2005年12月31日

『Landreaall 1-7巻』おがきちか

2005年も終わりということで,このBlogに書いた本の記事を数えてみたところ,だいたい130個ほどあった.この中にはマンガも含まれているが,単純計算で3日に1個程度か.

実際には読んだけど記事を書いていないものもあるので,活字本のみで3日に1冊程度,マンガを含むと2日に1冊強くらい読んでることになるのだろうか.
これだけ読んでいれば「趣味:読書」と書いても文句は言われないだろう.

ついでなので今年読んだ本のベスト1を選んでみたのだが,少女マンガ部門のベスト1がこの『Landreaall』.

火竜を封じている女性を救うための方法を求めて,王位継承権を持つ地方領主の息子「DX」が妹「イオン」と護衛の忍者「六甲」を連れて旅に出る,という,あらすじだけだと非常にありがちなファンタジー物(なぜか主人公がバイクに乗ってたりもするが).

これだけの情報なら手にとって読むことはおそらくなかっただろうが,竜退治編のあとになぜか学園生活編がはじまるという.
竜退治の勇者がどうして学生になるんだ? この疑問を解くためには実際に読んでみるしかないだろう.

ということで読み始めたのだが,この竜退治編,シリアスとコミカルが良い具合に調和していて予想以上に面白い.
ワクワクしながら竜退治編の最終巻である3巻を読んだところ...

ううっ,あんた漢だよ,DX...

竜退治編だけに限らず,この作者は伏線の張り方というか,構成力が非常に高いようで,何気なく描かれたエピソードや台詞が後になって効いてくる(台詞がまた名言ぞろい).
問題の学園生活への移行も竜退治編の結末ときれいに接合されていて全く不自然ではなかった.

で,最新刊の7巻では前巻から始まったエピソードも一区切りし,新しい話が始まるっぽい感じ.だいたい1年2冊の刊行ペースなので,続きは半年後か.ああ,待ち遠しい!


ちなみに,少女マンガ部門以外のベスト1は以下のとおり.

・活字本 フィクション部門
『All You Need Is Kill』桜坂洋

・活字本 ノンフィクション部門
『伝わる・揺さぶる!文章を書く』山田ズーニー

・少年マンガ部門
『ワイド版 風雲児たち 全20巻』みなもと太郎


2006年も面白い本に出会えますように.

投稿者 saihide : 01:27

2005年12月30日

ぴあの株主優待

Pia2005b_yutai.jpg

ちょっと前のことだが,ぴあから株主優待が届いた.
ぴあの株主優待をもらうのはこれで3度目.ぴあの株主優待は何種類かから選べるのだが,今回も全部図書カードにした.
今回の絵柄は北野武.ちょっと顔が丸すぎるような気もするが,さすがにこれは分かった.

先日,日経新聞が株主優待に見直しの機運が高まっているという記事を掲載していたが,実際には株主優待を導入する企業は逆に増加しており,全上場企業の四分の一くらいになっているそうだ.

機関投資家にとっては株主優待よりも配当金の増額の方がありがたいので前述の日経新聞のような記事が書かれるわけだが,最近増加している個人投資家の中には株主優待を期待して投資するというスタイルをとっている人も少なからずいて,株主優待を発表したとたんに株価が上がる銘柄もけっこうあったりする.

企業が株主優待を実施するのは個人投資家を惹きつけるためだ.
しかし権利確定日(決算日の数日前)に持っていれば優待をもらえるという制度を利用して,財テクの一環としてその近辺だけ株主になる人も増えており,企業が本当に欲している安定株主や企業のファンを増やすという目的が十分に達成されているのかどうかは微妙なところ.まあ,全体としてはそのような財テクをする人たちは少数派なんだろうが.

このような制度の悪用を防止するタイプの株主優待もある.株主名簿に何回か名前が載ると優待がバージョンアップするというものだ.
このぴあの株主優待は,最初は図書カードなど2500円分だが,3回連続で株主名簿に名前が載ると倍の5000円分もらえるようになる.
私も今回で3回目なので5000円分になった.年間だと1万円.けっこうな含み損がでているのだが,この調子でずっと株主優待が続けばいつかはトータルではプラスになるだろう.

問題はそれまで株主優待が続くかどうか.業績は少し回復してきたが,まだまだ予断を許さない状態なので,株主優待が廃止になる可能性も無いわけではない.
しかし,株主のほとんどが株主優待のために保有しているという調査結果が今回の中間報告書に掲載されていたくらいなので,優待を廃止すると大暴落することはほぼ間違いない.
欲張らないで今のうちに売っておいた方がいいのかなあ...

投稿者 saihide : 15:50

2005年12月29日

『水滸伝 替天の章』北方謙三(BlogPet)

ほんとうは、さいは
北方謙三による『水滸伝』の第四巻.松山市立中央図書館所蔵.ハードボイルド巻では宋江の江州行きと,それによる多数の出会いが描かれている....
とか考えてたよ。

*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「グラハム」が書きました。

投稿者 graham : 09:33

すじネギカリー@船場カリー

SujiNegiCurry_1.jpg

やっぱり大阪出張時のネタ.
以前食べて美味しかった船場カリー,今回は一押しメニューであるすじネギカリーにチャレンジしてきた.
できれば本店で食べたかったのだがスケジュールが合わなかったので,なんばCITY店で食べることに.

店内はこんな感じ.

SujiNegiCurry_2.jpg

あれ? 以前いった船場のアネックス店はテーブルの上に付け合わせが3種類あったと思ったけど,ここは福神漬けとらっきょの2種類だけだな.
それにベースのメニューは一緒だけど,日替わりのサービスカレーがあったり,学生さんは値引きサービスがあったりで,細かいところでは色々と違ってる.
ともかく当初の目的である「すじネギカリー」を注文(950円).しばらく待って出てきたのが...

SujiNegiCurry_3.jpg

あれ,前回食べたのよりも量が少ないような? 気のせいかなあ...
ともかく食べてみよう.まずはメインのすじ肉を.

SujiNegiCurry_4.jpg

通常のビーフカリーは薄切り肉だったのだが,これはかなり大きめだな.ではいただきます.



うーん,すじ肉というから,すじ肉の煮込みのようなとろけるような食感を期待してたんだけど,ちょっと違うなあ.とろっとしたのを期待してた反動のせいか,煮込みすぎでスカスカになったというか,繊維っぽく感じられる...
それにカレーのルゥが以前食べたのよりも粘度が高いような... もしかしてすじ肉を煮込んで溶け出したコラーゲンの分だけルゥの粘度が高くなったのか?
でも,すじ肉はトッピングの一種のはずで,すじ肉が入ったカレーだけ別のルゥを使うような手間はかけないだろうし...
相変わらずカレーは辛めで美味しいのだが,ネギに以前食べたときの爽やかな辛さがなくて,これだったらネギなしでもいいんじゃないか?くらいの味だった.

船場カリーはフランチャイズ展開しており,持ち帰り用のルゥも販売しているくらいだから,ルゥ(またはルゥのベース)はセントラルキッチンで作ってると思うんだけど,やっぱり味が違うような気がする.
それとも一度体験したので,以前のような新鮮さを感じなくなってしまったのだろうか? やっぱり,これは本店で食べて確認してみないとダメかなあ.

投稿者 saihide : 00:37

2005年12月28日

WWWの障害復旧

以前記事にしたWWWの障害についてだが,12/28の夕方に復旧した模様.

一時はアクセス困難な状況のままで年末年始の休みに突入するのではないかと心配していたのだが,なんとか御用納めまでに復旧作業が終了したようだ.
関係者のみなさん,ご苦労様でした.

今回の障害の原因は学外とのファイアウォールにあったとのこと.
予想どおりだったので,ちょっと嬉しかったりするのだが,あれだけの状況証拠があれば「原因の箇所がファイアウォールだ」と確定するのは難しくないはず.
本当に確定するのが難しいのは「ファイアウォールの中の何が原因になっているのか」なんだろう.

今年度に新しく担当した授業の中で「ブラックボックス観察実験」というのをやってみた.
数字をいくつか入力すると,その入力に応じて異なる数字が出力されるソフト(=ブラックボックス)を私のほうで作り,それを学生さんに渡して入力を出力に変換する式を当てさせるというものだ.
学生さんの感想は「難しい」というものだったのだが,この手の「入力と出力から中の構造を予想する」という行為は無意識のうちに日常行われている.
「中の構造を予想する能力なんて自分は持ってない」という人も多いだろうが,多くの場合,何度も同じようなパターンを経験した結果として,いつの間にか入力と出力の関係(=中の構造)を把握してしまっているのだ.

このようにして「把握した中の構造」は「実際の中の構造」とは違っていることも多く,それゆえの悲喜劇も数知れず発生したりする.対人関係なんてのはその最たるものだろう.
「把握した中の構造」と「実際の中の構造」が同じかどうかを調べるには,究極的には「実際の中の構造」を手にとって調べるしかない.
今回のネットワークみたいな場合はそれは可能だが,世の中にはそうもいかない場合もある.「相手のことを知りたいから」という理由で相手をバラバラにするのは少々,いや,かなりマズイ.

となると,入力と出力の試行錯誤を繰り返すことで,予想(把握)の精度を上げていくしかないのだが,時には試行錯誤が許されない,一発勝負のような場合もあるわけだ.
運を天に任せてエイヤッ!とばかりに突っ込むのも一つの手だろうが,人類というのは情報や知識を外部化して伝達することのできる類稀な種族なわけで,他の人に聞いたり学んだりすることで,よりよい予想(把握)ができるようになるはずだ.

ということで,「WWWの障害回復」という題名なのに,「VIVA! 人類の英知」または「学ぶ姿勢を大切に」という「看板に偽りあり」なオチで,この記事終わり.

投稿者 saihide : 20:38

ネスパ(洋食)

Nespa_1.jpg

いろいろあって書くのが遅れたが,大阪出張時のネタ.
梅田で食事をすることになったので,以前ネットで見かけて気になっていたネスパという洋食屋に行ってみた.
本店は西梅田の方(桜橋)にあるらしいのだが,今回は大阪駅前第三ビルの地下2階にある店.

Nespa_2.jpg

店内はこんな感じ.テーブルクロス&ビニールカバーがレトロ感を醸し出している.
メニューは用意されていないが,壁のあちこちに貼り紙があるし,この反対側に大きな黒板があって,そこにも料理名がたくさん並んでいた.

このネスパ,公式ウェブサイトもあるのだが,そのURLは店名のネスパではなくコロペットとなっている.
このコロペットというのは,商標登録までされているネスパのオリジナル料理で,今回の目当てはもちろんコレ.
コロペットというのはカツとクリームコロッケをミックスしたようなもので,肉(牛・豚・鶏・海老)でクリームソースを挟んだもの.

