないがなぜか南仏とか地中海をイメージしてしまうような内装と家具という,オシャレ系の店だ.でも,ちょっとアットホームな雰囲気も漂っている.
店を取り仕切っているのは,カウンターの中のオーナーシェフっぽい人と,ホールを担当している奥さんっぽい女性の二人.このあたりがアットホームな雰囲気が漂っている原因だろうか.

この写真は入り口正面のテーブル席から撮ったのだが,この右側にもテーブル席が4-5つくらいあった.
店に入ったのは14時前というランチタイムもそろそろ終わりの時間帯だったのだが,だいたいのテーブルは埋まっていた.店内のイメージからも想像できるように,女性客がほとんど.カップル客が1組いたが,その他は友達同士や親子連れらしき人たちなど.買い物帰りなのだろうか,紙袋を横に置いているのが多かった.

ちょうどテーブル席が一つ空いた直後で,時間的にもうランチ目当ての客は来ないだろうから一人でテーブル席でも構わないだろうと空いていた席へ.

ランチは11時から14時半までで,表の看板にメニューが書かれている本日のおすすめランチ(780円)の他に,パスタランチ(680円),カレーランチ(780円),ハンバーグランチ(780円)がある.
今回は本日のおすすめランチを注文してみた.

で,料理が到着するまで持参していた本を読もうとしたのだが...

南仏か地中海っぽいオシャレ系の店内,

あちこちから聞こえてくる女性客の声,

窓から降り注ぐうららかな陽射し,

さらには,店内にはボサノバっぽい音楽が流れる...

うーん,久しぶりに場違い感が急速に高まってきたぞ!

そんな感じで,高まる場違い感に呑まれてしまったため,本を読んでも内容が頭の中に入らない.どうしようかなあと思っているうちに料理が揃った.

LaPomme_3.jpg

この日のメニューは,和風ハンバーグに貝柱のタルタルソースがけ,ブロッコリーの白和えにスープとサラダ,それと手作りパンだ.

メインの皿を拡大してもう一枚.

LaPomme_4.jpg

白い皿の上にさりげなく散らされたソースがやっぱりオシャレ系だ.

味のほうだが,メインのハンバーグの味がちょっと濃い目かな?という感じだったが,それ以外のつけあわせがおとなしめの味付になっているので,全体としては調和が取れていた.

しかし,何よりも特筆すべきは手作りパン.めちゃくちゃ柔らかくて美味しかった.
バターもついていたが何もつけなくても十分に美味しい.サイズがちょっと小さめなのが残念だが,思わず追加しそうになったくらい.
ランチにはパンではなくライスを選ぶこともできるのだが,ここはぜひパンを食べてもらいたいところだ.

この店はランチタイムが終わると,ドリンクとデザート主体のティータイム用メニューに切り替わるのだが,ランチタイム中でも100から200円程度(正確な金額を失念)追加すると,食後のドリンクとミニデザートを付けることができる.
せっかくなので注文しようと思ったのだが,新たなお客さんがやってきたので,早く席を空けるべく,この日は断念.デザートは次の機会にとっておこう.

なお,夜は夜でディナーメニューをやっている.ワインやカクテルなどのアルコール類もそれなりにあるようだし,ミニコースが1200円くらいからあるようなので,夜に行ってみるのもいいかもしれない.


・おまけ
ちなみに,この前に場違い感が高まってきたのが何時だったかを検索してみたところ,9月の北海道出張の際に,婦人服売り場の中の紅茶専門店マザーリーフに入ったとき以来だった.
うーん,それなりに色々していたつもりだけど,新規店舗開拓方面に「挑戦する心」が失われていたのだろうか?

投稿者 saihide : 00:04

2005年11月10日

『秘密 1-2巻』清水玲子(BlogPet)

きょうは松山に捜査したかった。


*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「グラハム」が書きました。

投稿者 graham : 14:12

『秘密 1-2巻』清水玲子

その清廉潔白さから「神父」とまで言われたアメリカ大統領が休暇中の別荘で刺殺された.
その事件の重大性から,死者の脳からその人の見ていた映像を映し出すMRIスキャナーを利用した捜査が行われることになる.
音声までは再生できないMRIスキャナーを補うため,読唇術のスペシャリストであるケビンが捜査に協力することになるが,そこで彼が見たものは...

学生さんが面白いと言っていたので松山市立中央図書館で借りてきたマンガ.

冒頭に紹介したのは1巻の最初にある話で,これがかなり良かった.

