2006年01月31日

さきいかの作り方

sakiika.jpg

私はよくお菓子を食べながらPCを使ったり本を読んだりTVを見たりする.別にお腹が減っているわけでなく,単に口寂しさを紛らわせるためだ.

周期的に「お菓子ばっかり食べていてはダメだ!」と自分を見つめなおしたりもするのだが,そんなときは「やっぱり何か口にしたいし...」と相変わらずの意志の弱さも同時に発揮される.

そんなときは,妥協案として,お菓子ではなくてカロリー控えめ&栄養がある食べ物で紛らわす時期がしばらく続く.
これまでの代用食品としては,節分豆,魚肉ソーセージ,ミックスナッツ,ドライフルーツなどがあるのだが,現在の代用品は「さきいか」だ.

さきいかは原料がイカなだけあって,なかなかの高たんぱく・低カロリーぶりを誇っている.

しかし,問題は塩分.ビールのお供にぴったりなだけあって,かなり塩分高めなのだ.
袋の栄養分表示を見ながら,「減塩さきいかとか売ってないかなあ」などと思っていたのだが,よくよく見てみると,原材料のなかにはイカと塩以外にも多数の調味料が含まれている.
うーん,確かにスルメを引き裂いただけのものとは味が根本的に違うもんな.

ということで,さきいかの作り方に興味を持ったので,さっそく検索.
「さきいか 作り方」でググったところ,さきいかを使った料理が多数ヒット.お手軽で美味しそうではあるが,今回の目的とは違っている.
次に「さきいかの作り方」でググったところ,数件しかヒットしなかった.しかし,そのものずばりさきいかの作り方というブログの記事があったので見てみたところ,さきいかの作り方が説明されているのではなく,さきいかのメイキングフィルムが紹介されていた.

ということで,リンクを辿ってサイエンスチャンネル内の(143)さきイカができるまでを見てみた.



何も気にしないでパクついていた「さきいか」だが,作るのにあんなに手間がかけられているとは知らなかった.
しかし,そういう「さきいか」固有のことよりも,動画におけるBGMの重要性というか,音の使い方というものについて考えさせられた.
序盤にBGMが入っていないのは,あの「音」を活かすためだろうなあ,やっぱり.
で,さきいかが裂かれるシーンが急に盛り上がるBGMになるのは,やっぱり「さきいか」だけに,あのシーンがメインだからだろうか?


・おまけ
このさきいかの動画はTHE MAKINGという番組として公開されているのだが,他にも面白そうなものが結構ある.
回線の関係で,自宅だとスムースに見れないのだが,時間があったら色々見てみることにしよう.

投稿者 saihide : 00:21

2006年01月30日

『螢坂』北森鴻

住宅街の中にひっそりと営業しているビア・バー「香菜里屋」.
マスターである工藤の料理と推理に今日も常連たちは酔いしれる.

以前読んだ『花の下にて春死なむ』『桜宵』に続く第三弾.形式も前作と同じ連作短編集で,やっぱり前作と同じく5つの話が収められている.
前作を読み終わってから,松山市立中央図書館に行くたびに棚をチェックしていたのだが,いつ行っても貸出中.仕方がないので予約して借りてきた.

前作はちょっと後味の悪い作品も収められていたのだが,本作は基本的に人情噺ばかりで,どれも非常に面白かった.

出てくる料理がどれも美味しそうなのは相変わらず.味だけじゃなくて,歯応えに特徴のある料理が多いように思えた.
単純に素材と味を描写するだけよりも,歯応えについての描写があるほうが,味というか雰囲気が想像しやすいためだろうか.
というか,香菜里屋の料理を食べてみたい...


・おまけ
中に収められている短編に「孤拳」というのがあって,その紹介文が

若くして逝った「脩兄ィ」の最期の願い幻の焼酎・孤拳を探し求めてドアを開けた、香菜里屋で明かされた衝撃の事実。

というものなのだが,これを読んで私は「チンピラが兄貴分の遺言で幻の焼酎を探す話だな」と思っていたのだが,全然違っていた.どうして,こんな思い込みをしていたんだろう?

投稿者 saihide : 00:02

2006年01月29日

『水滸伝 濁流の章』北方謙三

北方謙三による『水滸伝』の第十巻.松山市立中央図書館所蔵.

本巻では梁山泊軍と呼延灼率いる官軍の対決が描かれている.

呼延灼といえば「連環馬」という,鎖で繋いだ馬に乗った重装備の騎兵で突撃をかける作戦で有名なわけだが,いたるところでオリジナリティを出している北方水滸伝だけに出てくるかどうか心配していたのところ,ちゃんと出てきた.

で,もう一つ,呼延灼といえば「鞭」.あだ名が「双鞭」というだけあって,両手で2本の鞭を使うのだが,面白い話がある.

『三国志』で有名な漫画家である横山光輝は『水滸伝』も漫画化している.
『三国志』が全60巻に対して,『水滸伝』は全7巻+外伝1巻という短さで,かなりのエピソードが省略されているのだが,この漫画版でも呼延灼との対決は一つの見せ場.

こちらに登場する呼延灼は,連環馬の重装備ということをアピールしたかったのだろう,鎧兜に面をつけた人物として描かれている.この特集ページの6巻の表紙が呼延灼.

で,あだ名の「双鞭」のとおり,サーカスで使うような長い鞭を両手で使って戦う.
しかし,中国でいうところの「鞭」には二種類あって,サーカスで使うような鞭は「軟鞭」という.
そして呼延灼が使う「鞭」はもう一種類の「硬鞭」というもので,これは木や鉄で作られた節の付いた棒のようなものだそうだ.画像がないか検索してみたところ,中国武術グッズを扱っているサイトに特注品として紹介されていた(J.02「硬鞭」というやつ).

これについては横山光輝の思い込みによるうっかりミスだと思っていたのだが,今回の記事を書くにあたって検索してみたところ,漫画版が描かれた時期が中国との国交正常化前で,資料が入手できなかったという事情があるそうな.
その気になれば色々な情報を手に入れることのできる現在というのは,かなり恵まれた時代なんだろうなあ.

投稿者 saihide : 00:01

2006年01月28日

まろ(蕎麦)

Maro_1.jpg

ちょっと前のこと.昼ごろに街中に出かける用事があったので,ついでに昼ごはんを食べていくことにした.
寒かったので温かいものを食べようということで,大街道のちゃんぽん屋を第一目標にしていたのだが,混雑していたのであえなく挫折.
さて,次はどこに行こうかと思ったところ,隣の蕎麦屋「まろ」が目に入った.この店は美味しいという話だけど,食べたことはまだなかったな.
ということで,そのままフラフラと店内へ.

ちょうど昼のピークが終わったようで,席が空き始めたところだった.

Maro_2.jpg

店内は思ったよりも広く,奥には座敷もあるようだ.店の一角には蕎麦焼酎の瓶が林立していたところからすると,夜はお酒のアテになるようなメニューも出すのだろう.

注文は蕎麦とかき揚げ丼のセット(800円)にしてみた.蕎麦は「ざる」と「かけ」を選べる.当初の目的が「温かいもの」だったことを考えると,ここは「かけ」を頼むべきなのだろうが,美味しい蕎麦は「ざる」で食べるのが一般的らしいので,「ざる」にしてみた.

しばらくして出てきたのがコレ.

Maro_3.jpg

この写真では分かりにくいが,かき揚げ丼はちょっと少なめ.まあ,蕎麦単品で700円なんだから,このセットは蕎麦にかき揚げ丼だけでなく,さらに手作り豆腐もついて+100円なんだから,量的にはこんなものか.

さっそく食べてみよう.麺はちょっと固めというのか,それともコシがあるというのか,そんな感じ.たぶん美味しいんだろう.
というのも,正直なところ,私には蕎麦の美味しさというのがイマイチ分からないのだ.
松山周辺で美味しい蕎麦屋として名前がよく挙げられる東長戸の「玄」,山越の「菊栄」,椿神社の「福寿庵」,中山町の「こねこね亭」には行ったことがある.
しかし,この中で美味しさを心の底から実感したのは「こねこね亭」のみ.それも,自分たちで打った蕎麦を食べた直後にプロが打った蕎麦を食べたので,その違いが分かりやすく実感できたためだろう.
このことに加えて,ベースが関西人なので,自分で食べる店を選ぶことになると,蕎麦屋よりもうどん屋を選んでしまう傾向が強い(「立ち食いそば」は別だが).
ちょっと気になって過去の記事を検索してみたところ,うどんはそれなりに食べに行っているのに,蕎麦を食べに行った記事は1件もなかったくらいだ.
ということなので,蕎麦の美味しさについては自分で確かめてもらいたい.

で,セットのかき揚げ丼はそれなりだったのだが,特筆すべきは豆腐.これがめちゃくちゃ旨かった.
そのまま何をつけないで食べても自然な甘さがあって美味しいし,醤油を数滴たらして食べても旨い.
しかし,どうして蕎麦屋で豆腐を手作りしているんだろう?

そんなこんなで食べ終わるころ,店のお姉さんが蕎麦湯を持って来てくれた.

Maro_4.jpg

蕎麦単品での注文じゃないので,付いてないと思っていたのだが,そんなこともなかったようだ.
蕎麦の美味しさはよく分からないけど,蕎麦湯は美味しいと感じるので,非常に嬉しかった.
ということで,期せずして当初の目的の「温かいもの」も摂取できたので,勘定を済ませてから寒空の下へと出発したのであった.

投稿者 saihide : 00:26

2006年01月27日

リスクとリターン

このところ,風邪の影響で更新パターンが少々おかしくなっていたのだが(毎日更新だけは死守した),咳がときどき止まらなくなる以外,体調は通常モードにほぼ復帰.
ということで更新パターンを通常に戻すことも兼ねて,先ほどまで考えていたことを少々.