肉の種類によって値段が違うのだが,1種類2個で1000円弱,盛り合わせだと2種類2個で1200円程度.ランチタイム(15時まで)ならばライスまたはパンとスープがついてくる.
今回は色々楽しむために盛り合わせで,牛肉と海老を選んでみた.
しかし,よく考えてみると,それぞれの値段はほとんど違わないし,単品でも盛り合わせでも2個という数は変わらないのだから200円アップになるのは理不尽な気もするなあ.

待つことしばし,出てきたのがコレ.

Nespa_3.jpg

右が牛肉のコロペットで,左が海老のコロペット.縮尺が分かりにくいだろうが,それほど大きくない.
海老にのっかっているレモン以外にソース類は何もなく,持って来てくれたコックさんも「何もつけずにお召し上がりください」という.じゃあ,そのままいただきましょう.

まずは牛肉のコロペットの断面図.

Nespa_4.jpg

ピントがうまく合っていないので分かりにくいなあ.
ナイフとフォークで切るとひしゃげてしまうくらい柔らかいのだが,思っていたよりも中身のクリームソースは緩くなかった(=粘度が高い).
では食べてみよう.



うーん,クリームコロッケよりも濃厚というべきか,それともモッサリしているというべきか... とろーっとした滑らかなクリームソースが入ったクリームコロッケが好きな人には受け入れられないかもしれないなあ.
牛肉の食感と味わいは十分味わえるので,そういう意味では確かにカツとクリームコロッケのミックスといえる.
あと,クリームソース自体の味は濃厚なのかもしれないけど,個人的には味が単調に思えるので何かのソースがかかっている方が美味しいと思うぞ.

続いて海老のコロペット.

Nespa_5.jpg

こっちもクリームソース自体は同じだと思うが,レモンの分だけ味がついているので,個人的には海老の方が美味しいかな.

見た目は少ないのだが,クリームソースがけっこう濃厚なので,思ったよりもボリューム感はあった.しかし,これで1200円というのは梅田という場所を考えてもちょっと高いかな.

ちなみに,通常のランチメニュー(1000円程度)もあり,どちらかというとそちらの方がお得感は高そうに見えた.
実際,それなりに通っていそうな人はコロペット以外のメニューを頼んでたので,「名物」とか「限定」とかに弱くない人は通常のランチメニューを注文した方が良いかも.

投稿者 saihide : 00:04

2005年12月27日

『水滸伝 道蛇の章』北方謙三

北方謙三による『水滸伝』の第四巻.松山市立中央図書館所蔵.

本巻では宋江の江州行きと,それによる多数の出会いが描かれている.

あまり知らない好漢も多数出てきたのだが,これまで名前だけは頻繁に出てきた戴宗がついに登場.ただし走る場面はナシ.
そして二丁斧でおなじみの李逵も登場.ただし斧はナシ.

宋江の放浪によって,新たな好漢が着々と組織化されていき,力を蓄えてきた梁山泊もついに対外行動に打って出た.
それによって青蓮寺との対立関係も激化していくわけだが,今までどちらかというと後手に回っていた青蓮寺がそろそろ逆襲を開始しそうな雰囲気.

投稿者 saihide : 00:50

2005年12月26日

Gmailの関連ページ

私はプリペイド携帯電話を使っている関係で,携帯電話用のアドレスとしてGmailのアドレスを使っている(Gmailから携帯電話に転送している).
先ほど,同僚の教員から出産の知らせが携帯電話のアドレスに届いた.
さっそくお祝いのメールを書くことにしたのだが,携帯電話をポチポチ打つよりもPCのキーボードを使った方が早いので,ウェブ上から利用できるGmailで返事を打った.
その時に気がついたのだが,Gmailでメールを見ると右側に「関連ページ」が表示されるようだ.

関連ページというだけあって,メールの内容を機械的に分析して,それに関係するニュースのURLが表示されるようだ.
ちなみに今回のメールの関連ページは,

・ローマ法王、中絶を暗に批判
・ダルビッシュ倍増 3000万円でサイン

ローマ法王のニュースは,出産と中絶だから関連しているといえば関連しているといえなくもない.

しかし,ダルビッシュはなぜだ?
もしかすると全世界の情報を収集しているgoogleは,息子さんの名前が「ダルビッシュ」になるという極秘情報でもキャッチしたのか?
おそるべしgoogle!

などと思わなくもなかったが,おそらく文章中にあったお子さんの体重の数字と「3000万」という金額が関連していると判断したのだろう.
いや,お子さんの体重が3000万グラムだったというわけじゃないですよ,念のため.
このあたりは関連性の判断が機械的に行われているという証拠だろうか.

投稿者 saihide : 08:46

2005年12月25日

WWWの障害?

このBlogは私の研究室内に置いてある個人用サーバに設置されているのだが,大阪に出張に行ったあたりからアクセスができなくなることがあった.
他のウェブサイトは問題なく見れていたので,大阪側のネットワークの問題かと思っていたのだが,松山に戻ってきて自宅からアクセスしても同様の症状になっていた.
どうやら大阪側の問題ではなかったらしい.

色々と試してみたところ,研究室のサーバが提供している他の機能は特に問題なく稼動しており,アクセス障害が発生するのはWWWのみ.
となると,WWWを提供しているapacheというサーバソフトに問題が発生したと考えるべきなのだろうが,これが学内からだと問題なくアクセスできるし,ログをチェックしてもエラーの痕跡はない.
ということで,まずは研究室のサーバの不具合が原因という線は消してもよさそうだ.

次に考えるべきはネットワークのトラブル.研究室のPCはまず研究室内のLAN,次に学部の建物のネットワークを経由して,大学全体のネットワークに接続,そこから学外のネットワークにつながっている.
24日から26日にかけてはネットワーク周りの工事のため,学部の建物のネットワークが断続的に止まるのだが,現在の症状はその前から発生しているので,今回の原因ではない.
そもそも学外からでもWWW以外は普通につながっており,学内からだとWWWも通常どおり使えているので,単にネットワークが止まっているというタイプの障害ではないと思える.

じゃあ,いったい原因はどこにあるんだ?と材料を求めて自宅から大学の総合情報メディアセンターのウェブサイトにアクセスしてみたところ,研究室のサーバにアクセスしたときと同様,うまくアクセスできない.
愛媛大学の他のウェブページも試してみたところ,どれもアクセスしにくい状況になっている.

状況を整理してみると,

A.学外から愛媛大学の学内サーバへのアクセスが困難になっている
B.学内からだと普通にアクセスできる
C.アクセスが困難になっているのはWWWのみで,他のサービスには問題なくアクセスできる

この材料から導き出されるのは,学内と学外をつなぐファイアウォールのWWW関係で障害が発生したということか.

と思って,自宅のPCにあるファイアウォールのログを何気なく見たところ,ACKパケット関係のエラーがやたらと出ていた.ACKパケットってインターネットの接続確立につかうやつだっけ?
ということで,ACKについて調べてみたところ,ACKは受信側が送信側(多くの場合はサーバ)に出す返事のようなもので,これがちゃんと送信側に届かないと送信側は同じデータを再送信し,そういう状態が何度も続くと送信自体をやめてしまうらしい.

試しにパケットモニターというソフトで受信したデータを解析してみた.
すると,アクセスができないページにアクセスした場合,まったくデータが流れてこないのではなく,最初のデータは流れてきている.しかし,それに続くデータが流れてこないため,結果としてページを表示できなくないようだ.
まさにACKパケットが相手に届いていない場合に起きる症状と同じに見える.

ということは,今回の障害は,大学のファイアウォールが学外から学内のWWWにアクセスした場合のACKパケットをちゃんと通していないのが原因なのだろう.
SYNフラッドアタックという攻撃を防止するための方法として接続側からのACKパケットの待ち時間を短くするというものがあるらしいので,もしかするとその待ち時間を短く設定しすぎたのかもしれない.

どちらにせよ,月曜日になるまで復旧はしないんだろうなあ.
おそらくファイアウォールの設定の問題だろうからすぐに直るとは思うけど,ハード的な問題だと下手すると年末年始は今のままとかになるんだろうか...

投稿者 saihide : 00:01

2005年12月24日

『水滸伝 輪舞の章』北方謙三

北方謙三による『水滸伝』の第三巻.松山市立中央図書館所蔵.

本巻では元軍人の楊志が山賊になる顛末と,宋江が役人から罪人となるエピソードなどが描かれている.

前巻から本格的に登場していた「青蓮寺」だが,本巻でもかなりのページを割いて描かれている.
主人公側が梁山泊なので,それに敵対している青蓮寺は悪役ということになるのだろうが,これが単純に悪とも決め付けられない存在で,国のために私利私欲を捨てた官僚集団という感じ.

あと,本巻ではついに宋江が役人の顔を捨て,罪人として逃避行を始めることになるのだが,そのきっかけになるのが弟の宋清.
オリジナルではほとんど活躍していない割に,宋江の弟というだけで地位が高かったりする宋清だが,本巻ではけっこう個性的な人物(単に真面目なだけ?)として描かれており,立派なエピソードまでつけてもらっている.
この調子だと,本当に108人全員にちゃんとしたエピソードが準備されているというのは本当のようだ.全19巻なので,単純計算でいくと1巻当たり5-6人分か.

投稿者 saihide : 00:35

2005年12月23日

大阪出張 小ネタ集 その6

今回の大阪出張は比較的長期だったのだが,資料は思ったほど集まらなかったし,予定していた打ち合わせも天候のために1件キャンセルになるなど,成果は芳しくなかった.
ということで,小ネタの集まり具合もそれほど芳しくないのだが,恒例なのでいってみよう.

・ぱちもん天国
ぱちもん(大阪弁):偽物,粗悪品などの総称.互換性を意味するコンパチブルが語源という説もあるが,此花区の伝法言葉に由来しているというのが正しいらしい.

難波の高島屋前を歩いていたところ,威勢のいい声が聞こえてきた.
難波の高島屋前というとミナミの一等地なので地価はかなり高いはずなのだが,なぜかディープな香りの漂うチケット屋や謎の安売り店が存在しており,その声の発信源はその安売り店だった.
聞き耳を立ててみると,10年以上の歴史を誇っていたこの店もついに倒産でこの日で店じまい,ついては倒産処分のために全品1050円均一,ショーケースの中に入っているダイヤのアクセサリーやブランド時計も店じまい直前の10分限定で1050円均一,ということらしい.
時計やアクセサリーには興味はなかったのだが,リュックなども売られていたので,中に入ってみたところ,バーバリーのマフラーを発見.この店の構えと値段からして,ぱちもん率70%くらいだよなあとは思ったのだが,マフラーが欲しかったところなので,とりあえず購入してみた.