期待して次の話を読んでみたところ...
舞台は日本になってるは,登場人物は全く違うはで,MRIスキャナーを捜査に使うという設定以外は全く別の話.同じ顔の登場人物は出てくるけど,どう考えても別人だし...

でも,まあ,1話と同じようなテイストならいいかと思って読み続けたところ...

『多重人格探偵サイコ』だったのか...

いや,別に多重人格者とか謎の秘密結社が登場するというんじゃなくて,グロい死体の描写が結構出てくるのだ.
グロいといっても,血みどろのドロドロとかじゃなくて,精密な人体解剖図や生物標本みたいな感じなので,人によってはグロいと思わずに,むしろキレイと感じる人もいるかもしれない.
でも,個人的にはこの手の描写の方がダメなので,結構ダメージをくらってしまった.1話にはそういうのが全くなく,何の心の準備もなかった状態で見てしまった分だけ余計に.

話としては非常によくできており,そのまま映画化しても十分通用すると思う(かなりショッキングな映像満載になりそうなので私は見れないけど).
ネットで検索すると,特に2巻の前半の話(後輩の体を捜す話)を評価している人が多いのだが,個人的には2巻の後半の話(家族惨殺の話)のストーリー展開が「おおっ,そうきたか!」という感じで良かった.
でも,個人的には1話のテイストで書き続けて欲しかったなあ...


・おまけ
今のところ2巻まで出ているのだが,掲載誌を変えて現在新作を連載中...だったのだが,作者妊娠のために休載中らしい.まあ,胎教には悪そうだしなあ.

投稿者 saihide : 06:47

2005年11月09日

『アヒルと鴨のコインロッカー』伊坂幸太郎

大学入学のため,仙台市に引っ越してきた「椎名」は,奇妙な隣人「河崎」と知り合いになる.そして,心を閉ざした留学生にプレゼントするため,本屋を襲撃して広辞苑を奪う片棒を担ぐ羽目に...
その2年前,かつて「河崎」と交際していたことを後悔するペットショップ店員「琴美」はブータンからの留学生「ドルジ」と共に行方不明のペットを探していたが,その途中でペット狩りを行う男女と遭遇する...

伊坂幸太郎作品を読むのはこれで7作目.松山市立図書館所蔵.

執筆順としては前回読んだ『グラスホッパー』よりも前なのだが,ペット狩りの男女のあたりがやっぱりダーク.本当にありそうな話だけに余計に怖い.

あいかわらず構成が巧みで,現在のパートと二年前のパートが絶妙にリンクしているし,会話もスタイリッシュで軽妙.
しかし,この調子で行くと,『グラスホッパー』同様,イマイチかなあと思いつつ読み進めていたのだが,とある箇所で評価が逆転.うーん,これはやられたなあ.

ラストの余韻の残し方もいいし,ミステリとしても青春小説としてもよくできている作品だった.
ただ欲を言えば,コインロッカーについてのネタフリがもうちょっとあれば,もっと良かったのではないだろうか.「いや,理由は分かるけど,なんでコインロッカー?」という感じで,ちょっと唐突に思えた.

投稿者 saihide : 07:23

2005年11月08日

こあ。(カレー)

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平和通り西端近くの,もともと中華料理店があったところに11月に新しくオープンしたカレー店.
たまたま昼食がまだだった学生さんと共に2日に行ってみた.

店の前には数名のお客さんが待っていた.どうやら開店記念でオトクなことがあるらしい.
かなり待たないといけないのかなあと思っていたが,結構回転が速いようで,それほど待たずに入ることができた.

店内はこんな感じ.

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基本的な構造は以前の中華料理店自体と変わっていない.いわゆる居抜きというやつだろうか.
表の看板もそうだが,店のシンボルカラーがオレンジのようで,スタッフが全員オレンジ色のシャツを着ていた.

で,カウンター手前にもオレンジ色のシャツを着たモザイク付きの若者がいるが,彼は別にスタッフというわけではなく,偶然オレンジのシャツを着ていただけの知り合いの学生さんで,たまたま食べに来ていたようだ.

この学生さんによると,1日と2日は開店記念でカレーが100円なのだとか.なるほど,それでお客さんがいっぱい来ていたのか.
また,カレーの辛さが甘口,中から,辛口,バリ辛から選べるのだが,基本的に甘めのカレーなので,辛めにした方がいいとも忠告してくれた.

ということで,ラルキーの3でも普通に食べられるくらいステージが上がってしまった私としては,バリ辛を注文.
で,出てきたのがコレ.

