2004年12月31日

『ジャイアンツ・ハウス』エリザベス・マクラッケン

吉野朔実のブック・エッセイで紹介されていた本.
巨人症の少年と図書館司書の女性のラブ・ロマンス,ということになるのだろうか?
身長差と年齢差,そしてヒロインの性格ゆえに一筋縄ではいかない恋愛模様になっているのだが,ヒロインが恋愛感情を自覚して行動を決意するまでの第一部,タイトルにもなっている「巨人の家」を作って少年の世話を焼きながら少年に近づいていく第二部,そして少年(20歳になっていたが)の死後の第三部,と三部構成になっている.

普通なら,この手の小説には手を伸ばさないのだが,「あまり恋愛小説が好きじゃない人のための恋愛小説」という吉野朔実の紹介文と,その吉野朔実が絶句したヒロインの最後の方の行動の行動を知りたくて読んでみた.ちなみに三津浜図書館で借りた.

で,読んでみた感想.
第二部まで(=少年が死ぬまで)は,ヒロインのいじらしさ(というほど可愛らしいものでもないか,一歩引いたような,そして時にエキセントリックでストーカーまがいな考え方と行動)に共感できるところもあるのだが,第三部は確かに絶句もの.これって私が男だからで,女性には共感されたりするだろうか?
でも,吉野朔実も絶句してたんだから,少なくともある種の女性にも理解しにくいということだよなあ...

投稿者 saihide : 09:30

本日(昨日?)の成果

12/30も昼から研究室にやってきた.
新聞を消化しながら,サーバの再構築をしようと思っていたのだが,思ったよりも手こずってしまい,結局12時間以上も格闘する羽目になってしまった.
キーボードを触りながら新聞を読めるほど手が多くないので,新聞は結局ほとんど読めずじまい(涙).
まあ,なんとか元の状況にまで戻ったような感じなので,これ以上手が掛かることはないだろう.

明日,って正確には今日だな,大晦日こそは新聞を全部消化...ああっ! 年賀状を作るのをすっかり忘れてた.
ということで,明日は年賀状を作ってから,新聞だな.

しかし,今から帰って寝ると,明日起きるのは何時なんだ?

投稿者 saihide : 01:31

2004年12月30日

ぴあの株主優待

pia2004_yutai.jpg

ぴあの株主優待が届いた.
ぴあの株主優待は図書カード,音楽ギフトカード,ぴあギフトカード(チケット購入に使える)を自由に組み合わせて2500円分もらえる.コンサート等にはおそらく行かないし,CDもそれほど買わないだろうから,全部図書カードにした.
ちなみに絵柄はベッキーらしいのだが,全然分からなかった...

ぴあは配当ナシなのだが,私にとっては図書カード=現金みたいなものなので,この銘柄については無配でもかまわない.
しかも,1.5年以上株を持ち続けると,優待金額が倍になるというボーナスつき.
ということで,株主優待が廃止になったりしない限り,この銘柄は持ち続けるつもり.

あと,株主優待とともに小冊子が同封されていたのだが,他の会社の多くが無味乾燥な中間報告書であるのに対して,ぴあの場合は読み物形式になっている.できれば他の会社も見習って欲しいものである.

投稿者 saihide : 00:24

2004年12月29日

本日の成果

サーバ用のハードディスクを買わなくてはならないが,できれば安く済ませたい.
ということで,千舟町のDOS/Vパラダイスと天山のパソコン工房&アプライドを回って一番安い店で買おうと思ったのだが,晴れたり雨が降ったりのややこしい空模様だったので,値段の比較は諦めてDOS/Vパラダイスで買うことにした.
しかし,水曜が定休日らしく閉まってた.どうやらアンラッキーデイはまだ続いているらしい...

落ち込んだまま研究室に到着.さっさと書類の整理&掃除を済ませればいいのだが,なかなか気合いが入らず,1時間くらいぼーっとする.

気分転換にコーヒーを入れてから,ようやく書類の整理を開始.机の上に地層を形成している書類を手にとっては,分類していく.
しかし,分類基準が曖昧なため,分類したものをさらに分類し直すという不毛な作業を繰り返すことになる.
いつ果てるとも知らない書類の山と格闘すること2時間弱,ようやく書類の山がなくなった.おおっ,この机ってこんなに広かったんや!

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調子が出てきたので,そのまま部屋の掃除に移行.
ほうき,モップ,フローリングワイパーの連続攻撃を繰り出す.
しかし,思ったほどキレイにならない... まあ,適当でいいや.
買ってきたカーペットをゼミ用テーブルの下に敷いてみたが,そのままだとズレてしまうことが判明.うーん,何か手段を講じないと.

そんなこんなで3時間強で今年の大掃除は終了.
しかし,机の上は確かにキレイになったものの,それ以外はあまり変わってない気もする.
やっぱり新聞の山の始末と本棚の整理をしてないからだろうなあ.

ということで,明日は新聞の山を消化することに決定.
さて,天山まで行ってハードディスクを買いに行くか.

投稿者 saihide : 17:30

バーネット・ジン

burnetts_1.jpg

ベネディクティンDOMと一緒に買ってきたのがこのバーネット・ジン.
最初は以前買って美味しかったビフィーターにしようかとも思ったのだが,同じものを買うのも面白くないので,こちらにしてみた.あと,ビフィーターに比べると値段が2割近く安かったというのも大きな理由ではある.

で,自宅に戻って調べてみると,それなりに有名なジンらしい.
ジンの俗称を「ホワイト・サテン」というらしいのだが,その由来となった「ホワイト・サテン」というブランドのジンを製造していたのがイギリスのサー・ロバート・バーネット社.
で,そのサー・ロバート・バーネット社をアメリカのシーグラム社が買収し,その際に名称を変更してできたのがこのバーネット・ジン.
ただし,名称変更の際に元々は濃厚な味わいで支持されていたものが軽快な味へと大きく変わったらしい.
あれ? 製造元が変わって,ブランド名が変わって,味が変わったんだったら,それって全くの別物なのでは...

まあ,そういう御託はどうでもいい.要するに美味しければいいのだ.
ということで,早速開けてみたところ,ジン特有の香りが広がる.うん,香りはいいじゃないか.
まずはロックで味見を.



あれ,開けたときの香りから想像するよりも風味がないというか,なんか穀物っぽい味が強いような...
ネットで検索すると,薄っぺらいとか安っぽいという評価がされていることがあるのだが,この風味の弱さがそう表現されているのだろうか.
個人的にはビフィーターの方が美味しかったかなあ.200円程度をケチった報いだろうか.


気を取り直して,次はカクテルに挑戦.
ベネディクティンDOMとジンのカクテルとしてはピカデリーパークとアカシアが有名らしいのだが,ピカデリーパークを作るにはブルーキュラソーが,アカシアを作るにはキルシュワッサーが必要になる.
しかし,そんな洒落たお酒を常備しているほど,うちのアルコール濃度は高くない.
味が全く想像できないキルシュワッサーよりもブルーキュラソーの方が脳内補正が利きそうなので,ピカデリーパークもどきを作ってみることに.

burnetts_2.jpg

本来のレシピに従って作ると透き通ったエメラルドグリーンになるようなのだが,ブルーキュラソーの青が足りていないので黄色っぽい色になってしまった.
で,一口.