後日,梅田の地下を歩いていたところ,威勢のいい声が聞こえてきた.
声自体は違うけど,どこかで聞いたような口調だなと思って聞き耳を立ててみると,クリスマス直前で品物の入れ替えをするので在庫を処分したい,ついては全品1050円均一,ショーケースの中に入っているダイヤのアクセサリーやブランド時計も10分限定で1050円均一,ということらしい.
どこかで聞いたような内容だなあと思い,品物をざっと見てみたところ,先日の難波の店と同じような品揃え.バーバリーのマフラーも発見.ぱちもん率90%に上昇である.

その後,夕食を難波で食べたついでに,高島屋前に寄ってみたところ,倒産&店じまいしたはずの店のところにまったく同じ店が入っており,やっぱり威勢のいい声&おなじみの口調が聞こえてきた.
さすがに口上を聞いたり品物を確認しようという気にはならなかったが,ぱちもん率99%のバーバリーのマフラーも売られていたに違いない.


・ぱちもん天国 その2
この10年ほどで年の瀬の関西の風物詩となったものに神戸ルミナリエがある.
今回の出張は関西&年の瀬である.となれば...

pachi_1.jpg

うーん,美しい.心が洗われるようだ...



ごめんなさい,ウソです.

pachi_2.jpg


実際は心斎橋のアーケードの下に飾られたイルミネーション(少々加工してみた).
フランスのパリの街角のイルミネーションをモデルに,機材もフランスから持ってきたもので,
2003年から行っているらしい

しかし,アーケードの中は十分すぎるほど明るいので,イルミネーションで飾ってもあまり目立たないような...


・格の違い
師匠筋の兄弟子たちと喫茶店で雑談,会計を済まそうとしたところ,財布のなかに千円札がなく,1万円札を出した.すると,

「2千円札が入ってもいいですか?」

2千円札!

あの幻の2千円札が市中に普通に流通しているのか!

さすがは天下の台所 大阪,ようやく50万都市になった松山とは格が違うということだろうか.

と,手の中の2千円札を見つめながらしばらく感慨にふけっていたところ,兄弟子たちが

「おっ,2千円札か,珍しいな」

...なんだ,大阪でもそれほど流通してないんだ.がっかり.
続いての兄弟子の発言.

「そういえば,ローソンのATMでお金を下ろすとよく入ってるよね」
「そうそう」

ローソンのATMでお金を下ろす!

手数料がかかるじゃないか!

しかも頻繁に下ろしているような口振りだ!

105円や210円のはした金は気にならないということか!

さすがは私立大学教員,どうやら5年間ほど給料が上がらないことが確定しそうな愛媛大学教員とは格が違うということだろうか...

投稿者 saihide : 08:00

2005年12月22日

ガンチア・アスティ

GanciaAsti_1.jpg

正確にはガンチア・アスティ・スプマンテ.
最初の「ガンチア」は会社名で,最後の「スプマンテ」は「泡の出る酒=スパークリングワイン」という意味.
真ん中の「アスティ」はイタリアの地名なのだが,そこの名産のワインそのものを意味することも多く,その場合はモスカート(マスカット)種で作られた甘口のスパークリングワインのことになるそうだ.

以前,誕生祝にするために酒屋で適当に選んで持っていったら,えらく美味しかったので銘柄を覚えておいた.
その後,色々調べてみたところ,このガンチア社のアスティはアスティ・スプマンテの元祖とでも言うべき存在らしい.
発泡性のワインとして有名なものにシャンパンがあるが,シャンパンはフランスのシャンパーニュ地方で作られたスパークリングワインのこと(実際に他にも色々基準がある).
で,そのシャンパーニュ地方でワイン作りを学んだガンチアさんがイタリアに戻ってシャンパンと同じ製法で作ったワインがアスティ・スプマンテ.



というのをどこかで見たのだが,実際の製法はシャンパンが瓶の中で二次発酵させるシャンパーニュ方式,アスティはタンクの中で二次発酵させるシャルマー方式らしい.何を学んできたんだ,ガンチアさん?

その後,また飲んでみたくなったので,酒屋に行くたびにワインコーナーをチェックしてみたのだが,アスティはアスティでもチンザノとかマティーニ,さらには天使のアスティなどのガンチア社以外のアスティしか置いていなかった.
元祖アスティとでもいうべき存在なのにどうして置いてないんだ?と不思議に思っていたのだが,置いている店をようやく発見(1300円弱).
少々離れている店なので今度行ったときに買うことにしようと思っていたところ,近所のスーパーのクリスマス・コーナーに鎮座しているのを発見.しかも離れている店より安かった(1200円弱).侮りがたしフ○.

ということで,すかさず買う&飲むことに.
残念ながら,シャンパンを飲むための細長いグラス(フリュートグラス)が常備されているほど上流階級なライフスタイルを謳歌しているわけではない.

GanciaAsti_2.jpg

ということで,普通のグラスでいただきます.
うーん,むーども色気もあったもんじゃないな.まあ,いいや.

味のほうだが,甘口というだけあって甘い.しかし,ベタベタ甘いというよりは爽やかな甘さ.
アルコール度数も低いので,お酒が苦手でもこれなら大丈夫という人も多いのではないだろうか.とは言ってもビールよりはアルコール度数は高いので注意は必要だろうけど.
食前酒や,なんといってもデザートと合わせると美味しいという点では定評があるのだが,最近は普通の食事に合わせることもあるそうだ.どういうのを美味しいと思うかは人それぞれだから,自分が美味しいと思う組み合わせで楽しめばいいと思う.

今回もやっぱり美味しかったので,クリスマス・シーズンが終わる前にもう一本買っておこうかなと思ったところ,コーナーから姿を消していた.残念.
と思ったら,翌日に再入荷.しかも今回はフリュートグラス付.これは買っておけということだろうか? ともかく出張から戻っても,まだ店頭に残っていたら買っておくことにしよう.

投稿者 saihide : 01:54

2005年12月21日

『彼方なる歌に耳を澄ませよ』アリステア・マクラウド

裕福な歯科医であるアレグザンダーは,ボロアパートで暮らすアル中の兄キャラムの様子を見るために毎週長時間のドライブをしている.
アルコールなしでは満足に立つこともできない兄のため,酒を買いに行く途中,アレグザンダーは自分と兄の過去,そして18世紀末にスコットランドからカナダに渡ってきたハイランダーの末裔である「クロウン・キャラム・ルーア(赤毛のキャラムの子供たち)」と呼ばれる自分たち一族のことについて思いを馳せる...

ネットの書評で絶賛されていたので,松山市立中央図書館で借りてきた.

前回読んだ『灰色の輝ける贈り物』と同じく,漁師や鉱夫を生業として父祖伝来の土地で生きていく移民の一族と,同じ血を持ちながらその土地から離れて都会で現代的な職業に就く人々が主要な登場人物.
しかし,どちらかというと両者の対立と断絶が描かれていた前作と違って,作中にも出てくる「血は水よりも濃い」という言葉どおり,両者の助け合いというか,離れていても同じ一族であるということの強さや暖かさが,さまざまなエピソードを積み上げていくことで描かれている.

一人称の小説なのだが,主人公は万事控えめであり,どちらかというと観察者としての役割に徹しているため,魅力的なのは他の登場人物.
最初がアル中で,回想シーンでも主人公を殴りつけていたので,粗暴な人物だと思っていた兄のキャラムもそれなりに分別もあれば頼りがいのある人物だったりするのだが,個人的には主人公の二人の祖父が印象的だった.
陽気で家族や友人に恵まれて幸せな「おじいちゃん」も読んでいて楽しいのだが,個人的には堅物で家族運に恵まれなかった「おじいさん」の凛とした生き方に惹かれた.でも,ああいう風にはなれないだろうなあ.

ストーリー自体はそれほどドラマティックなものではないのでく(主人公は歯医者に,兄はアル中になることが最初の時点で分かっている),さまざまなエピソードを通じて一族の絆というか暖かさをジワーッと感じて楽しむタイプの作品だろうか.
そういう小説の味わいとはまた別に,地縁や血縁,文化の伝承などについても考えさせられる作品で,色々な意味で面白かった.

同名の登場人物が多かったり,一人が複数の名前で呼ばれたりするため,最初は少々とっつきにくさを感じるが,そのあたりは次第に慣れてくる.
また,ハイランダーの歴史が分かっていないと何のことだかわからない話が多数出てくるのだが,これはあとがきを先に読んでおけばかなり緩和されるので,先にあとがきを読んでおくことをオススメする.


最後に気に入った台詞を引用.

「今日はいろんなことがあったけど、なんとかがんばらなきゃあね。強くならなくては。コップの水に入れたスプーン一杯の砂糖みたいに、溶けて消えてしまうわけにはいかないよ」おばあちゃん
「みんな疲れてるんだよ、あたしも疲れてる。疲れてるからって、世界は止まっちゃくれないの。だから早くやっちゃいなさい、そうすりゃ、すぐ終わるから」おばあちゃん
投稿者 saihide : 05:25

2005年12月20日

トゥーラ(トルコ料理)

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現在,大阪に出張中.
恒例の「松山では食べられないものを重点的に食べよう」という方針の下,松山には存在していないはずのトルコ料理の店に行ってみた.
トルコ料理はフランス,中国と並んで世界三大料理に数えられるくらい美味しいらしいのだが,そのわりにはトルコ料理の店は少なくて,大阪でも珍しい(4軒くらい?).今回行ってきたのは宗右衛門町にあるトゥーラ
写真でおぼろげに感じられるかもしれないが,宗右衛門町は「夜の繁華街」として有名なところで,店が入っているビルもけっこう怪しげだったりする.大丈夫なのか...

階段を登り,「本当に店があるのか?」と疑問に思うような素っ気ないドアをくぐると,中はちゃんと店っぽかった.一安心だ.
入ってすぐに厨房が見えるのだが,トルコ人のコックさんが挨拶してくれた.

tugra_2.jpg

店内はこんな感じで,床にはトルコ絨毯,壁にはタイル片を使った絵などが飾られており,BGMはトルコ語っぽい歌謡曲.
もう少し視線を上に向けると,

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ミラーボールがあった.
今回は土日祝限定のランチタイムを利用してやってきたのだが,この店のメインの営業時間は夜.
で,夜に来ると本場のベリーダンスが見れるらしい(見るどころか,最後の曲ではお客さんも踊らされるらしい).このミラーボールはそのときのためなんだろうか.しかし,ベリーダンスって,そういうダンスだったっけ?

さて注文.野菜料理,肉料理,ピザの3種類の日替わりランチがあるのだが,今回は肉料理にしてみた.

まずはスープから.

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赤レンズ豆のスープだ.豆は下のほうに沈んでいるのかと思ってスプーンで浚ってみたのだが,何も引っかからなかった.どうやらフードプロセッサーで磨りつぶされているようだ.
じゃあ,この赤さは赤レンズ豆の赤色なんだろうかと思いつつ食べてみると...
これは,どう考えてもピザソースの味だな.となると,この赤色はトマトか.豆は食感にちょっと名残がある程度だな.
で,不思議なことに食べたあとに口の中がスッとする.もしかしてミント?
記事を書くために調べてみたところ,このレンズ豆のスープはメルジメック チョルバという定番料理で,やっぱりトマトとミントを使っているようだ.

