2005年10月31日

『東大で教えた社会人学 人生の設計篇』草間俊介+畑村洋太郎(BlogPet)

一部、産業総論とかつけて補足するという形式で書かれている
一部大きい形式や広い東京大学工学部などを技術者に必要な社会常識と経済知識と大きいタマゴや、広い産業総論とかつけている....


*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「グラハム」が書きました。

投稿者 graham : 09:39

八幡浜までドライブ

昨年の年末に生まれた初めて自動車免許を取ったわけだが,駐車場の関係で車は持っていない.
なので,車を運転するのは基本的に実家に戻ったときに練習するだけなのだが,このところ,実家に戻っていないので,必然的に運転をしていない.
このままでは車を運転できなくなってしまう.マズイ.

ということで,車の運転の練習を兼ねて,どこかに出かけることにした.
今までの練習のときには誰かが隣で監督してくれたのだが,さすがにそれも卒業せねばなるまい.
そこで,レンタカーを借りて,生まれて初めて公道を一人で運転するという暴挙に出ることにした.

運転の練習も目的の一つだが,単に運転するだけというのも問題があるので,他にも目的を設定することにした.
候補になったのは久万美術館で開催中の企画展メセナ八幡浜で開催中の現代美術のABC.久万と八幡浜,どちらも行ったことがないので,同僚の教員に「初心者が運転していくならどちらがいいか?」を聞いたところ,八幡浜だろうというので,目的地を八幡浜に設定.

事前に生協でレンタカーを予約し,当日の朝を迎えたわけだが,しっかり雨が降っていた.イジメデスカ...
とにかく店舗まで自転車で行き,レンタカーを受け取る.今まで練習は軽自動車でやっていたのだが,今回借りたのは普通車のデミオ.普通車に乗るのは教習所以来だなあ.

で,最近の車には当たり前なのだろうが,カーナビがついていた.目的地を八幡浜市立図書館に設定してから,運転開始.
指示に従って56号線をひたすら進む.カーナビを使ったのは初めてだが,普通に直進していても「右折車線にご注意ください」などと教えてくれる.便利便利.
しかし,そういう注意があったにもかかわらず,トラックを追い抜く前の車についていったら,右折車線に入ってしまった.

仕方がないので,流れに従って右折.カーナビがルートを再検索し,新たな道を指示してくれるのだが,この指示が分からない.
○○メートル先を曲がるように指示されるのだが,私には距離感が見事なまでに欠けているので,その○○メートルが分からない.
で,ここだろうと思って曲がってみると,再びルートを再検索し始める.ということは,間違ってたってことか...
しかも,こちらが初心者であるということを無視して,最短距離で細い道を指示してくる.こちらの事情ももう少し考えてもらいたい.
などと思っているうちに,ようやく56号に復帰.しかし松山方面に向かう車線なのでどこかで方向転換しなくてはならない.
カーナビは色々と指示をしてくるのだが,ここに復帰するまでにカーナビへの不信感が募っていたので,途中のコンビニを利用してムリヤリ方向転換した.

その後は基本的に56号線を道なりなので,カーナビも特別な指示をすることもなく,そのまま進み続ける.
教習所での指導と違い,実際の路上では車の流れにあわせることを優先しなくてはならないとは聞いていたので,周囲のスピードに合わせて運転していたのだが,法定速度って何なんだろう?という疑問がムクムクと湧き上がってくるうようなスピードだ.
いいのかな?と思っていたのも最初のうちだけ,そんな運転を続けていくうちに,だんだんとスピード感が麻痺していくのが実感できた.

そんな最中,急にフロントガラスが曇りだした.雨が降っていたのでワイパーは動かしていたのだが,いくらワイパーを動かしても曇りは取れない.
ちょっとパニックになったが,落ち着いて考えてみれば内側が曇っているので,いくら外でワイパーを動かしても一緒だよな.
デフロスターというやつを初めて使ってみたのだが,あまり効果が感じられなかったので,窓ガラスを少し開けて走ることに.どちらが効いたのかわからないが,しばらくしたら曇りは消えた.

その後,カーナビの指示に従っていると,いきなり高速道路に載せられて焦ったりもしたが(大洲IC〜大洲北只ICは大洲道路として一般国道扱いらしい),そんなこんなで八幡浜に到着.
2時間くらいを予定していたのだが,途中の意図せぬ寄り道を合わせても1時間半くらいだろうか.

目的地の八幡浜市立図書館に駐車しようと思っていたのだが,既に停まっている車が多く,初心者には厳しそうだったので,その周辺を駐車場を求めてさまよう.
街中なので,一方通行や歩行者,自転車も多く,それなりに神経を使いながら走り続け,何とか停められそうな駐車場を発見&駐車.自転車だったら,こんな苦労はしないんだけどなあ.

まずは八幡浜出身の学生さんオススメの店で食事を済ませ(記事は後日),メセナ八幡浜のある図書館へ.
車で通り過ぎたときには気がつかなかったが,こんなものがあった.

Yawatahama_1.jpg

これだけでは何のことか分からないかも知れないが,八幡浜は日本における飛行機の元祖とでもいえる二宮忠八の出身地で,市内各所でそのことが謳われている.ちなみに,この電話ボックスの後ろにも大きなパネルがあった.

で,美術展を見たのだが,思ったよりも早くに見終わってしまった.仕方がないので,商店街を中心に街中を散策.全部を見たわけではないのだが,思ったよりも立派な商店街だった.
そのメインストリートを少し離れれば昔の建物が残っていたりもする.図書館の入り口で昔の建物のあるスポットを紹介したパンフレットを配っていたのだが(八幡濱みてみん會という団体が作ったもの),そういうのに興味がある人には面白いかもしれない.

で,適当に歩き回って小腹を空かせたところで,八幡浜出身の学生さんオススメの店で食事その2(記事は後日).

その後,これも学生さんが話していた(正確には学生さんのお母さん)宮川菓子輔へ.

Yawatahama_2.jpg

商品は色々とあったのだが,名物のうすかわ饅頭を購入(1個94円).ちなみに,このうすかわ饅頭,いよぎん地域経済研究センターの愛媛県内での好きな和菓子ランキングで4位に入ったそうだ.

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お土産用の箱(10個入り)に加えて,自分で食べるように一つ購入.諸般の事情でちょっとひしゃげてしまっている.

そんな感じであちこちをブラブラしていたのだが,気になる店を見つけた.

Yawatahama_4.jpg

表に出ている商品は無料.窓ガラス一面には世情を描いた俳句らしきものが貼られている.全てを確認したわけではないが,プロ野球改革の話などもあったので,状況に応じて貼り替えられているのだろう.さすがに中に入る勇気はなかったので,そのまま通り過ぎることに.

続いて二宮忠八の生誕地へ.案内の地図が少々分かりにくかったのだが,商店街の中にあった.

Yawatahama_5.jpg

生家とか資料館があるのかと思っていたのだが,この碑だけだった.ちなみに後ろにある建物は居酒屋だったようだが,潰れてしまったようだ.

八幡浜の名物といえばじゃこ天があるが,じゃこ天の本店は駅前の方にあるらしく,ちょっと離れている.車でいくと駐車場で困りそうだ.それに昼食を2度も食べたので,お腹が一杯だ.同じ理由で,食べ物屋は全部却下.
あとはおさかな牧場だが,一人で釣りをするほど釣りが好きなわけじゃないし...
うーん,食べ物中心に情報収集をした弊害がこんなところで現れるとは...

しかし,このまま帰ってしまうにはまだまだ早い時間だし,せっかくレンタカーを借りたんだからもうちょっと練習したいなあ.
と色々と考えた結果,車の運転を兼ねて,宇和島まで行ってみることにした.

ということで,次回,宇和島編に続く.

投稿者 saihide : 03:28

2005年10月30日

現代美術のABC@メセナ八幡浜

Art_ABC_1.jpg

メセナ八幡浜で開催されている現代美術のABCを見てきた.

会場まで商店街のアーケードの中を歩いていったのだが,いたるところにポスターが張ってある.今もやってるかどうか分からないが,ちょっと前に銀天街の各所で旗のような形で小さなポスターが連続して吊り下げられていたことがあるが,ああいう状態.
それに加えて,ポスターを貼っている店舗も結構あった.ついでに前売り券も売っているという.そういうのが全て美術関係の店なら納得できるのだが,なぜかスポーツ用品店みたいなところにも... そんなに存在感のあるイベントなのか?

ともかく,前売り券を買うと通常1200円のところが1000円になって200円オトクなので,前売り券を購入することに.
さすがに美術関係の店では売り切れていたが,公民館みたいなところで購入成功.

Art_ABC_2.jpg

前売り券を購入して200円の節約に成功したところで,会場へ.会場のメセナ八幡浜は八幡浜市立図書館の3階にある.
もちろん会場内は撮影禁止なので,写真はないのだが,各作品は自然,人体,生活,社会のカテゴリに分けられて,それぞれをトランプに模してマークがつけられていた.
会場はそれほど広くはなく,展示作品も30点あるかないかなので,正直なところ,入場料のわりには見ごたえがないと思ったのも事実.

しかし,気に入った作品もいくつかあった.

・福田美蘭の「ニューヨークの星」
星空をバックに摩天楼が描かれているのだが,その星はビルの窓の箇所を繰り抜いて貼り付けたもの.
911をテーマにしたものらしいが,そういう背景を知らなくても,ビルの窓の光と星の光の関連付けが気に入った.

・甲斐雅之「土に埋める 77番 8月6日 ヒロシマから地球平和の祈り」
壁一面に不思議な柄の布が張ってあるのだが,この布はしばらくの間地面に埋めていたもので,柄に見えたものは土の中で分解されたり変色したりしたものだった.
なんだか見ていると落ち着いたので,部屋の壁にこういう柄の布を張るというのは良いかもしれない.でも,作り方はわかっても自分では作れないよなあ.

・柳幸典「ザ・ワールド・フラッグ・アント・ファーム 1991-アジア」
やはり壁一面に各国の国旗が展示してある.どの辺が芸術なんだ?と思って近寄ってみると,その国旗は一種の砂絵で,それぞれの国旗はチューブでつながれている.
なんなんだ?と思って解説を読んだところ,衝撃を受けた.
この中には本当はアリがいて,そのアリがある国旗の砂を他のところに持っていったり,逆にもってきたり,ということを繰り返して現在の姿になったのだという.
確かに間近で見ると,国旗を形作っている砂にトンネルが掘られていたり,巣穴らしきものの場所に他とは違う色があったりするのが分かる.
あまりにも衝撃を受けたので,ポストカードを買ってみた.