おやっ,美味しいじゃないか!
ジン:ベネディクティン:レモンジュースの割合が3:2:1なのだが,相変わらず適当に目分量で入れてしまったため,ちょっとレモンがきつくなってしまった.しかし,ちゃんとバランスをとればかなり美味しいと思う.
しかも,これにブルーキュラソーの甘さ&風味が入るわけだから,もっと飲みやすくなりそう.
ブルーキュラソーだったら,ミニボトルで売ってるはずだから,今度買ってきて,ちゃんとしたピカデリーパークを作ってみよう.

投稿者 saihide : 13:45

ベネディクティンDOM

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大好評? 薬っぽいお酒シリーズ.
シャルトリューズ・ヴェールが無くなってしまったので,新しいお酒を買いに行くことにした.
これ以外に以前から目をつけていたものがもう1種類あるのだが,こちらの方がメジャーらしいので,今回はこれにしてみた.

以前紹介したシャルトリューズと同じような由来を持っており,しかも両方ともフランスのリキュールのためか,対になって紹介されることが多いようだ.
シャルトリューズが気に入った身としては,いやがうえでも期待が高まるではないか.

キャップの形状が少々変わっていたため少々手間取ったが,何とか開けることに成功.
甘い香りが漂ってきたのだが,この香り,どこかで嗅いだような...

benedictine_2.jpg

とりあえずロックで飲んでみる.

あれ,この味は



ドランブイ?

そう,以前紹介したドランブイにとてもよく似ているのだ.
両方とも蜂蜜の甘さとハーブの風味がする.
それだけだったらシャルトリューズ・ヴェールも同じはずなのだが,シャルトリューズ・ヴェールがハーブの香りが強くてサッパリしているのに対して,このベネディクティンとドランブイは両方とも蜂蜜の味のほうが先にあって,その後にハーブの香りという感じ.
同じシャルトリューズでもジョーヌ(黄色)の方は蜂蜜が強いらしいから,この二つと同じような感じになるのだろうか.

調べてみたら,ドランブイのベースはスコッチウィスキーで,ベネディクティンのベースはブランデーだということが判明(ちなみにシャルトリューズもブランデーがベース).
そのついでにリキュールはベースとなっているお酒と相性がいいということも知った.
なるほど,だからドランブイとスコッチをあわせたラスティ・ネイルがあれほど美味しいのか.
で,ラスティ・ネイルのベネディクティン版とでも言えるのがB&B,ベネディクティン&ブランデーだ.
私はシャンデリアの下で葉巻をくゆらせながらブランデーを飲めるほどリッチな身分ではないので,自宅にブランデーは常備されていない.
ということで,残念ながらB&Bは試せなかったのだが...  (続く)


※ なお,恒例の「カクテル&おでん」は諸般の事情のため,しばらくお休みさせていただきます.謹んでご了承ください.

投稿者 saihide : 00:04

2004年12月28日

破滅の音?

このところの頭痛のタネだった仕事を納品しに行き(30分くらいで済むと思ったら1時間くらいかかった),これで研究室の大掃除に取りかかれると思ったのが17時くらい.

で,1時間くらいやった結果,あまりの進展のなさに嫌気が差してきた.
続きは明日の午後からにしようと思い,帰り支度をしながら自分のサーバにアクセスしてみたところ...

ジーコ,ジーコ

チリチリ,カラカラ

こ,この音は...
もしかして,以前,某先生のハードディスクから聞こえてきた破滅の音では...
おそるおそるモニタを切り替えてみると,画面いっぱいにエラーメッセージが...

現在,データのバックアップを取っている最中だが,この状態で稼働させ続けると,いつ使用不能になるか分かったものではない.
はあ,この正月はシステムの入れ替え作業で潰れるのかなあ...

いろいろタイミングは悪いし,サーバは破滅の危機に直面するし,大掃除は進まないし,今日はアンラッキーデイだったのだろうか...

とりあえず,明日はハードディスクを買いに行って,午後から大掃除かな.並行してシステムの入れ替えができれば良いんだけど,ムリだろうなあ...

投稿者 saihide : 19:12

大阪小ネタ集

先ほど大阪出張から戻ってきた.

今回は時間もあまりなかったので,あまり面白いこともなかったのだが,それでも小ネタを少々.

・マクド?
難波のビックカメラにあった案内掲示.

makudo.jpg

関西人でPCにある程度詳しくないと面白さが分からないかも知れない.分からない人は関西人でPCに詳しい人に聞くように.


・6 vs 4?
ミナミ周辺の大阪人ならほとんどが知っている有名店.

rikuro.jpg

500円程度でチーズケーキのホールが買える.とてもコストパフォーマンスがよく,焼きたてのチーズケーキを買うために常に行列ができている店.
あれ,松山でも,似たようなコンセプトで似たような店名の店を聞いたことがあるような...
まあ,美味しければパ○リだろうが何だろうが,別に気はしないのだが,松山の方は食べたことがないんだよなあ.

投稿者 saihide : 00:20

2004年12月27日

AT練習

出張のついでに実家に戻ったのだが,夜に暇があったので,兄の車を借りて運転の練習をさせてもらうことに.一人では不安&道が分からないので,兄自身も借りた.
教習所通いの日々から既に10日くらいが経過しており,もちろんその間に自動車に乗っているはずもないのだが,兄の車はマツダのプレオというオートマの軽自動車.AT車に乗るのは第2段階の危険予測以来だから2週間ぶりくらい,軽自動車を運転するのに至っては初めてだ.

まずは徒歩で駐車場へ.今までに何度も来ているのだが,自分で運転するという視点で見てみると,入り口の手前に邪魔な電柱はあるし,入り口は狭いしで,非常にややこしい場所であることに気がついた.乗る前から不安になってくる.

車に近づき,卒業祝いとして教習所からプレゼントされた初心者マークを車の前後にセット.
続いて車に乗り込み,シートとミラーを調整.外が真っ暗なのでミラーの調整にも一苦労だ.そういえば,こんなに本格的な夜の時間帯に運転するのは初めてだなあ.
サイドブレーキを上げ,ギアを...あれ,ギアがない! いくらオートマ車でもギアはあるはずだが... 兄の説明によると,この車ではギアはハンドルの横についているらしい.どうしてこんな操作しにくい場所にと思ったのだが,オートマだから頻繁にギアを変えなくていいのか.

さていよいよ発進,と思ったら兄からストップが.足下を指さしているのだが,いったい何を...おおっ,左足ブレーキ状態だった.そういえば,危険予測の時も同じことをやったよなあ.

気を取り直して発進.徐行で自宅の周囲を数周する.ただでさえ道が狭いのに,あちこちに路駐の車が止まっており,ぶつけそうで非常に怖い.
それでもちょっとは慣れてきたので,大回りのルートに.踏切で一時停止するのを忘れたり,狭い道で後ろから煽られたりと色々あったが,何とか無事に一周.

そろそろいいだろうということで,日本橋の電気街へ.
先ほどまでの住宅地の細い道と違い,路上教習で走ったような若干広めの道なので,先ほどよりも神経を使わなくて済むと一安心...
しかし,今度は周囲の流れに合わせてスピードを出すことが求められるので,やっぱり緊張の連続.しかも,やっぱり路駐のために車線が十分に使えなかったり,頻繁に車線変更しなくてはいけなかったりで,結構忙しい.
しかも,自転車で行くのと違うルートを,しかも自転車ではあまり走らない夜に走っているので,いったい自分がどこをどの方向に向かって走っているのかも分からなくなってきた.とにかく兄の指示通りに車線を変更し,角を曲がることを繰り返している内に,いつの間にか日本橋に到着.
兄はどの店がどこに移転したなどを教えてくれるのだが,そんなのを見ている余裕はない.