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メニューによると,ライスは普通で300グラムらしい.お米資料館の参考資料によると,白米1合(約150グラム)を炊くと330グラムのご飯になるそうだから,1合よりもちょっと少なめ?
うーん,それよりはもうちょっと少ないような気がする.開店記念で100円ということで,ちょっと少なめにしているのかもしれない.
ルーはちょっと粘度が低めで,サラサラとまではいかないが,決してドロドロという感じのルーではない.個人的にはもうちょっとドロドロしている方が好みなんだが.

さて,味のほうだが...
確かに甘い.
で,その後に辛い.

甘さの後にくる辛さ.こうなると大阪のインデアンカレーを思い出してしまうわけだが,あれとは甘さと辛さの質がちょっと違う.

大阪のインデアンカレーはビックリするくらい甘いわけだが,このこあ。のカレーは想像できる範囲の甘さだ.おそらく果物系の何かに由来している甘さだと思うんだけど.

で,その後の辛さだが,確かに辛いんだけど,ちょっと深みが足りない辛さというか...
うーん,表現するのが難しいんだけど,この辛さがもっと深みがある辛さだったら,もっと美味しいカレーになると思うんだけどなあ.

ちなみに通常はミニサラダ付で500円なのだが,特筆すべきはトッピング類が充実していること.

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今回は開店記念の100円カレーということで選べなかったが,50円の目玉焼きからはじまって,野菜コロッケ(100円),ロースカツ(250円),ミックスソーセージ(300円),ジャンボハンバーグ(450円)などなど,かなり豊富な選択肢が用意されている.

帰りに割引券ももらったことだし,今度はトッピングを試すために食べに来ることにしよう.

投稿者 saihide : 00:03

2005年11月07日

『敗者のゲーム』チャールズ・エリス

メインタイトルだけだと何の本だかわからないだろうが,副題は「なぜ資産運用に勝てないのか」.その名のとおり,資産運用の本で,個人投資家の参考書としては古典とされるくらい非常に有名な本.

以前から読みたかった本なのだが,松山市立図書館の中でも移動図書館所蔵になっている.
移動図書館所蔵の本でも現物は地下3階にあると端末では表示されるのに,借りるためには予約が必要&当日に借りられないという面倒くささを誇っていたので,今まで借りていなかった.ネット予約システムができたので,そちらで予約して借りてみた.

ずっと読みたかった本なのだが,はっきり言って流し読みしかしていない.
というのも本書の主張の大部分は「個人投資家はインデックス・ファンドを買い続けろ」だったから.

最近では村上ファンドのおかげでファンドという言葉もよく聞くようになったが,ここでいうファンドというのは投資信託のこと.
お金をファンドの主催者に預け,その主催者が代わりに資金を運用して,その成果を分配するというやつだ.
このファンド,どういう運用をするかによって成果が全然違ってくるので,お金を預ける投資家としてはどのファンドを選ぶかが重要になってくるわけだ.

しかし,こういう個別ファンドのあげる成果は市場全体に投資した場合の成果を長期的に上回ることはないとしている.
なぜなら,現在の市場の参加者のほとんどはこういう個別ファンドになってしまっており,市場全体の成果はこういう個別ファンドの成果の合計に近くなっている.
また,短期的には特定のファンドが市場全体の平均に勝つことがあったとしても,同じようなライバルの中で特定のファンドが勝ち続けることは難しいので,そういう状態は長くは続かない.

なので,個別の銘柄に投資するファンドではなく,市場全体の変動を反映するインデックス・ファンドを,それも一時期に大量に買うのではなく,少しずつ買い続けることが資産運用に勝つためのただ一つの方法だとしている.

そのほかにも運用方針の大切さとか,インフレの脅威とか,色々と書いてある.古典とされるだけあって,色々といいことが書いてはいる.
しかし,古典になっているだけあって,この手の投資の本を何冊か読んでいると知っていることばかりという問題もある.
資産形成に興味はあるが,これまでその手の本を読んだことがないという人にはいいかもしれない.

投稿者 saihide : 00:16

2005年11月06日

『嫁洗い池』芦原すなお

八王子の郊外に住む作家の「ぼく」のところには,同郷の友人である刑事が頻繁に訪ねてくる.しかし,その目的は「ぼく」ではなく,「ぼく」の奥さんが作る手料理とその推理力で...

すみません,前回のをそのままコピペしました,ということで『ミミズクとオリーブ』の続編.松山市立中央図書館所蔵(これもコピペ).

話の自体は前作と同じパターンなのだが,主人公の体調が悪くなる話が多い.勘違いだったりすることが多く,どれも深刻な話ではないのだが,腰痛だとか更年期だとか胃から出血だとかが並んでいると,「もしかして中年男性の健康問題が裏テーマなのか?」と思ってしまわなくもない.