うちの大学はそろそろ試験シーズンに突入しそうな時期だが,私の出稼ぎ先であるお隣の大学は試験もほぼ終了した頃合.
私が受け持っている講義も先週に試験を終え,現在採点の真っ最中で,さっきまでレポートの採点を行っていたのだが...

パクリ多すぎ.

私が受け持っている講義が1回生相手でレポートの書き方をちゃんと知らないということもあるのかもしれないが,ネットを丸写ししただけのレポート多数.
レポートを出すときに「ネット丸写しは判明したら即オチ」と宣言してあるのだが,見つからないとでも思ったのだろうか?

私が合格点以下の点数をつけるときは,その評価が客観的に納得できる理由をちゃんと見つけた上でつけるのだが,合格点未満のレポート(後期分)をカウントしてみたところ,全体の15%もあった.このほとんどはパクリが理由だ.

この15%という数字,多いと思うか少ないと思うかは人ぞれぞれだろう.
しかし,部分的なパクリや複数からパクってきたもののリミックスなど,「正当な引用の範囲を超えた」実質的パクリ率はこんなものではない.低めに見積もっても7割は超えているだろう.私が見逃しているものを加えるともっと多くなるだろう.
つまり,この15%という数字は,
慈悲の心の大クリアランスセール,しかも最終日の閉店間際
レベルで評価しての数字なのだ.

まあ,学生さんにもそれぞれ事情はあるんだろうし,このレポートを書くためのリソースを別のことに回すかどうかは各人の自由意思なわけなので,パクリがどうこういうつもりはない.
でも,この授業,1回生の必修,しかも1年ものだぞ? つまり,落としても絶対に取らないと卒業できないんだぞ? そんな授業で危ない橋を渡るのか?

パクリに限らず,世の中には「偽り」が発覚するリスクと,それが発覚したときのリターン(ほとんどの場合マイナス),そして発覚しなかったときのリターン(多くの場合プラス)がある.

私も聖人君子では決してないので,時として「偽り」が必要なこともわかっている.

しかし,偽りが発覚するのは一瞬で,それを偽り続けるためには不断の努力が必要になる.

そして,偽りが発覚したときのリターンは,それまでに得ていた発覚しなかったときのリターンを食いつぶして余りあるほど大きいことがほとんどだ.

しかも,ひとたび偽りが発覚すると,その後の偽りの発覚リスクは増大するだろうし,逆に本当のことを言っていても信用されなくなるリスクも高くなる.

こういうことを考えると,本当に「偽り」が合理的な場面というのはかなり少ないと思うのだが...

投稿者 saihide : 02:29

2006年01月26日

『てるてるあした』加納朋子

念願の高校入学の直前,夜逃げをする羽目になった主人公.
両親から離れ,一人で遠い親戚を頼ることになるが,そこで待っていたのは周囲から魔女とも閻魔大王とも呼ばれる元教師の老婦人だった...

個人的に評価が高かった『ささらさや』と同じ町が舞台で,登場人物も共通している.
でも,前作を読んでいなくても全く問題なく読めるので,続編というよりも姉妹作という感じかな.松山市立中央図書館所蔵.

全7章で構成されていて,最初が「春の嵐」.
あれ? まあ,導入部だし,状況説明に終始したんだろうな.

次の「壊れた時計」を読む.
?? アレがないぞ??

続いて「幽霊とガラスのリンゴ」.
...ここにもなかった.もしかして??

折り返しの「ゾンビ自転車に乗って」.
やっぱり,そうみたい...

ミステリだと思って読んでいたのだが,この作品,謎の要素がほとんどないのだ.

幽霊の正体とかメールの差出人などは謎といえば謎なのかもしれないが,あくまでも添え物.
じゃあ,メインは何かというと,少女の成長物語.ジャンルとしてはミステリというよりも児童文学,いや,世界名作劇場ものとでもいうべきか.

前作(?)の『ささらさや』は,その要素は薄いながらも日常の謎系のミステリだったので,本作もその路線だと思ってたんだけど,見事に騙されてしまった.

ミステリとしてはともかく,作品としては非常によくできている.
世界名作劇場もの?と書いてしまうくらいなので,この手の登場人物だとラストはアレだろうというお約束もしっかり踏襲している.そういう意味では意外性はあまりない.
しかし,伏線の張り方というほど大したものでもないのだが,全体の構成というか,細部の対応関係というか,そういうものがすみずみまで行き届いているのだ.
この記事を書くために全体を思い出してみたところ,あらためて完成度の高さに感心してしまったくらいだ.
でも,ミステリだと思い込んで読み始めてしまうと十分に楽しめない可能性があるので,そのあたりは注意した方がいいかも.

投稿者 saihide : 20:10

インフルエンザ?(BlogPet)

グラハムがここにさいで診断するはずだった。
でさいで判定したかったみたい。
でここまで喉へ処方した?


*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「グラハム」が書きました。

投稿者 graham : 09:31

2006年01月25日

マーボーフォカッチャ@モス

Mos_Mabo_1.jpg

毎度おなじみ,モスバーガーの期間限定メニュー.
今回は冬の定番になったのか,フォカッチャ系が4種類.
そのうち3種類は前回と同じ物で,新メニューはこのマーボーフォカッチャだけだ.
ということで,早速食べてみることに.

正式名称は辛口広東風マーボーソースがけ 北のコロッケマーボーフォカッチャと相変わらず長ったらしいのだが,名前のとおり,ベースはコロッケをフォカッチャで挟んだもので,そこにマーボーソースがかかっている.

マーボーソースかあ.まあ,ピリ辛のミートソースみたいなものだろう.
と思っていたのだが,出てきたものをよく見てみると,大きめの四角い物体がソースの中に入っている.
これってもしかして?
試しにそれだけをつまんで食べてみると,やっぱり豆腐だった.
マーボーソースじゃなくて,麻婆豆腐ソースという方が正しいような...

肝心の味のほうだが,私が食べた限りでは甜麺醤の甘さが強くて,あんまりピリ辛というイメージはなかった.
しかし,ネットで検索したり,モスバーガーのウェブサイトなどで見る限りでは結構辛いと書かれていたりする.

この違いはなぜだろう?
やっぱり,一緒に食べたのが,

Mos_Mabo_2.jpg

この世界一辛い唐辛子入りソースがけ ハバネロフォカッチャだったからだろうか.
ええ,今回も辛かったですとも.
食べ終わって,唇が2倍くらいの大きさに腫れ上がったような感覚に襲われましたとも.
それでも,普通に食べてしまう自分がちょっと悲しくなったりもしましたとも.

・おまけ
モスバーガーのウェブサイトで今回の4種のフォカッチャの人気投票が行われているのだが,唯一の新メニューであるマーボーフォカッチャが悲しいくらい人気がなかったりする.
うーん,それほど変な味じゃないと思うんだけどなあ.

投稿者 saihide : 19:29

2006年01月24日

『水滸伝 嵐翠の章』北方謙三

北方謙三による『水滸伝』の第九巻.松山市立中央図書館所蔵.

本巻では罠に嵌められた林沖,新たな山塞の建設,柴進の救出作戦などが描かれている.

原作では柴進の救出作戦は妖術合戦になるのだが,この北方水滸伝では妖術・仙術の類は全く出てこないので,至極真っ当な救出方法になっている.

で,今巻で気になったのは楊令の年齢詐称疑惑.

楊令はもともとは孤児だったのを好漢の一人である楊志が養子にした子供.
親族や縁者が全員死んでいたために正確な年齢が分からず,身体の大きさから適当に年齢を決められた.
初登場時で3歳くらい,今巻では6歳ということになっている.

その楊令,梁山泊でも一,二を争うほどの武術の達人である林沖に容赦なく稽古をつけられて,ぶっ飛ばされている.
...幼児虐待?

また,どんなに若く見積もっても10代半ばの郭盛と一緒に仲良く稽古をしたりしている.
...ちょっと情けなくはないか,郭盛よ?

ということで,楊令の稽古の場面が出てくるたびに違和感があったのだが,今巻で年齢の修正がかかった.
その根拠として出てきたのが「上の前歯は,四本しっかりしたものが生えていた」というもの.

気になったので調べてみたところ,「歯牙年齢」とか「萌出」とかいうキーワードがでてきたのだが,最終的にヒットしたのがライオンの歯とお口の健康のページにあった一目でわかる口腔保健統計グラフ.この中の母子歯科保健の箇所をみると,上の前歯四本が永久歯に生えかわるのは平均で9歳くらいらしい.

ということは,楊令の年齢は,作中では10歳くらいかもしれないとあったが,歯牙年齢的には9歳以上ということになるわけだな.
6歳よりは年齢が急上昇したわけだが,それでも十分に子供な年齢,大の大人が容赦なくぶっ飛ばすのはいかがなものかと思うのだが...

投稿者 saihide : 19:33

2006年01月23日

『愚者のエンドロール』米澤穂信

2年生のクラスが文化祭で上映するミステリー映画を見せられた古典部の面々.
しかし,その映画は被害者が密室で腕を切り落とされて死ぬ場面で終わっていた.
実はその映画,脚本家が途中で病に倒れてしまったため,結末が不明なままだったのだ.
映画を完結させるため,脚本家が考えていた結末を探すことになった古典部の面々は,映画制作に携わったクラスのメンバーから各自の考える結末を聞くことにするが...

以前記事にした『氷菓』の続編.時期的には『氷菓』での謎解きと,その経緯を文集としてまとめるまでの間になるのかな.前作と違い,三津浜図書館所蔵.

あとがきによると,この作品はバークリーの『毒入りチョコレート殺人事件』へのオマージュとして書かれたものらしい.
そちらの作品のことは知らなかったので調べてみたところ,Wikipediaに該当項目があった.どうやら,バークリーの『毒入りチョコレート事件』というのは一つの事件に対して複数の探偵役がそれぞれの推理を提出するという形式の代表作らしい.確かに本作もそういう形式だった.

個人的には,前作よりも面白くなかった,というのが正直なところ.もしかすると『毒入りチョコレート事件』を読んでいると,もっと面白かったのかもしれないが.