帰りもやっぱり指示に従って運転を続け,ようやくゴールの駐車場へ.ややこしい駐車場への入り口も何とかクリアして,ついに最終関門の車庫入れ(車庫じゃないけど).
とりあえず線の中には入りそうなのだが,ちょっとズレているので幅寄せで修正...したつもりがまったく直っていない.サイドミラーを見ながら何度もチャレンジするのだが,どうしても歪んでしまう.しばし考えた結果,正面に同じような線があったので,それを基準に操作してみたら問題なく入った.しかし,常に正面にも駐車スペースと線があるとは限らないからなあ.やっぱり練習しないと駄目っぽいか.

ということで,約1時間の練習も終了.
初心者マークを回収して帰ろうと...あれ,マークが両方ともない? よく調べてみると,後ろのマークは吸盤の力が弱かったらしく,ズレてトランクスペースに落ちていた.しかし,前のボンネットに張り付けたはずのマグネット式のマークは見つからなかった.どうやら途中で剥がれ落ちてしまったらしい.
うーむ,どちらも記念品だから吸着力&磁力の低い安物だったのだろうか.ともかく,1年間は初心者マークを付ける義務があるので,練習するためには車を借りる前に初心者マークを調達しないとなあ.

投稿者 saihide : 08:12

2004年12月26日

『繁栄と衰退と』岡崎久彦

以前紹介した『投資情報のカラクリ』の著者である切込隊長が自分のBlogでお奨め図書として挙げていたので,松山市立中央図書館で検索してみたら当然のごとくヒットした.やっぱり恐るべし,松山市立中央図書館.

副題が「オランダ史に日本が見える」で,刊行が1991年(雑誌連載は1990年?).バブル崩壊したといえど,それなりにニッポン絶好調で諸外国から嫌われていた日本と,軍事を軽視して貿易に専念することでこの世の春を謳歌していた17世紀のオランダを重ねて描いている.

切込隊長曰く「投資の極意ではないかとでも思える内容がふんだんに盛り込まれて」いるらしいのだが,どこがそれなのかは全く分からなかった.

じゃあ,面白くないのかというと,これが結構面白い.世界史で習ったはずなのだが全く思い出せない英蘭戦争や仏蘭戦争というのは(オレンジ公ウィリアムは覚えてた),こういう風に政治と経済と軍事と外交が密接に絡んだ結果として発生し終息していったんだなあ,という感じ.

そういう点では塩野七生の『ローマ人の物語』に近いのかもしれないが,『ローマ人』が基本的に人物重視であるのに対して,こちらの方は歴史の裏側で動いているロジックというか,仕組みというものを重視している印象を受けた.

いつものように気に入った箇所を引用

「忘恩は国家間でも個人間でもほめたことではないが、それだけでなく賢いことでもない」
(ビスマルクの言)


商売でも賭事でも戦争でも、いちばん難しいのは降り時を知ることであり、いちばん危険なのは甘い判断をして降りるチャンスを失うことである。


 戦略さえよければ戦術的な失敗は取り返しがつく。一度や二度、「あの時にはっきりノーと言っておくべきだった」と臍を噛んでも、交渉をまとめようという誠意があれば挽回は可能である。逆に戦略が悪ければ、戦術的にいくら勝ってもいずれは負ける。むしろ、戦術的に勝ち進むほど戦略の悪さが露呈するのが遅れて、それだけ大きな破局に導く。
 太平洋戦争の例でいえば、硫黄島の防衛作戦は戦術的にはほとんど完璧であった。もし開戦にいたる経緯で、日本が最後までアメリカとの戦争だけは避ける方針で真剣に相互利益の調整をはかり、それでも最後にハル・ノートが来たならば、それを公表し、正々堂々と宣戦布告をした上で開戦していたならば、硫黄島で二万の海兵隊を失ったアメリカに厭戦気分が生じたのは必至で、日本全土が空襲で焦土と化する前に和平のチャンスがあったかもしれない。
 しかし、開戦時に真珠湾奇襲のようなことをやってしまってはどうしようもない。
 硫黄島と沖縄の善戦は、日本本土の端に取りかかっただけでこれだけ損害が出るのでは、本州に上陸したならば何百万人の犠牲が必要かわからないということで、アメリカに原爆の投下と、ソ連の参戦を決意させる直接の動機となった。
 同じ戦術的な成功が、戦略の良し悪しでこれだけ結果が違うのである。

投稿者 saihide : 13:46

わかばの森

クリスマスに実家のある大阪に出張することになってしまったので,そのついでに甥(生後半年くらい?)に何かプレゼントを持っていくことにした.
プレゼントを何にするか考えていたときに思い出したのが,同僚の教員から聞いたドイツ製の木の玩具を売っている店があるという話.
ということで,その教員に車を出してもらって連れて行ってもらった.

その店がわかばの森.場所はよく分からないが,松山から砥部に入ったところくらいになるのだろうか.

wakaba_1.jpg

外観はこんな感じで,それほど大きな店ではないのだが,クリスマス前の土曜日ということもあってか,非常に繁盛していた.

で,中に入るなり,同僚の教員が驚いた.
一体どうしたのかと思って中に入ってみると,以前,大学で助手として働いていた方が店を手伝っていた.確かにビックリである.
しかし,このチャンスを逃す手はないと,大幅なディスカウントあるいはその助手さんのツケでの購入を交渉してみたのだが,あえなく断られてしまった.残念.

気を取り直して店内を見回してみる.店の中はそこかしこに玩具がおいてある.確かに普通のおもちゃ屋に置いてあるようなのとはちょっと違うような玩具ばかりで,ドイツ製の積み木を筆頭に,さまざまな木製の玩具が置かれていた.

個人的にはビー玉を転がせる溝の彫られた積み木が気に入ったのだが,あちこちに放り投げられて家中のガラスが割れるような予感がしたので,それは諦めた.

店の人に「生後半年からできるだけ長く使える玩具が欲しい」と相談したところ,ロディというゴム製の木馬とプル・トイ(引っ張って遊ぶ玩具)を薦められた.
ロディもなかなか良かったのだが,予算的に少々オーバーしていたことに加え,あの箱をもって出張に行くのは大変だということで,購入は断念.

ということでプル・トイを購入した.

wakaba_2.jpg

袋のままだと何がなんだか分からないだろうが,実物の動きを見て一発で気に入ってしまった.
子供的にはムカデ型とか車型の方が嬉しいんだろうが,これくらいは購入者のワガママを通してもいいだろう.


で,クリスマス当日.
甥の目の前にプル・トイを置いて,引っ張ってみる.
店の人の話だと,これで玩具を追いかけてハイハイをしてくれるのだが...

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確かに気を惹かれてしばらくは追いかけてくれたのだが,すぐに他のものに興味が移ってしまったようだ.どうやら音がするものが好きらしい.買ってきたプル・トイは音がしないタイプだからなあ...

ちなみに,最大のお気に入りは電気ストーブ.
ヒーターの前の網をジャラジャラ鳴らしたり,首を強制的に振らせたときのガチャガチャした音が好きらしい.
ううっ,せっかくのプレゼントがストーブ風情に負けるとは...