裏テーマの問題はともかく,表テーマ(?)の料理はあいかわらず色々と出てくる.
関東炊き(というか,スジ肉中心のおでん)といったお馴染みのものから,ヒャッカやアラメという謎の素材系,さらには黄粉(きなこ)の握り飯といった謎の味覚系の料理まで.
どれも一度は食べてみたくなるのだが(黄粉の握り飯は除く),スジ肉のおでんは料理上手の奥さんではなく主人公が簡単そうに作っていたので,実際に作ってみようかな.

・おまけ
黄粉の握り飯ではないが,黄粉ごはんを食べる人は何人か知っており,そのうちの一人は私の家族だったりもする.
しかし,おやつに食べるのならともかく(これもかなり違和感があるが),黄粉をご飯にかけて,しかも別のおかずと一緒に食べたりするというのは,実家で何度も目の当たりにしているものの,やはり許容できないものを感じる.
でも,食わず嫌いという可能性もあるし,一度はチャレンジしてみるべきなのだろうか...

投稿者 saihide : 03:36

2005年11月05日

イーグル(ちゃんぽん?)

Eagle_1.jpg

八幡浜に行った際の昼食その2の店.
丸山に続いて,ここも八幡浜出身の学生さんオススメの店.

店としては丸山よりも大きいが,それでもそんなに大きい店ではない.
店に入ったのは13時過ぎで,昼食時を少し外しているという点では昼食その1を食べた丸山と同じだったのだが,それにも関わらずほぼ満員だったのも丸山と同じ.
しかし,年配の客ばかりだった丸山と違って,家族連れから比較的若めの青年,さらにはカップル連れまで,かなり客層が幅広かった.

店の表には「ちゃんぽん亭」とあったが,別にちゃんぽん専門店というわけではなく,ちゃんぽん以外にもオムライスやカツ丼,各種の定食など,いわゆる町の食堂のようなメニュー構成だ.
他のお客さんの注文しているものをざっと観察してみたところ,半数くらいがちゃんぽんを注文している.隣のお客さんが食べていたちゃんぽんをさりげなく観察したところ,たっぷりの野菜にちょっと白濁したスープという,私のイメージするちゃんぽんの外観だった.

しかし,この店を教えてくれた学生さんのオススメは焼き飯(550円)なのだ.
残念ながら焼き飯を食べているお客さんはいなかったので,どのようなものが出てくるかは分からない.
丸山のちゃんぽん(あんかけ焼きそば)のこともあるし,ここは周りのお客さんが注文しているちゃんぽんの方が無難な気もしたが,ここは彼を信じよう.

ということで,焼き飯を注文して出てきたのが...

Eagle_2.jpg

こ,この色の黒さ,もしかしてやってしまったか?
かなりの醤油辛さを覚悟して一口食べてみたところ...

あれ,辛くないぞ? むしろ,甘いくらいだ!

甘いと言ってもクドイ甘みではなく,ほんのりとした甘み.
それに,写真ではあまり分からないかも知れないが,焼き豚と思わしきブロック状の肉が大量に入っていて,これがまた旨い.
炒め具合もパラパラという感じではないが,ベチャベチャでは決してなく,しっとりとしていて,非常にいい感じだ.
量については,昼食2回目だったので正確な評価とはいえないかもしれないが,550円でこれだけの量があれば文句はないだろう.

ということで,なるほど,地元出身の学生さんが勧めるだけのことはある美味しさだった.

後日,このイーグルの焼き飯を教えてくれた学生さんに感想を話したところ,あの焼き飯の甘さと旨さは焼き豚のタレを使っているところに秘密があるらしいことを教えてもらった.なるほど,焼き豚のタレか.


投稿者 saihide : 00:01

2005年11月04日

googleの乗り換え案内

サーバの設定を変えたので,テストを兼ねて臨時投稿.

先日,いつものようにネットを巡回していると,googleの電卓機能が強化されたことを紹介しているページに当たった.

どうして「人生、宇宙、すべての答え」が「42」になるのかは各自で検索してほしいのだが,その際に知ったのがgoogleの他の機能.

上場企業名に「株価」を追加して検索するとトップに株価へのリンクが出るのは知っていたのだが,出発地の駅名と目的地の駅名に「乗り換え」を追加すると乗り換え案内が表示されるという.
松山では電車に乗ることはあんまりないしなあと思いつつ,いくつか試してみたところ,伊予鉄の路面電車も含めて検索できることが判明.
さすがにバスまでは検索できないが,実は結構便利かも.