Art_ABC_3.jpg

下の方がそのポストカードなのだが,これを見ても何がすごいのか伝わらないだろうなあ...
同じような衝撃を受けた人が多いのか,会場出口に掲示されていた感想もこの作品のものが他よりも多かった.

これを見れただけでも来た価値があるかなあという感じなのだが,展示された作品の中でも気に入った作品が自然と社会に集中しているというのが私らしい気もする.

今回の所蔵作品の多くは広島市現代美術館のものらしい.
広島に行く機会があれば行ってみようかな.

投稿者 saihide : 22:06

2005年10月29日

遼馬亭(定食?)

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これも長い間書くのを忘れていた記事.
大手町というか西堀端というか,JALシティの裏の方にあるレストラン(定食屋?)の遼馬亭に行って来た.
確か市立図書館の新コンピュータシステムが稼動した日だから...9/27か.うわっ,これも一ヶ月前の話やん...

事前に昼時は混むという情報を仕入れていたので,ちょっと時間をずらして13時前に行ったのだが,まだ混雑していた.
ちょうどお客さんが出てきたところだったので座ることができたが,店は勤め人らしき人たちで一杯,それも老若男女まんべんなくいた.
周囲に食べ物屋がないわけではないので,これだけの幅広い客層を集められるというのは,それだけ魅力があるのだろう.

席に座ってちょっと落ち着いた状態で写したのがこの写真.

RyoumaTei_2.jpg

お客さんが出て行ったら,すぐに次のお客さんが来たの図.
店内はテーブルが5-6卓くらいにカウンター席が少々.それほど大きな店ではない.
内装はアットホーム&オシャレ系なのだが,女性誌からスポーツ新聞まで幅広く揃えてあるので,単なる若者向けの店というわけではなさそうだ.

写真にも写っている店員のお姉さんが注文を取りに来たので,日替わり定食(650円)を注文.他にもカレーかオムライスがあったような気がするのだが,記憶が定かではない.

待つことしばし,注文した日替わり定食がやってきた.

RyoumaTei_3.jpg

この日の日替わり定食は豆腐のすき焼き風だったと思う.
なお,手前右側の真っ黒な物体はわかめのスープで,それ以外に小鉢が二種類と漬物,バナナが付いていた.
確か,料理が出てきたときは「ちょっと少なめかな?」と思ったものの,食べ終わった頃には十分満足していたような気がする.

ちなみに学生さんによるコミュニティ・サイトあいこみの飲食店情報でも紹介されている.そちらにが学生さんの印象に加えて営業時間なども書かれているので,そちらもあわせて見てもらいたい.

投稿者 saihide : 00:14

2005年10月28日

骨太BUTAMEN(ラーメン)

Butamen_1.jpg

ちょっと前に行ったのだが,そういえば記事を書いてなかったなあと思って家計簿を調べたら1ヶ月も前だった.
ということで,かなり記憶が怪しいところもあるのだが,骨太BUTAMENでラーメンを食べてきた.ちなみに昼ごはん時の話.

この店,もともとは骨太味覚というラーメン屋で,そちらの時代には何度か行ったことがある.豚骨醤油に背脂をふりかけるラーメンで,その背脂の量や麺の固さを選べるという,私がそれまで見かけたことがないタイプ(関東では有名なタイプだったそうだ)の店だった.
いつも背脂の量を増量(いわゆる「ギト」)していたこともあり,コッテリしていてパンチのきいた味のラーメンだという印象があった.店内も油っぽかったイメージがある.

で,店内に入って最初に驚いたのが,かなりオシャレ系な店になっていたこと.
以前の記憶は定かではないのだが,確か木の板の壁に暖色系の内装だったイメージがあるのだが,コンクリートの壁に黒を基調にした内装で,中央の厨房がなければラーメン屋っぽくない.

Butamen_2.jpg

これが中央の厨房なのだが,以前よりも厨房が大きくなっているような気がする.
現在は厨房を囲むカウンター席と入り口付近のテーブル席だけだが,以前は入って右側にも壁に面した席があったような...

注文しようと壁のメニューを見たところ,以前は餃子などのサイドメニューもあったはずだが,かなりメニューが絞り込まれていた.ともかく一番ベーシックな豚メンを注文.ボーっとしていたので,いつもの「ギト」ではなく通常になってしまった.

以前はお得なランチセットがあったのだが,どうも見当たらない.しかし,その代わりにライスバイキング(だったかな?)なるものを発見.聞いてみると,ライスをジャーから自分でよそって,そこに漬物やふりかけを合わせるものらしい.説明を聞いてもシステムがよく分からなかったのだが,それも注文した.
すると,サイズを聞かれた上で茶碗を渡された.サイズを聞かれるということは食べ放題じゃないのか?
謎を抱えたままご飯をよそい,漬物を小皿にとる.ラーメンにふりかけご飯は合いそうに思えなかったのでパス.

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ご飯と漬物だけではさびしいので,ラーメンの薬味も一緒に写してみた.
左から唐辛子みそ,おろしニンニク,揚げニンニク.

待つことしばし,豚メンの到着.

Butamen_3.jpg

うーん,こんな感じだったかなあ.
薬味を投入する前にスープを一口.
あれ,えらくアッサリしてるような...
アッサリしているというか,記憶の中ではもっとパンチのある味だったのだが,ちょっとおとなしめの味に変わったのかな?
内装の変化といい,従来のメインターゲットだった若者男性に加えて女性も狙っているのだろうか.

これはこれで美味しいけど,個人的にはコッテリ&パンチのあるラーメンを期待していたので,薬味を入れてから食べることに.

で,トータルの評価だが,個人的には,同じ豚骨系だけど見た目よりアッサリの天外天@まつちかラーメンステーションよりも,こちらの方が好み.しかも,想像以上にメンマが大量に入っていたので,それも評価が高い.
レシートをもらわなかったので細かい値段までは分からないのだが,豚メン&ライスバイキングで総額650円だったので,値段的にもこちらに軍配が上がりそうだ.

投稿者 saihide : 01:02

2005年10月27日

『偽善系 やつらはヘンだ!』日垣隆

人権ママや郵便局,大学教育,少年法,裁判制度などなど,正しいと思わされてきたことに「やつらはヘンだ!」と理路整然と反論する本.

以前読んだ『何でも買って野郎日誌』が面白かったので,同じ著者の代表作を借りてきた.松山市立中央図書館所蔵.

刊行が2000年ということもあり,今ではかなり状況が変わってしまったネタや違和感を覚えたところもあるのだが,全体的に面白かった.

特に面白かった,というか興味深く読んだのが少年法と裁判制度の章.
私は大学生の時に法律系の授業を8単位取ったはずなのだが(必修だったので),全く何をやったのか覚えていないくらい法律関係の知識がない.
なので,本書で取り上げられている事柄が偏っていないのかどうかの判断はできないのだが,本書で書かれていることを鵜呑みにすると,日本の法律&司法制度というのはツッコミどころ満載のようだ.
法律の勉強をしたいと思っている学生さんたちには,こういう本を読んだ上で,「法律なんだから正しくて当然」と思って勉強するのではなく,「この法律って本当に正しいのか?」と思いながら勉強してもらいたいものだ.

投稿者 saihide : 00:45

2005年10月26日

『グラスホッパー』伊坂幸太郎

轢き殺された妻の復讐のために非合法な商売を行う会社の一員となった「鈴木」,見つめあった人を自殺させる能力を持つ殺し屋の「鯨」,反抗しながらも相棒の命令で女子供も容赦なく殺す「蝉」.
三人の男たちはそれぞれの理由で伝説の殺し屋「押し屋」を追いかけることに...

伊坂幸太郎作品を読むのもこれで6作目.松山市立中央図書館所蔵.
刊行順でいくと,『チルドレン』の後の作品なのだが,そのテイストはかなり違っている.

といっても,相変わらずスタイリッシュで軽妙な会話を中心に話が展開していくのは変わらない.
違っているのは,そのダークさ.これまで犯罪を扱った作品であっても,どれも明るくて軽い感じだったのだが,本作は冒頭からかなりダーク.
同じようにスタイリッシュな作風の石田衣良が「ダーク&ビター」と銘打った『LAST』も読んだが,それと比べると当社比3倍は本作の方がダーク.
特に何の予備知識もなしに読んだこともあり,読み始めた頃は「うわぁ...」となってしまった.まあ,読み進めていくうちに気にならなくなったけど.

で,全体的な感想だが,最初はダークに始まり,半ばからは三人が徐々に絡みはじめ,最後にはそれなりの結末で落ち着くわけで,個人的にはイマイチかなあという感じ.蝉のしじみのエピソードと鈴木(&妻)のバイキングのエピソードは良かったんだけどね.
その鈴木のバイキングのエピソードで話が終わっていれば,もうちょっと評価が高かったのかもしれないけど,そのあとの駅のシーンをどう解釈すればいいのか分からず,ちょっと消化不良感が残ってしまったのが残念.

投稿者 saihide : 04:27

2005年10月25日

ルイーズ@ル・ショコラティエC

一昨日の記事にも書いたが,東野のル・ショコラティエCだが,10/22から10/24までオープン2周年記念のイベント「メルスィショコラフェア」を開催していて,最終日である24日には2周年のためだけに作る特別なショコラ「ルイーズ」がもらえる.

ということで,最近「行列」とか「限定」という言葉に弱くなっているなあと思いつつ,やっぱり朝から行って来た.

出発が少し遅れたため,開店5分後くらいに到着.初日(=22日の土曜日)ならばこの時間でも行列が残っていただろうが,さすがに平日ともなると行列はできなかったようだ.それでも開店直後の店内にはお客さんが5名くらいいた.

レジが少々詰まっていたので,店内を見学.ふーん,イベント限定でお得な商品がさらに安くなってるぞ.3割引かあ...

などと思っているうちにレジが空いたので,前回購入したのと同じ限定品のロールケーキを購入.2周年限定ショコラ「ルイーズ」がしっかり紙袋に入っているのを確認してから帰宅.

で,これが「ルイーズ」の外観.

Louise_1.jpg

シックな宝石箱みたい(ただし紙製).

リボンをといて,蓋を開けてみると...

Louise_2.jpg

蓋で隠れていたところに「Le chocolatier C」の銀文字と共にチョコレートが現れる.
箱自体はそれなりに大きいのだが,中は上げ底になっており,チョコレート自体はそれほど大きくない.まあ,「ボンボン=中にいろいろ入った一口サイズのチョコ」らしいから,当然といえば当然か.