続いてサラダ.

tugra_5.jpg

手前の赤紫のブツは赤キャベツを酢漬けにしたものらしい.ドレッシングが大量にかかっていたのだが,普通のドレッシングのようで,特筆すべきことはナシ.

そしてメインの肉料理.

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トルコの肉料理といえばケバブが有名なのだが,今回は残念ながらケバブではなくて,羊肉とじゃがいもの煮込み.羊肉を使うところがトルコ風なんだろうが,どう考えても肉じゃがだ.
写真では分かりにくいが,みじん切りにされたハーブが全面にかかっているのだが(羊肉の臭み消し?),それほどハーブっぽくはなく,非常にアッサリした味付けだった.

そしてトルコピラフ.

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ピラフなのか炊き込みご飯なのかわからないが,褐色の細長いものしか具が入っていないシンプルさの割に美味しかった.
その謎の具だが,最初はしょうがの千切りかと思ったのだが,どうやら麺っぽい.調べてみたところ,エリシテだとかシェヒリエリだとかいうパスタの一種で,このパスタ入りピラフもレンズ豆のスープと同じく定番料理のようだ.
その検索途中で知ったのだが,炒めた米を炊き込んだ料理であるピラフはフランス料理扱いなのだが,その由来はトルコ料理のピラヴだそうだ(同様の料理はインドから南欧まで広く分布しているらしいが).

全部揃ったところでもう一度撮影してみた.

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これにトルコ紅茶がつく.

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こういうガラス製の特徴的な器に入れられてやってきたのだが,これが美味しかった.
以前,こまどりで飲んだ紅茶のように苦味がなかったのだが,特にフレーバーがつけられていたわけではないと思う.
やっぱり調べてみたところ,トルコの紅茶は入れ方が特殊らしい.そのせいだろうか.
そのままでも十分飲めたのだが,角砂糖を入れてみたところ,器がガラス製のため,角砂糖の溶ける様子が見えて面白かった.
しかし,どうせならトルココーヒーを飲んでみたかったなあ.

トルコ料理についてはスパイスのきいたエスニックっぽいものを予想していたのだが,むしろ非常にアッサリした料理という印象を受けた.
ネットで調べたところではトルコ料理は全体的にアッサリして癖のない料理のようなので,今回食べた料理が特別だったということもないようだ.機会があればもう一度食べてみたい.


・おまけ
紅茶の器が面白かったのでちょっと欲しいなあと思っていたら,500円程度で販売されていた.買いそうになったが,取っ手がついていないので熱いものを入れると飲みにくいので今回はパス.
なお,ベリーダンスの衣装なども売っているようなので(異常に安かったような...),気になる方は買ってみてはいかがだろうか.

投稿者 saihide : 01:35

2005年12月19日

『水滸伝 替天の章』北方謙三

北方謙三による『水滸伝』の第二巻.松山市立中央図書館所蔵.

本巻では武松の虎退治,晁蓋ら7人による賄賂強奪と梁山泊入山というメジャーなエピソードが描かれている.

のだが,賄賂強奪と梁山泊入山はいいとしても,武松関連のエピソードが違いすぎ.
オリジナルは,武松の兄嫁が若旦那と浮気して,兄を毒殺.怒った武松が兄嫁と若旦那を殺してしまうという話で,この兄嫁と薬屋の若旦那のエピソードが『金瓶梅』になったはず.
でも,若旦那は全く出てこないし,悪女のはずの兄嫁も完全ないい人になってしまっている.まあ,これはこれで面白かったけど.

また,本巻では好漢たちの真の敵っぽい組織である「青蓮寺」が登場.
武力ではなく情報収集力と分析力で国家を内側から守る組織で,ひたすら豪快なオリジナルの『水滸伝』には絶対に出てきそうにない.
梁山泊側も青蓮寺側も特殊部隊を増設するようなので,これからはそういう特殊部隊同士の戦いも描かれるのだろうか.というか,それって忍者小説?

ちなみに前巻でもそうなのだが,本巻でも登場人物がしょっちゅう羊を食べている.
別に肉の描写が微に入り細に入りされているわけではないのだが,読んでいるうちに食べたくなってしまった.
美味しいジンギスカンが食べたいなあ...

投稿者 saihide : 00:32

2005年12月18日

『水滸伝 曙光の章』北方謙三

言わずと知れた『水滸伝』を北方謙三が翻案したもの.松山市立中央図書館所蔵.

私にとって北方謙三という作家は「ハードボイルド作家」&「人生相談の人」で,特に後者の名台詞があまりにも印象的だったため(気になる人は「北方謙三 人生相談」でググってみよう),これまで作品を読んでみようという気にはならなかった.
しかし最近ではハードボイルド作家というよりも歴史物の作家として活躍していて,しかも評価がかなり高い.
なので,ハードボイルド物はともかく,歴史物は一度読んでみようかなと思っていた.

そんな折,これまで取り掛かっていた『水滸伝』が完結し,しかも司馬遼太郎賞を受賞したというニュースを見かけた.ちょうどいい機会なので,読んでみることにしよう.

ということで,第一巻.
通常,『水滸伝』といえば洪大尉が魔星を解放してしまうところから始まり(横山光輝のマンガとコーエーのゲームだけ?),その魔星の化身である108人の好漢が自然発生的に集合していく.
しかし,本作は最初から政府転覆という目的を持った宋江がスカウト係を全国各地に派遣していて,魔星のマの字も出てこない(正確には魔星の名前が各章のタイトルになっている).
確かに現実的に話を展開しようと思えば,魔星という超自然的存在は前面に出せないので,108人が集結する必然性がかなり薄くなってしまうからなあ.

そう,この『水滸伝』の特徴は,そのリアルさ,というか現実味にあると思う.
水滸伝に登場する108人の好漢たちは,今風に言えば反政府テロリストなわけで,政府転覆のためには自分たちの仲間を増やさなくてはならない.
そのために全国各地にスカウトを派遣していて,これはと思った人材には手書きのパンフレットを渡したりするのだ.なんだか一昔前の過激派みたいだな(笑).

もう一つのリアルさというのが兵站面をきっちり考えているところ.
政府と戦うためには資金が必要になるわけだが,マンガでは主人公たちは「職業:山賊」だったので経済観念はナッシングだし,ゲームでは普通に開墾とか狩猟とかで金を稼いでいたような気がする.そんなはした金で国と戦えるのだろうか?
本作ではそのあたりを「塩の道」という存在を置くことでクリアしている.当時の塩は貴重品で国の専売品だったのだが,その密輸ルートを開発することで資金を確保しようというわけだ.

また,108人の好漢全員にちゃんとしたエピソードを考えているようで(そのために章のタイトルが魔星の名前になっている),この第1巻でも「こんな登場人物がいたんだ」というような人物が多数登場している.

と,こんな感じで今までの『水滸伝』とはかなり違ったものになっていそう.先を読むのが楽しみだ.

投稿者 saihide : 00:52

2005年12月17日

みかんツリー(昼Ver.)

お仕事で愛媛県庁に行く機会があったので,そのついでに昨晩見に行った「みかんツリー」が昼間はどうなっているのかを確認してきた.

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うーん,木の形状はクリスマスツリーだけど,単なるみかんの木に見えなくもないな...
やっぱり夜に見るほうがいいぞ.

ちなみに近くで見るとこんな感じ.

MikanTree2_2.jpg

みかんにつながっているコードからすると,中に入っているのは普通のクリスマスツリー用イルミネーションかな.

これを確認しに行ったとき,今回の首謀者であるイケメン連に知り合いのいる松山大の先生が一緒だったのだが,その方の話によると,一般の通行客に街中でみかんを食べてもらって,その皮を使ったのだそうだ.

ちなみに,その先生が関わっている松山大学の灯明ウォッチングだが,例年使っていたグラウンドに建物が建ってしまうため,今年は若草幼稚園で12/23(金)に開催するそうだ(なぜか公式ホームページ?には書かれてない).
灯明の飾りつけなどの準備が14時から,点灯は17時から20時らしい.
スケジュール的には厳しいけど,時間に余裕ができれば行ってみることにしよう.

投稿者 saihide : 06:59

2005年12月16日

みかんツリー@愛媛県庁

夕方,学生さんたちと話をしていて,話題がブログのネタ集めになったときに思い出した.

「みかんツリーって知ってる?」

私が知ったのはネット上の新聞記事だと思うのだが,みかんを使ったクリスマスツリーが愛媛県庁前に飾られているらしい.
学生さんもTVで見て知っていたので,あえてこのブログで取り上げる必要もないかと思ったのだが,やはり実物を見てみたい.
ということで,夜の愛媛県庁へ行って来た.

MikanTree_1.jpg

ライトアップされた夜の県庁から視線を下の方にずらしていくと...

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確かに橙色の光が点滅している.

近寄ってみると,

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確かにツリーに雪洞(ぼんぼり)みたいな丸いものが鈴なりに飾られている.
この写真ではわからないだろうが,近づいて確認してみると,

MikanTree_4.jpg

確かにミカン.
これが暗いところだと,

MikanTree_5.jpg

こんな感じに光るわけだ.
毎日新聞の記事によると,皮を乾燥させて元の形に固め,豆電球を入れたものが500個ほど飾られているらしい.
県の名産品をPRするために地元の若者グループが作ったとあるのだが,別の記事によると松山まつりで踊るイケメン連が作ったらしい.

見る前は「またイロモノを作って」と思ったのだが,実際に見てみると,これが素朴だけど暖かい灯.
しかも皮の色の違いのためか,それとも厚さの違いせいかはわからないが,それぞれの色が微妙に違っていて,想像以上にイイ感じに仕上がっていた.
県庁からの帰り,全日空ホテルのクリスマスツリーも見たけど,全日空のツリーとはまた違った趣があるなあとシミジミ思ってしまった.
ちなみに来月12日まで飾られているらしい.来月まで飾るということは,クリスマスツリーじゃないのだろうか...


・おまけ
この寒空の下,ミカンツリーを見るためだけに県庁までわざわざ自転車を走らせたわけで,「我ながら物好きだなあ」と自転車を漕ぎながら思ってしまった.
しかし,実際にみかんツリーを近くに行ったところ,私以外にも物好きな人がいた.しかも二人も(笑).
一人は携帯電話のカメラだったのだが,もう一人は立派なカメラ&三脚でみかんツリーを撮影していた.
その模様を撮ったところ...

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暗すぎて写らなかったようだ.入り口前の階段の下あたりに三脚をおいて撮影していた男性がいたんだけどなあ.