しかし,トリックというか謎というか,そちらについてはかなりの「ちゃぶ台返し」っぷりを発揮しているので,「やられた!」的なものを期待してミステリーを読む人にはいいかも.
コナン・ドイルのホームズ作品が大きな役割を果たしていることもあるし,ミステリーを読みなれている人ほど楽しめる作品になっているような気がする.

投稿者 saihide : 20:11

2006年01月22日

『東大で教えた社会人学 お金に学ぶ』草間俊介+畑村洋太郎

東大 工学部の講義を書籍化した『東大で教えた社会人学 人生の設計篇』の続巻.
前巻と同様,松山市立中央図書館所蔵.

前巻は講義全体のダイジェスト版ということで人生設計に関する一般的な内容に終始しており,より専門的・具体的な内容は続巻で,ということだった.その続巻が本作なわけだが...

本作も一般的な内容に終始しており,特に目新しい発見はなかった,というのが正直なところ.
前作同様,この手の内容のことを勉強したことのない人にとっては得るものが多い本だとは思うのだが,少しでも勉強したことのある人は「東大で教える授業ってこの程度のレベルなのか?」と思ってしまうのではないだろうか.

ということで,お金のことをこれまで勉強したことのない人にはいいかもしれないが,この手の本を数冊読んだ人は読む必要はないかな.

投稿者 saihide : 23:13

2006年01月21日

インフルエンザ?

木曜日からどうも調子が悪かったので安静にしていたのだが,金曜日の朝になって頭痛,喉&身体の節々の痛み,咳,さらには発熱までしてしまった.
うーん,「土曜日は風邪を引く予定なので,仕事は休みます」などと冗談を言っていたのだが,本当に風邪を引いてしまったようだ.

風邪ならばともかく,インフルエンザにかかって同僚から感染した可能性もわずかながらあった.
その同僚曰く,病院なら10分くらいで感染したか判定してくれて,感染していた場合はタミフルを処方してくれるという.で,このタミフルが激烈に効くのだとか.
インフルエンザじゃないにしても,薬局で買うよりは強力な薬を出してくれるだろうし,近所の耳鼻科で診断してもらうことにするか.

ということで,フラフラしながらも近所の耳鼻科へ.
いつものように混雑しているのかと思いきや,ほとんどお客さん(というか患者さん)はいなかった.そうか,私がここの世話になるのは花粉症のシーズンだけで,あの時の混雑が普段に比べると異常なんだな.
早速症状を話して診断を受ける.気管支にかなり炎症があるらしい.確かに嫌な咳がでるもんな.

で,問題のインフルエンザの検査.同僚の話では喉をぬぐったもので検査をするということだったのだが,紙縒りのようなものを鼻の穴からかなり奥まで突っ込まれた.調べてみたら,喉からのタイプと鼻からのタイプ,そして鼻から液(鼻水?)を吸引するタイプがあるようだ.

検査終了後,待合室で10分ほど待機し,再び診察室へ.
検査の結果,幸か不幸か,インフルエンザではなく単なる風邪だったようだ.インフルエンザならタミフルを飲んで即効で治るんではないかと少々期待していたのだが.

で,風邪用のお薬セットを出してもらうことに.仕事に行く場合のことを考えて,咳止めも追加してもらった.

出してもらったのはトスキサシン(抗生物質),PL(総合感冒薬),ムコダイン(去痰剤),フスコデ(鎮咳剤),そしてロキソニン.

drug_060120.jpg

このうち,ロキソニンは症状が辛いときにだけ飲むようにと別の袋で渡されたので,ちょっと調べてみた.
消炎鎮痛剤としてかなりメジャーなものらしいが,リンパ球や白血球などの働きを阻害することで痛みや炎症を抑えるという.
よく分からないが,それって異物の迎撃システムを一時的に弱体化させることで症状を緩和するということ? うーん,早く治すためには飲まないにこしたことはないな.

投稿者 saihide : 00:25

2006年01月20日

いこい(おでん?)

Ikoi_1.jpg

ある寒い日の昼.街中まで出かける用事があったので,ついでに食事も済ませることに.
どこにしようか悩んだ結果,蔵元屋の隣に移転してきたおでん屋がランチもやっていたことを思い出したので,そこに行ってみた.

店内はこんな感じの落ち着いた内装.

Ikoi_2.jpg

カウンターのあの凹んだところにおでん鍋(鍋なのか? あの四角い奴)が置かれるのだろうか.
カウンター以外にも店の入り口付近にはテーブルが2卓ほどあった.

この店は大街道で何十年も営業していた老舗のおでん屋らしく,夜のメニューには美味しそうなネタが多数載っていたのだが,昼は日替わりのランチのみらしい.
おでん屋だからおでん,あるいは煮込み系の料理が出てくるのだろうと思っていたら...

Ikoi_3.jpg

豚肉の炒め煮(というか豚丼の具っぽい),だし巻き卵,サラダ,湯豆腐と,おでんとはあまり関係のないものばかりだった.
どれも美味しかったし,580円という値段を考えるとコストパフォーマンスも良好なのだが,老舗のおでん屋なんだから,おでんっぽい物を一品つけてほしかった(涙).

それとも,老舗のおでん屋だからこそ,ランチにはおでんっぽい物を出さないと言うこだわりなんだろうか?
夜に一度行ってみるという手もあるが,メニューに値段が書いてなかったんだよなあ.それほど高くはないと思うけど,老舗だけにちょっと心配...

投稿者 saihide : 01:15

2006年01月19日

びわとも(定食屋?)(BlogPet)

以前から気になったので,以前から気になっていた
広いメインストリートなどなっていた
とか書いてみるの♪


*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「グラハム」が書きました。

投稿者 graham : 09:42

『ぐるりのこと』梨木香歩

児童文学の作家で最近は一般向けの小説も書いている著者によるエッセイ.

以前読んで面白かった『村田エフェンディ滞土録』と部分的につながっている『家守綺譚』を読みたかったのだが,あいにく貸し出し中だったので,こちらを松山市立中央図書館で借りてきた.

タイトルになっている「ぐるりのこと」というのは「身の回りのこと」だろうから,気楽なエッセイだろうと気軽に読み始めたのだが...

これがなかなか手ごわかった.
確かに過去や現在の自分の身の回りのことから始まるものが多いのだが,単にその身の回りのことを書いているのではなく,そこから話が色々なところに飛躍する.
いや,飛躍するというのとはちょっと違うな.身の回りのことを手がかりにしながら,色々なエピソードを交えつつ,硬派なテーマを取り扱っている,というべきか.

そう.この本,かなり硬派なのだ.エッセイというよりは評論に近いのかもしれない.テーマは「対立」「境界」「共感」「個と群れ」「目的」など,色々あるのだが,全体として筋が一本通っているように思える.

こういうことを書くと,とっつきにくくて読みにくい本なのかというと,これがそうでもない.
確かにツルツルと読めてしまうような気軽なエッセイではないのだが,文章がとても良いのだ.読んでいて「端正」「静謐」という表現が何度も頭の中に浮かんできたくらい.

ということで,少々長くなるが最後に気に入った箇所を引用.

 もっと深く、ひたひたと考えたい。生きていて出会う、様々なことを、一つ一つ丁寧に味わいたい。味わいながら、考えの蔓を伸ばしてゆきたい。例えば、共感する、ことが、言葉に拠らない多様性に開かれてゆく方法について。最終的にはどうしても言葉で総括しなければならないのだけれど。何というアンヴィヴァレンツ。でも止められない。なぜなら、全て承知の上で、それでもなお私たちは、お互いを分かりたい、と欲して止まないものなのだから。それがどういう手段を選び、どういう馬鹿な結果を導こうとも。ああ。ああ。しょうがないなあ。
from「風の巡る場所」
 少しずつ、少しずつやってゆけばいい。今まであった成分の喪われた大地なら、また、これまで考えられないような、全く違う方向からやってくる成分が加えられることも、充分考えられる。新しいそれが、従来の大地のバランスの中に収まって機能してゆくのには時間がかかるだろうし、眉をひそめるようなことも、しばしば起きるかもしれないけれど。
 耐えられるだけ深く悲しんで、静かに自分の胸に収めていこう。そして少しずつ、少しずつ、土壌菌のように、自分の仕事を積み重ねて行こう。丁寧に、心を込めて。それがネムノキの花のように、儚く見えるものであっても。
from「大地へ」
 世界の豊かさとゆっくり歩きながら見える景色、それを味わいつつも、必要とあらば目的地までの最短距離を自分で浮かび上がらせることが出来る力が欲しいのだ。要点を分かりやすくクリアーにして、自家薬籠中のものにしてゆく、使える力にしてゆく達成感にも覚えがある。
 けれど外的世界を内側にリフレクトさせながら、それらが互いに深化してゆく、その旅の醍醐味がなかったら、「目的に向かう」という行為に、どれほどの意義が残っているというのだろう。
from「目的に向かう」
投稿者 saihide : 03:35

2006年01月18日

代用有価証券の掛目

1/16の夜,ライブドアに証券取引法違反の容疑で家宅捜索が入ったというニュースをTVで見た.
「これは株式市場が荒れそうだなあ」と思い,1/17の朝に株価をチェックしてみたところ,100円以上の安値で始まっていた.
しかし昼休みに株価をチェックしたところ,前日終値をわずかに上回って前引け.思ったよりも影響は限定的だったようだ.
で,いつものように夜に株価をチェックしたところ,なんと3%近く下がっていた.

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一日の動きはこんな感じだったのだが,ネットを巡回してみたところ,マネックス証券ライブドア株式等の代用有価証券の掛目の引き下げを行ったのが後場の急落の原因だとするところがあった.

どうも信用取引に絡んでの措置らしいのだが,信用取引をやっていない私には馴染みのない用語.ということで調べてみた.