中身は苺のハードゼリーと甘さ控えめのガナッシュとあったが,確かに苺のゼリーの味と食感が前面に来ていて,その後ろからチョコレートの風味が出てくるという感じ.
よくあるタイプのチョコレートだとは思うのだが,苺の後にきっちりとチョコレートの風味がやって来て,最終的にはチョコレートが勝つところがさすがチョコレート専門店というべきか.

・おまけ その1
購入したロールケーキは,前回同様,研究室で頑張って勉強していた学生さんたちと食べた.今回は忘れずに写真を撮ったので載せておこう.

Louise_3.jpg

こうやって改めてアップで見てみると,中のチョコレートクリームが大量だったんだなあ.
ちなみに今回も前回同様,おいしゅうございました.








































































・おまけ その2
観察力のある方は一部の文字が太字になっていたり,「おまけ」が「その1」であることにお気づきだろう.
そういう観察力のある方への贈り物としてもう一ネタ.

Louise_4.jpg

ごめんなさい,自宅に一度戻った後,「限定」「3割引」の誘惑に負けてしまい,再び東野まで自転車を走らせて,これまた限定商品「アドミーラブル!!」を購入してしまいました...

だって,2周年記念限定商品で,新作を含む焼き菓子11品入りですよ!

しかも,記念価格1575円の商品が3割引,3割引ですよ!

1品あたりの単価が100円を切ってるんですよ!

今なら高枝切りバサミもセット...にはならないか.

ともかく,これは買うしかないでしょう,奥さん!


というか,買うんだったら最初に行ったときに一緒に買えば時間と労力の無駄がなかったのに...








































































・おまけ その3
なお,「観察力のある方への贈り物」はこれで二度目.
タイプは違うけれど,隠れページへのリンクが『陰陽師』の記事中にコソッと貼られていた.
ちなみに現時点では誰一人として到達していない模様.
さて,今回はどうだろう??

投稿者 saihide : 00:09

2005年10月24日

秋の新メニュー@モス(BlogPet)

朝晩がめっきり寒くなってきた.....
と、さいが言ってたよ♪


*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「グラハム」が書きました。

すげえ! 珍しくまともなことを言ってるぞ!
まあ,タイトルとは全く関係がないけどね.

*この追記は「さい」が書きました.

投稿者 graham : 09:25

『春季限定いちごタルト事件』米澤穂信

小鳩君と小山内さんは,日々の平穏と安定のため「小市民たれ」をモットーにお互いを助け合う同志.
しかし,なぜか二人の前には常に謎があらわれ,本質が「名探偵」の小鳩君はそれを解く羽目に.彼らが目立たない小市民の生活を手に入れるのはいつの日か...

『さよなら妖精』が面白かったので松山市立中央図書館で借りてきた.
系統としては北村薫や加納朋子と同じ「日常の謎」系のミステリ.

タイトルと主人公が「小市民」を目指すという設定が謎だったのだが,両方とも読んで納得.
確かに日常的に密室殺人が起きているような環境ならいざ知らず,普通の生活をおくっている限り,「名探偵」に隠しておきたいことを声高に「解決」ならぬ「解説」されるのはイヤだよなあ.

個人的には『さよなら妖精』と同じような青春小説系のテイストを期待していたのだが,青春小説というよりはコメディチックなノリで,期待したものとは違ったが,面白かった.

地の文や会話の展開などがガチャガチャしている感じがするが,これは「名探偵」気質の主人公の一人称小説だから,意識的にやっているんだろう.

あと,これも主人公の「名探偵」気質に由来しているのだろうが,地の文で色々なトリビア的な知識を仕入れることができた.「甘いものは別腹」の前に来る成句とかは「へえ,そんな成句だったんだ」と思わず検索してしまった.
あと,「ケーキショップ ハンプティ・ダンプティ」の解説には笑ってしまった.実際にありそうな店名だけどなあ.

しかし,最も笑ってしまったのは小山内さんのキャラクター.
読み始めた頃から,なぜか身近にいる学生さんが脳裏に浮かんできたのだが,その状態で最終話までいってしまったので,面白さ倍増.次にその学生さんにあったときには,思わず笑ってしまうかもしれない.


おまけ.
最後まで読んで,なぜか映画『クライング・ゲーム』を思い出してしまった.
これは劇中に出てくるサソリの話のせいであって,小山内さんが○○○というわけじゃないよ.

投稿者 saihide : 00:01

2005年10月23日

メルスィショコラフェア@ル・ショコラティエC

毎度おなじみ,東野のル・ショコラティエCだが,10/22から10/24までオープン2周年記念のイベントメルスィショコラフェアを開催中.
この3日間だけ限定のロールケーキがなかなか美味しそうだったので,買いに行くことにしたのだが,昨年は開店前から行列ができたという.となれば,やはり行列も見物せねばなるまい.
ということで,開店直前に着くように自宅を出発.

おお! 確かに行列ができている.

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本当に開店直前に着いたため,カメラを準備するのに手間取っている間に開店してしまい,この写真を取った時点では既に第一陣が店内に入ってしまっているのだが,それでもまだ行列は残っていた.

行列に並ぶのは好きではないのだが,お目当てのロールケーキは1日100本限定なので,おとなしく並ぶことに.
店員さんが整理券を配っていたので,ロールケーキの整理券をゲット.ナンバーは30番台だった.同じような数量限定品に焼き菓子もあり,他の人がもらっていたのを見たところ,焼き菓子は10番台後半.やっぱりロールケーキの方が人気のようだ.

merci_2.jpg

待っている最中,ホットチョコレートが振る舞われた.ラッキー.

店内をゆっくり見て欲しいという意向で,この日は入場制限がかかったのだが,ホットチョコレートを飲んでいるうちに順番が廻ってきた.
整理券と引き換えにロールケーキを購入.1260円なのだが,前回ケーキを食べにきたときにもらった10%オフのチケットが使えたので,もうちょっと安くなった.

で,これが限定品のロールケーキ.

merci_3.jpg

箱の上に載っているのは1000円以上購入でもらえるボンボンショコラギフト(2個入り).

中はこんな感じ.

merci_4.jpg

一人で一本食べることも考えたが,大学に行ったところ,休日にもかかわらず頑張っている学生さんたちがいたので,みんなで食べた.
写真を撮るのを忘れたのだが,生地がしっとりとしていて,中のチョコレートクリームがとても濃厚だった.
もちろん大変おいしゅうございました.

おまけ.
この記事を書くためにル・ショコラティエCのイベントのページを見直したところ,24日は今回もらったボンボンショコラギフトではなく,2周年のためだけに作る特別なショコラ「ルイーズ」をもらえるらしい.
日記のページ(10/11の日記)によると

今年もジュエリーボックスに入れてプレゼントなんですが、今年は【イチゴ】にこだわり、スウィートチョコのコーティングの中にはイチゴのハードゼリーと甘さ控えめのスウィートチョコガナッシュの2層になった、手の込んだボンボン

だそうだ.
ちょっと興味があるところだが...

投稿者 saihide : 02:29

2005年10月22日

秋の新メニュー@モス

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朝晩がめっきり寒くなってきて,冬服を出す必要に迫られている今日この頃.
寒くなると,食べ物も鍋物や中華まんなどの温かいものが恋しくなるわけだが,個人的に楽しみにしているのがモスバーガーのクラムチャウダー.
冬場限定メニューなので,そろそろ開始する頃だろうとホームページをチェックしてみたところ,21日から秋の新メニューが始まったようで,メニューに新製品がかなり追加されていた.
これは行ってみないと,ということで早速行ってきた.

まずは当初の目的であるクラムチャウダー

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うむ,相変わらず美味しい.これで230円はお得だよな.しかもセットのドリンクの代わりに付けられるのでますますお得だ.
しかし,注文してから出てくるまでにかなり時間がかかった上,ちょっとぬるかったので減点1だ.新メニュー初日ということで,まだオペレーションに慣れていないのかな.

続いて新メニューのチーズポン

mos_autumn_3.jpg

以前ちょっと流行った,もっちりした食感の小さめのパンみたいなやつだ.
(名前が分からなかったので調べたところ,ポン・デ・ケージョだということが判明)

名前にチーズとあるので,中にとろけるチーズでも入っているのかと思ったのだが,

mos_autumn_4.jpg

中には何も入っておらず,生地自体にチーズの味がついていた.
美味しいのだけど,この小ささで80円というのは高いなあ.

今回は久しぶりに匠味チーズバーガーを食べるという裏の目的もあったので(旨かった!),他の新製品にはチャレンジできなかった.
しかし,バタフライシュリンプ(海老のフライ)や緑モス限定のペンネ入りのサラダ,そして,これまた緑モス限定のスープ3種類がまだ残っている.
近日中に再びチャレンジせねばなるまい.
特にペンネ入りのサラダまろやかビーフシチューには期待しているんだが,値段がちょっと高いなあ.

投稿者 saihide : 00:00

2005年10月21日

天外天@まつちかラーメンステーション

Tengaiten_1.jpg

以前,学生によるコミュニティ・サイト「あいこみ」のことを記事にしたが,そのスタッフの学生さんたちがまつちかラーメンステーションの天外天へ取材に(=食べに)行くという.
お腹が空いていた&そろそろ行列もなくなっているだろう,ということで私も一緒に行くことにした.

しかし,

Tengaiten_2.jpg

うわっ,まだ行列ができてる!
この写真は天外天の前にできていた行列だが,他の店の前にも行列はできていた(長さはさまざまだ).
19時過ぎという夕食時の時間帯とはいえ,そろそろオープンから1週間経過しようとしているのに.うーん,松山市民ってそれほどラーメン好きだったのか?

一人なら確実に帰ってしまうところだが,今回は学生さんと一緒だったのでおとなしく並ぶことに.
ちなみにラーメンステーションは全店とも食券制を採用しているのだが,その食券は行列に並ぶ前に買っておくのが正しいらしい.気をつけよう.

並び始めて20分くらい経過して,ようやく入店することができた.
店内の様子はこんな感じ.

Tengaiten_3.jpg

厨房を取り囲むようにカウンターがあり(12席くらい?),カウンターの反対側に2人用テーブルが2卓ほど.スタッフが厨房3人にフロア2人ほど.店の大きさのわりにスタッフが多い.