投稿者 saihide : 00:03

2005年12月15日

ソーシャルネットワーキングサイト(SNS)(BlogPet)

そういえば、さいが
村田シュタインヘーガー婦より犬神家に派遣されたシュタインヘーガー婦「猫村ねこ」.料理上手でマッサージが得意な彼女は,どこからどうみても猫だった...ネット上で1日1コマずつ公開されていたマンガを一冊にまとめた本.学生さんが貸してくれた....
とか思ってたらしいの。

*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「グラハム」が書きました。

投稿者 graham : 09:52

梁山泊(中華料理)

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このところ,昼食は大学の食堂か生協ショップで食べることが多いので,大学近辺の食事どころの新規開拓が進んでいないことに気が付いた.
ということで,新規開拓をするべく,平和通をひたすら西に進んで,平和通のほぼ西端,古町駅の近くにある中華料理の店である梁山泊に行ってきた.

店に入ったのは13時半くらいだったのだが,店内は満員だった.ちょっとビックリ.
大学からはかなり離れているので,客層は社会人が多いのだろうか,背広のお客さんが半分くらいを占めていた.

店内の写真は撮り忘れたのだが,こあがりの座卓2席+カウンターに8席くらい.いかにも町の中華料理屋さんという感じで,女性はちょっと入りにくいかもしれない.
けっこう狭い店のわりには厨房に4人くらい人がいて,店の規模のわりに人が多すぎるんじゃないだろうか?と思ったのだが,帰り際に二階にも席があることが判明.収容人数はそれなりにあるようなので,4人くらい必要なのかもしれない.

メニューもいかにも町の中華料理屋さんという感じ.

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定食のところしか写っていないが,この他にも麺類やご飯物のセット類も充実していて,説明書きを読む限りではどれも量が多そうだ.

今回は日替わり定食(650円)を注文してみた.

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この日の日替わり定食は,棒棒鶏,カレー揚げそば,揚げ物三種(鶏,餃子,大根)だった.
棒棒鶏と揚げ物はともかく,やはり注目すべきはカレー揚げそばだろう.

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ということで,カレー揚げそばのアップ.
かなり具沢山で大きめのジャガイモなどの普通のカレーの具も入っているのだが,中央に鎮座ましましているリング状の物体は,見たとおり「ちくわ」だ.うーん,今までの人生でちくわの入ったカレーは食べたことが無かったのだが,愛媛ではカレーの具材として一般的だったりするのだろうか?
肝心の味のほうだが,中華風のカレーというのでは全くなく,基本的には家庭で作るような感じのカレー.ただし,ちょっとジャンクな感じのカレーの風味と辛味があった.
上品なカレーや本場のインドカレーが好きな人には許せないかもしれないが,1枚10円くらいで売られていたカレー煎餅にも通じる,このB級さが堪らないという人もいるだろう.
あと,揚げ餃子がけっこう美味しかった.サイズは小さいのだが,ニラがたくさん入っているのだろうか,いかにも餃子を食べたという感じになった.

今回はメインの一品が揚げそばということもあったのだろうが,量的にも十分だったので,学生さんにも喜ばれるのではないだろうか.
でも,学生さんが昼食のために通うにはちょっと遠いかな.

で,今回は新規開拓のためにやってきたのだが,実はこの梁山泊には以前一度来たことがある.
そのときも記事にしようと思って写真を撮ったのだが,既に半年くらい経っているので,記事にできるほどの記憶はさすがに保たれていない.
ということで,前回食べたものの写真とおぼろげな印象を紹介しておこう.

前回食べたのは昼めし定食(600円)というやつで,ある意味で梁山泊を代表するようなメニューのような気がする.
というのも,この梁山泊,今回のカレー揚げそばのように,中華料理と洋食をミックスした料理を出すことでも有名だからだ.

前回食べた昼飯定食はこんな感じ.

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一つの皿に麻婆豆腐,揚げ物,ハムエッグ,ライスが盛られている.
中華料理でハムエッグというのは珍しいかもしれないが,麻婆豆腐の左端の方にはみ出ている物体に注目して欲しい.

そう,スパゲティーである.

この麻婆豆腐は単なる麻婆豆腐ではなく,麻婆スパゲティーなのである.
確かに「唐辛子辛いひき肉ソース」といえば「ミートソース」に近いので,スパゲティーには合うかも知れないが,スパゲティーと豆腐はどう考えても合わないだろう?

と思いつつ食べたのだが,これが案外イケたりするから世の中不思議である.
日替わり定食よりも安いし,けっこうなボリュームがあるので,学生さんは一度食べてみることをオススメする.

投稿者 saihide : 02:07

2005年12月14日

『検索エンジン戦争』ジェフ・ルート&佐々木俊尚

本書は検索エンジンの発展の歴史を広告収入型ビジネスモデルという切り口で描いた本.松山市立中央図書館所蔵.

前半は検索エンジン上で表示されている広告の仕組みや価格決定メカニズム,さらには少しでも検索結果の上位に表示させるためのSEO(検索エンジン最適化)テクニックについて書かれている.
後半は検索エンジン業界の移り変わりをgoogleの登場を軸に描いており,今後の検索エンジン各社の戦場となるだろうデスクトップ検索や商品検索についても触れられている.

登場当初は一部の専門家しか利用していたなかったインターネットが,ほとんど生活必需品の域にまで達した原動力は,検索エンジンの発達だと私は思っている.
爆発的に増加するネット上の情報を捕捉・記録する検索エンジンを運営するためには多大なマシンパワーと記憶容量が必要になるわけだが,ほとんど全ての検索エンジンはタダで利用できる.その背景にあるのが広告収入型のビジネスモデルだ.

個人的には広告収入型ビジネスモデルは大嫌いなのだが,検索するたびに課金されるような検索エンジンは絶対に使いたくないので,検索エンジンと広告収入型ビジネスモデルは切っても切れない関係になってしまっていると諦めるしかない.

しかし,検索エンジンと広告の関係を認めるのと,検索エンジン上で表示される広告をクリックするのとは全く別の話.
できるだけ検索エンジンに騙されないように,検索エンジンと広告の関係やその仕組みを知っておくことは必要だと思うので,その点では面白い本だった.

また,逆に検索エンジンを騙そうとするSEOのテクニックについても,それなりに詳しく書いてあるので,自分のサイトのアクセス数を増やしたい人にも役立つかもしれない.
でも,SEOについては専門の本を読んだ方が参考になるかな.

検索エンジン業界における合従連衡や競争関係の分析の資料にもなりそうなので,研究費で買っておいてもいいかもしれない.

投稿者 saihide : 00:12

2005年12月13日

シダックスの株主優待

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シダックスから株主優待が届いた.7月に続いてこれで2回目.
1000円の金券が15枚,つまり1万5千円分あり,現在の株価(9.5万円程度)から優待利率を計算すると30%程度という異常に高い利回りになる.

しかし,この優待,カラオケに行かない私にとってはほとんど意味のない優待.
なので,周囲でカラオケに行く人がいれば譲るようにしているのだが,部屋代にしか使えない(フリータイムにも使えない)&人数によって使える枚数に制限があるため,使い勝手があまりよろしくない.

その結果,

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7月に届いた金券がまだ余ってたりする.
研究室まで取りに来てくれる方なら数枚差し上げるので,お気軽に声をかけてください.


この記事を書くために前回の記事(7/2執筆 7/3公開)をチェックしたところ,最後の方にこう書いてあった.

最近なぜか上がっているので含み損は消えているのだが,今のうちに売ってしまうべきなのだろうか.

しかし,この直後,株価は急降下.再び含み損生活に突入していたのだが,

shidax2005b_yutai_3.gif

最近になって,またもや急上昇.含み損は解消され,含み益が出ている状態.
なんだか,ここでこうやって書くことで,前回と同じく株価が急降下するような気がしないでもない.
ここで売却して利益確定しておいた方がいいのだろうか...

投稿者 saihide : 00:42

2005年12月12日

縁や@まつちかラーメンステーション

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まつちかラーメンステーション第3弾.今回は札幌ラーメンの縁やに行ってみた.
行ったのは平日の夜19時過ぎで,さすがに行列は無いだろうと思っていた.
実際,他の店は客の入りもそれほどでもなく,行列は皆無だったのだが,この縁やにだけは行列というほどではないにしても,店内に入れずに待っているお客さんが数名いた(ガードマンもいた).
他のラーメンステーションと同様,まずは食券を購入してから,列に並んでしばらく待つことに.待つと言っても5分強だったので,一時のブームは去ったのだろうか.

横に長細い店内はカウンター席が中心だが,入り口から左奥の方にはテーブル席も2-3あった.
満員で店内の写真を撮るのがはばかられたので,代わりにカウンターの上に置かれていたものを撮ってみた.

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調味料各種はともかく,なぜ扇子が? あと写真には写っていないが,このほかにも紙エプロンや髪留め用のゴムもおいてあった.

店員さんに食券を渡すと,麺の固さを聞かれた.少し硬めを指定したところ,普通でも少し硬めらしいので,普通で注文.

入り口に雑誌や新聞が置かれてあり,カウンターの正面にもTVが置かれていたので,もしかして料理が出てくるまでに時間がかかるのだろうかと思ったのだが,そんなことはなかった.むしろ,これまでの二店よりも早いくらい.

ということで,まずはサイドメニューのチャーシュー丼が到着.

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写真では大きさが分からないかも知れないが,170円という値段のわりにはけっこうな量がある.
で,中央に載っているのがチャーシューらしいのだが,見た目は全然チャーシューっぽくない.ホームページの紹介によると,刻んだチャーシューをネギや胡麻油などで和えたらしいのだが,その見た目と油の匂いのせいで,ツナマヨを思い出してしまった.
その印象に引きずられたのか,味もツナマヨっぽく感じられた.おそらく油分が多めのせいだろう.もうちょっと少なめにした方がチャーシューの味が感じられて美味しいと思うんだがなあ.

そうこうするうちに,ラーメンも到着.
今回は「当店No.1」と食券販売機にあった「海老そば 味噌」(750円)にしてみた.
 
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事前の情報収集では,かなり濃厚な海老の風味がするということだったので,それなりの心構えをしてスープを飲んでみたところ... うーん,それほど海老っぽいとは思わないぞ.
確かに普通のミソラーメンとは違うというのは分かるし,カニミソならぬ海老ミソっぽい香りもするような気はするけど,濃厚というほどするかなあ?
ただ,通常のミソラーメンでよく感じるミソ(と唐辛子)の尖った感じがせず,海老ミソのおかげだろうか,全体的にまろやかになっているようで,そういう点では海老の効果が出ているのだろうか.