投稿者 saihide : 00:30

2004年12月25日

木徳神糧の株主優待

先日,大学から帰宅してみると郵便箱に不在通知が入っていた.
木徳神糧の株主優待が届いたらしい.
以前,『投資情報のカラクリ』の記事のおまけでちょっと書いた,お米に目が眩んで購入した結果,無配に転落して20%くらいの含み損を抱えることになった銘柄がコレ.すこしは値を戻してくれたのだが,まだ10%近く買値を下回っている(涙).

忘年会で繁華街に出たので,それが終わってから中央郵便局で受け取った.ゆうパックだと中央郵便局まで行けば夜中でも受け取れるから便利である.
で,持って帰ってきたのがコレ.

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...お米って「こわれもの」なのか? もしかして株主優待の品物が変更になったのかとも思ったが,動かしてみるとお米が移動するザーッという音はする.
で,早速あけてみたところ,意外なものが出てきて驚いた.

kitoku2004_yutai_2.jpg

2キロくらいの米袋が入っていると思っていたのだが,2合ずつの小袋が16個入っていた.
こういうタイプのパッケージは見たことがなかったのだが,大きな米袋だとなかなか使いきれない私のような消費者にとっては,必要な分だけ開封できるこちらのタイプのパッケージの方が良いかもしれない.

ちなみに9月の株主優待は3000円分とのことなので値段としては1個200円弱の計算.
最近は米を買ってないので,これが高いのか安いのか分かないが,とりあえず国内産コシヒカリらしく,生産者情報なども米浪漫というサイトで開示しているとのことなので,私がいつも買っているような無洗米よりはグレードが高いに違いない.

とはいえ,このところ,米飯類については近所のスーパーの半額品で賄う日々を送っており,米を炊かなくなって久しい.
実は買い置きの無洗米も2キロの米袋に三分の一ほど残ったままなのだが,開封してから既に半年以上が経過しているような気がする(まだ食べられるのか?).
この小袋が全部消費されつくされるのはまだまだ先のことになりそうだ...


おまけ
この記事を書くために木徳神糧のホームページをチェックしてみたら,決算期の変更に伴い,本来は3月末の株主優待が12月末に前倒しになるらしい.
ということは,2月か3月くらいに次回の米が届くのか... 90%以上の確率で消費し終わってないな...

投稿者 saihide : 06:59

2004年12月24日

Four Seasons(タイ料理)

今年の埋め合わせは今年のうちに.

ということで,以前スケジュール管理のミスのために申し訳ないことをしてしまった埋め合わせ & 個人的に行ってみたかったから という理由でFourSeasonsに行ってきた.
昔は千舟町あたりに店があり,そのときには行ったことがなかったのだが,周囲の人からは美味しいと聞いていたので期待大.

場所は踊るうどん永木の隣のあたりといえば多くの人には分かってもらえるだろう.
ちなみに...

FourSeasons_1.jpg

よく言えば存在感のある,悪く言えば周囲から激しく浮いている建物なので,見逃すことはないと思う.

店内はこんな感じ.写真では分かりづらいが2階にも席がある.

FourSeasons_2.jpg

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さて,肝心の料理の方だが,もちろん単品も頼めるが,日替わりのランチを注文.この日のメインはチュー・チー・クンとガイ・トード.といってもタイ料理に詳しい人でないと何のことだか分からないだろうが,「海老のマッサマンカレーソースかけ」「タイ風鶏唐」らしい.
で,出てきたのがコレ.

FourSeasons_4.jpg

ちなみに左から,麺入りスープ(おそらくライスヌードル),魚介などを青菜で包んで甘酢で味付けしたもの,鶏唐,サラダ,海老のカレーソースかけ,色々の煮物で,中心がタイ風焼き飯.
量も結構あり,しかも非常に美味しい.これで700円というのはかなりお得.

せめて衣山あたりにあれば頻繁に通えるのだが,三津となるとちょっとキビシイ.距離的にはそれほど問題ないのだが,途中にある坂がなあ...


という記事を書いたのがちょっと前のこと.
で,本日も空港の方に出かける用事があったので,その帰りに寄って食べてきた.
今回は2階席だったのだが,座敷だということに気づかず,土足で上がってしまうなどのトラブルもあったのだが,あいかわらずボリュームたっぷり(大盛りにしても値段は変わらず)&美味だった.
今回は焼き飯ではなく牛のマッサマンカレーだったのだが,これが非常に美味しく,ランチではなくカレーだけというのもアリかもという結論に達した.
また機会を見つけて行くことにしよう.

投稿者 saihide : 16:32

シャルトリューズ・コーヒー

ちょっと前のこと,いつものようにウェブサイトのログをチェックしていると,「シャルトリューズ コーヒー」という検索語でこのページに辿り着いているアクセスがあった.
どうやらシャルトリューズについての記事と業務スーパー関連でコーヒーと書いた記事の合わせ技でヒットしたらしい.

自分で検索してみたところ,自分のページはヒットしなかったが,コーヒーにシャルトリューズを入れて飲むカクテル(?)のレシピが掲載されたページが見つかった.
しかも蜂蜜っぽいジョーヌ(黄色)ではなく,薬草の風味の強いヴェール(緑色)を,だ.

想像してもらいたい,甘くてミントの風味が漂うコーヒーを.
どう考えても美味しいはずがない.

ということで実験してみた.

本来のレシピでは生クリームを浮かべるらしいのだが,そんなものが常備されているほど,うちの冷蔵庫は上流階級出身ではない.近くのスーパーで買ってきても残りの使い道に困ることが予想されたので,生クリームは省略することに.
また,参考にしたページでは耐熱グラスに注がれているのだが,そんなものが収納されているほど,うちの食器棚は充実していない(というか食器棚自体が存在していない).近くの100円ショップには耐熱グラスは売られていないだろうと判断し,いつも使っているマグカップに入れることに.
自宅にバースプーンがあるほど酒に溺れているつもりはないので,もちろん分量は目分量だ.

ということで,完成したのがコレ.

chartreuse_coffee_1.jpg

...隣に酒瓶があることを除けば,普通のコーヒー以外の何物でもないですな.
では,早速一口




おおっ!?


見事なまでに予想どおりの味だ!


すなわち,不味い!

本来のレシピはこれに生クリームが入るのだが,生クリームが入ったところで,この基本にある味の不協和音はカバーできないと思う.それともプロが作れば美味しいのだろうか...


おまけ.
一応,お約束ということで,例のものを.

chartreuse_coffee_2.jpg

だから,カクテルとおでんを一緒に食べるなと...

投稿者 saihide : 00:42

2004年12月23日

南蛮菓ざびえる

先日のこと.
大分出身の学生さんが大分に帰省するというので,お土産を期待している旨を控えめに申し出たところ,大分土産でメジャーなものって何なんだ?という話になった.
その学生さん曰く,「ざびえる」というお菓子が存在しているという.
ザビエルとはフランシスコ・ザビエルのザビエルのことか?
なぜ大分でザビエル? ザビエルといえば種子島じゃないのか? 種子島って大分じゃないだろ? もしかして鹿児島に隣接していることを活かした便乗商法?
などなど,疑問の嵐が大発生したので,買ってきてくれることになった.ラッキー.