さて,肝心のラーメンだが,ここは熊本ラーメンの店.
写真を見る限りではとんこつ系のラーメンで,麺もストレートの細麺で替え玉もできる.店内にはトッピング用の紅生姜も用意されている.
となると,博多ラーメンとの違いがよく分からないのだが,色々と調べてみたところ,ニンニクの有無が最大の違いっぽい.確かに店内にも「フライド・ガーリックが入っているので,苦手な方は言ってください」のような掲示があった.

今回は一番ベーシックな天外ラーメン(600円)を注文してみた.ちなみに他に辛口ラーメン,チャーシューメン,特製ラーメンがある.

Tengaiten_4.jpg

見た目は非常にシンプルなとんこつラーメンなのだが,ふりかけられている粉状の物体が分かるだろうか.これが揚げた上で粉末にされたニンニクで,かなり強烈な匂いがする.確かにニンニクが苦手な人は少なめにしてもらった方がいいだろう.
味の方だが,ニンニクの匂いはするものの,スープの味自体は非常にアッサリしている.とんこつラーメンといえばコッテリしている印象があるのだが,全然そんなことはない.

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紅生姜を入れると,ますますサッパリした感じになるので,スルスル食べることができた.
チャーシュー(の脂のところ)もトロトロしていて非常に美味しかったのだが,個人的にはちょっと量が足りなかったかな.まあ,これは替え玉を注文すればいいか.
サイドメニューとしてチャーシュー丼があり,250円という値段のわりにボリュームがあるので,こちらと組み合わせてもいいかもしれない.

個人的には,とんこつラーメンはもうちょっとコッテリしている方が好みだし,ニンニクも嫌いじゃないのだが,粉末にされるよりも歯応えの残るガーリック・チップの方がいいかな.
あと,食べた後に実感するのだが,かなりニンニクがキツイので,ニンニクが苦手な人や誰かと会う用事のある人は注意した方がよさそうだ.

なお,学割ラーメン(500円)なるものがあるのだが,これは通常の天外ラーメンと全く同じなので,学生さんはこちらで注文した方がお得だろう.特に学生証の提示が求められるわけではないので,学生証を忘れても大丈夫っぽい.

投稿者 saihide : 01:28

2005年10月20日

『何でも買って野郎日誌』日垣隆

ネット上の書評で,山ほどブランド物を買う人(で,稼ぐ人)みたいな紹介がされていたのに興味を持ったので,松山市立中央図書館で借りてきた.

この著者の本としては『偽善系』というのがあちこちで話題になっているのを見かけてはいたのだが,今まで読んだことはなかった.
というのも,なぜか動物学者(=日高敏隆)と混同していたことが大きいのだが,この著者の本業はジャーナリストで,それも結構な硬派な人らしいということが分かった.

で,内容の方だが,確かに山ほどブランド物を買う一方,山ほど仕事をして稼いでいる人という紹介は正しかった.

この著者は職業柄,海外に取材旅行によく行っているのだが,行くたびに山ほど買い物をしている.ほとんどの買い物には金額が明記されているのだが,合計するとかなりの金額.
その一方,稼ぐ方も半端じゃない.山のように原稿を仕上げていく(こちらも原稿料の金額付き).
これだけの仕事をするからこそ,山のように買い物ができるんだなあとは思うのだが,原稿料が入ることを前提に買い物をするという,一種の綱渡り状態で日々を暮らしているっぽい.

この買い物がブランド物ばかりだったら「ふーん」という感じなのだが,買い物の徹底ぶりは通販の怪しげな器具,さらには仕事の資料に対しても遺憾なく発揮されている.
特に仕事で何かを書くときはそれについての資料を徹底的に集め,それら全てに目を通してから書くというし,特に書く先も決まっていないネタのため,24年かけて世界中の社会主義国を訪ね歩いたりする.
ブランド物や怪しげな通販グッズはともかく,仕事関係に対するこういう金の遣い方は見習いたいものだが,リターンが見込めないものに投資するというのは性格上できないだろうなあ.

さらにすごいと思ったのは,それらの山のようにある資料がどの本棚のどの辺りにあり,どの辺りに何が書かれているかをだいたい覚えていること.ああ,それだけの記憶力が私にあれば...

基本的には柔らかい買い物エッセイなのだが,所々に硬派なジャーナリストの顔が見えたり,家族のあり方についても一家言持っているようでもある.
なかなか面白かったので,他の著作も読んでみることにしよう.

投稿者 saihide : 07:46

2005年10月19日

『ブルータワー』石田衣良

脳腫瘍に冒され,残り少ない日々を高層マンションですごす主人公.
そんなある日,耐え難い激痛の後に意識を取り戻した主人公は,自分が変異型インフルエンザが蔓延する200年後の日本で,身分階級によって住む場所が定められた高さ2000メートルの塔の支配階級のひとりとなっていることに気がつく.
激痛のたびに,余命わずかな現代の日本と,階級闘争の激化する未来世界を行き来する主人公は,本当に予言された救世主「嘘つき王子」として世界を救うことができるのか...

IWGPでお馴染みの石田衣良が初めて書いたSFファンタジー.松山中央図書館所蔵.

単独作品としては石田衣良の作品のなかでも最長らしいのだが(400ページ以上),他の石田衣良作品同様,サクサク読めるのであまり長さは気にならなかった.
いくつかツッコミを入れたくなる箇所もあるのだが(インフルエンザの情報を伝える手段は他にもっと確実なものがあったはずとか,時代背景による違いとはいえ登場人物の名前が暴走族みたいでイヤだとか),まあ,SFファンタジーだし,そのあたりは目をつぶることにしよう.全体的には十分楽しめた.

で,この読みやすさ,そしてジャンルがSFファンタジーということで,読み終わって最初に思ったのが「これって『ライトノベル』だよなあ」だった.
ライトノベルを厳密に定義した上で思ったことではないのだが,主人公が40代(未来世界では30代)という点とイラストがない点を除けば,私の中ではライトノベルと同じカテゴリーに入る.

ネットで書評を検索すると,SF小説を読みのはこれが初めてという人も高い評価をしている.こういう人たちが本作の次にいきなりSF小説にいくのはハードルが高いと思う.先に「SFファンタジー」と書いたが,個人的には「SF」よりも「ファンタジー」の要素が強いと感じたためだ.
そういうSF初心者は,まずは評価の高いライトノベルを読んで体を慣らした上で,他のSF小説に手を出すというルートがいいのではないだろうか.

投稿者 saihide : 00:14

2005年10月18日

『東大で教えた社会人学 人生の設計篇』草間俊介+畑村洋太郎

東京大学 工学部の人気講義である「産業総論」の一部を書籍化したもの.

東大工学部出身だがなぜか商社に就職した変わり種のOBが講師となって,「技術者に必要な社会常識と経済知識」を技術者のタマゴに講義したもので,そこに失敗学で有名な元・東大教員がコメントをつけて補足するという形式で書かれている.

実は私もこの前期まで工学部で同じような講義をやっていたので,かなり興味を持って読んだのだが,はっきり言って「なんじゃこりゃ?」だった.
副題に「人生の設計篇」とあるように,その内容はこれからの年金がどうなるかとか,課税方式の説明とか,人生年表を作ってみようとか,そんな感じの話がほとんど.

こういうのも確かに必要な知識だとは思うけど,あえて大学の講義でやらなければいけない内容なのか?
自分で本を読むなり,ニュースを注意深く聞くなりすれば,それなりに身につく知識のような気がするんだが...

とはいえ,今の学生さん(理系じゃなくて文系でも)がこういう知識を持っているかどうかは結構微妙なので,やっぱり,ある種の強制力の働く授業で取り上げることが必要なのかなあ.
ともかく,今まで人生設計なんて考えたことがないという人が基礎知識を仕入れるには良い本かもしれない.

なお,この本はあくまでもダイジェスト版ということで,今後,より専門的・具体的な内容の続巻が刊行されるらしい.そちらの方は大学の講義で扱うのにふさわしい内容になっているのかもしれないので,最終的な評価はそちらを読んでからにしよう.

投稿者 saihide : 00:05

2005年10月17日

まつちかラーメンステーション その後 のその後

昼前に松山市駅方面に用事があったので,その帰りにまつちかラーメンステーションを覗いてみた.
さすがに平日の昼間だし,それほど客もいないだろう,すぐに入れるようなら食べていこうかな,などと思って階段を下りてみると...

m_ramen_7.png

12時前だというのに既に行列ができていた.

松山市民はそんなにラーメンが好きだったのか?
と疑問を抱えつつ,空きっ腹を抱えたまま大学に向かったのであった.

投稿者 saihide : 12:16

配当金領収書と手形交換所(BlogPet)

月末はネットでダントツとかを優待したかった
国税庁の統計情報によると,大企業の決算月になり,12月という企業もそれなりにある.12月という企業もそれなりに多いのだが,12月という企業もそれなりにある.12月という企業もそれなりにある.12月という企業もそれなりにある.12月という企業もそれなりにある.12月決算のだが,12月という企業もそれなりにある.で,決算してから3ヶ月くらいかかる
.で,決算してから3社ほど送られてきたので,私のところにも3社ほど送られてきたので,私のところにも3月がダントツに多いのだが,12月決算の企業だと中間決算は6月になり,その中間配当は9月末に到着することが多い(株主優待も同じで,その中間決算は3月がダントツに多いのだが,大企業の決算月としては3月がダントツに多いのだが,決算してから3ヶ月くらいかかる)
.でダントツとかを優待したかった


*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「グラハム」が書きました。

投稿者 graham : 09:50

まつちかラーメンステーション その後

前日に続き,まつちかラーメンステーションに行ってきた.
もちろん「行列に並んでラーメンを食べる」ためではなく,「ラーメンを食べるためにできている行列を見る」ためである.
...こうやって書くと,なんだかイヤな奴みたいだな(苦笑).

まあ,私がイヤな奴かどうかは置いといて,今回はオープン3日目で快晴の日曜日,しかも時間は12時過ぎという,「ここで行列ができていなければ大失敗」という時間帯.
さて,どうなっていたかといえば...

m_ramen_5.jpg

予想どおり行列ができていた.
しかも昨晩よりも行列が長く太くなっていた.
これだけ人が集まれば,とりあえずは成功といえるだろう.

場所を変えてもう一枚.

m_ramen_6.jpg

日曜日の昼時ということで,ラーメン目当てでない人も多数いただろうが,まつちかにいた人の半分近くはラーメン目当ての行列,または行列目当ての野次馬だろう.もちろん私も野次馬の一人だったわけだが.