なお,検索エンジンの検索機能以外の機能としてはYahooの星座占いもあって,「おとめ座」とか「しし座」のように星座を入力すると,今日の運勢が表示される.

この調子でいくと,TV局の名前を入力すると,その局のTV番組表が表示される日も近いような気がする.というか,そういう機能はぜひ欲しいので,早くつけてほしい.

投稿者 saihide : 14:25

丸山(ちゃんぽん)

Maruyama_1.jpg

八幡浜に行くことを決めた際,八幡浜出身の学生さんにどこか美味しい店はないか尋ねたときに教えてくれた店.
八幡浜はちゃんぽんも名物のようで,市内にちゃんぽんを出す店がたくさんあるようだ.
その中でも有名な店の一つが,この丸山.

店内は座敷席(こあがり)が2卓と,4人がけのテーブル席が3つと2人がけのテーブル席が1つだったと思う.
こうやって書くと「席数は結構あるじゃないか」と思われるかもしれないが,席の間の空間が非常に小さいので,店の面積自体は小さめ.
私が店に入ったのは昼前だったのだが,その時点でほぼ満員で,私が食べ終わった後も過ぎに次のお客さんがやってきた.やっぱり人気があるらしい.しかし,私以外,全員年輩のお客さんだった.うーん,雰囲気の成せる業か,それとも味付けだろうか...

メニューはちゃんぽん(通常550円,特製650円),あんかけ焼きそば(650円),中華丼,あんかけチャーハン,チャーハン,野菜炒めなど.うーん,いくつかの要素の順列組み合わせでできるメニューばかりで,効率がよさそうだな.
ちゃんぽんの店なのでちゃんぽんを食べるべきなんだろうが,どういうことか周囲のお客さんのほとんどがあんかけ焼きそばを食べている.しかも,それが非常に美味しそう.
かなり悩んだのだが,ちゃんぽんの店だし,ここはちゃんぽんを食べるべきだろうということで通常のちゃんぽんを注文.

しばらく待ってから出てきたのがコレ.

Maruyama_2.jpg

これって,ちゃんぽんなのか? 確かに麺&スープの上に野菜が載ってるけど,私のイメージではちゃんぽんというのはスープにとろみがあって,ちょっと白濁しているものなんだが,このスープって醤油の色でしかも透き通ってるよな.これって...

まあ,スープを一口飲んでみよう.



うーん,やっぱり醤油味のスープだ.とろみもないし,かなりサッパリしている.
でも,これって「ちゃんぽん」というよりも「中華そば」だよなあ.
麺は太めの,歯切れがいいというか,歯応えのない麺.
野菜も入っているんだけど,私がイメージするちゃんぽんに比べると,量がちょっと少な目か.
決してマズイわけじゃないんだけど,ちゃんぽんのイメージとかなり乖離しているので,正直な話,美味しいちゃんぽんを期待した私からすると,かなり期待はずれだった.
これだったら,他のお客さんが食べているあんかけ焼きそばを注文した方が良かったかなあ.

ということを,丸山を勧めてくれた学生さんに話したところ,やはり丸山ではあんかけ焼きそば,あるいはあんかけチャーハンを食べるのが正しいらしい.
勧めてくれたときにそのことも教えてくれていたらしいのだが,スパッと忘れていた.
むぅ,残念...

投稿者 saihide : 01:26

2005年11月03日

『ミミズクとオリーブ』芦原すなお

八王子の郊外に住む作家の「ぼく」のところには,同郷の友人である刑事が頻繁に訪ねてくる.しかし,その目的は「ぼく」ではなく,「ぼく」の奥さんが作る手料理とその推理力で...

ネットで「料理が美味しそうな小説」として紹介されていた作品.松山市立中央図書館所蔵.

料理上手な主婦が探偵役ということで,勝手に「日常の謎」系のミステリかと思って読み始め,実際に一話目は失踪した友人の奥さんを探すという話だったのだが,二話目からは普通に人が死んだりしている.
しかし,主人公と刑事の掛け合いも地の文(「ぼく」の一人称小説なので)もコミカルなので,それほど血なまぐさい話になはならない.

で,肝心の料理についてだが,主人公たちが讃岐=香川県の出身ということで,香川の郷土料理がたくさん出てくる(そういえば,さぬきうどんは出てなかったな).
さつまは食べたことがあるはずだし,塩あんの餅も想像できるけど(これが入った御雑煮は想像できないが),デビラ(カレイの一夜干し)とか醤油豆になると食べたことがないので味が全く分からない.一度は食べてみたいものだ.
香川の郷土料理以外にも色々と料理が出てくるのだが,一番興味が湧いたのがスルメの天ぷら.あのカチカチのスルメを天ぷらにするのか? ちょっと食べてみたいけど,うちで揚げ物はできないしなあ...