これはこれで美味しいのだが,どちらかというと辛い物好きの私にとっては少々刺激が足りないのも確か.
ということで,カウンター上にあった唐辛子を入れてみたのだが,この唐辛子が予想以上に辛かったようで,ちょっとしか入れていないつもりだったのに,かなり辛くなってしまった.ラーメン単体で食べる人は,かなり注意して入れた方がいいだろう.

ここで「ラーメン単体で」と書いたのには理由がある.今回はチャレンジしなかったのだが,縁やでは新メニューとして「おじやセット」(160円)なるものを17時以降の限定メニューとして始めているのだ.
おにぎりと生卵,そして宴会のコースで出てくるような鉄鍋&固形燃料のセットなのだが,隣の人が食べているのを見ていると,かなり美味しそうだった.
麺を食べ終わった後のスープとおにぎりを鉄鍋に入れて固形燃料に点火,しばらく沸騰させた後,生卵を溶いて鍋の中に投入,半熟になったくらいで食す,という身体が暖まりそうな冬にピッタリのメニューだ.
ご飯と卵を入れておじやにするとなると,今回くらいの辛めのスープにした方が美味しいに違いない.
ということで,次回食べるときはおじやセットにしよう.

投稿者 saihide : 00:20

2005年12月11日

愛媛大学交響楽団 第47回 定期演奏会

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交響楽団に入っている学生さんが定期演奏会のチケットをくれたので行ってきた.
クラッシックを実際に演奏しているのを聴くのは中学校の音楽鑑賞会以来か?

会場は松山市民会館の大ホールだったのだが,市民会館に入るのはこれが初めて.
大ホールっていうくらいだから,かなりの収容人数があるんだろうけど,そんなにお客さんが入るのかな?などと思いつつ,会場前に到着したところ...

うわっ,けっこうな人が来てるなあ.他にイベントがあるかどうかは確認してないけど,これって全部演奏会目当てなんだろうか?

人の流れに飲まれつつ,入り口へ.
もらったチケットと引き換えにパンフレット&チラシをもらう.チラシはともかく,このパンフレットって印刷業者に頼んでるよなあ.予想以上に本格的だぞ.
ついでなのでロビーの見学でもしようかと思ったのだが,人がどんどん入ってくるので,諦めた.チケットをくれた学生さんを発見したので,軽く挨拶をしてホールへ.

開演15分くらい前だったのだが,既にかなりの客席が埋まっている.

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やはり舞台の正面が良い席なんだろうけど,クラッシック愛好者でもない私がそういう席に座るのもどうかと思ったので,後ろの端っこのほうに座ってみた.
開演時間までパンフレットを読んでいたのだが,気がつけば観客がどんどん増えていく.開演時間になる頃には,1階席はほぼ満席.調べてみたら,大ホール1階の収容人数は1200人弱だった.ということは1000人くらいは来てたのか...

今回の演奏会は3曲構成.クラッシックのことはよく分からないので,聴いた素直な感想を.

・ブラームス 大学祝典序曲 Op.80
聞いたことがない曲名だなあと思っていたのだが,何か聞き覚えがある旋律が時々混じる.
それも一度や二度どころじゃないくらい聞いたような...
おおっ,思い出した! これって大学受験ラジオ講座のテーマ曲だ!
高校3年と浪人生のとき,ほぼ毎日聴いていたんだから,そりゃあハンパじゃないくらい聞き覚えがあるはずだ.楽器の種類と音の厚みが全然違うから気がつかなかったよ.懐かしいなあ.しかし,オリジナルはこんな曲だったのか.


・モーツァルト 交響曲第36番ハ長調K.425「リンツ」
これも知らない曲名.まあ,私とクラッシックの関係といえば,PCに向かって仕事をするとき,ネットラジオのクラッシックのチャネルをBGM代わりにつけるくらいしかないから,知らなくて当然か.
実際,先ほどの曲と違って,曲を聴いていても聞き覚えはなかった.
で,この曲は聴いている最中,なぜか別のことを考えてしまって仕方が無かった.聴くことに集中しようとしても,気がつけば別のことを考えてしまっているということの繰り返し.
うーん,私の中では「クラッシックを聴く=仕事をする=別のことを考えて逃避する」という回路ができつつあるのだろうか?
ということは,クラッシックを流し続ければ真面目に仕事をするようになるのだろうか? いや,既に「仕事をする=別のことを考えて逃避をする」というところまで回路が出来上がってしまっているので手遅れか...


ここで休憩時間.
そのまま続けても良いのではと思ったのだが,どうやら楽器の準備の関係もあるようで,何だか色々と運び込んでいる.

AiKou47_3.jpg

左手前のハープは分かるんだけど,その後ろの箱はなんだ? オルガンか? どうやらチェレスタというものらしい.
うん? 中央の一番奥にある布がかかったブツはどうみても銅鑼だよなあ...

色々と謎を感じているうちに,指揮者が出てきて演奏が始まった.

・ムソルグスキー/ラベル編 組曲「展覧会の絵」
曲名はよく聞くけど,どういう曲かまでは知らないなあ.パンフレットによると10曲の小曲と,前奏・間奏である「プロムナード」という曲から構成されているらしいけど...

ちゃーちゃーちゃー,ちゃららーちゃららーちゃぁちゃーちゃ

おおっ,これはよく聴く曲だ! なるほど,これは「展覧会の絵」の中でも「プロムナード」という曲なのか.
などと思っているうちに,次の曲に.今度は全体的におどろおどろしい曲.パンフレットによると地中で宝を守るグロテスクな小人をイメージした曲だという.確かにそんな感じだなあ.
と,こんな感じで曲が変わるたびに雰囲気も使われる楽器も違うので,これは先ほどの曲と違って他のことを考えるヒマがなかった.
クラッシックの演奏会というと,寝てしまいそうなイメージがあったのだが,こういう曲ばかりだったら寝てられないだろうな.
ちなみに銅鑼は最後の「キエフの大門」のために用意されていたのだが,この「キエフの大門」はかなり迫力があった.


この「キエフの大門」で全曲終了.拍手の中,指揮者が退場していくのだが,全然拍手が鳴り止まない.これはもしかして「アンコール」というやつだろうか?
しばらく拍手が続いた後,指揮者が出てきたり戻ってきたりを繰り返しながら,花束をもらったり,演奏者を紹介したりする.その間,基本的に拍手は続いたまま.
いい加減に手が痛くなってきたところで,再び指揮者が出てきて,もう1曲演奏が始まった.

・ドリーブ 「コッペリア」
曲名は知っているし,おそらく聴いたこともあるはずなのだが,名前と曲は全く一致していなかった.
今回,名前と曲をセットで聴く機会があったわけだが,この記事を書いている時点で既に名前と曲が一致しなくなっている...


アンコールの演奏が終わった後,楽団員全員の紹介があって,指揮者は花束を持って退場.これで完全に終了ということらしい.

学校行事以外ではクラッシックの演奏会に行ったのは今回が初めてだったのだが,思ったよりも楽しめた.
特に3曲目の「展覧会の絵」は全く退屈しなかったので,もう一度聴いてみたい.

投稿者 saihide : 02:01

2005年12月10日

『読ませる技術』山口文憲

コラムニストである著者がカルチャーセンターでのコラム・エッセイの書き方教室を基に書いた,うまい文章を書けるようになるのではなく,まずい文章を書かなくするための本.

いつものように松山市立中央図書館で借りてきたのだが,どういう理由で読もうと思ったのかが不明.
館内の端末で検索して借りたくらいだから,たまたま遭遇したのではなく,ネットでとりあげられていたのを読んだのだろうけど...

とりあげられている内容は,「構成をちゃんと考えましょう」とか「オリジナルの切り口で勝負しましょう」,「書く内容は絞りましょう」,「読み手が読みたいことを書きましょう」など,特に目新しいことがあるわけではない.でも,「7時のニュースを参考にしよう」など,なるほど!と思うようなテクニックも紹介されている.

しかし,読んでいて違和感があった.どうもシックリこない.この著者の主張に忠実に従うと,「ウソ」がOKになってしまうじゃないか?
と思っていたら,まさにそのとおりのことが書かれていた.確かに「自分が書きたいことよりも読み手が読みたいことを書きましょう」という原則に従えば,そうなるんだろうけど...
楽しみのために読むエッセイならばOKなんだろうけど,このブログの目的からするとメチャクチャになってしまう.
最近はあまり書いてないけど,ネタに走った記事を書くときでも,少々の誇張はあってもウソは書いてないしなあ.

ということで,書かれているテクニックについてはいいと思うんだけど,根本の姿勢が微妙に違っている本だった.
まあ,エッセイと実名ブログでは書くスタンスが違っていて当然といえば当然なんだけどね.

投稿者 saihide : 00:16

2005年12月09日

こあ。(カレー) 2回目

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先日のお昼のこと.昼食に悩んでいたところ,財布の中にココのサービス券があることを思い出したので,自転車で平和通を西へ.

着いたのが13時頃だったため,店内のお客さんは一人だけで,店員さんの方が多かった.

通常のカレーは500円(ミニサラダ付)なのだが,以前来たときの開店サービスのカレー(100円)はちょっと量が少なかった記憶があったので,+100円の中盛りに.辛さは前回と同じバリ辛で.
前回はトッピングが選べなかったので,今回はトッピングも付けてみることにした.トッピングの種類はかなり豊富なのだが,メニューに「おすすめ」と書かれていた「ジャークチキン(熟成とり肉)」なるものを注文(+200円).

前回はあっという間にカレーが出てきた記憶があるのだが,今回は結構待った.トッピングの調理に時間がかかったのだろうか.
ともかく,出てきたのがコレ.

koa2_2.jpg

うーん,結構多いぞ.
ちなみに前回はこんな感じ.

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縮尺が違うので逆に分かりにくいかな.でも,実際に見てみると,かなりボリュームアップしている.
上に載っているジャークチキンのアップ.

koa2_3.jpg

ちょっとピントがあってないが,こちらもそれなりの量がある.

で,味のほうなのだが,これが前回とかなり違っていた.
前回はフルーツ系の甘さとちょっと深みの足りない辛さを感じたのだが,今回はそういう甘さはそれほど感じなかったし,辛さについてもそれほど違和感を感じなかった.
そもそも前回はカレーのルゥの粘度が低めだったのだが,そこからして違っているように思える.
うーん,やっぱり前回は100円にするために通常版とは違うカレーを出していたのか,それとも開店して1ヶ月のうちに味付が変わったのか...
店のオススメであるジャークチキンなのだが,食べた感じは鶏肉のバーベキューなのだが,実際にそういう料理らしい.調べてみたらジャマイカの名物料理だそうだ.
これがかなり旨くて,もうちょっと量を増やして,ご飯や味噌汁とセットにすれば定食としても通用するんじゃないかというくらい.確かにオススメなだけのことはあった.