で,先日,その学生さんが持って来てくれたのがコレ.

xavier_1.jpg

写真では分からないだろうが,箱がビロード(?)張りになっており,しかも横から見ると逆台形の形状をしているという,非常に凝った造りになっている.
洋酒入りのチョコレートが入っていてもおかしくないような箱なのだが,よく見ると...

xavier_2.jpg

紋章(?)にしっかりと「ざびえる」とひらがなが入っていたりする.

中身はこんな感じ.

xavier_3.jpg

入っていたリーフレットによると,

xavier_4.jpg

九州の戦国大名として有名な大友宗麟の庇護の下,ザビエルは現在の大分で布教活動などを行っていたそうで,関連の建物なども多数存在しているらしい.そうか,大友宗麟って大分だったのか.
ちなみにホームページからも購入できる.URLはざびえる・どっとこむだ.素晴らしい.

と,当初はこれだけ書いて終わりにするつもりだったのだが,この記事を書くためにネットで「ざびえる」について調べたところ,イモヅル式に色々な情報が見つかった.

まずは「南蛮菓ざびえる」で検索したところ,以前の販売元であった長久堂が倒産してしまい,現在のざびえる本舗がそれを引き継いだらしいことが判明.

次に「ざびえる 長久堂」で検索したところ,思いがけないストーリーがそこには待っていた.
ざっとまとめると以下のようになる.

老舗のお菓子店であった長久堂だが,贈答品の多様化とそれに対応するために行った製品ライン増加の失敗の結果,2000年に自己破産.社員70人も解雇された.
しかし,当時の課長(現在の社長)を中心に従業員8名で「有限会社 ざびえる本舗」を設立,以前使っていた設備が使えない状況で試行錯誤を繰り返した結果,長久堂の味を再現することに成功.
商標に関する問題などもあったようだが,それも何とかクリアして発売にこぎつけた.

そして現在,ざびえる本舗の売上は長久堂時代の売上を超えるほどにまでなった.商標も正式に買い取り,製造能力拡大のために新工場も稼動している.

企業再生のケースとして授業で使えそうなくらいのサクセスストーリーだな.実際,色々なメディアにとりあげられており,WBSでも紹介されていたらしい.
もっと詳しく知りたい方は,ここ(新聞記事)とか,ここ(TV番組のまとめ)とか,ここ(支援制度の活用事例)をどうぞ.

そうそう,あの立派な箱に入っていながら500円程度しかしないそうだ.値段のわりに高そうに見えるし,こういう話も併せてしてやれば,大分土産に最適だと思われる.味も結構良いし.
しかし,味だけを追求するのであれば,同じ会社が作っている「瑠異沙(るいさ)」の方がオススメらしい(大分出身の学生さんの意見).

投稿者 saihide : 08:43

2004年12月22日

ル・ショコラティエC(チョコレート)

最近判明したのだが,どういうわけか周囲の学生さんに12月生まれが多い.
で,そのうちの数名からは事前に誕生日をアピールされていた.
私は林家ペー&パー子ではないので,特別なことでもない限り他人の誕生日なんて覚えられないのだが,知ってしまうと何かお祝いをしなければいけないような気がしてしまう.

ということで,最初は色々とネタを繰っていたのだが,だんだん考えるのが面倒くさくなってきた.お祝いされる人が一堂に会するのならば全員合わせて大きめのケーキを買っていけば済むのだが,そのあたりが不確実なので色々と悩ましいのだ.
ということで,1.各自にバラして渡せて,2.日持ちがして,3.当たり障りのないもの,という条件を全て満たすものを探さなければならなかった.

chocoC_1.jpg

で,最終的に選んだのがル・ショコラティエCの焼き菓子.
最初は予算の範囲内でチョコレートの詰め合わせを考えていたのだが,それだとあまりにも小さくなってしまうので,それなりにボリュームのある焼き菓子で誤魔化したわけだ.

chocoC_2.jpg

ということで,焼き菓子を選んで3人分詰めてもらった.
外見はそれなりなのだが,実は気が遠くなるくらい安かったりする.まあ,あくまでも気持ちということでご了承いただきたい.

ちなみに,ここはカフェも併設しており,そこで飲めるホットチョコレートが美味しいらしいのだが,まだ飲んだことがない.あと,ショーケースにあったショコラキャラメルシューのコストパフォーマンスが抜群に高そうだった.今度食べてみよう.

おまけ.
店の人に焼き菓子を包装してもらっている間,さりげなく店を観察していたのだが,カフェにて中年男性が一人でお茶(ホットチョコレート?)を飲んでいるのを発見した.たまたま店を出るのが一緒になったのだが,その男性客は颯爽とベンツに乗って去っていった.
外見はお世辞にもカッコ良くはなかったのだが,おそらく開店直後にベンツで乗りつけて,あの店でお茶を飲む(あるいはケーキを食べる)という行動を堂々とやってしまう姿に,ちょっとカッコ良さを感じてしまった.

投稿者 saihide : 13:43

『十皿の料理』斉須政雄

吉野朔実のブック・エッセイで紹介されていた本.松山市立中央図書館で借りてきた.

著者は「コート・ドール」という有名フランス料理店のシェフで,この人が書いた『調理場という戦場』を以前読んだことがあるのだが,その本はフランスでの修行時代の話が中心だった.

今回の本(刊行はこっちの方が古い)は現在店で出している料理のことが中心で,それに関係して修行時代のことについても触れられているという感じ.併せて読むと面白いと思う.

料理の作り方についても書かれているんだが,食材やスパイスが一般家庭ではなかなか揃わないだろうし,細かい分量が書かれていないから,レシピ本として使えるのは一部の家庭&料理に慣れている人だけだろうか.

読んでいると,どうしても一度は食べてみたくなるのだが,調べてみたらランチで4500円,ディナーだと15000円... はぁ...

投稿者 saihide : 00:10

2004年12月21日

アルファブロガー

現在,日本のアルファーブロガーを探せ2004という企画がネット上で立ち上がっている.
アルファブロガーの定義は「毎日20,000もの影響力のある読者に読まれているBlog(の作者)」らしいが,具体的には「そのBlogで取り上げられたトピックスが他のBlogにも波及していくようなBlog」と考えればいいだろう.

で,かなりの確率でその一つに選ばれるであろう切込隊長BLOG(ブログ) 〜俺様キングダムでとても良い記事(エントリー)が投稿されていた.
時間に余裕のある方,特に学生さんでここを見ている方は是非読んでみて欲しい.

話の発端であるニート(無業者)に関する考察メモ
ニートという概念さえ分かっていれば読まなくても大丈夫?

是非読んで欲しい無業者(ニート)に関して
特に「わざわざ私のために書き記してくれたサイトへの返事。」.
読んでみて,色々と考えて,その気になれば行動に移して欲しい.
それが大したことじゃなくても,何かをやってみて,それを続けていけば(ここが大事なのかも?),それをやる前とは確実に違っているのだから.

...うーん,こうやって書くと「何でもいいからやってみろ!」と焚きつけているようで,私の本意が微妙に伝わらないような気がするな.
ちなみに,私のスタンスは「自分で考えた上で(情報収集を含む)必要だと思ったらやってみろ!」であり,やたらめったら何にでも挑戦したり,他の人とのつきあいなどで本当はやりたくないけどやってみる(=やらされている),というのとはベクトルが違っていたりする.

まあ,ある程度の強制力を働かせることも必要なのかも知れないと思う今日この頃ではあるが.