信用取引というのは証券会社から株や資金を借りて売買を行う取引.
これを利用すると,自分が持っていない銘柄の株を証券会社から一時的に借りて,その株を市場で売却(=「空売り」),その後に市場でその株を買い戻して,証券会社に返すという取引が可能になる.
その際,もしも売却した価格よりも買い戻した価格の方が小さければ,その差額が利益となるわけで,「この株は下がる!」と確信を持てる場合などに利用すると大儲けできたりする.
この信用取引を行う際には「委託保証金」というものを証券会社に預けなければならない.信用取引しようとする金額の3分の1くらいが相場らしい.逆に言うと,信用取引を使えば手持ちの財産の3倍の取引ができてしまうということだ.

で,この委託保証金は現金はもちろんだが,持っている株式などでもいいらしい.しかし株式などの有価証券の場合は割り引かれた額になる.この割引率が「現金換算額」または「掛目」というもの.
今回,マネックス証券はライブドア関連銘柄の掛目をそれまでの70%または80%から一気にゼロにまで引き下げてしまったのだ.

分かりやすくするために数字を当てはめて説明すると,マネックス証券で300万円の信用取引をしようとする場合,約100万円の委託保証金が必要になる.
その際,ライブドアの株式(掛目は70%)を100万円分持っている場合,委託保証金のうちの70万円はライブドアの株式でまかなえるので,残りの約30万円を現金なり他の株式なりで預ければいい.
しかし今回の掛目引き下げによってライブドア株式の委託保証金としての価値はゼロになってしまったため,委託保証金が70万円分不足してしまうことになる.
「保証金が70万円足りないので払いやがれ!」ということで発生するのが「追加保証金」,いわゆる「追証(おいしょう)」.これが発生すると,その2営業日後までに追証を納めないと,信用取引を全部清算されてしまい,それでも足りないと委託保証金から差っぴかれてしまう.
先にも書いたように,委託保証金は信用取引金額の三分の一でいいので,最悪の場合,手持ちの財産=委託保証金が全部なくなった上,その2倍の借金を抱えてしまう可能性もある.このあたりが株は怖いという所以だろう.

全部清算されると予想以上の損失を喰らってしまう可能性があるので,追証を払い込むか,自分で反対売買をして信用取引の金額を下げることになる.
で,この反対売買または追証を確保するための換金売りが今回の下げの原因だというのだ.

確かに,坂道を転がる雪玉のように,マネックス証券で信用取引している人の反対売買や換金売りが市場全体にまで影響を拡大する可能性はあるだろうけど,さすがに市場全体を3%も下げるとは考えにくいよなあ.
でも,マネックス証券に追随して掛目引き下げを行う証券会社が続出したら,どうなるんだろうか...

投稿者 saihide : 00:10

2006年01月17日

『美人画報ハイパー』安野モヨコ

以前読んだ『美人画報』の続編.松山市立中央図書館所蔵.

漫画家である著者が美女になるために各種の美容法やダイエット法に挑戦するというのが元来のコンセプト(でも,前巻の具体的な内容をすっかり忘れてしまっているぞ).

本作でもそれは変わっていないのだが,どうやらそういう努力が実を結んだのか,「整形したの?」と言われるくらい美しくなったらしい.
巻頭に写真が掲載されていて,確かに色白でゴージャス系の女性になっているのだが,「使用前」の写真がないので,どれくらい美しくなったのかは分からなかった.

読んでみての感想その1は「はぁ,女の人は大変だなあ」で,前巻と同じ.

で,感想その2だが,「うーん,ちょっとドギツイなあ」という,少々ネガティブなもの.
ところどころに「女子力」という概念が出てきて,これが高いと幸せになると主張しているのだが,要するに,それって「男性に媚びる力」のことだよなあ...

まあ,なんだかんだキレイゴトを言ったところで,現在の日本は男社会であることは間違いないわけで,「仕事ができなくても美人でかわいく女子力が高ければ得すること多い」というのが女性を30年やり続けた著者の偽らざる本音なんだろうけど...

ネットで感想を拾ってみると,女性がこのシリーズを読むと「何かしなくちゃ!」という気になるんだそうだが,男性が読むとどういう感想になるんだろうか.誰かに読ませて感想を聞きたいものだ.

投稿者 saihide : 00:05

2006年01月16日

楽天ポイント祭りの余波

この年末年始,ネットは「楽天ポイント祭り」と呼ばれる騒動で盛り上がっていた.

詳しいことはまとめサイトを読んでいただきたいのだが,要するに買い物時に利用できるポイントが約1500円+アルファ分だけ入手できる,しかも複数のアカウントがあれば,そのアカウントの数だけ繰り返して入手できるというもの.
まあ,提供側のシステム不備以外の何者でもない.

で,このポイント,お金と同じように使えるのだが,合計して使うことができない.自分でお金をプラスして使うのなら別だが,できるだけ自腹を切らないで使うには,送料・税込みで1500円程度のものを買うことが望ましい.
そこで白羽の矢が立てられたのが書籍,そして,「みかん」だったらしい.

この騒動のことはPC&ネット環境があまり良くなかった出張中に知ったので,詳しく調べることができなかったのだが,そのとき思っっていたのが,「なぜ,みかん?」,そして「みかんだけに,愛媛県の会社が被害を喰らってるのでは?」というもの.

その後,ポイントの取り消しが行われたり,不正利用者には代金が請求されるかも?などの発表が行われ,これはこれで色々と今後に問題を残すような感じではあるが,それなりに落ち着きを見せつつある(下手すると,再び大炎上の可能性もあるけど).

私も関心を失いつつあったのだが,この騒動を逆手にとって販売促進に利用しているところがあるという.リンクがあったので,クリックしてみると...

RakutenMikan_1.jpg

やっぱり愛媛県のみかんだったか.
騒動に巻き込まれたのは可哀想だが,この騒動を逆手にとって在庫分は売り切ったようだ.
当事者であるショップは必死だったのかもしれないけど,この切り返し方,なかなかユーモアがあって見事.県内にもこういう遊び心のあるショップがあるんだ,などと思っていたら,

RakutenMikan_2.jpg

あれ,サニーマートだ.
サニーマートは高知資本だったはずだよなあ,と会社概要をクリックしてみると,所在地は松山市古川西になっている.
おかしいなと思ってgoogleで検索をかけてみると,サニーマートはやっぱり高知の会社

ということは,フランチャイジーとして松山市古川にサニーマートを出店している会社が独自に楽天にも出店しているということか.
ちなみに,松山市古川の方のサニーマートには独自のホームページがあった.楽天へのリンクもあるので,確かにここが出店しているようだ.

サニーマートといえば,衣山に新しく店舗ができるそうで,現在,用地の整備中っぽい(パルティ衣山の東側?).建設業界ニュース四国版のニュースを見る限りでは,こちらは高知のサニーマートの直営店の模様.しかし,いつごろ開店するのかな?

投稿者 saihide : 00:10

2006年01月15日

びわとも(定食屋?)

biwatomo_1.jpg

大阪出張ネタ.
難波で食事をすることになったので,以前から気になっていた「びわとも」に行ってみた.
難波の繁華街のメインストリートを結ぶ裏通り(というほど寂れてはないが)にあって,のれんなどには「八百屋の飯屋」と書いてある.
検索したところ,旦那さんが業者向けの八百屋をしていて,そこで扱っている野菜を使って奥さんがやっている家庭料理の店がここらしい.

店の中はこんな感じ.

biwatomo_2.jpg

この逆の窓側にもテーブル席がある.全体として木材を使った落ち着いた感じの和の雰囲気の内装だ.
入り口を入ってすぐのところにテーブルがあり,そこに日替わり定食のサンプルが置かれている.

biwatomo_3.jpg

そのテーブルの下にはレンコンやえび芋(関西特有の野菜らしい)などがハコやざるに入れられて置いてある.どうやら販売もしているらしい.このあたりが「八百屋の飯屋」というところだろうか.

さて注文だが,日替わり定食は魚,野菜,肉の3種類.そして定番のだし巻きとナスの煮付け定食とミニ惣菜定食があった.「八百屋の飯屋」というくらいだから,ここは野菜定食にするべきだったのだろうが,サンプルがあまりに美味しそうだったので,だし巻きとナスの煮付け定食にした.
しばらく店内を観察していたら,思ったよりも早くに料理が出てきた.

biwatomo_4.jpg

メインのだし巻きとナスの煮付けにプラスして小鉢が二つ,今回は菜の花のおひたしとカボチャの煮付けだ.うーん,全体的にボリュームが少な目かな.
ご飯は+60円で色ご飯,要するに雑穀ご飯にできるというので,それにしてみた.

biwatomo_5.jpg

今回は麦,黄色の粒々はアワだろうか,それともキビ? それにじゃこが載せられている.
なお,壁の張り紙などを見ると,色ご飯以外に卵ご飯にもできるようだ.

では,いただきます.
うーん,期待どおり,だし巻きが美味しいなあ.柔らかくてホカホカしてる.
次にナスの煮付けだが...味は美味しいんだけど冷たい.冷まさないと味がしみないのかもしれないけど,今日みたいに寒い日にはもっと温かい料理の方が嬉しいんだけどなあ.
これはカボチャの煮付けも同じ.特に「煮付け」という字面から温かいイメージがあるだけに期待とのギャップが...
菜の花のおひたしもやっぱり冷たかったけど,これはこういう料理だから特に不満はなかった.上品な味付けで美味.
雑穀ご飯もじゃこにいい味がついていて美味しかったんだけど,もうちょっと量がほしかった.

うーん,味付けは申し分ないんだけど,840円+60円の900円という値段を考えると,私にとってはちょっと量が少なかったかな.
まあ,難波の繁華街という場所柄を考えると,これくらいの値段で普通なのかもしれないが.