しかし,これだけ行列ができてくると,前回の記事で書いた,他よりも広いので圧迫感云々というのは関係なくなってくるな.

まあ,こんな感じでラーメンステーション目当てで集まってきたお客さんが周辺の店にも寄ってくれれば,それなりの波及効果が期待できそうだけど,問題はお客さんがどれくらい続くかだなあ.

と思ったのだが,そもそもまつちかタウンにある他の店舗の客層とラーメンステーションに来る客層って重なってるのか?
いくらラーメンが国民食だとはいえ,ラーメンを頻繁に食べるのは若い男性だろうが,そういう人たちが行くような店があるのだろうか?
前回の記事で書き忘れたのだが,昨晩,私がラーメンステーションの写真を撮っているとき,若い男二人連れ(おそらく大学生)が「俺,2年間いるけど,ここに来るの初めて」と言っていた.
ちなみに,私がまつちかタウンに足を踏み入れるのは,基本的に高島屋に行くための通路として通り抜けるためであって,用事がありそうな店は100円ショップしかない.

朝日新聞の記事によると,年間10万人以上を期待しているらしいが,期待どおりに10万人がここでラーメンを食べるようになっても,それだけで帰ってしまうようならば,中心地活性化にはつながらないだろう.
ラーメンステーションだけでなく,その周囲の店も含めて変わらないと,ラーメンステーション単体では成功しても,トータルで見ると失敗または何も変わらないような気がする.

投稿者 saihide : 00:15

2005年10月16日

まつちかラーメンステーション

m_ramen_1.jpg

土曜日はあいにくの雨&特に用事もなかったので,一日中家に引きこもって昔読んだ小説なんぞを読み返していたのだが,よくよく考えてみれば図書館の返却期日だった.
返却期日は厳守というのが私の基本方針なのだが,この結構な雨の中を自転車で図書館まで行くのはなあ...と思っていたら,18時過ぎに雨が止んだので,カッパ兼用のウィンドブレーカーを着込んで図書館へ.
例のごとく,悪魔の連鎖を行って館外へ出てみたところ,まだ天気がもちそうだったので,帰りに松山市駅前の地下街に10/14にオープンしたまつちかラーメンステーションを視察してきた.

自転車を駐輪する関係上,市駅正面入り口の向かい側の階段から降りたのだが,いきなりビックリした.

m_ramen_2.jpg

うわぁ,行列ができてるよ.
オープン2日目で,土曜日の19時過ぎという時間帯なので,それなりのお客さんは入っていると思ったが,予想以上に多いなあ.

と思っていたら,甘かった.

m_ramen_3.jpg

うおっ! こっちにも行列が!

m_ramen_4.jpg

どうも店ごとに行列ができているらしい.

この手のラーメン集積地としては,大阪と札幌のやつを見たことがあるが,どちらも狭かったので,行列ができると人口密度が急激に上昇する.札幌はまだマシだったが,大阪のやつは酷かった.それに比べると,ここは通路部分がかなり広いので,行列ができてもそれほど圧迫感はない.
あと,この記事を書いていて気が付いたのだが,圧迫感のなさは照明が非常に明るいことも影響しているようだ.大阪と札幌はなぜか暗い洞窟のようなところだったからなあ.

まあ,圧迫感については店の数が少ないこと,それに行列自体の人数がそれほど多くない(店の座席数を確認したわけではないが,2回転もすれば十分ハケる程度)ことも影響しているのだろうけど.

来たついでに食べていこうかとも思ったが,

1.行列に並ぶのが嫌い
2.ラーメンにそれほど思い入れがない
3.そもそもお腹が減ってない
4.大丈夫だとは思うが雨が降るかもしれない
5.ここで食べてしまうと,書ける記事が1店舗減ってしまう

まあ,5は冗談だが(行ったけど書いてない店が2件ほどあるし),行く機会はこれからいくらでもあるだろうから,今回は食べずに帰ってきた.

オープン3日目の16日は日曜日だし,天気も回復しそうだから,昼時にはかなりの行列ができそうだな.
わざわざ行列ができているときを選んで食べようとは思わないけど,どれくらいの人出になるのかは見ておきたい気もする.気が向いたら見に行こう.

投稿者 saihide : 00:01

2005年10月15日

開拓おかき@北菓楼

KaitakuOkaki_1.jpg

北海道ネタといえば北海道ネタ.
9月の北海道出張の際,砂川市にあるホリ北菓楼にて聞き取り調査を行わせてもらったわけだが,その際に現在力を入れている商品として名前が挙がっていたのが,この開拓おかき
もともと北菓楼というお菓子メーカーはシュークリームで有名なので,「どうしておかきに力を入れてるんだ?」と疑問に思ったいうのが正直なところ.

聞き取り調査終了後,本社に隣接しているショップを見学&試食させてもらったのだが,そこに開拓おかきの試食もあった.
そこで「いか味」を一つ試食させてもらったところ...

うぉっ! イカだ!!

一つ口に入れた瞬間にイカの風味が広がる.
しかも,噛みしめた時の歯応えも非常にいい感じ.
うわー,これは美味しいわ.
しかも,試食の皿の中にはなかったが,市販されている商品のなかにはカリカリのイカも入っているとのこと.うーん,それも旨そうだ.

それまでに販売されていたいか味と昆布味の二種類に加えて,ちょうど秋鮭味を新発売したところだったので,三種類を食べ比べてみたのだが,どれも美味しかったのだが,個人的には「いか味>秋鮭味>昆布味」の順に美味しかった.

これは是非ともお土産にせねばなるまいということで,いか味2袋と秋鮭味1袋を購入.ちなみに1袋350円で結構な量がある(調べたら170グラムだった).

で,ゼミの時間に学生さんに出したのだが,あまり売れ行きがよくなかった.どうもコーヒーと一緒に出したのがまずかったらしい.確かに自分で食べてみてもコーヒーとは合わない.
ということで,

KaitakuOkaki_2.jpg

おかきにはやっぱりビールでしょ!
うーん,やっぱり美味しいなあ.
などとつまんでいたら,あっという間になくなってしまった.

ネット通販で買えることは買えるのだが,単価が安いので,かなりまとめ買いしないと送料負担が大きい.
誰かが北海道に行くならお土産にリクエストすることもできるのだが,そうそう都合よく北海道に行く人もいないしなあ.
となると,北海道物産展に出品されるのを待つしかないか.タイムリーなことに今月末にいよてつ高島屋で北海道物産展が開催されるらしいのだが,出してくれないかなあ.

投稿者 saihide : 00:01

2005年10月14日

『さよなら妖精』米澤穂信

1991年,大学受験を控えた主人公たちはユーゴスラヴィアから日本を学びに来た少女と出会う.
宿泊先を失った少女に宿を紹介したことをきっかけに,少女と親しくなった主人公たちは,異邦人の視点から日常生活を見直すことになる.
そして,2ヶ月の滞在期間が過ぎようとしたその時,少女の祖国で内戦勃発の知らせが...

同じ作者の『クドリャフカの順番』が面白いという話なので,その前哨戦として松山市立中央図書館で借りてきた.

東京創元社のミステリ・フロンティアというシリーズ(レーベル?)の一作で,基本的には「日常の謎」系の作品.
しかし,ミステリ小説というよりも,青春小説という方がふさわしい作品で,非常によくできていた.
こういうのを読むのは,主人公と年齢が近いうちの方がいいと思うので,学生さんにオススメ.もちろん学生さんじゃない方でも十分楽しめるだろうけど.

実はここしばらくの記事は「最近の若者」シリーズであり,これもその一つなのだが,個人的には本作で登場する主人公たちが一番共感できる.
特に当時の主人公の願いというのは,「強度」ではなく「意味」を求める傾向の強い私としては,とてもよく分かるし,その一方でそれなりに大人になっている現在ではそれが甘いこともよく分かる.
でも,やっぱり人間というのは「意味」を求めてしまう存在なんだと思うんだけどなあ...


最後に印象に残った台詞を.

「人間は、殺されたお父さんのことは忘れても、奪われたお金のことは忘れません」マリヤ ヨヴァノヴィチ

投稿者 saihide : 00:10

2005年10月13日

『東京ガールズブラボー』岡崎京子

札幌育ちのオシャレ女子高生サカエは両親の離婚のために東京へ引っ越すことに.
憧れの東京生活に夢は膨らむが,住むことになったのは「お婆ちゃんの原宿・巣鴨」.
それにもめげず,サカエは級友やボーイフレンドたちを巻き込みながら,80年代の東京を爆走する!

『リバーズ・エッジ』と共に学生さんが貸してくれた本.
読み終わって思ったのが,

主人公,バカ過ぎ

これはあとがきの対談(相手が浅田彰というのが少女漫画界における岡崎京子のポジションを示している?)で作者自身も「自分で書いていて腹が立った」とあるくらいだから,客観的に見てもそうなんだろう.

で,対談相手の浅田彰によると,あの主人公のパッパラパーさ加減&パワフルさというのが80年代をよく表しているそうだ.
舞台になっているのは80年代でも初めの方なので,そのころはまだ小学生高学年だった私にはちょっと分からない感覚だなあ.

まあ,このはた迷惑な主人公の爆走っぷりを楽しむための作品なんだろうけど,同じ「先のことを考えない」でも『リバーズ・エッジ』との違いはなんなんだろう?

『リバーズ・エッジ』の方は「未来が暗いのが分かっているので,それに目をつぶって現在を刹那的に生きる」という感じだけど,本作は「未来は明るいに決まってるぜ! だから気にしないで今を生きるぜ!」という感じだろうか.

もちろん,それぞれの作品でテーマが違っているといえばそれまでなんだろうけど,舞台になっている80年代と90年代の時代の違いが影響しているのかなあ.

投稿者 saihide : 00:05

2005年10月12日

『リバーズ・エッジ』岡崎京子

学生さんが貸してくれたマンガ.岡崎京子の最高傑作とされ,評価も非常に高い.
通常なら,あらすじを書くのだが,これがちょっと書きにくい.
醒めているが比較的普通の主人公,イジメの対象になっているゲイの同級生,摂食障害の高校生モデルの三人が河原に隠された死体によってつながっていく話なのだが,他にもドラッグや妊娠,オタク,援助交際,絞殺などなど,ショッキングなネタが満載.

しかし,これが妙に淡々としている.ストーリー自体を考えてみると,結構激しいと思うんだけど.これは絵柄の影響もあるんだろうけど,意図的に抑えた感じで描いているのだろう.