投稿者 saihide : 12:24

勝岡−和気−三津ツアー

先日の免許センターの記事だけを読むと朝からバスに乗って行ったように思われるかもしれないが,実際には自転車で行った.
これは勝岡の免許センターに行くついでに,その周辺も色々と見物しようと思ったからなのだが,それに加えて,ある教員が勝岡まで自転車で行って後悔したという話を聞いていたので,それを実感してみようということもあった.
あと,図書館の返却期限でもあったので,帰りに三津の図書館に立ち寄ることも決定.

ということで,地図で行き帰りのルートを確認してから出発.

山越の方を通っていったのだが,途中で学生の大群に遭遇.その人数から中国の朝の風景を見ているような感覚に襲われる.
学生の通学ラッシュをやり過ごして,そのままチャリチャリ進んでいく.要所要所に勝岡自動車免許センターへの案内標識があったので,道に迷うこともなく,センターに到着.
所要時間は約35分.ときどき意味もなく激チャリモードになったりもしたが,それほど疲れもしなかった.大学時代は自転車で40分くらいの距離を通ってたしなあ.


その後,センターで学科試験を受けたわけだが,午後の集合時間まで1.5時間ほど時間があった.
とりあえず食事をしなくてはならないわけだが,センター内の食堂は微妙に値段が高いように思えたし,食事を済ませても時間が余りそうだったので,外に食べに行くことに.
センターの前に食事どころが何軒か存在しているのだが,どうせなら和気の駅前まで出てみようと自転車に乗る.

そのとき,家を出る前に確認した地図が脳裏に浮かんだ.確か,この近くに火力発電所があったはずだから,まずはそれを見物に行こう.
カバンに備え付けのガイドマップで大体の場所を確かめ,そちらの方向に向かう.
しばらくすると,フェンスと木に囲まれた場所が見えてきた.おそらくこれが発電所の敷地なのだろう.しかし,発電所が見えるまでフェンスに沿って敷地の周囲を走ったのだが,入り口や変電所はあったものの,それらしき建物が全く見えない.はて?
そうこうするうちに敷地の端っこまで到達してしまった.建物が見えないということは,発電所は地下にあるのか? そんな火力発電所の存在は聞いたことがないし,火力発電所である以上,煙突は地上に出ているはずだ.
謎を抱えたまま,再びフェンスに沿って先ほどの道を逆走していく.そこで先ほど見かけた入り口の表示を確認する.

wake_1.jpg

あれ? 「太陽光発電所」とはあるが,「火力発電所」という表示がないな.それに「発電所『記念』公園」って?
さすがに太陽光発電所には入れないので,公園の方に入り,そこにあった地図を確認してみる.やはり火力発電所についての表示はない.もしかして...
自宅に戻って調べてみると,やはり火力発電所は既になくなっており(2002年9月に煙突撤去?),その跡地が公園太陽光発電の研究に使われているとのこと.


火力発電所見物が空振りに終わってしまったわけだが,続いて和気駅を目指して移動開始.
道がよく分からず,気がついたら井関農機の工場付近にいたりしたこともあったが,ガイドマップの助けを借りて何とかJR伊予和気駅に辿り着く.しかし,これは...

wake_2.jpg

この写真では全体像が分かりにくいのだが,建物自体の造りとしてはメルヘンチックなんだろうが,メルヘンチックとはまた別な,何か独特の雰囲気を感じる.ちなみにこちらに全体の写真が掲載されているのだが,実物のイメージとはちょっと違う.
この駅が醸し出している独特の雰囲気を感じてもらうには,コレを見てもらうのが一番だろう.

wake_3.jpg

これはJR伊予和気駅の内部の写真である.
どうやら無人駅らしく,建物のうちの駅部分にはこの切符販売機,そして,この向かい側にベンチと自動販売機くらいしか置かれていない.
では,この招き猫の大群はなんなのか?
これは建物の残り四分の三弱を占めるレストラン「ココキャット」の「外壁部分」とでもいうべきものである.駅舎の中にレストランが入っていることはよくあるし,駅部分からショーケースが見れるようになっていることも多いが,その場合,ショーケースにはそばとかサンドウィッチとかの食品サンプルが並んでいるものだと思うのだが...


頭の中を疑問符で一杯にしたまま,吸い込まれるように問題のレストラン「ココキャット」に入店.ちなみにチンチラっぽい猫がこちらを凝視していた.
店の中身だが,カウンターあり,テーブル席あり,大きめのホールありと確かにレストランの造りなのだが,提供される料理からすれば大衆食堂に近い.ラーメンからうな丼,カルビ丼までと幅広いメニューが提供されている.おかずが乗った皿が置かれた棚があったりするのも完全に大衆食堂だ.まあ,なぜかカラオケセットがあったりもする...
おかずが1皿200円,3皿で500円なのだが,さすがに3皿も食べる気はないので,1皿&ご飯大(200円)を注文したのだが...

wake_4.jpg

でかっ! まさにドンブリ飯である.この量だとおかずが足りなくなるのではと思ったが,味付けが思ったよりも濃かったので十分足りた.というか,むしろご飯が足りなくなってしまった.
私が店内にいる間に常連さんらしきお客さんが多数来店したのだが,全体的に肉体労働系の人が多かったので,そちらに合わせた味付けになっているのかもしれない.
そんなこんなで満腹状態で店を後にしたのだが,入店時と同じ姿勢で同じチンチラっぽい猫がこちらを凝視していた.動いていたので招き猫ということはないと思うのだが...


その後,免許センターに戻って免許を交付される.これで勝岡に用はなくなったので,次なる目的地である三津に向かうことに.
行きに通った道を戻るのでは面白くないので,事前に地図でチェックしていた観光港の方から抜けるルートを選択.
しばらく海岸線を走る.歩道が広くて走りやすかったのだが,投げ釣りをしている釣り人が多数おり,引っ掛けられないかとヒヤヒヤした.
途中,白石ノ鼻と呼ばれている辺り(?)にいい感じの鳥居があったので,写真に収める.ちょうど年賀状のネタに困っていたので,これを候補の一つにしよう.


そうこうするうちに観光港に到着.よく考えると,観光港には数え切れないくらい来てるけど,いつも朝か夜なので,昼に来るのは初めてだなあ.
と感慨にふける間もなく,目的地の一つである高浜トンネルに到着.

wake_5.jpg

以前,観光港で時間つぶしのために周辺を散歩した際,トンネルに広めの歩道があるのを見て以来,いつかは自転車で通ってやろうと思っていたのだ.
ということで早速突入.自動車のエンジン音が反響してうるさくて仕方がない.

wake_6.jpg

しかし長いトンネルだなあ.途中の表示を確認したところ,だいたい1.5キロくらいあるようだ.しかも微妙に傾斜があるのかな?


そうこうするうちに長いトンネルも終了,案内標識に従って三津に向かう.本来の予定では港山から「三津の渡し」に乗るつもりだったのだが,気がついたら三津の商店街に辿り着いていた.さすがに疲れてきていたので,どこかで曲がるべきところを見逃したようだ.

アーケードの撤去作業中の商店街をむりやり通り抜け,三津浜図書館へ.
本を返し,返す刀でネットでチェックしていた本のゲットに成功.

その後は特筆すべきこともなく,大学へ.
トータルで自転車に乗っていた時間は2時間弱だと思うのだが,それなりに疲れた.体力が衰えているのだろうか...