ちなみに,ちょっと早めの昼食だったのだが,食べている内に食事時になったのか,お客さんが入ってきた.これが片っ端から女性,しかも30代以上っぽい人ばかり.
中年男性が外で入るかどうか悩んでいる光景も窓越しに見えたけど,そのまま通り過ぎてしまった.
内装にしても,食事の内容&ボリュームにしても,女性をメインターゲットにした店なんだろうな.ちなみにネット上でも高く評価されている店なのだが,評価しているのは女性が多いっぽいし.

なお,昼は定食がメインだが,夜も営業しており,その場合は色々なメニューがあるようだ.となると,今度は夜に行ってみるべきなのか?

投稿者 saihide : 00:01

2006年01月14日

『ベルカ、吠えないのか?』古川日出男

1943年,アリューシャン列島のある島から撤退した日本軍は4頭の軍用犬が置き去りにしていった.そしてイヌたちは波乱に富んだ運命に翻弄されつつも,本能の命ずるままに自らの血統を残していき,そして...

同じ作者の『アラビアの夜の種族』を借りようと思ったが無かったので,直木賞の候補にもなったこの作品を借りてきた.松山市立中央図書館所蔵.

20世紀末のシベリアからスタートした人の物語と太平洋戦争中のアリューシャン列島からスタートしたイヌの物語が交互に語られ,それが最終的に一つになるという私好みの構成なのだが,一人称,イヌに呼びかける二人称,三人称が混在するという珍しい文体の作品でもある.

軍用犬(と実験犬)の存在が話の中心になっているのだが,さながら「イヌから見た20世紀後半史」とでも言った感じ.
全体を通して一本の長編なのだが,先にも書いたように人とイヌの物語に分かれており,イヌの物語は各世代ごとの連作短編という感じにもなっている.短編としてみるとユーモラスなものもあれば,ちょっとエグイ話もあったりする.

最後がバタバタしているというかアッサリしているというか,もうちょっとページ数をかけてもいいような気もしたが,おそらく意識的にああいう書き方にしたんだろう.
全体的に面白かったので,しばらく追いかけてみることにしよう.

投稿者 saihide : 00:01

2006年01月13日

あっぱれ讃岐(うどん)

AppareS_1.jpg

まだまだ続く大阪出張ネタ.
学会があったので梅田までやってきた.会場をとりあえず確認し,さて腹ごしらえ.
会場の近辺でちょっと前に話題になった佐世保バーガーがあったので,それにしようとしたのだが,思ったよりも時間がない.店の前にはプチ行列ができていたので時間が掛かりそうだ.仕方ない,佐世保バーガーは次回だな.
で,思い出したのがあっぱれ讃岐のこと.確かこの近くのはず...あ,あったぞ.
ということで,あっぱれ讃岐に行ってきた.

以前,小ネタで店の表の写真だけは載せたのだが,中まで入るのは今回が初めて.
入り口付近はこんな感じになってる.

AppareS_2.jpg

カウンター内の店員さんにうどんの種類を注文し,カウンターにあるおにぎり類&フライ類をチョイスし,レジのところでお金と交換にうどんを受け取る.

と,いちおうセルフ形式のうどん店になっているのだが,このタイプの内装と形式,どこかで見たことがないだろうか?

カウンター内の店員さんにコーヒーの種類を注文し,カウンターにある焼きたてパンなどをチョイスし,レジのところでお金と交換にコーヒーを受け取る.

そう,このあっぱれ讃岐はチョコクロでお馴染みのサンマルクカフェと同じ系列の店なのだ.
同じサンマルク系列の鎌倉パスタにはチョコクロのチョコをあんこに換えたパンがあったので,同じようなチョコクロもどきがあるのでは?とちょっと期待していたのだが,残念ながらそういう物はなかった.
しかし,

AppareS_3.jpg

こんな感じで,和紙を使ったっぽい照明やそれっぽいイラストなどを飾ってあるが,そのままカフェにしてもおかしくないような店の作りで,BGMもお洒落なカフェっぽいもの.

で,料理の方なのだが,

AppareS_4.jpg

今回はぶっかけ(小)とちくわ天,いなり寿司とじゃこ紫蘇のおにぎりにしてみた.これで通常価格556円のところを株主優待カードを使って20%オフの467円.
いつもセルフのうどん店では小腹を満たすためのかけ&ちくわ天の210円コースばかりなので,普通に食事をした場合の相場が分からないのだが,こんなのものなのかな?
で,うどんのアップ.

AppareS_5.jpg

カウンターのところに照明が埋め込まれているために色合いがおかしいけど,普通のうどんの色だろう.
味の方だが...普通だなあ.特別に美味しいわけでもマズイわけでもない.
サイドメニューも以下同文.

ちょっと前のように猫も杓子も讃岐うどんという時期は過ぎたが,セルフ形式のうどん店は街角の風景として定着したように思う(もうちょっと淘汰されるだろうけど).
そういうことを考えると,このあっぱれ讃岐も普通のセルフ形式のうどん店として生き残れるのかもしれないけど...

と思ったのだが,店内を見回してみると,妙に女性比率が高い.しかも一人の.
女性の一人客というとおひとりさまというやつなのかもしれないが,この店の内容と価格設定を考えると,いわゆる「おひとりさま」市場とは違うように思われる.となると...
もしかして,吉野屋やラーメン屋と同じで,セルフ形式のうどん店って女性は一人では入りにくかったりするのだろうか? 確かに今までその手のうどん店で女性の一人客を見たことはなかったけど.
このサンマルクカフェっぽい内装だと,その手の店には入りにくい女性一人客でも入りやすかったりするのだろうか.そうだとすると,オフィス街などでは一定の需要があるかもしれないなあ.

投稿者 saihide : 00:11

2006年01月12日

ポケットの中から

今日は2006年最初の授業の日.どうせ授業中は上着を脱ぐので,上は背広でないことが多いのだが,今回は気合いを入れるために上下とも背広にすることにした.

この上着を着るのは衣替え以来だなあなどと思いつつ,鍵やハンカチなどを移し替えていると,ポケットの中に何か入っていた.
手に取ってみると...

inPocket_1.jpg

ミニSDカードをSDカードに変換するためのアダプターだった.
こんなところに入っていたのか.いくら探しても見つからないはずだ...


で,背広の上着だけでは寒いので,しばらく着ていなかったフィールドコートを押し入れから出して着込んだところ,またもやポケットの中に何か入っていた.
手に取ってみると...

inPocket_2.jpg

今度はミニSDカードだった.
こんなところに入っていたのか.いくら探しても見つからないはずだ...


期せずして朝からポケットの中の発掘作業に勤しんでしまったわけだが,あれは本当に発掘作業だったのだろうか?
もしかして秘められた特殊能力が目覚めたのかも.
ということで,私の金回りが急に良くなったようなら,年末ジャンボ宝くじ1等賞の当選券をポケットから取り出せるようになったのだと考えていただきたい.

投稿者 saihide : 12:09

松山分校(ラーメン)(BlogPet)

きょうグラハムは、料理するはずだった。


2005年も終わりということで,このB l o gに書いた本の記事を数えてみたのだが,単純計算で3日に1個程度か.実際には読んだ本のベスト1を選んでみたところ,だいたい130個ほどあった.この中にはマンガも含まれているが,少女マンガ部門のベスト1がこの『Landreaall』....


*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「グラハム」が書きました。

投稿者 graham : 09:39

松山分校(ラーメン)

Bunkou_1.jpg

昨年末のこと.昼過ぎに衣山の方に出かけたので,ネットなどでもかなり評判の高い松山分校で昼ごはんを食べることにした.

向かいの古本屋のあたりで,異臭というか昔バイトしていた中華料理屋のにおいがするのが以前から不思議だったのだが,実はその原因がこの店っぽい.豚骨などでスープをとっている時のにおいなのだろう.

九州に大砲ラーメンという有名なラーメン店があり,店主はそこで修行したとのことで,とんこつラーメンがメイン.
年末の14時くらいに行ったにも関わらず,店内はほぼ満席だった.場所的には中心地から離れているので,わざわざ食べに来ているんだろうな(後ろにパチンコ屋があるのでそこからのお客さんもいるのだろうが).

店内は全体的にレトロな内装なのだが,名前の「分校」のとおり,小学校を模していて,テーブルには懐かしいヤカンが置いてある.

Bunkou_2.jpg

壁には黒板があり,図書室(学級文庫?)まであった.

Bunkou_3.jpg

置いてあるのは文庫本ばかりだったが,あれって読んでいいのだろうか?

さて注文だが,普通のラーメンもあるのだが,店名がつけられている分校ラーメンにしてみた.+200円でライスと餃子がつくセットがあったので,それも注文.

しばらく待っていると,まずはライスが,しばらく遅れてからラーメンと餃子がやってきた.

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ラーメンの表面にはうっすらと油が光っている.

Bunkou_5.jpg

写真ではわかりにくいが,揚げニンニクもそれなりに入っている.となると,けっこうコッテリしているのだろうか?
と思いつつ食べてみると,想像していたほどコッテリはしてなかった.確かにスープを最初に一口飲んだときには油がちょっと気になったが,食べているうちに全然気にならなくなった.とんこつ特有の臭さも,外でにおってくるほど強烈ではない.
というか,かなり美味しい.ニンニクも香ばしくて美味しいし,なによりもチャーシューがとろとろで旨い.トッピングで紅生姜とからし高菜もあるので,これを入れると味がちょっと変わってまた楽しめる.
餃子も美味しくて,これで800円弱. うーん,抜群のコストパフォーマンスだな.

ということで,ラーメン+セットで十分満足していたのだが,メニューを見ると替え玉もできるらしい.うーん,食べる必要はないんだけど,せっかくだから食べてみるか.
ということで注文したところ...

Bunkou_6.jpg

忘れてた.この手の店って替え玉の量が多いんだった...
ということで,かなり満腹になりつつも完食.まあ,美味しいので全然苦痛ではなかったけど.