ということで,前回に食べたときと比べると,かなり印象が変わってしまったのだが,ネックは価格か.
今回はカレー(500円)+中盛り(100円)+ジャークチキン(200円)で800円のところを,サービス券(−50円)を使って750円だった.
中盛りはかなり多かったので,もしかすると500円の通常のカレーでも量的には足りるかもしれない.また,トッピングをつけなくても,それなりに肉は入っているのだが,どうせならトッピングをつけたいところ.そうなると700円くらいになってしまう.
このあたりでカレーを食べる値段としては,ちょっと高いかな.もうちょっと安ければ嬉しいんだけど.

投稿者 saihide : 01:59

2005年12月08日

Capoclasse(イタリアン)(BlogPet)

こないだ、さいが
小松ウォール工業から株主優待が届いた.ここの株主優待をもらうのは初めてだが,中間でQUO鉱夫,期末で図書鉱夫らしい....
とか考えてたよ。

*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「グラハム」が書きました。

投稿者 graham : 16:09

シュリヒテ・シュタインヘーガー(ジン)

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またもや冷凍庫に常備されているジンが枯渇しそうだったので,大学近くの酒屋へビフィーターを買いに行った.
しかし,毎回ビフィーターというのも芸が無いなあと思ってジンの棚を見たところ,面白い瓶のジンが手ごろな値段で売られていたので購入してきた.
それがこのシュリヒテ・シュタインヘーガー.

記事を書くために色々と検索したところ,「シュリヒテ・シュタインヘーガー」で一つの名前なのではなく,「シュリヒテ」と「シュタインヘーガー」で分かれているようだ.

まず後ろの「シュタインヘーガー」だが,これは酒の種類の名前らしくて,ドイツ西部のシュタインハーゲンという町の特産品だったことに由来しているそうだ.シャンパーニュ地方でできたからシャンパンみたいなものか.
スピリッツにジュニパーベリーで香味付けをしているのがジンということなのだろうが,製法によって大きく「ドライ・ジン(ロンドン・ジン)」「ジュネヴァ・ジン」「ドイツ・ジン」に分かれる.
一番メジャーなのが,まず穀物でスピリッツ(=蒸留酒)を作り,次にジュニパーベリーなどを合わせて再度蒸留する「ドライ・ジン」なのだが,このシュタインヘーガーは,ジュニバーベリーでもスピリッツを作り,それを穀物のスピリッツと合わせる「ドイツ・ジン」に属する.

頭にある「シュリヒテ」というのは会社名.なので「シュリヒテ・シュタインヘーガー」というのは「シュリヒテ社のジン」という意味になる.その名のとおり,ドイツジンを代表する銘柄らしい.

私は通常,ジンに少々レモン果汁を加えてロックで飲むのだが,まずは味見のためにレモンを入れずに飲んでみることに.
まずは香りだが,微妙に甘い香りというか,熟した果物っぽい香りがする.
飲んでみると,やっぱりビフィーターよりも甘い.しかも口の中にちょっと残るような甘さだ.その後に苦味がやってくるのは同じ.

うーん,私の好みからすると,これよりもビフィーターの方が口にあうかな,やっぱり.


・おまけ
シュリヒテ・シュタインヘーガーについて検索してみたところ,多くのページで「ビールの前に1〜2杯飲むのが習慣」とあった.
最初にビールを飲んでからアルコール度数の高いスピリッツを飲むのが一般的だと思うのだが,「とりあえずビール」ではなく,スピリッツを前座にして,メインイベントがビールというのは,さすがはビールの本場であるドイツという感じがする.

投稿者 saihide : 00:05

2005年12月07日

『きょうの猫村さん1』ほしよりこ

村田家政婦より犬神家に派遣された家政婦「猫村ねこ」.
料理上手でマッサージが得意な彼女は,どこからどうみても猫だった...

ネット上で1日1コマずつ公開されていたマンガを一冊にまとめた本.学生さんが貸してくれた.

一般書籍として販売されているのだが,中身はマンガ.
一般書籍としても大判な方なのだが,中身は見開きでも4コマしか掲載されていない.なので,1コマの大きさが文庫本くらい.
で,そのコマの中身が鉛筆で書いた落書きっぽいと来た日には,評判になっているからという理由で中身を確認せずに購入した人は激怒するかもしれない.
あと,発売3ヶ月で既に8刷になっているので,真面目にマンガを書いている漫画家さんたちも激怒するかも.

ジャンルとしては脱力系というやつになるらしいが,いちおうストーリーはある.
外国に行ってしまったぼっちゃんに再会するという夢をかなえるために家政婦として働くことになった主人公(主猫公?)が,家庭崩壊寸前で何やら秘密のありそうな犬神家に派遣され,そこでストーリーが展開される.
しかし,途中で猫村の歴史の話になったり,連ドラのクライマックスが劇中劇として挿入されたりして,なかなか話が進まない.
で,巻末の方でようやく犬神家の秘密が明らかになるのかと思ったら...



こんなところで続くのか...

気になったので,掲載されているサイトに行ってみたところ,@NetHome提携ケーブルテレビ局のインターネットサービスに加入している人しか見られない模様.
2巻が出版されるまで,犬神家の秘密は明らかにならないままか.
というか,本当に2巻は出版されるのだろうか? ブームが過ぎて出版されないままのような気もするぞ...

投稿者 saihide : 00:40

2005年12月06日

『灰色の輝ける贈り物』アリステア・マクラウド

カナダの東部にあるケープ・ブレトン島を舞台に,その地に生きる漁師や鉱夫とその子供たちの絆と断絶を描いた短編集.

ネットで同じ作者の『彼方なる歌に耳を澄ませよ』という小説の存在を知ったので,その前哨戦として松山市立中央図書館で借りてきた.

文学方面には全く疎いので,この作者のことは全然知らなかったのだが,あとがきによるとカナダでは有名作家らしい.

舞台になっているケープ・ブレトン島は『赤毛のアン』の舞台になっているプリンス・エドワード島の隣にあるのだが,何だかイメージが違う.
『赤毛のアン』はアニメでしか知らないのだが,そこで描かれるプリンス・エドワード島は冬は雪が積もるものの,それほど過酷な自然環境の土地ではないというイメージがあった.しかし,本作の舞台になっているケープ・ブレトン島は,その隣島のはずのなのに,かなり過酷っぽい.
そのケープ・ブレトン島は移民の島らしく,本作の登場人物は漁師や鉱夫として生計を立てており,これは作者自身もそうだったらしい(作者は苦学して大学教授になったようだ).

短編集ということで8編が収められているのだが,その背景にあるのは漁師や鉱夫,羊飼いなどの厳しい労働と生活,そして,それらに携わる人々の誇りと葛藤.
それらの厳しい仕事で家族を養っている本人たちは仕事に対して誇りを持っているんだけど,やはり仕事としては厳しいので,子供たちにはやって欲しくない,でも,一緒に同じ仕事をして欲しい(あるいは仕事をしてもらわないと生活できない)という気持ちもあるし,子供たちが都会に出て現代風の仕事に就くと寂しさも感じるわけだ.

基本的に文学作品は苦手なのだが,『船』,『広大な闇』,『夏の終わり』が良かった.
表題作は読んでいて小学校の教科書に載っていた芥川龍之介の『トロッコ』を思い出してしまったのだが,個人的にはイマイチだった.
もう1冊の短編集のタイトルが『冬の犬』らしいので,『夏の終わり』をタイトルにした方が対になっていいと思うのだが,『夏の終わり』だとありふれてるからなあ.


・おまけ
どうでもいいことだが,amazonの書評が同じ作者の短編集である『冬の犬』と混じっているぞ.
カナダでは一冊の短編集だったものを日本では分けて出版したというから,それはそれで筋が通っているのかもしれないが...

投稿者 saihide : 00:23

2005年12月05日

そごう心斎橋本店

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大阪出張の際のネタ.
心斎橋本店はその名のとおり心斎橋の一等地にあるそごうの本店.
そごうが2000年7月に民事再生法の適用を申請して事実上,倒産した際にいちど閉店したのだが,2005年の9月7日にリニューアルオープンした.

行ったのは11月なのだが,既にクリスマス商戦に突入していたようで,入り口はプレゼントを模した飾り付けがされていた.

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店内に入ったロビーにもクリスマスプレゼントを意識した飾り付けが.
正面に見えるのはカルティエで,一階と二階には高級ブランド店がズラリと並んでいた,らしい.
「らしい」というのは,半分強くらいのブランドは私でも知っている有名ブランドなのだが,残りの半分弱は知らなかったものだからだ.同じように並んでいるので,きっと世間的には有名なのだろう.

地上14階地下2階の建物なのだが,3-7階は婦人服売り場.札幌のマザーリーフに行ったときの悪夢がよみがえりそうなので,エレベーターでさっさと素通り.

8階は紳士服売り場.婦人服の売り場が5階分に対して,紳士服は1階だけか... まあ,男性と女性のファッションにかける意気込みの違いを反映しているんだろう.
一とおり回ってみたが,ブランドにあまり価値を見出せない私にとっては,どう考えてもコストパフォーマンスが悪いものばかりなので,何も買わずに離脱.

9階は子供用品売り場.レゴブロックの積み上げコンテスト(?)の会場があり,レゴが山ほど置いてあったので,思わず積み上げそうになってしまったが,自制心を振り絞って次の階へ.

10階は食器やインテリア売り場.百貨店で場違い感を感じないで済む数少ない場所なので,じっくりと見学.
以前から探していたブツを思わぬところで発見.松山でもあちこちで探したのだが見つからなかったのだが,そうか,この手の店だったら松山でも置いてあるかもしれないな.
しかし,この手の店って松山にあるのか? 持ち運びが少々不安だが,買っておいた方が確実だろうということで購入.

その後も10階の探索を続けたところ,怪しげなシロモノに遭遇した.

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巨大コンセントのバッタ物に液晶ディスプレイ,写っていないが,その隣にはマウスとデスクトップPC.
説明によると,これは香りwebというもので,インターネット経由で料理の香りを出してくれるらしい.そういえば,以前ネットニュースで記事を読んだことがあるぞ.
試してみたいが,至近距離に店員さんと外国人客のカップルがいるのが気になるし...



ダメだ,こんな怪しいもの,今回体験しておかないと,二度と体験できないに違いない!
ということで,用意されていた椅子に座り,説明書を読む.

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どうやら,画面上に表示される料理をクリックすると,この巨大コンセントのバッタ物からその料理の香りが流れてくるらしい.
今回体験できる料理は「天ぷら」「肉じゃが」「チンジャオロース」「カレー」の4種類か.

まずは「天ぷら」をクリック.天ぷらを調理する動画(音声付)が再生される.
あれ,特に匂いはしないけど... ん? 画面にマークがでてきたぞ? そうか,このマークが出てきたときに香りが流れてくるのか.
どれどれ... うーん,以前,TV番組で天ぷらを抹茶塩やカレー塩で食べさせる店を見たことがあるけど,これもそれを想定しているんだろうか,カレーの匂いがするなあ.