投稿者 saihide : 01:15

2004年12月20日

自動車のパンク

先日,同僚の教員に車を出してもらって美沢のダイキEXまで買い物に出かけたところ,途中から周期的におかしな振動を感じるようになった.
どうやら何かを踏んだらしい.
自動車を止めて確認したところ,タイヤに銀色の物体が刺さっている.
結構な太さがあるので抜いてしまうと空気が完全に抜けてしまうかもしれないということで,そのままの状態でダイキEXまで.

ダイキEXに到着し,カーピットで事情を説明してタイヤのチェックをしてもらった.

私は自動車のタイヤは「パンクしても直せない=交換あるのみ」だと思っていたのだが,実際には小さな穴だと修理が可能なようだ.
しかし,最近のタイヤはチューブレスがほとんどらしく,自転車のようにチューブにパッチを当てて直すわけにはいかないじゃないかと疑問に思った.
その疑問はその場では解消されなかったので,自宅に戻ってから検索してみた.こうやって直すらしい.
自転車と違ってチューブを取り出さなくていい分,手間が少ないのかもしれない.しかし補充した部分と元の部分で弾性などが違ってると思うんだが,そのあたりは無視できるものなのだろうか?

検査の結果,幸いなことに穴が内部まで貫通していなかったことが判明.特に修理は必要なかったようなのだが,ちなみに刺さっていたのはコレである(上は比較用のボールペン).

puncture.jpg

こんなのが刺さっても修理が必要ないのか.
自転車のタイヤに刺さったら,確実にチューブ交換ものだけどなあ.

投稿者 saihide : 15:40

まつやま灯明ウォッチング2004

12月19日のこと.
研究室にて年末に〆切がやってくる仕事に四苦八苦していたところ,同僚の教員がやってきて,隣の松山大学で「まつやま灯明ウォッチング2004」が行われるので見物に行ってはどうかと教えてくれた.
一昨年くらいからそういうイベントをやっていることは知っていたのだが今まで行ったことはなかったし,何よりもその教員の誘い文句が琴線に触れたので,帰りに寄ってみた.

tougen2004_1.jpg

こんな感じでグラウンド一面に灯明が並べられている.何かの形に並んでいるらしいのだが,平地からでは何がなんだか全く不明.
誘ってくれた教員がカルフール(松山大学の生協会館,でいいのだろうか)からだときれいに見えると教えてくれたのを思い出し,そちらの方に行ってみることに.

入り口付近の出店を通り抜け,階段を上ってみると,既に先客が多数いた.その合間を縫ってグラウンドを見てみると...なるほど,こういう絵になっていたのか.

tougen2004_2.jpg

きれいに撮れているように見えるかもしれないが,実はこの右側にもう少し続きがある.デジカメだとどうしても全部を写すことができなかったのだが,肉眼では普通に見えた.人間の眼というのはよくできているものだ.

しばらく灯明の輝きを堪能してから,階段を下りる.
先ほど通り抜けた出店のなかに「ジンジャーティー」という怪しげなシロモノがあったので,それを注文.しかし,タイミング悪く,あと10分ほど時間がかかるという.そんなに飲みたかったわけでもないので,諦めて帰ることに.

途中,自転車タクシー(Velotaxi)があったので,写真を撮ってみる.

tougen2004_3.jpg

よく見れば分かるかもしれないが,なぜか愛知万博仕様だった.

ということで,灯明と自転車タクシーに一体何の関連があるのだろうかと疑問に思いつつ,松山大を後にするのであった.

投稿者 saihide : 00:06

2004年12月19日

高い買い物?(こうさぎ)

きょうsaihideの、ひとりも転倒しないです。
奇妙。saihideは、

実際には,これらに加えて紙切れが数枚あるわけだが,明細は以下のとおり..基本料金:約30万円必要経費:約1万円睡魔と闘った時間:8時間その他の拘束時間:8時間その他の拘束時間:測定不能

といってました。

*このエントリは、こうさぎの「グラハム」が書きました。

投稿者 graham : 10:35

勝岡運転免許センター

katuoka_1.jpg

愛媛県内で自動車免許(原付を含む)を取得するためには,必ず一度はここに来なければならないという地である.
実は正式名称は愛媛県運転免許センターなのだが,ほとんどの人は勝岡の免許センターで覚えていることだろう.私もそうで,「勝岡 免許センター」で検索しても公式ホームページ(?)が見つからず,仕方がないので愛媛県警からリンクを辿ることになった.しかし,交通標識には「勝岡運転免許センター」とあったような気がするのだが...

以下は覚え書き.

勝岡は中心部からは結構離れており,伊予鉄のバスを使うと市駅からだと40分くらいかかる.最寄駅はJR和気駅になるのだろうが,ここからもかなり離れている.かなり不便な土地にあるといえる.
しかも学科試験を受ける人の受付は8時30分から9時までとえらく朝早くであり(学科試験を免除される人の受付は13時からだ),バスを使う場合,市駅を8時に出発する便に乗らなければならない.朝が弱い人にはツライことだろうが,どうしても朝起きられない人はセンターの近くにビジネスホテルがあるので,そこに泊まるという手もあるかもしれない.まあ,メインのターゲットはそういう人ではないだろうが...
あと,遠方からの受験者は11時からの試験も受けられるらしい.どうせ試験をするんだから,松山在住の人もそっちを受験できるようにしてもらいたいものだ.

で,8時半から1階で受付がスタート.教習所卒の人とそうでない人(再受験を含む)で窓口が違うのだが,ほとんどが教習所卒なので,その窓口の前だけ行列ができる.
行列に並び,担当者に書類のチェックを受けたあと,同じフロアの片隅で適性検査.機械で視力と色覚の検査を行う.

次は3階の学科試験会場に移動.9時過ぎから試験についての説明があり,それが終了してから試験開始.試験開始後,黒板に合格発表の目安時間が記される.試験時間は50分で,前方上方に残り時間が表示される.
問題数は通常問題90問+危険予測問題5問であり,1分で2問程度を解答しなくてはならないわけだが,実際にはそれほど時間はかからない.かなり何度も見直しても15分くらい時間を残して退出してきた.
なお,私の隣の席には,座り方を係の人に注意されるくらいのバリバリさを誇るヤンキーな方が座っていたのだが,その人は私よりも5分以上早く出て行った.おかげで結構プレッシャーを感じてしまった.

その後,1階のベンチに座って合格発表を待つ.いまさら足掻いても仕方ないので,持ってきていた本なんぞを読んでいたのだが,周囲の受験生が答え合わせを始めてしまったため,そちらが気になって読書に集中できない.
合格発表の時間(今回は10時35分だったと思う)が迫り,受験生がワラワラと電光掲示板の前に集まってくる.ドラムロールはなかったが,多くの受験生の心の中ではドラムロールが鳴っていたはずだ.
で,発表.幸いなことに自分の受験番号はあった.しかし「普通は落ちない」と聞いていたものの,結構虫食い状態になってるぞ.

事前に受けていた指示通り,3階の受験会場に戻る.
このとき,合格者の数だけパンフレットが机の上に置かれていたのだが,パンフレットの数よりも会場にいる人数の方が多いというトラブルが発生.
しばらくしてから外国免許の書き換えのために来ていた甘いマスクの外国人が混じっていたことが原因だと判明したのだが,もしも分からなかったら落ちた人の名前をいちいち挙げてチェックしたりしたのだろうか? ちなみに私にプレッシャーを与えたヤンキーな方がその部屋にはいなかったことはお知らせしておこう.
まあ,そういうトラブルがあったりもしたが,合格者用の説明というか講習を受け,書類を受け取り方についての説明を受けてから解散.
1階に戻り,交付手数料1750円&安全協会の会費(3年分)1500円と引き換えに,書類と安全協会発行の地図などを受け取る.この時点で11時30分くらい.