読み終わった脳裏に浮かんだのは「平坦な戦場」と「意味と強度」という言葉.
「平坦な戦場」というのは,作中とあとがきで引用されているウィリアム・ギブソンとかいう人の詩の中に出てくる言葉で,「意味と強度」というのは宮台真司が一時使っていた概念(今も使ってるのか?).
宮台真司の使う概念については雑誌の連載でしか知らないので間違っている可能性大だが,意味=人生の意味・意義・理想であり,現代社会(=「終わりなき日常」?)ではそれらを追求して生きることは難しい,だから強度=日常生活における感覚・刺激・実感を頼りにして生きろ,ということらしい.

思ったのは,現代社会は平穏な日々が意味もなく続くという点では「平坦」であるけど,そこで意味もなく生き続けるのは苦しいという点では「戦場」なのかなと.
で,その「平坦な戦場」で生き続けるため,主人公たちには死体が,周囲の人物たちには援助交際やドラッグという刺激が必要だったということなんだろうか.

確かに現代社会では生きている意味を見つけにくいのかもしれない.
だからって極端な刺激に走るというのでは,自分の抱えている問題を先送りにしているだけで,いつかは手遅れになってしまうような気がしてならないのだが...

投稿者 saihide : 00:27

2005年10月11日

『若者のリアル』波頭亮

「最近の若い者は...」という愚痴は大昔の遺跡にも見つけられるというが,最近の若者研究はなぜか若者擁護の立場の結論になっていることに違和感を覚えた著者による現代の若者分析の書.
経営コンサルタントでもある著者はその経験と視点から現代の若者を分析し,このままだと国を滅ぼしてしまうことになると結論づけ,その対策についても述べている.
松山市立中央図書館所蔵.


構成としては,最初に現代の若者の特徴を挙げ,その特徴をもたらした原因とその結果として失われたものを分析,それが社会に与える影響について述べた上で,その結果として予想される「亡国」を食い止めるための対策について書かれてある.

まず最初の若者の特徴だが,「ラクが一番,イマが大切」という価値観と,こういう言葉は使っていないが「世間の狭さ」.これは全くそのとおりだと思う.

続いて,その原因と失われたものだが,原因は「経済的な安定」「共同体の崩壊」「孤独の消失」であり,その結果として「社会性」「アイデンティティ」「能力」が失われてしまった.
これらをもたない個人が社会集団に参加すると,その集団は弱体化してしまう.つまり,これらの若者を抱えてしまった日本という社会集団はこのままでは没落してしまうと結論付けている.まあ,これもいいだろう.

最後にその対策.
現代の若者の背景にあるのは「相場観のズレ」だという.
これは何かを得るための対価(=努力)の感覚がおかしいということなのだが,その原因として,ズレを認識できる客観性の無さ,ズレを修正しようと努力する意志力の無さ,ズレを修正しなくても生活できてしまうことの三つを挙げている.うん,そのとおりだな.

この相場観のズレを正すことが重要であり,そのためにはメリトクラシー,つまり実力主義を学校と企業に導入することだという.
ちょっとありきたりな結論のような気がするが,方向性としては正しいと思う.しかし,実際にどのように導入するべきかについては検討されていないのが残念.

全体的に若者に対する評価が非常に低い.
ネットで公開されている書評にもあったが,現代の若者を十把一からげにしてしまうことに限界はあるだろう.でも,最近の若者の特徴をよく分析していると思う.
しかし,その分,結論がありきたりに感じられた.

投稿者 saihide : 00:05

2005年10月10日

クレメ・ダンジュ@ル・ショコラティエC(BlogPet)

今日は大きいケーキや広い地方とかをショコラティエしなかったの♪
地方とか松山などを紹介したかったため......
と、さいは考えてるはず。


*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「グラハム」が書きました。

投稿者 graham : 09:43

あいこみ(学生コミュニティ・サイト)

以前から何度か記事の端々に登場していた「学生によるコミュニティ・サイト」が10月初頭についにオープンした.名前は「あいこみ」.
オープンしてからそろそろ1週間になるが,特に問題なく稼動しているようなので,ここで紹介したい.

まず「学生によるコミュニティ・サイト」とは何ぞや?というところから始めるべきだろう.
ということで他の大学で開設されているコミュニティ・サイトをgoogleで検索して,いくつか見比べてみた.だいたい目を通してみたのは以下のところ.

同志社ナビ(同志社大学)
SAGAダイレクト(佐賀大学)
琉大ちゃんねる(琉球大学)
熊大ねっと(熊本大学)
kyoto-u.com(京都大学)

これらのサイトに共通しているのは,運営主体がその大学の学生であり(実際には卒業生なども混じっているのかもしれないけど),その大学の学生を対象とした情報発信,または情報交換の場を提供していることだ.
形式としては,掲示板メインのところと,掲示板+スタッフによる取材コンテンツを併せ持っているところがあるようで,扱っている内容は学生が対象ということで講義や就職,サークル関係の話題が多い.あと取材コンテンツを持っているところは大学周辺の飲食店情報などもある.

で,今回オープンしたあいこみはどうなのかというと,掲示板+取材コンテンツ型のコミュニティ・サイトだ.
今のところ,ユーザー登録をしないと取材コンテンツのサンプルと運営者のBlogしか読めないので,ユーザー登録してみた.ユーザ名とメールアドレス,そしてパスワードを入力し,利用規約を守ることをチェックすれば,すぐに有効になる.

基本的に愛媛大学の学生を主たる対象としているサイトであり,コンテンツの内容もそちらが中心(特に総合政策学科の学生さん向け)なので,学生じゃない人には縁がないのかというとそうでもない.
飲食店情報がかなり充実しているのだ.ユーザー登録&ログインしないとサンプルページしか見ることができないが,どういう店が紹介されているかは分かる.ちなみに現時点で30店くらいで,各店ごとに500字程度の寸評と店内&料理の写真,そして住所,電話番号,定休日,営業時間などの店舗情報が掲載されている.はっきり言って,私が時々書いている記事よりもよっぽど参考になる(苦笑).

なお,運営者に確認したところ,学外の人でも掲示板の利用はOKなので,気軽に書き込んで欲しいとのことだった(掲示板の利用にはユーザー登録が必要).
松山市は愛媛県の県都だが,実は大学や専門学校が密集している「学生の街」でもあって,学生比率が高い.
ちなみに私が所属している学科だけで1500人以上,愛媛大学や隣の松山大学,ちょっと離れた東雲女子大・短大まで合わせると,かなりの潜在的利用者が市内中心部に固まっている.
最近の学生さんはそれなりにネットを使えるのだが,これらの数%だけでもこのサイトを情報交換の場として利用するようになれば,松山市内の情報はかなりカバーできるようになるだろうから,かなり便利なサイトになるように思う.

まあ,そのためには,まずは掲示板に書き込んでくれるような利用者の増加が必要なわけだが,オープン間もない現在の状況では,掲示板の情報を目当てに利用者がやってくるということは期待しにくい.
となると,スタッフによる取材コンテンツをこまめに更新していくしかない.スタッフの学生さんたちはこのサイトをオープンさせるために夏休み返上で頑張っていたわけだが,新学期が始まって忙しくなったこれからもコンテンツをこまめに追加できるかどうかが勝負になると思う.

色々と大変だろうけど,頑張って欲しい.ひっそりとではあるが,同じように情報発信をしている一人として期待しているよ.

投稿者 saihide : 00:05

2005年10月09日

『陰陽師 全13巻』夢枕獏+岡野玲子

王朝文化花開く平安の都を舞台に,当代随一の陰陽師である安倍晴明と,高貴の生まれながら雅楽のことしか頭にない源博雅が,都を守護するため,跋扈する魑魅魍魎と対峙する.

当初は夢枕獏による小説の漫画化だったのだが,途中からオリジナル色がどんどん強くなっていき,幾何学や神秘学,さらにはエジプトの話まで登場するという,非常にぶっ飛んだ作品になってしまったが,このたび完結.

当初は全12巻で構想されており,晴明が使役したといわれる式神「十二天将」の名前を巻名に使ったり,カバーの裏に呪符が印刷されていたり,カバーをとって全巻並べると背表紙に一枚の絵が完成したりと,かなり凝った装丁になっている.

しかし,12巻では収まりがつかず,13巻目にはみ出してしまった.
巻名はどうにでもなるだろうけど(予想は「太極」だったのだが「太陽」だった),背表紙の絵はどうするつもりなのかと思っていたら,うーん,そうくるか... やっぱり当初は12巻で収めるつもりだったのに,おそらく途中でエジプトの話を思いついたために構想が狂ったんだろうなあ.

正直なところ,巻数が増していくにつれて神秘学&幾何学の要素がどんどん強くなっていき,ついていけないところもあったし(平安貴族の見分けがつかないことも大きい),最終巻を買って来て読んだときには「よく分からん話だなあ」というのが正直な感想だった.

しかし,背表紙の絵を確認するついでにそれまでの巻をナナメ読みしたところ,「あれ,コレとコレってつながってたの?」というところが続出.改めて読み直したところ,やっぱり分からないながらも,色々なことがストンと嵌まったような感覚を味わうことができた.
おそらく,陰陽道や当時の権力抗争,さらにはエジプト神話についての知識がもう少し豊富ならば,もっと色々なことを発見できるんだと思う.
ちなみにエジプト関連の話はなくても話の筋はつかめるし,幾何学の話を理解できなくても話の筋には大きく影響しないので,そのあたりは無視して読んでもいいかも.

投稿者 saihide : 00:12

2005年10月08日

クレメ・ダンジュ@ル・ショコラティエC

CremetAnjou_1.jpg

7日の松山は地方祭ということで,東野のル・ショコラティエCに行ってきた.
いや,本当は地方祭は全く関係なく,bitのクーポンがそろそろ使えなくなるので,最後にもう一度使っておこう&ウェブサイトで紹介されている新作のケーキが不思議だったため.

不思議に思ったケーキというのは,新作ページで紹介されているうちのクレメ・ダンジュ・ショコラというやつ.
リンク先のページにいつまで写真が掲載されているか分からないが,ココットの上にガーゼでくるまれた謎の物体が乗っかっている.
お知らせのページの10/2の記事ではカフェで提供される場合の写真が掲載されているのだが,非常に薄いカフェオレ色をした謎の物体になっている.どうやらガーゼの中身がこの謎の物体らしい.
フロマージュ・ブランがベースらしいのだが,そもそもフロマージュ・ブランの味が分からない.フレッシュチーズとあるので,レアチーズケーキみたいな味なんだろうか.