投稿者 saihide : 00:49

2005年11月02日

10月の検索語

毎月恒例,どんな検索語でこのサイトに辿り着いたかのご紹介.

検索語件数コメント
ラーメンステーション588初登場第一位.それだけ関心が高いということなんだろうが...
インディアンカレー530実は先月よりもヒット数は多いのだが,それでも首位陥落.
カルフール東大阪210順位は一つ落ちたが,それでも先月に比べてヒット数は2倍.
遠い空の向こうに116先月と同じ順位だけどヒット数3倍.あいかわらず理由は分からないが.My Best Movieなので嬉しい.
ダイキアクシス32ダイキの臨時株主総会でちょっと触れただけなのだが,関心が高いのか?
勝岡免許センター24就職や推薦入学が決まった学生さんが検索しているのだろうか?
映画『LOVERS』20これってテレビ放映があったから?
布団乾燥17「布団乾燥機」ではなく「布団乾燥」でヒット.謎だ...

ということで,10月の崔研究室 仮営業所は「ラーメンステーション」「インディアンカレー」「カルフール東大阪」なサイトだった.
それなりのアクセスはあると思ってたけど,「ラーメンステーション」でこれほどヒットしているとは思わなかった.しかし,行列レポートが数件と天外天の記事しかないので,来た人には申し訳ない.学生によるコミュニティ・サイト「あいこみ」には全店分のレポートがあるので,そちらがヒットした方がいいんだろうけど...

投稿者 saihide : 00:11

2005年11月01日

宇和島までドライブ&帰還

車の運転の練習を兼ねて八幡浜へ行ったのだが,思ったよりも早くにやることが全て終わってしまった.そこで,今度は宇和島に向かうことにした.

最初は宇和島に行ってから八幡浜に向かうというルートも考えていたので,県道25号線と国道56号線の組み合わせで1時間程度ということは知っていた.
しかし,県道25号線に出るまでのルートがわからない.カーナビで目的地を宇和島に設定し,指示に従って走り始めた.

しかし,なんだか来た時の道を逆走しているような気がする.
コンビニで一時停止し,ルートを確認すると,やっぱり来た時の道順を逆に大洲まで戻り,そこから56号線を使わせようという魂胆らしい.どう考えても遠回りなんだが...
経由地点を設定すれば宇和島までの正しいルートを出してくれそうだが,経由地点の設定法を探し出すのも面倒だったので,県道25号の途中を目的地に再設定し,強制的に県道25号までのルートを表示させた.

そのついでに,もってきたCDを違うものに交換しようとしたのだが,片っ端から拒否された.壊したのか?と少々不安になったが,先ほどまで演奏していたCDは再生できるようなので壊れたわけではないらしい.まあ,飽きるほど聞いた訳でもないし,そのままでいいか.

ということで,指示に従って県道25号まで出て,あとは田園風景の中をひたすら南下.
しばらくしてから国道56号に合流したのだが,それまでの田園風景とは違って,それなりに店とか家がある.そこを車の流れに合わせて走っていくと,やっぱり法定速度って何?というスピードになってしまう.
そういう状態で走っていて分かったことがあった.事前にルートを調べたとき,状態の悪い国道を表す用語で「軒先」というのがあって,どういう意味だろうと思っていたのだが,家の軒先が国道にかかっている,このような状態のことをさしているんだな.
しかし,「玄関開けたら2秒で国道,しかも法定速度無視」という状況で住んでいる人はどんな日常生活を送っているんだろうか?

そんなこんなで宇和島市内へ到着.当初の予想どおり1時間くらい.
次に確保するべきは駐車場なのだが,八幡浜での経験から図書館をカーナビの目的地に設定.
しかし,指示どおりに走ろうとしたところ,あちこちで交通規制がかかっていた.どうやら祭りがあるらしい.
仕方がないので指示を無視して,地図上の目的に近寄ろうとするのだが,一方通行や道の細さのため,思ったように近寄れない.
そうこうするうちに,どんどん山の方へ向かってしまう.しかも道がどんどん細くなっていく.かなり焦り始めたところ,大超寺という寺の前でクランクっぽくなっているところに出たのだが,ここでも祭りが...
再び追い込まれるように山の上のほうへ向かう.しかし,考えてみると,このまま山の上のほうに進んでいて状況が劇的に好転するはずがない.適当なところで切り返して方向転換しよう.
しかし,そんな都合のいい場所はなかなか見つからず,ようやく見つかった三叉路(ただし坂道)で苦労しながら方向転換.