全体的に「どうして今まで来なかったんだろう」と後悔してしまうくらいコストパフォーマンスが高い店だった.
不満な点といえば,ラーメンとか餃子が出てくるかなり前にライスが出てくることかなあ.
ライスだけ出されても食べられないじゃないか,などと思っていたら,常連さんらしき人は同じように早くに出てきたライスとテーブルに常備されている高菜でパクパクと食べ始めた.なるほど,そういう手があるのか...

中心市街地からちょっと遠いのが難点ではあるが,衣山には行くことも多いので,これからは何度か食べに行くことだろう.

投稿者 saihide : 00:03

2006年01月11日

てらまえ(お好み焼き)

Teramae_1.jpg

大阪出張ネタ.
近畿大学のすぐ近くにあるお好み焼き屋で,中学・高校の時によく食べに来ていた店.
風の便りに改装したということはかなり前に聞いたのだが,10年以上行ってなかったので,久しぶりに行ってみた.

昔は庶民的な「町のお好み焼き屋」という感じだったのだが(三津のお好み焼き屋をイメージすると近い)...

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うわぁ,洒落た感じの内装になってる! しかもBGMはジャズだよ! 以前来ていたときはBGMなんてなくて,TVの高校野球の実況とかが店中に流れてたんだけどなあ...

この調子だと味も変わってるかもしれないな.メニューをみても,昔は存在していなかった鉄板料理とかトッピングとかが多数載っている.うわっ,カクテルまであるぞ...
とりあえず,昔よく注文していた豚モダン焼きの大を注文.この店は非常に量が多くて,これにご飯の大を注文しては完食できるかどうかを競っていたものだが,この店の感じからすると量も少なくなってるかな...

しかし出てきたお好み焼きをみてちょっと安心した.

Teramae_3.jpg

デカイ.写真では分からないだろうが,かなりデカイ.
私の手のひらは中指の先から手首の付け根までで約20センチ弱なのだが,それを超える直径だ.22センチくらいはあるか.厚さもそれなりにある.この大きさは変わってないようだ.
となれば,昔のようにご飯の大を注文するか!



ごめんなさい,さすがに完食できるかどうか自信がなかったので,小にしておきました.

Teramae_4.jpg

しかし,小でもかなり大きいんだよなあ.大丈夫かな?
とりあえず考える前にコテと箸を動かそう.



ううっ,やぱりキツイなあ.



あと,もう少し...



やったぞ,完食だ!

ちなみに普通の豚モダン焼きで550円,大盛りで+150円だった.昔よく食べに来てた時は普通で380円くらいだったような気がするんだが,10年以上も前のことだもんなあ.

ちなみに,定休日を調べるためにネットで検索をかけたところ,公式ホームページがヒット.なんとソースのネット通販をしているらしい.確かに,ここのソースは美味しいんだけど...
はあ,町のお好み焼き屋がホームページを持ってネット通販をする時代なんだなあ.

投稿者 saihide : 00:07

2006年01月10日

大阪出張 小ネタ集 その7

学会の関西部会があったので,またもや大阪に出張していた.
ということで恒例の小ネタなのだが,年末にも出張していたので,書くこともそれほどないのだが...

・合併
mufg.jpg

年末の出張時にはまだなかったのだが,東京三菱銀行とUFJ銀行が合併した三菱東京UFJ銀行があちこちにできていた.
合併前のUFJ銀行の,さらに合併前の銀行である三和銀行は私の大阪時代のメインバンク.今でも時々使うことがあるので,合併でカードを使える場所が増えることは歓迎すべきことだ.
しかし店頭のポスターをよく読むと,東京三菱系とUFJ系は今でも区別されていて,系列が違う銀行のサービスは使えないこともあるらしい.
まあ,私が使うのはカードでの預金の出し入れだけなので問題はないと思うのだが,最大の問題は愛媛県内にカードを使える場所がないということか(涙).


・私の中の修羅
大阪出張の際には常に巡回する古本屋があるのだが,その一軒でのこと.
以前から探していた本(シリーズの中の1冊)があったのだが,どうやらそのシリーズを一括して売りに来た人がいたようで,目当ての1冊をついに発見.
すかさず確保して,そのまま店を巡回,他に出物がなかったので,その1冊だけをもってレジに並んだ.
少々混んでいたのでしばらく待っていると,年輩の男性が本を数冊抱えてレジに並んだ.
その男性が抱えていたのは例のシリーズだ.あの冊数からして全巻持ってきたらしい.
危なかった.館内を一周してから本を確保したのでは,この男性に買われていたことは間違いない.「本と服は見つけたらすぐに買うべき」というが本当だなあ.
などと考えていたのだが,つい最近,これと同じような経験,ただし攻守を逆にしての経験をしたような気がするような?



どうやら,私はバーゲンや福袋の修羅ではなかったが,古本の修羅ではあったようだ.


・街はもえているか?
久しぶりに日本橋をうろついてみたところ,あちこちにメイド喫茶があった.さすがだ.
喫茶どころか,お酒が出たりマッサージコースがある店,ようするに風俗系の店までメインストリートにあったのには少々びっくりしたが,さらに驚かされたのがコレ.

moa_biyousitsu.jpg

メイド美容室か...


・十日戎
出張最終日,日本橋から難波の古本屋に向かおうとしたところ,強烈な人混みに遭遇.

ImamiyaEbisu.jpg

すっぱり忘れていたが,今宮戎神社の宵戎(よいえびす)があるんだった.
宵戎,本戎,残り戎の3日間で十日戎というのだが,松山市民にとっての「椿さん」みたいなものだ.
「商売繁盛で笹もってこい!」というお囃子のとおり,笹に縁起物をつけたものを買って帰るのが大阪の商売人の恒例行事になっている.
途中までは人混みの中を古本屋めがけて進んでいたのだが,あまりのプレッシャーに途中でギブアップした.

投稿者 saihide : 07:40

2006年01月09日

『水滸伝 青龍の章』北方謙三

北方謙三による『水滸伝』の第八巻.松山市立中央図書館所蔵.

本巻では梁山泊軍VS祝家荘&官軍の対決が描かれている.

祝家荘戦で重要な役目を果たすキャラに解珍・解宝という二人組がいて,本巻の主役はこの二人みたいなものなのだが,裏の主役とでもいえるのが猪.

原典の水滸伝では解珍・解宝は兄弟なのだが,この北方水滸伝では親子になっている.ここでもオリジナリティが存分に発揮されているのだが,それよりも猪とか熊とかの料理関連の描写がかなり多いという点でも北方節が炸裂.

戦を控えて厳戒態勢にある祝家荘に解珍・解宝が出入りできるようにするために用いられるのが猪なのだが,そのくだりで,5頭の猪を料理すると2000人の兵士にいきわたると書かれていた.

えっ,たったの5頭で2000人分になるか?
5頭で2000人分だから1頭当たりだと400人分か.
一人100グラムとすると...40キロか.あれ? 思ったよりも少ないな.
とはいえ猪の標準的な重さが分からんな.こういうときは検索だ.

すると,中国新聞の「猪変(いへん)」という企画特集ページがヒット(しかし,すごい企画だな...).
その中のぼたん鍋の「主役」 独自ルートで流通というページが参考になった.
野生の猪は生後4-5年で100キロになるらしい.体重の半分程度しか売り物にならないそうだが,それでも40キロは十分超えるので,確かに5頭で2000人分はいけるようだ.

ちなみに豚は半年で100キロ以上になる上,猪は生後5-6年になると肉が硬くなって値段が下がるので,家畜としての効率は悪いとのこと.猪の効率が悪いというよりも,豚の成長速度が速すぎるんだと思うが...

そういえば,以前,同様の教員が実家でもらった猪肉を鍋で食べたことがある.
ちょっと硬めの豚肉という感じ程度の硬さだったので,それほど大きくなっていない猪だったのだろうか.

投稿者 saihide : 00:05

2006年01月08日

『水滸伝 烈火の章』北方謙三

北方謙三による『水滸伝』の第七巻.松山市立中央図書館所蔵.

本巻では宋江たち5人VS官軍1万5千人の対決,史進率いる小華山の一党の梁山泊入り,魯達の鎮関西殺しなどが描かれている.

原典の水滸伝だと魯達の鎮関西殺しのエピソードはかなり最初の方.
しかし北方水滸伝では全く出てこなかったので,楊志の吹毛剣のエピソードと同様,省略されたのだろうかと思っていたのだが,こんなところで出てくるとは.

面白かったのが,魯達と鎮関西が立札を介してやりとりをするのだが,無関係な野次馬がその立札をとっておいて,順番に並べてそれまでの経緯が分かるようにするという,2行ほどのくだり.
なんだか,事件や論争が起きるたびに無関係な周囲のギャラリーが「まとめサイト」を作り上げる今のネット社会みたいだな,などと思ってしまった.

まあ,ある程度の匿名性を維持しながら社会に対しての主張ができるという意味では同じなのかな.
しかし,後々まで残って教科書にも掲載される二条河原落書みたいなのが今のネットで残るのかなあ.
ああ,のまねこ問題とかは,もしかすると知的財産関連の教科書とかには載るかもしれないなあ.

投稿者 saihide : 00:53

2006年01月07日

『水滸伝 風塵の章』北方謙三

北方謙三による『水滸伝』の第六巻.松山市立中央図書館所蔵.

本巻では秦明・花栄の梁山泊入りと三山合併,危ない目にあったのにまだまだ続く宋江の旅などが描かれている.

前巻でちょっとは巻き返した青蓮寺だったが,本巻で盛り返した梁山泊に対抗するべく,ついに表の権力者との協力体制を確立.
そして聞煥章という新たな人物を迎え入れて,これまでのタテワリ体制を廃止,新たなアプローチで梁山泊と対決することに.

以前から思っていたのだが,梁山泊も青蓮寺も目的とするものはそれほど違わないような感じがますます強くなってきた.
聞煥章というキャラは北方謙三のオリジナルかと思って調べてみたら,原作の水滸伝にも登場しており,梁山泊と朝廷の橋渡しをする役目を果たしている.この作品でもそういう位置づけになるんだろうか?