ということで実物.

CremetAnjou_2.jpg

うーん,想像していたよりも小さいな.まあ,いいや.とりあえず食べてみるか.
あれ,思ったよりも柔らかいし,そもそもスポンジがないぞ.これはケーキというよりもムースだな.
味も想像とは違う.レアチーズケーキのような酸味はほとんどない.いわゆるチーズっぽさもそれほど感じなくて,チーズというよりはむしろ濃厚な生クリーム(ただし甘くない)みたいな感じ.
食感は生クリームよりも固形分が多い感じだけど,口の中に入れるとするすると溶けていく.
チョコレートの味がほのかにするけど,はっきり言って単体で食べると味があんまりしない.
それを補っているのが,中&周囲にあるフランボワーズのソース.これをつけて食べると,ソースの甘酸っぱさが本体のチョコレートの味と濃厚さを引き立たせる.

うーん,不思議な味だなあ.でも,付け合せのチョコレートアイスを別にすると,甘さ控えめ&スポンジ部分がないので,ケーキを食べた感がちょっとしない.思わず別のケーキを頼みそうになったが,なんとか踏みとどまった.
甘いのが嫌い,または軽いものでいいという場合はいいだろうけど,「デザートを食べた!」という充実感が欲しい場合は別のケーキにした方がいいかもしれない.

・おまけ その1
現在,ル・ショコラティエCは2周年記念イベント中で,カフェで飲食するとその日から使える10%割引券(ショップのみ有効)がもらえたり,お得なセットが用意されていたりする.詳しくはイベントのページで.

今回の付き出し(?)は伊予柑のピールをチョコレートでコーティングしたボン・プレサンティマンだったのだが,これが美味しかった.今から考えると,もらった割引券で買って帰ればよかったなあ.

・おまけ その2
クレメ・ダンジュのココット&ガーゼという特徴的なスタイルは日本独特のものらしい.詳しくは楽天市場のショップが作っているクレメ・ダンジュの紹介ページを.

投稿者 saihide : 03:05

2005年10月07日

タンドリーチキンバーガー&ブロッコリーのスープ@モス

恒例,モスの期間限定&緑モス限定メニュー.
正式名称は「タンドリーチキンバーガー 野菜ディップとホワイトアスパラのマリネのせ」と「ブロッコリーとポテトのスープ」.スープの方はともかく,バーガーの正式名称が長ったらしいのは相変わらずだ.

まずはブロッコリーのスープ.

MosTandoori_2.jpg

緑モス限定のスープで,単品で460円もするのだが,スープ限定のスティックデニッシュセットというのがあったので,それも注文してみた.この写真のメニューだけで760円.高っ!

スープを近くで見るとこんな感じ.

MosTandoori_3.jpg

値段が高いだけあって具沢山.名前にブロッコリーとポテトとあるので,それらが入っているのは想定内だったのだが,豆が結構入っていた.プレスリリースによると白インゲン豆とレッドキドニー豆らしい.
味の方だが,もっとクリームシチューっぽいものを想像していたのだが,思っていたよりもブロッコリーの味がついていた.色もかなり緑だし,裏漉ししたものを入れてるのだろうか.ブロッコリーの味が好きな人には嬉しい味かもしれない.
個人的にはブロッコリーは味よりも食感が好きなので,スープ自体はもっとブロッコリーの味が抑えられている方が好みかな.
全体として普通に美味しいことは美味しいのだが,モスのスープの最高傑作だと思われる冬季限定クラムチャウダーのコストパフォーマンスには到底敵わないと思われる.

ちなみにセットのスティックデニッシュだが,本当に棒状のデニッシュ以外の何物でもなかった.
あと,なぜか小倉あんが入っているものだとばかり思っており,いくら食べても小倉あんが出てこないので「これはハズレなのか?」と途中まで首を捻っていたというのはココだけの話だ.

続いてタンドリーチキンバーガー.

MosTandoori_1.jpg

個人的にタンドリー物が好きなので,かなり期待していた.
しかし,一口めの感想は「これってタンドリーなのか?」だった.
不思議に思ってタンドリーチキンだけを食べてみると,しっかりとタンドリーチキン特有のスパイシーな味がする.
でもバーガー全体でかぶりつくと,その味があまりしない.なぜか微妙な甘さと香ばしさを感じる.

香ばしさの理由は分からないでもない.モスは9月からバンズを新しいものにしていて,上バンズは表面に卵を塗って焼き上げてある.焼き色からして以前とは違うので,香ばしさはこれに由来するものだろう.
で,甘さもバンズに由来しているんだと思うのだが,新しいバンズの説明書きを読むと「甘みを抑えて」とある.以前のバンズの味は覚えていないけど,そんなに甘かった印象はないんだが...
ちなみに,この新バンズを食べて一番最初に思い浮かんだのはフレッシュネスバーガーのバンズだった.1-2回しか食べたことがないのだが,食べた瞬間に「これは普通のバンズじゃない!」と分かる.それもそのはず,生地に栗かぼちゃを練りこんでいるので,かぼちゃのふんわりした甘みと風味があるのだ.

それを思い出すくらいだから,やっぱり微妙に甘い(決してしつこい甘さではない)と思うんだが,そのかぼちゃに似た甘さはソース(=野菜ディップ)に由来しているのかもしれない.こちらはそのものズバリ「かぼちゃのマッシュ」がベースになっている.
ちなみにアスパラも入っているのだが,個人的にはホワイトアスパラよりもグリーンアスパラの方が好きなので(=クターよりもシャキシャキの方が好き),グリーンアスパラで出してもらいたかった.

で,ここまでが9月中頃の話.3週間ほど書くのを忘れていたので,味の記憶を思い出しながら書こうと思ったのだが,タンドリーチキンの印象がぼやけてしまっていた.
他の人の感想を読んで記憶を引き出そうと思って検索したところ,多数の感想をリンクしてあるBlogがヒット.片っ端から読んでいったところ...
うわっ,感想が各人であまりにもバラバラなので,ますます分からなくなったぞ!

諸般の事情で自分の味覚について考えていた最中だったこともあり,もう一度タンドリーチキンを食べに行くことに.

まずはバンズだけを食べてみる.うーん,やっぱり微妙に甘いような気がするんだけどなあ.
次にタンドリーチキンだけを食べてみる.うん,やっぱりタンドリーチキンの味がするぞ.それなりに辛いし.
じゃあ,今度は野菜ディップだけ.こっちにかぼちゃの甘みがあれば...あれっ 甘くないぞ? むしろ酸っぱさの方が強い気がする.
よく分からないまま全体でかぶりつく...

うわっ,美味しいじゃないか!

ちゃんとタンドリーチキンの味もするし,それとは別にディップの味もしっかり出てる.
以前食べたときは「1回食べればいいかな」と思ったけど,これだったらもう一回食べてもいいくらい美味しいぞ.
まあ,アスパラはグリーンアスパラでお願いしたい点だけは一緒だけど.

なんで前回と味の感じ方が違うんだろうと思いつつ,一緒に頼んだモスチーズスパイシーバーガーにかぶりつくと...

こっちも10日くらい前に食べたのよりも美味しい!

それに,確実に辛さが増してるぞ!

うーん,もしかしてモスバーガーって,作る人によって味が大きく変わるのか?
確かにマニュアル化&規格化が進んでそうなマクドナルドに比べると,作り手の差が大きく出てきそうではあるけど.
そういえば,匠味バーガーを作れる人って認定された人だけらしいから,今回の味の違いもそのあたりが関係してるのかなあ.

MosTandoori_4.jpg

とりあえず写真も撮っておいたのだが,角度が違うからうまく比較できない.ディップとアスパラの量が違っているように見えなくもないが...

投稿者 saihide : 01:33

2005年10月06日

配当金領収書と手形交換所

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国税庁の統計情報によると,大企業の決算月としては3月がダントツに多いのだが,12月という企業もそれなりにある.
12月決算の企業だと中間決算は6月になり,その中間配当は9月末に到着することが多い(株主優待も同じで,決算してから3ヶ月くらいかかる).で,私のところにも3社ほど送られてきたので,換金しに行くことにした.

既に換金してしまった後なので画像を掲載できないのだが,ほとんどの企業は郵便局で換金できる「郵便振替支払通知書」を送ってくる.これを郵便局に持っていくと,現金と交換してくれるわけだ.

しかし,これ以外に銀行で換金するタイプ(「配当金領収書」)もある.私の手持ち銘柄の中では愛媛銀行の配当金がそうで,これを換金するためだけに愛媛銀行に行くことになる.金額がそれほど多くないこともあり,結構面倒くさい.

で,今回の受け取った配当金の中にも,この銀行タイプがあった.お米の株主優待でお馴染みの木徳神糧だ.
購入してから今までずっと無配が続いていたのだが,嬉しいことに復配になった.現在株価で換算した利率は1%弱なので,それほど高いわけではないのだが(中間配当なので今回はさらにその半分),もらえないよりもらえる方が良いに決まっている.

しかし問題は取扱銀行だ.愛媛銀行の配当金ならば愛媛銀行に持っていけば話は済むのだが,残念ながら木徳神糧は東京の会社なので愛媛銀行では扱ってくれない.
ここで冒頭の画像になるのだが,東京三菱銀行,三井住友銀行,UFJ銀行,三菱信託銀行が取扱銀行になっているので,これらの銀行の窓口に持っていけば換金してくれる.
...松山に支店がない銀行ばっかりやん(涙).

仕方ないので,次の手段.現金化はできないが,「口座入金払」という手段が用意されており,これだと郵便貯金の口座に入金という形で郵便局でも扱ってくれるらしい.ということで,念のために通帳を持って郵便局へ.

で,郵便局の窓口に持っていったところ,取り扱えないと言われた.理由を聞いてみると,口座入金払ができるのは「取扱銀行またはこれと同一手形交換地域内のお取引銀行もしくは郵便局」であり,松山にはないのだという.
手形交換所の説明はWikipediaの該当ページを参考にして欲しいのだが,手形交換所が存在しない県庁所在地があるとは思えない.
なので,愛媛の手形交換所について調べてみたところ,やっぱり松山にも存在していた.というか,愛媛県内には今治や新居浜,宇和島,さらには久万や野村町にまで存在していた.
しかし,参加している金融機関の中に今回の取扱銀行が存在していないのだ.確かに支店が存在していないんだから,参加は無理だよな.