なんとか成功して降りていくと,先ほどの大超寺前のクランクに出た.
露店でただでさえ道が狭くなっているのは先ほどと同じなのだが,ガキども,失礼,小学校高学年か中学生と思われる少年の集団が自転車を置いてやがる.しかも,ダラダラと喋ってやがる.
車に気が付いた少年が他の少年に注意をしたのだが,注意を受けたバカ,失礼,理解力の少々欠如した少年はなかなか動こうとせず,動いたと思ったら自転車を邪魔なところに置きやがった.
さて,どうしようかと思ったところ,今度は後ろからランドクルーザーがやってきて,しかもクラクションを鳴らして催促しやがった.
仕方がないので覚悟を決めて,ゆっくりとクランクを通り過ぎていく.途中で一度切り返しをしたが,なんとかクリア.ありがとう,教習所の先生.
ちなみに,私の後に通ろうとしたランドクルーザーは独力では通れなかったようで,クラクションを鳴らしていた.デミオに乗っている同僚の教員が「デミオはよく曲がる」と言ってたけど本当だなあ.

その後,無料駐車場を探すのは諦めて,城山のふもとにあるコインパーキングに駐車.
今度は徒歩で商店街へ向かう.先ほどの交通規制の際に変なものが見えたからだ.

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やっぱり牛鬼だった.牛鬼の祭りって今の時期なのか?と思ったので,近くにいた半被をきた人に聞いてみる.宇和津彦神社の秋祭りというやつで,牛鬼以外にもお神輿が出たり,踊りの奉納があるらしい.
せっかくなので,しばらく見ていくことにした.

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巫女装束の女の子と神官姿の男の子による奉納舞?

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実は有名らしい「八つ鹿」という踊り?
写真ではわからないだろうが,頭には鹿の被り物をつけている.赤い布で隠れているが,あの下で太鼓を叩いている.
その太鼓を叩きながら,複雑な順序で歩き,しかも謎の歌まで歌っているのだが,あんな布をかぶって視界も定かではないのに,いくつもの動作を同時によくできるなあと感心してしまった.

まだまだ続きそうだったが,祭り見物は途中で切り上げて,商店街を見学.思ったよりも立派で,大街道の道の広さに銀天街の店舗を入れたような感じを受けた.
もうちょっと情報を仕入れようと本屋を探したのだが見つからない.子供の面倒を見るスポットらしきところにいたご婦人に聞いてみたところ,商店街の中にはないとのこと.書店は利益率が低いので,一等地に出すためにはそれなりの量を売る必要があるのだが,それができないということは,栄えているように見えても問題があるのかなあ.

本屋で情報を仕入れることは諦めて,先ほどのカーナビで到達できなかった図書館に向かうことにする.
商店街を少し離れた場所を歩いていると,またもや牛鬼に遭遇.

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先ほどは人ごみに阻まれてよく分からなかったが,牛鬼というのはお神輿の一種のようだ.

その後,手持ちの地図で図書館に行く途中に木屋旅館があることを発見.寄り道することに.
木屋旅館は司馬遼太郎が愛した旅館らしいが,既に営業は中止している.その跡地を宇和島市が借りてどうこうするという話があったが,結局どうなったのだろうか.
などと考えているうちに到着.

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確かに趣がある建物.

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看板には「木屋旅館」と書いていなかったので,木屋旅館の証明として灯篭の写真を.

その後,無事に図書館に到着.車で来たとき,あと一つ角を曲がっていれば着いてたのか.
ついでなので中に入ってみる.まあ,図書館なので本がいっぱいあるのは当然なのだが,最近ネットで知って読みたかった本が入っていた.松山市の図書館にはないのに.侮り難し,宇和島市立図書館...

その後,再び商店街まで移動.駐車場の位置の記憶が曖昧だったので駐車場まで一度戻る.
この時点で17時くらい.このまま帰ると,渋滞に巻き込まれそうなので,宇和島城に登ってみることにした.
駐車場の位置を確認したときに見つけた門まで移動.
行ってみたら実は裏門だったようで,特に見るべきものはなし.まあ,城を見れればいいか.
さすがに天守閣は既に閉館(閉城?)しているだろうが,登って近くで見ることはできるだろうと門をくぐろうとしたところ,掃除道具を抱えたおじさんがやってきた.
もしかして?と看板を確認したところ,冬場は17時で門が閉まるらしい(涙).