次に「肉じゃが」をクリック.やっぱり肉じゃがの調理場面の映像が流れて,マークが表示される.
巨大コンセントのバッタ物に顔を近づけると... ほう,隠し味にカレー粉を使った肉じゃがか.ジャガイモもニンジンも玉ネギもカレーの具でもあるから,カレー粉と相性はいいよな.

そして「チンジャオロース」.中華なべでチンジャオロースを炒める映像が流れ,そしてマーク.
なるほどなるほど,カレー味のチンジャオロースか...
って,全部カレーの匂いしかしないじゃないか!

もちろん「カレー」をクリックしたらカレーの匂いがした.当然のことだ.

説明書きによると,この巨大コンセントに香りの素を入れておき,クリックした画像に合わせてそこから香りを発生させる仕組みのようなのだが,その香りの素が無くなってしまった上,カレーの匂いがあまりも強烈なため,どの画像をクリックしてもカレーの残り香しかしなかった模様.やはりインターネットで香りを伝達するのはまだまだ先のことのようだ.

気を取り直して11階へ.11階と12階は「心祭橋筋商店街」というテーマパークっぽい作りの専門店街になっている.

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11j階は和服やその関連の小物,和紙や民芸品などが中心で,12階は書店やCD店,文房具店など.一角ではここの雰囲気に合わせた教室も開催していた.
私はこの手の民芸品っぽいものはよく分からないのだが,この手のものが好きな人にとってはかなり面白いし,同じようなテイストの店が集中してあるので便利でもあるのではないだろうか.
しかし,この手のものが好きな人って多いのかな? 面白いとは思うけど,商売的には少々厳しいかもしれない.まあ,大阪の心斎橋だから,かなり遠くからでもお客さんを引っ張ってこれるのかもしれないが.

13階はレストラン街で,14階はギャラリー&催事場.
屋上が開放されていて,そこから大阪の町並みが見通せるのだが,ゴミゴミしているのであまり美しくない.

その後,地下にも行ってみたのだが,特に面白いものもなかったので,そのまま出てきた.

ということで,今回の収穫は,松山で手に入らなかったブツを1品入手,香りウェブを体験,心祭橋筋商店街を見学,の3つだろうか.

しかし,ある程度大きな都市の百貨店って同じような店にならざるを得ないのだろうか.
心祭橋筋商店街みたいな試みはそれを打破するためなんだろうけど,はてさて成功するのかどうか...

投稿者 saihide : 00:16

2005年12月04日

船場カリー

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時間が経ってしまったが,先日の大阪出張の際のネタ.
またもや船場のあたりで昼食をとることになったので,どうせなら名物を食べようと調べたところ,船場カリーというのが有名らしい.
あちこちに支店があるらしいのだが,どうせ船場にいることだし,本店で食べようと思ったところ,残念ながら営業時間外.諦めかけたところ,すぐ近くに支店があるというので,そちらで食べることにした.

事前の情報収集によると,なぜかカレーに生のネギが大量に入っているという.
ちょっと信じられない組み合わせなのだが,それが名物だというなら食べてみねばなるまい.
一番の売りにしているメニューはすじネギカリー(牛すじ肉とネギが入ったカレー)らしいのだが950円はちょっと高く感じられたので,750円のビーフネギカリーを注文.
辛さも選べるのだが追加料金が必要になるので,今回はノーマルで.

しばらく待って出てきたカレーが...


デカッ!


そして


黒ッ!


という,私の想像を超えた物体がやってきた.
それがコレ.

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比較対象として,右上に携帯電話(色はパールホワイト)を置いてみた.
この大きさ,そして黒さが分かってもらえるだろうか.メニューによるとイカ墨が入っているので黒いらしい.
そして,黒いカレーの上に載せられた白と薄緑のネギ...
かなり衝撃的だった.

ショックを受けてしばらく凍りついた後,食べてみることに.
とはいえ,これは最初にネギを全体に混ぜて食べるべきなのか,それとも福神漬けのように適宜食べるべきなのか.
店員さんに聞くのもどうかと思ったので,局地的に混ぜて食べてみることにした.

ということで,スプーンで掬ったところをアップでどうぞ.

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うーん,カレーとは思えない絵だなあ.
では,心の準備を整えて一口...

うっ,これは旨いかも...

はっきり言って,インデアンカレーを食べたときに匹敵するくらいの衝撃.
インデアンカレーは「甘ッ」「辛ッ」の二連続攻撃なのだが,この船場カレーも二連続攻撃.
しかし,こちらは「辛ッ」「辛ッ」の二連続だ.
もう少し説明すると,最初の「辛ッ」はカレーの辛さ.普通のカレーと比べても結構辛めのルゥなのだが,これはカレーとしてはおなじみの辛さ.
そして,次の「辛ッ」はネギの辛さ.ざる蕎麦の薬味にネギが入っているが,あの手の爽やかな辛さがやってくるのだ.しかも,この爽やかさとネギのシャキシャキした食感が口の中をリセットしてくれる.そして,再びカレーの「辛ッ」が...

ということで,結構な量にもかかわらず,バクバク食べれてしまった.
コストパフォーマンス重視の私としては,美味しいけど値段のわりに量が少ないインデアンカレーよりも,美味しいし量も多い船場カリーの方が好みかな.
しかし,カレーとネギの組み合わせがこんなに合うとは知らなかった.もちろんカレーの味付にも関係してるんだろうけど.
このネギカリーが評判どおり美味しかったところからすると,イチオシのすじネギカリーもかなり期待できそうだ.次に行ったらすじネギカリーを食べよう.

投稿者 saihide : 08:08

2005年12月03日

ソーシャルネットワーキングサイト(SNS)

以前,同僚の某教員経由で,あるソーシャルネットワーキングサイト(SNS)に登録した.
知っている人も多いだろうが,SNSというのは登録者しか閲覧・書き込みのできないコミュニティサイトのようなものだ.
そこでは日記も書けるのだが,このブログと並行して日記をかけるほど私はマメではないので,最初に1度書いた後はずっと放置していたのだが,ちょっと前からアクセス数を知らせるメールが毎日届くようになった.設定を変更した覚えがないので,そのSNSのサービス変更によるものだろう.

まったく更新していないので基本的にアクセスがあるはずもなく(たまにあるのが不思議),ほとんど意味がないメールだったので,久しぶりにログインして送ってこないように設定を変えた.
その際,外部のブログを自分の日記として取り込む機能があることを発見.どうせ公開しているブログだし,たまにアクセスしてきた人に「ふっ,三日坊主が」と思われるのも癪なので設定してみた.
RSSを利用しているので,そこに記録されている文章だけを日記に取り込んで,あとはこちらのブログにリンクするのだろうと思っていたのだが,RSSからリンクを読み込んで,本文はほとんどそのまま取り込まれていた(画像やリンクは消えていた).

で,ついでに色々と試してみたのだが,利用者の属性で検索できる機能があった.
デフォルトでは登録した地域の利用者が表示されるので,愛媛県で登録されている利用者のリストが出てきた.
登録者数はそれなりだけど,3日以上ログインしてない人が半分以上だな(笑).
などと自分のことを棚に上げながらリストを見ていたところ,確実に知り合いの元学生さんと思われる利用者を発見.まあ,現役の学生さんも別のSNSを利用しているくらいだから,いても不思議ではないんだけど.

そのSNSでは,自分のページにアクセスした人が誰か分かるようになっているので,アクセス履歴を見さえすれば,私がその元学生さんを見つけたことが向こうにも分かる.
とはいえ,その人も3日以上ログインしていない人なので,気がつかないまま終わるかな?

投稿者 saihide : 02:29

2005年12月02日

小松ウォール工業の株主優待

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小松ウォール工業から株主優待が届いた.
ここの株主優待をもらうのは初めてだが,中間でQUOカード,期末で図書カードらしい.

小松ウォール工業はパーティションなどを作っている石川県の会社で,屋内用では国内2位らしい.
しかし,石川県にもパーティションにもほとんど縁のない生活を送っている私が小松ウォール工業のことを知っていたはずもなく,この会社を知ったのは株主優待関係のサイトでのこと.
株主優待のカードが3000円,配当が100株で3300円で合計6300円のインカムゲイン.このところ,少し株価が上がったのだが,それでも12/1時点で2165円なので,優待+配当利率は2.9%程度とそれなりに高利率.
今期の中間決算では減益になってしまったが,財務がかなり良くて有利子負債が0なので,しばらくは安定してインカムゲインを得られそうな銘柄だ.ということで,しばらくはホールドするつもり.

しかし,今回もらったQUOカード,今までマツモトキヨシでしか使ったことがなかったんだけど,このあたりだとどの店で使えるんだろう?
QUOカードのサイトで調べてみたところ,ローソンやファミリーマートで使えるようだが,コンビニではあまり買い物しないしなあ.
あとはすかいらーく系のファミレスか.うーん,これも行かないなあ.
新日本石油やJAのガソリンスタンド.使うためには,まず車を買う必要が...
あとは松山にない店ばかりか.日常生活をする上では松山レベルの都市規模で十分満足しているけど,こういうときは不便だなあ.
まあ,いいや.金券ショップだと割り引かれるから,コンビニで使うか,出張のときに使うかしよう.

投稿者 saihide : 00:01

2005年12月01日

LAVENDER(パスタ)(BlogPet)

今日、さいが
フジの書評優待が届いた.以前の記事と同様,1000円ごとに使える100円の金券が20枚で計2000円分.一緒に中間配当も届いた.1株あたり7.5円で100株持っているので750円,税金を引かれて676円だ....
とか書いてた?

*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「グラハム」が書きました。

投稿者 graham : 09:40

11月の検索語

毎月恒例,どんな検索語でこのサイトに辿り着いたかのご紹介.

検索語件数コメント
インディアンカレー405東京進出の影響か.いつのまにか公式サイトまで
カルフール東大阪267うーん,コメントすることがないぞ
ラーメンステーション122先月の5分の1くらい.あと3軒で制覇なのだが
松山市の地図20久しぶりにランクイン
蔵元屋16何かあったのかな?
津田酒店15ググるとトップにくるのは,公式ページは津田SAKE店だからか
D-51 JAPAN13キートンとかKurunを運営している会社のこと
木徳神糧12株主優待銘柄.復配もしたし含み損も消えた

ということで,11月の崔研究室 仮営業所は「インディアンカレー」「カルフール東大阪」「ラーメンステーション」なサイトだった.
先月1位だったラーメンステーション関連はかなり減少.それでも3位だから立派なものか.というか,インディアンカレーとカルフール東大阪が強すぎるんだよなあ.
しかし,上位3件とそれ以外のヒット数が違いすぎる...

投稿者 saihide : 07:50