投稿者 saihide : 00:03

2006年01月06日

『氷菓』米澤穂信

「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことは手短に、だ」をモットーとする省エネ高校生「折木奉太郎」は,姉のアドバイス(命令?)で古典部に入ることに.
部員がいないために廃部の危機にあった古典部,その誰もいないはずの部室には同じ一年生の新入部員「千反田える」がいた...

この作者の本は『さよなら妖精』『春季限定いちごタルト事件』に続いて三冊目.
これまでの本と同様,高校生が主人公で「日常の謎」系のミステリ.松山市立中央図書館所蔵.

高校生活で遭遇した日常の謎を解決しつつ,最終的にはタイトルにもなっている「氷菓」という古典部作成の文集にまつわる謎を解く話なのだが,前半というかキャラクター設定は『春季限定いちごタルト事件』っぽく,後半のメインの謎に関するテイストは『さよなら妖精』っぽい.
この作品はこの作者のデビュー作なのだが,こういうのを読むと「デビュー作にはその作家の全ての要素が詰められている」というのは当たっているような気もする.

この作者の本を読もうと思ったのは『クドリャフカの順番』という本が面白いという評判を聞きつけたからで,『クドリャフカの順番』はこの『氷菓』,そしてその続編の『愚者のエンドロール』に続くシリーズ第三弾.
となると順番に読んでいかなければならないだろうということで,まずは『氷菓』と『愚者のエンドロール』をネットで予約した.

すると,『愚者のエンドロール』は問題なく手元に届いたのだが,この『氷菓』は全然届かなかった.
それどころか,検索システムから本のデータが消滅してしまい,予約確認画面には「入手検討中」との表示が.察するに,本が紛失してしまったのだろう.

このままではいつまでたっても読めそうにないので,別ルートで入手しなくてはならないかなあと思っていたところ,「予約資料の準備ができました」とのメールがいきなり届いた.
新しく買ってきたのかと思ったのだが,貸し出された本はそれなりに年季が入っていたので,どうやら紛失していた本が発見されたようだ.
ともかく,これで次の『愚者のエンドロール』を読めるぞ.前回は借りたけどそのまま返却してしまったからなあ.三津浜図書館にしか所蔵されてないので,もう一度予約しなければならないのが面倒くさいけど.

最後に気に入った箇所の引用を.

全ては主観性を失って、歴史的遠近法の彼方で古典になっていく。

いつの日か、現在の私たちも、未来の誰かの古典になるのだろう。
郡山養子
投稿者 saihide : 00:01

2006年01月05日

12月の検索語(BlogPet)

グラハムは、サイト紹介された。


*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「グラハム」が書きました。

投稿者 graham : 09:46

ペッパーランチ(ステーキ?)

PepperLunch_1.jpg

既に去年のことだが大阪出張時のこと.
大阪府立中央図書館の方に行ったついでに,その隣にあるカルフール東大阪にも寄ってみた.年末の休日の午後ということもあり,館内はけっこうな人出だった.
その際,お腹が減ってきたので館内にある店で食事をすることにしたのだが,どうせなら愛媛にない店で食べたい.
ということで選んだのが,フードコートに出店していたペッパーランチ.非常に安い値段でステーキを食べさせる店として有名らしく,当日も霜降りステーキ(ライス付)が980円で食べられるというキャンペーンをしていた.

となれば,そのキャンペーン中のステーキを食べるべきだったのかもしれないが,これとは別にペッパーランチを代表するビーフペッパーライスというメニューがあるというので,今回はそちらにしてみた.

フードコートのためだろうか,それともどの店でもそうなのかもしれないが,まずは食券を購入.それとカウンターのお姉さんに渡すと,呼び出し器(正式名称は何なんだろう?)をもたされた.
けっこう混雑していたのでそれなりに待たされたが,呼び出し器がなったのでカウンターへ.お盆に載せられたビーフペッパーライスを持ってテーブルへ.

これがそのビーフペッパーライスなのだが...

PepperLunch_2.jpg

下の黒いものは鉄板というか鉄鍋みたいなもので,それなりに重い.
しかもジュージュー焼けている.
これを持って混雑したテーブルの間を歩くというのはけっこう危険.
というか,そこのガキ,危ないから目の前に飛び出すな!

なんとか無事にテーブルにつけたので,改めて観察してみる.
鉄板の上に牛肉の薄切り(ほとんど生肉),その上にご飯があって,そのさらに上にはコーン,そして全体的にコショウがふりかけられている.説明書きによると,ご飯のなかにはバターが埋め込まれているようだ.
これらをよくかき混ぜてチャーハンみたいにしてから食べるらしい.ついていた袋入りソースをかけてから,スプーンでまぜまぜ...



こんな感じかな.

PepperLunch_3.jpg

おおっ,最初は肉は生だし,ご飯も普通のご飯だから大丈夫かなと思ってたけど,ちゃんとチャーハンっぽくなるもんだな.かなり鉄板が熱かったんだろう.
ホームページによると,この鉄板はガスではなく電磁調理器,いわゆるIHクッキングヒーターで加熱されており,ガスよりも短時間で調理ができることがペッパーランチの特徴らしい.
まあ,IHだろうがガスだろうが,安くて美味しければどっちでもいいや.では早速いただきます.



こ,この味は!
どこか懐かしさを感じるぞ!
というか,これって,自分の家でも作れる味のような気が...
ご飯と牛肉とコーンをバターで炒めて,ニンニク投入,コショウ多めで味を調え,仕上げに醤油.そんな感じの味だ.
ご飯はかなりパラッとなっているので,家庭用コンロの火力でこれを再現できるかどうかは難しいかもしれないが,味付自体は家庭の味だよなあ.
うーん,せっかく外食するんだから,もうちょっと家庭ではマネのできない味付にして欲しいぞ.

ボリューム面については,640円という値段を考えると量はそれなりなのかもしれないが,お腹が空いていた身には少々物足りなかった.
次に行く機会があったら,今度はステーキを食べてみよう.


・おまけ
初売り巡りで銀天街を通ったときに気がついたんだが,このビーフペッパーライスって,ぐるめ亭ビーフワイルドライスとほぼ同じに見えるな.
ぐるめ亭にはまだ行ったことがないんだけど,一度試してみなければ.

なお,ぐるめ亭の銀天街支店は2月に改装して違う店になるらしい.
一階は980円しゃぶしゃぶと仙台牛タンの店で,二階はビーフワイルドライス専門店になるとのこと.
で,ビーフワイルドライスも値下げして一般で640円,学生さんだと480円になるそうだ.
今のうちに行くべきなのか,それとも改装が終わってから行くべきか...

投稿者 saihide : 00:30

2006年01月04日

『水滸伝 玄武の章』北方謙三

北方謙三による『水滸伝』の第五巻.松山市立中央図書館所蔵.

本巻では江州で絶体絶命になった宋江の救出作戦,北方に消えた魯智深の行方,楊志の危機などが描かれている.

前巻で登場した李逵がついに斧を装備.でも有名な二丁斧ではなく一本の斧を右に左に持ち替えることで二丁使っているように見えるのだとか.作者のオリジナリティの発露というやつか.

しかしオリジナリティの発露といえば,108人揃っていないのにメインキャラの一人が死んでしまったことに尽きる.
確かに原作では登場時は派手なのに後半はほとんど活躍したイメージがないキャラではあるが...
他にも,これまでの巻で活躍しそうな伏線を張られていたキャラがもう一人死んでしまった.確かに108人も同時に活躍させるのは至難の業なので,ある程度キャラを整理させる必要はあるんだろうけど,容赦ナシだな.

ちなみにこの巻で第一部完.

投稿者 saihide : 00:05

2006年01月03日

初売り2006

最近は元旦から営業している店も多いが,世間的には1月2日が初売りの日.

と,去年と同じ出だしで書き始めてみたが,その記事がヒットするようで「いよてつ高島屋」「福袋」「初売り」を検索してこのサイトに辿り着いている方がこの年末年始の数日だけでけっこういる.世間的には初売りや福袋への関心が非常に高いようだ.

さらに,私は人ごみが苦手なので行列に並ぶのは可能な限り避けてきた.
しかし昨年のラーメンステーション関連の経験から,「行列に並ぶのはキライだけど,どれくらい行列が並んでいるかを見るのは好き」という歪んだ嗜好を自覚してしまった.

ということで,今年は松山三越といよてつ高島屋の両方の初売りの行列を見物してきた.

まずは松山三越.
行列が我慢できる程度の長さなら並んでみようかなと思っていたのだが...

HatsuUri2006_1.jpg

なんなんだ,この人のカタマリは!

無秩序に並んでいるのではなく,ガードマン&看板で誘導して並んでいるのだが,あまりにもグルグルととぐろを巻いているため,行列というよりも人のカタマリにしか見えない.
あまりにも人が多いため,あの広い大街道のアーケードの中を通り過ぎるのが至難の業になっていたくらい.

どう考えても我慢できるレベルの長さではない.

というか,人があの行列に並ぶことができるのか?

いや,あれは人じゃない,福袋を求めて争う修羅だ.修羅に違いない.

9時半にあのドアが開いた瞬間,修羅たちが我先にとドアに殺到し,大街道のアーケードの下
に血の雨が降り,初売り会場に阿鼻叫喚の地獄絵図が展開されるんだ.

と自分の人ごみ耐性の低さを正当化しつつ,いよてつ高島屋へ.

いつものように大街道と銀天街を通って市駅の方へ向かったわけだが,いくつかの店の前には行列とまではいかないが,開店を待つ人が数名いた.うーむ,ここにも修羅たちが...

さて,いよてつ高島屋.

HatsuUri2006_2.jpg

うーん,ここにも修羅の群れが...
しかし,アーケードの下で密集陣形をとっていないためか,松山三越よりも圧迫感はないかな.
これなら我慢して並べるかな,などと思いつつ,人ごみを辿っていくと...