行き場を失ったまま門を後にしたわけだが,そこで目に入ったのが闘牛場への案内.さすがにこの時間に闘牛はやってないだろうと思ったが,城や庭に類するものは見たことがあっても,闘牛場に類するものは見たことがない.話のネタにはなるだろうということで,闘牛場へ向かうことに.

その途中,再び牛鬼に遭遇.さすが宇和島.街中に牛鬼が溢れている(誤).

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(左側の赤い物体が牛鬼のお尻)

威勢のいいお兄さん方が高いところに登り,その周囲に老若男女が集まっている.
この構図は...餅まきか?
以前,餅まきに行って餅をぶつけられた,しかも,その餅は他の人に取られた経験があるので,早々に立ち去ることに.

そのままてくてく歩いていったのだが,途中で道が分岐していた.案内標識もなかったので,坂道の度合いが低い方を選んで歩いていったのだが,どうやらそれが失敗だったようだ.どんどん道が細くなっていく.
上のほうを見ると...

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山の上におかしな形の構造物が見える.あれが闘牛場かなあ.
あんなところまで行くのは体力的に無理だな.今から戻れば駐車料金の切れ目にちょうどいいことだし,帰ろう.
来た道を引き返していくと,山の上に城が見えた.

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あれが宇和島城だろう.うーむ,こんな形で見ることになるとは...

そのまま来た道を下っていくと,先ほどの餅まきの会場に.
しかし先ほどと違って半被姿の若い衆が交通規制を行っている.
何だろう?と思っていると,お神輿がやってきた.それも複数.
何をするんだ?と思いきや,複数のお神輿が円陣を作って,そのまま廻りだした.

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(あまりの速さのためにお神輿がブレている)

迫力があってかなり見ごたえがあるし,それを相撲でいうところの砂被り席で見ているのだからラッキーといえばラッキー.
しかし,このままでは駐車料金が上がってしまう! 早く通してくれ!

祈りが通じたのか,ちょっと道が開いたので,そこをすり抜けて駐車場に急ぐ.
なんとか駐車料金が上がる前に出ることができた.さて,帰ろう.

カーナビで目的地を松山市に設定.そのまま指示に従っていったところ,わざわざ56号を外れるようなルートになっている.
どういうことだ?と訝しんだのもつかの間,気がつけばえらく狭い道&車が離合できないような隘路に入り込んでいた.やっぱりカーナビは信用しきれない...

それでも何とか56号に無事合流.あとは道なりに進むだけ,と思っていたら,今度は大渋滞.うーん,夕方の混雑は外したつもりだったんだが...
それでも進んでいくうちに混雑も解消,通常の流れに戻ったのだが,既にスピード感が麻痺してしまっているので,速度のことをなんとも思わなくなってしまった.
なんとも思わなくなったのは速度のことだけじゃないらしく,肉体的・精神的疲弊も合わさってのことだと思うが,自分も対向車もガンガン飛ばしている状態なのに「ああ,もう面倒くさいから,このままでいいわぁ」と緊張感&危機感まで何度かなくなってしまった.

そういう自分に愕然としながらも,それでも山道でアクセルを踏んでしまうわけだが,それを加速させるのが1枚しかからないCD.
アップテンポの曲ばかりのCDだったのだが,アクセルを踏んでしまうのはそれも影響していると思われる.
某教員のように『頭文字D』のサントラとかをかけた日にはどうなってしまうのだろうか...

まあ,そういう努力(?)の甲斐もあって,松山に着くのがレンタカー店の閉店時間にギリギリ間に合いそうになった.
余裕を持って次の日の朝まで借りていたのだが,駐車場のことを考えると,返せるものならこの日のうちに返しておきたい.
ということで,市街地の中でもアクセルを踏み続け,しかも我ながら無茶だなあと思うような車線変更を繰り返しつつ,先行車を追い抜いていく.こういう無茶な車線変更をしていると自分の中の大阪人を感じてしまう.

そんな危険な傾向をもった運転のおかげで,ギリギリ間に合った.
逆算すると,2.5時間弱で宇和島から戻ってきたわけか.途中の渋滞がなければもっと早かっただろうな.

Uwajima_11.jpg

ちなみに全走行距離は211.9キロ,走行時間は4.5-5時間という感じか.
とりあえず普通に走る分には特に問題がないということが分かったけど,駐車と切り返しにちょっと問題があるなあ.
あと,スピード感の麻痺を何とかしないと,いつか事故るような気がする...

投稿者 saihide : 00:23