しかし,毎日わざわざ手形交換所まで行って手形の交換をするのは非効率的だし,電子化すれば参加機関の地理的制約もなくなるしで,良いことばかりじゃないか?と思っていたら,やっぱりそういう考えがあったようだ.しかし,電子化が検討されたものの,いくつか問題点が出てきて頓挫したままらしい
まあ,手形交換所が電子化されたとしても,私には年に数回の配当金の換金が楽になるくらいのメリットしかないので,どうでもいい話といえばどうでもいい話ではある.

・おまけ
ということで,今回換金に失敗した配当金だが,取扱期間が過ぎても三菱信託銀行に持っていけば換金してくれるとのことなので,出張の際についでに換金しよう.
といっても,講義も始まってしまったし,しばらくは出張の予定がないんだよなあ.
領収書を郵送して振り込んでもらうという手もあるのだが,ただでさえ少ない配当を換金するために郵送費を支払うというのも馬鹿らしいしなあ.

投稿者 saihide : 04:53

2005年10月05日

『おいしい店とのつきあい方』サカキシンイチロウ

ほぼ日刊イトイ新聞連載されているコラム(?)をまとめたもの.

ほぼ日の連載を読んでいるわけではないのだが,タイトルを覚えていたところ,松山市立中央図書館でたまたま見かけたので借りてきた.

著者は外食産業のコンサルタントで,その仕事柄,頻繁に外食をするわけだが,その経験をもとにレストランでの振舞い方や楽しみ方について書いてある本.

読んでいてまず最初に思ったのが,「ここで出てくるような『レストラン』って行ったことないなあ」だった.
ここでいう『レストラン』というのは,料理と同額以上のワインを注文するのが普通な店のこと.
コストパフォーマンス重視の私にとって,食事のためだけに1万円近く下手すると以上)支払うというのは憤死しかねない.しかもその半分以上が味も分からないワインのためとなれば憤死どころの騒ぎではない.

ということで,これまでの人生でもそういう店に行くことは可能な限り避けてきたわけだが(経済的にそんな余裕がないという切実な事情もあるが),こういう本を読んでしまうと,一度は経験しておいた方がいいんだろうなあという気がしてきた.

で,次に思ったのが「じゃあ,松山にそういう店はあるのか?」というもの.
もちろん高級な店は松山にもいくらでもあるわけだが,この本に出てくる店というのは,なんというか,「店の誰もがプロフェッショナル」な気がするのだ.
ちょっと抽象的だが,具体的には「全ての店員がフルタイムの従業員」,つまり「パート・バイトを使っていない」というのが最低限の条件だろうか.

東京や大阪ならフルタイムの従業員を数名抱えても経営が成り立つだけの市場(客層と客数)が見込めそうだが,松山レベルの都市ではちょっと難しそうだ.
なので,松山である程度の規模の店をやろうとすれば,パートやバイトを活用せざるを得なくなる.高級な店でバイトをしている学生さんの話も聞くことがあるし,バイトだからといってプロ意識を持っていないとは限らないのだが,「一時的な仕事」と「生涯を賭ける(と思っている)仕事」ではやっぱり意識が違ってくると思う.

となると,オーナーシェフとその家族でやっている店にこそプロフェッショナルな店がありそうなのだが,そういう店ってそれほどメディアに登場しないからなあ.

ちなみに,この本にはアドレス帳に載せるべき店として4種類の店が掲載されている.


  1. カウンターの中で職人さんが働いている小さな店(料理のことを教えてもらえる)
  2. 大切なお客様をおもてなしするのにふさわしい店 (会話のきっかけを与えてくれる)
  3. 仲の良い人たちと気軽に食事できる店(普段使いの店)
  4. お腹一杯になるのが目的の店(ファミレスなど)

しまった,3と4の店しか知らないぞ...
接待用の店はともかく,料理のことを教えてくれる店は欲しいなあ.


・おまけ その1
私は以前から炭酸水を愛飲しており,冷蔵庫には炭酸水が常備されている.
アルコールを割ったりするのにも使うのだが,半分以上はそのまま飲んでいる.

この話を他の人にすると,毎回おかしな目で見られるのだが,この本にはレストランでワインが飲めない人が代わりに飲むべきものとして,非常に納得できる理由とともに炭酸水が勧められている.これで周囲の偏見を気にすることなく炭酸水を飲めるぞ!

まあ,私が炭酸水を飲む理由は「冷たくてシュワシュワしてて苦いんだからビールと一緒じゃないか!」であって,本で挙げられているような理由ではないのだが.


・おまけ その2
この本の著者のホームページにあるルイ・ヴィトンコトヴィルについてのエッセイが面白かった.
以前,Tiffanyについて調べた時も思ったのだが,ブランド物を持つということは,持つ方にもそれなりの知識・財力・風格,そして覚悟が要求されるんだと思う.

投稿者 saihide : 01:54

2005年10月04日

木徳神糧の株主優待

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バタバタしていて取りに行けなかったのだが,先月末に木徳神糧から株主優待が届いた.
これでもらうのは3度目だが,やっぱり同じ「米浪漫 饗宴(うたげ)」なる2合ずつのお米.
木徳神糧は無洗米大手でもあるらしいので,個人的には無洗米を送ってきて欲しいのだが...

ちなみに今回は中間決算ということで,前回,前々回が16袋だったのに対して,12袋になっている.

で...

kitoku_0509_2.jpg

現在,自宅にある米浪漫オールスターズの雄姿.
全部で43袋.
今までにもらったのが16+16+12=44袋.
うわっ,1袋(=2合)しか消費してねえ!

最初にもらったのが昨年12月だから,それから9ヶ月まるまる経過しているはずなのだが,9ヶ月間で2合しかご飯を炊いていないのか?

いや,株主優待定食を作るときに無洗米の残りと合わせたから,全部で3合くらい炊いているはずだ!

って,それでも単純計算で3ヶ月に1合やないか!

うーん,1合って2食分くらいだよな.

私はほぼ毎日三食きっちりと食べているので,1ヶ月で90食になるはず.

いや,朝ご飯は基本的にパンだから,それを除くと60食.

昼食は休みの日以外は外食だし,夕食も時々は外食することを考えると,自宅で食べるのは30食くらいか.

そのうちの2食分は自分で炊いた米が主食だとすると,残りの28食は...


スーパーの見切り品か!


はあ,やっぱり生活をちょっと真剣に見直そう...

投稿者 saihide : 00:59

2005年10月03日

『モノの世界史』宮崎正勝(BlogPet)

きのうさいで、歴史っぽい概観すればよかった?


*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「グラハム」が書きました。

投稿者 graham : 09:58

『ヒトクイマジカル』西尾維新

「死なない研究」をしている助教授に誘われて,モニターのバイトの面接のため,人里離れた研究所に面接にやってきた主人公一行.
そこには,ひょんなことで知り合った,殺し屋にして名探偵の「一人で二人の匂宮兄妹」の姿が...

「戯言遣い」シリーズ第5弾.
シリーズとしては次作(3巻もの)で終了らしいのだが,本作は最終作での敵役の顔見せ&導入部という感じか.
やっぱり松山市立中央図書館所蔵.

本作だけの話をすれば,テイストとしては2作目の『クビシメロマンチスト』に近いのだが,ライトノベル的な要素が比較にならないくらい高いので,その手の話に耐性がないと読むのがツライのではなかろうか.
ミステリー的要素の方だが,基本的には一ネタのみ.そのトリックというか秘密が明らかになったときには「おいおい」と思わなくもなかったが,読み終わってからよくよく考えてみると,実は伏線がそこかしこに張られていたので,実は卑怯ではないのかも.

しかし,シリーズ物というのは巻が進むに連れて間口が狭くなっていき,ついていけなくなる読者が増えていくのは仕方がないことだが,もう間口を広げるとかそういうことは全く考えていないな,この作者は.
まあ,この調子で最後まで突っ走ってもらいたいものだ.

投稿者 saihide : 00:04

2005年10月02日

『モノの世界史』宮崎正勝

原始時代から現代まで,人類が作り出してきた「モノ」に焦点を当て,それらの「モノ」をつなぐ形で歴史を概観した本.

「火」「畑」から始まり,「暦」「豆腐」「ペスト」「ジャガイモ」「背広」「冷凍技術」「エレベーター」,そして最後の「インターネット」まで,さまざまな「モノ」の由来と発展,そしてその背景にあった歴史について書かれている.

松山市立中央図書館がコンピュータ・システム入れ替えのためにしばらく休館する際,貸出期間が通常よりも長くなったので,「どうせなら厚い本を借りよう」という理由で借りた.
実際にはページ数は330ページ程度で,厚さは用紙の種類に由来していたのだが,読むのに想像以上に時間がかかってしまった.

というのも,読んでいると,いつの間にか眠ってしまうのだ.
かなり細かい節に分かれており(全部で84節),面白いものもあれば興味の持てないものもあるので,退屈な節では眠ってしまうのも仕方がないのかもしれないが,不思議なことに面白い節であってもちょっと気を抜くと眠ってしまった.
全体として「事実の羅列」的文章が多いため,それが読んでいて眠気を誘うようだ.なるほど,教科書を読むと眠たくなるというのは,こういう理由なんだな.

内容の方だが,知らなかったことがたくさん載っていて面白かった.「畑」と「土器」の関係とか,「ペスト」の発祥地と普及ルート,「チーズ」と「豆腐」の意外な接点などなど.
これで文章をもっと工夫してあれば,めちゃくちゃ面白い本になったと思うんだが.ちょっと残念.

投稿者 saihide : 06:20

2005年10月01日

9月の検索語

毎月恒例,どんな検索語でこのサイトに辿り着いたかのご紹介.

検索語件数コメント
インディアンカレー472先月に続いて,ありえない数字でトップ
カルフール東大阪102再びトップ3に復活.ヒット数が減らないなあ...
鎌倉パスタ67売上も好調らしいのだが,そろそろホームページを作った方がいいような
遠い空の向こうに40地味だけど名作映画.でも,どうして今頃?
グリーンカーメル22初ランクイン? あの坂にもう一度チャレンジしたいが自転車の調子がなあ
ポムの樹19これも一度行っただけだなあ.Lサイズに挑戦しないと
卒塔婆17検索するシチュエーションが想像しにくいぞ.やっぱり
winmail.dat15あの記事を読んで問題が解決すればいいのだが

ということで,9月の崔研究室 仮営業所は「インディアンカレー」「カルフール東大阪」「鎌倉パスタ」なサイトだった.
先月の異常なアクセスの嵐も過ぎ去って,平常に戻った感じだな.

投稿者 saihide : 01:02