HatsuUri2006_3.jpg

あまりの長さにどういう並び方なのか把握できなかったが,市駅南側にまで行列ができていた.
写真では分かりにくいだろうが,中央正面のあたりに「最後尾」という看板が掲げられている.どれほど長い行列なんだ?!

やはり,こちらも修羅の世界だったか... ダメだ,私では到底太刀打ちできる世界ではなかった.尻尾を巻いて逃げ出そう.

ということで,来た道を戻って大街道の中ほどに来たところで思い出した.本屋で買う本があったんだ.
しかし,現在9時35分.本屋が開くまでちょっと時間があるなあ.コーヒーでも飲んで時間をつぶすか.
と,サンマルクカフェにピットインしようとしたところ,松山三越の前の行列がかなり解消されていることに気が付いた.まだまだ人は並んでいたのだが,それでもかなり減っている.たった5分でこんなに減るものなのか.
しかも,南側の入り口を見てみると,そちらには行列が無かった.後で確認したところ,アトリウム側入り口は「新春 壱万福袋」というやつを買う人専用の入り口になっており,それ以外の買い物をする人は他の入り口を使うことになっていたようだ.

これなら並ばなくても入れるぞ!
ということで入ってみたところ,かなりの混雑ぶりだが,歩くのが難しいほどではなかった.
1階には用事がないので,ざっと見回しただけだが,福袋を用意しているところにはお客さんが群がっていたのに対して,ティファニーや資生堂などの福袋を用意していない店はヒマそうだった.
婦人服売り場にも用がないのでエスカレーターで素通りしたが,やはり福袋を求めるお客さんがいっぱい.店員さんも大忙しだった.
紳士服売り場とリビング用品の階はそれなりに歩き回ってみたが,開店15分足らずにして既に福袋が完売した店もあったようだ.
話のタネに何か買おうかとも思ったのだが,この後,いよてつ高島屋にもう一度行くとなると荷物を抱えるのはイヤだなあということで,ここでは買わずに移動.

再び大街道と銀天街を通っていよてつ高島屋へ.こちらの行列は完全に解消されていた.
やはり婦人服の階は素通りして紳士服売り場へ向かったところ,まったく混雑していなかった.
あれ?と思ったのだが,どうやら福袋を用意していない店が集中していたらしい.移動していくと,やはり活気に満ちた修羅の世界が展開されていた.

その後,リビング用品の階も見て回ったのだが,単に福袋を用意していればお客さんがたくさん集まるというわけでもないらしい.何か事前に情報を入手しているんだろうか? そういう情報収集の一環として私のサイトがヒットしたのだとしたら,全く役に立たないよなあ.

今年の年末にそういう情報を求めてやってきた人のためにも,ここは一つ,福袋を買って帰るとするか.
買うとすればキッチン用品か服なんだが,キッチン用品は今の台所のスペースからすると置く場所がないから,消去法で服かな.服でも上に羽織るジャケットやコートは欲しいけど,それ以外は特に必要ないからなあ.
という感じで獲物を絞っていくと,候補となる店は一つしか残らなかった.しかもその店の福袋は残り2つで,SサイズとLサイズが一つづつ.どう考えても私がSサイズを着るのは無理.つまり,ラスト1つだ.
残り物には福があるというし,これは買うしかないだろう!と勇んで店員さんに声をかけようとしたところ,年季の入ったご婦人が店員さんに中身の質問を始めた.買うべきかどうか,かなり悩んでいるようで,えらく質問がしつこい.
そのままそこで待っているのも精神衛生上よくなさそうなので,ちょっと別のところを回って戻ってきたところ,ショーケースの上に先ほどまで2つ残っていた福袋が一つしかなくなっていた.どうやら買われてしまったようだ.となると,問題はSかLかだ.
Lサイズが残っていますようにと祈りつつ,ショーケースに近づいていくと...

どうやら,あのご婦人はかなりの修羅だったようだ(涙).

ということで,今年は福袋を買うことができなかった.来年こそは修羅に負けることなく福袋を勝ち取りたいと思う.

投稿者 saihide : 00:22

2006年01月02日

12月の検索語

毎月恒例,どんな検索語でこのサイトに辿り着いたかのご紹介.

検索語件数コメント
カルフール東大阪229ヒット数はそれほど変わらないが,他が減ったのでトップに
インディアンカレー161かなり減少.他で取り上げられているためか
いよてつ高島屋の福袋57年末の数日だけでヒット数を稼いでいる
鎌倉パスタ56久しぶりにランクイン
勝岡免許センター43進路が決まった学生さんが免許を取りに行くため?
イーノ(フリーペーパー)42なぜ? 忘年会シーズンだからか?
小松ウォール工業13株主優待銘柄.本当はウオールなんだけど...
だるま(ジンギスカン)12冬休みに北海道旅行をする人が多いのだろうか?

ということで,12月の崔研究室 仮営業所は「カルフール東大阪」「インディアンカレー」「いよてつ高島屋の福袋」なサイトだった.

福袋の急増には笑ってしまったが,1/1も「いよてつ高島屋 初売り」などで検索してくる人が結構いた.それだけ興味がある人が多いんだったら今年は福袋を買ってみようかな.

ちなみに「ラーメンステーション」はランクインしていないが28件.で,同じラーメン店の「くーた」が23件で続いている.ラーメンステーション効果で既存のラーメン店への注目度も増えたのだろうか.

投稿者 saihide : 00:01

2006年01月01日

エルダーフラワー・コーディアル

けっこう前のこと.某教員の奥様にお借りした漫画を読んでいたところ,エルダーフラワー・シャンパンを持ってピクニックに行くというエピソードがあった.
エルダーフラワー・シャンパンというのはイギリスの伝統的なノンアルコールの飲み物だそうで,「エルダーフラワーの花粉を発酵させて作る」という説明があった.
花粉を発酵させて作った飲み物? なんだそれは?

ということで調べてみたところ,エルダーフラワー・プレッセという商品名(プレッセ=ノンアルコールのシャンパン)で市販されているらしいのだが,同じような商品にエルダーフラワー・コーディアルというのがあった.

個人的にコーディアルというのは果実酒のことだと思っていたのだが,お酒というよりハーブを漬け込んだシロップというのが正しいらしい.
エルダーフラワーのコーディアルを炭酸水で割るとエルダーフラワー・シャンパンになるというので,どうせならコーディアルを入手しよう.

ネット通販で買うことも考えたが,送料がバカにならない.ヨーロッパではメジャーな食材ということだから,その手の店に行けば見つかるだろう.
と思って,松山・札幌・大阪などの各地のデパ地下や松山丸三などに行ってみたのだが見つからなかった.
そろそろ諦めて通販で買うべきかななどと思っていたところ,そごう心斎橋店を見物していたとき,そこに入っていたカリス成城というハーブ関連商品の店でたまたま発見.落ち着いて考えればハーブを使ってあるんだから,その手の店を第一に探すべきだったんだよな.

ということで速攻で購入.

Elderflower_1.jpg

ハーブティーのパックもサービスでつけてくれた.

中身はこんな感じ.

Elderflower_2.jpg

シロップというだけあって,かなりトロッとしている.
シロップだからそのままでは甘くて飲めたものじゃないと思うが,試しに味見を.



甘いというよりも甘酸っぱい,しかも「酸」の方が強い感じで,そのままでも旨いかも.
エルダーフラワーの味なんてわからないが,エルダーフラワー・シャンパンのオリジナルのレシピを見る限りでは,酸っぱいのはレモンやワインビネガーなどを使っているためっぽい.マスカットに似た独特の爽やかな風味があるのだが,これがエルダーフラワーの風味なんだろう.

では続いて本命のエルダーフラワー・シャンパンを作ってみよう.10〜15倍の炭酸水で割るといいらしい.買い置きの炭酸水で目分量で適当に割ってみた.

Elderflower_3.jpg

おおっ,確かにシャンパンっぽい色になってる.
味もシャンパンみたいだと書いてあるところもあるのだが,酸味がちょっと強いのでシャンパンの味といえるかどうかは微妙なところ.まあ,シャンパンを飲み慣れているわけではないので,実はこういう酸味の強いシャンパンもあるのかもしれないが.

エルダーフラワー・シャンパン以外にもお湯で割ったり,白ワインに入れたり,アイスクリームに混ぜたり,カクテルの材料にしたり,紅茶に入れてみたりと,色々と使えるらしい.


なお,材料に使われているエルダーだが,西洋では非常にメジャーなハーブで,花・葉・実・根と木全体に薬効があるらしい.そのため,「万能の薬箱」と呼ばれることもあるとか.
ちなみにエルダーの和名は西洋ニワトコというのだが,ニワトコは別名を接骨木花といって,東洋でも骨折やつき指の湿布の材料に使われていたそうだ.
ハーブとしては花をお茶にして使うことが多いようだが,免疫力を高めてくれるらしく,風邪やインフルエンザの予防に使われたり,花粉症にも効果があるのだとか.他にも冷え性や美肌にも効くらしい.確かに万能だ...

年が改まってひと月もすると,そろそろ花粉症のシーズンになってしまうので憂鬱になるのだが,今年はこのコーディアルで症状の緩和を目指してみるとするか.

投稿者 saihide : 01:19

恭賀新年

年賀状を書いたり,大掃除をやったり,何年かぶりに紅白を見たりもしてみたのだが,年が改まったという実感が全くない.

株主優待でもらった蕎麦が残っているので,年越し蕎麦でも茹でてみようかとも思ったが,晩ご飯を食べ過ぎたため,そういう気にもなれず.

ちなみに去年,じゃなくて一昨年の年末(=2004年)はサーバの再構築作業でバタバタしていたようで,仕事がたくさん積み残していたようだ.
そのことから「仕事はさっさと片付ける」が去年の目標だったらしいが...

今年こそは「仕事はさっさと片付ける」という目標を達成できるように心がけよう.

投稿者 saihide : 00:07