ちなみに,安全協会については加入が義務ではないということが結構広まっているためか,断っている人もそれなりにいた.受付の人もそれほどしつこく勧誘したりはしないようだ.
私も断ろうかとも思ったのだが,合格によって気分が良かったので,とりあえず払っておいた.

次の集合時間は12時55分だったのだが,係の人が来たのは13時だった.
軽く説明を受けてから写真撮影.話には聞いていたが,本当に流れ作業であっという間に写真が撮られる.なるほど,あれだと免許証の写真がおかしな写真になりがちというのも分かる話である.
その後,免許が出来上がるまでの間,事故の悲惨さを訴えるビデオ(『ドキュメント 衝突』とかいうタイトルだったと思う)を鑑賞.
アルコールが運転に及ぼす影響というのが面白かった.ゲーセンのレーシングゲームを使えば,自分でも飲む前と飲んだ後の違いを試せるな.機会があったらやってみよう.

で,ビデオがそろそろ終わりそうな頃に免許が完成.受け取ったらそのまま帰ってよしとのことだったので,そのまま教室を出た.説明の際には14時くらいに交付と聞いていたのだが,この時点で13時50分くらいだった.
これで約1ヵ月半の苦闘の日々もついに終了である.

katuoka_2.jpg

センターの窓から見えた瀬戸内海と空の青が目に沁みた



りは特にしなかったが,解放感が相当あったことは事実である.

・おまけ
教室を出たところで免許を確認してみたのだが...

  • 全体的に赤いんだけど,特に唇が不自然に赤いぞ... 
  • うわっ,シャツがズレて首筋が不自然に露出してる...
  • よく見ると,坊主頭の髪の毛が変に伸びてるのが分かるな...

    記載ミスは修正してくれるそうだが,写真の撮り直しはしてくれないよなあ.
    はぁ...

    投稿者 saihide : 02:12
  • 2004年12月18日

    『未来のうてな 全5巻』日渡早紀

    『オフィス北極星』&『時間をとめて待っていて』を買うついでに購入.ほとんど興味はなかったんだが,あまりにもお買い得だったものでつい...

    世間的に日渡早紀といえば『ぼくの地球を守って』の作者として有名なんだろうけど,このシリーズも同じく前世もの.前世ネタが好きな作者なんだろうか.
    しかし,最初はそんな素振りを全く見せず(伏線は張られてるけど),普通のラブコメのような話で文庫版1冊分が過ぎている.
    2巻目の途中からはそれっぽい話になるのだが,これを連載時にリアルタイムで読んでいた読者はいきなりの話の展開の違いについていけたのだろうか...

    全巻を通して読んでみての感想なのだが,話があちこちに拡散しているというか,もうちょっと構成を練ればもっと面白くなっただろうなというのが率直なところ.
    おそらく作者が途中で力尽きてしまって,ムリヤリ話を収束させてしまったんではないだろうか.ちょっともったいない気もする.

    投稿者 saihide : 08:36

    2004年12月17日

    『失はれる物語』乙一

    乙一の小説は基本的に買うことにしているのだが,これは買っていなかった.というのも,既に持っている本に収められている作品の再録が中心で,書下ろしが1本しかなかったためだ.
    作者もあとがきで書いているが,こういう本が成立してしまうということがライトノベルというジャンルが置かれた立場を表しているのだろうが,完全に再録本にしないで1本だけ書下ろしを入れるというのが角川書店の商売上手なところだろう.

    しかし,そういう戦略にみすみす嵌るのも癪なので,今回も松山市立中央図書館のお世話になった.常に貸出中だったのは人気があるためか,それとも私のように考えて図書館で済ます人が多いためか...

    で,内容の方だが,再録されたものには目もくれず,巻末の書き下ろし作品『マリアの指』だけを読んだ.
    姉の友人である「マリア」が鉄道自殺した現場に居合わせた主人公はマリアの指を拾うが,マリアに恋心を抱いていた主人公はその指をホルマリン漬けにして隠し持ってしまう.
    そしてマリアの死因に疑問を抱いた主人公は,マリアの指を探し続けるマリアの恋人やその友人からマリアについての話を聞くことに...

    という感じで,猟奇っぽい雰囲気が漂っているが,乾いた感じで描かれているので,実際にはそれほど気持ち悪いわけではない.同じ作者の『GOTH』に似た感じ.
    非常によく作りこまれているとは思うのだが,感動はしなかった.まあ,どちらかといえば「黒乙一」系の話だしね.

    ちなみに,2003年の秋に書店でこの本を見たときには「えらく力を入れてるなあ,角川書店」と唸ってしまった.
    amazonなどでも書影は見れるが,これは実際に手にとってもらったほうがインパクトがあると思う.デザイン系の雑誌でも取り上げられたようなので,世間的にもインパクトのある装丁なんだろう.

    投稿者 saihide : 06:40

    2004年12月16日

    巴寿司(寿司)

    以前読んだ『女ひとり寿司』に触発されたわけではないのだが,ちゃんとした寿司屋で一度食べてみようということで,色々と情報を集めていたところ,手軽な値段で握り寿司のランチ(寿司でもランチ?)が食べられるという情報を入手したので行ってみた.
    ちなみに「男ひとり寿司」ではなく,学生さんも一緒の「男ふたり寿司」だった.

    で,その店というのは湊町にある巴寿司.銀天街と千舟町通り(?)の間の裏通りにある.

    tomoe_susi.jpg

    (携帯電話のカメラで撮ったため,画面が青くなってしまっているが,実際の壁は白い)

    よくよく考えてみたら,回らない寿司屋に入るのって何年ぶりだろうかと,情けない思いをしつつ入店.

    店自体は結構小さく,L字型のカウンターで8席くらい.奥に座敷もあるようだが,そちらはよく分からなかった.とりあえず入り口に近いカウンター席に座る.

    ランチタイム(昼の営業時間?)が終わる前を狙っていったのだが,それでもお客さんが一人いた.どうやら既にアルコールが入っているらしく,調子良く喋りかけてくる.対処に困りつつ,980円のランチ(「一番寿司」という名前だったと思う)を注文.

    吸い物+小鉢(おでんっぽい煮物)に加えて,握り寿司がカウンター(というのか?)に置かれていく.いくら待っても回らないことに少々戸惑いつつ,食べてみる.うむ,美味しい.
    調子のいい酔っ払いのおっちゃんが「空気握りだ」とか言ってたのだが,確かにシャリがふわっと握られているのがよく分かる.

    大将は寿司を次々に握ってはカウンターに置いていく.ランチのセットが何カンなのか知らなかったのだが,あとで数えてみたところ,11カンもあった(昼の最後の客だからか,胡瓜巻きを一本サービスしてくれたので実際には12カン).
    あまりにもテンポよく握られていったので,ネタについて質問できなかったのだが,特に決まった種類のネタが出てくるのではなく,基本的にはお任せのように思えた.ちなみにハマチ,タコ,イカ,エビ,マグロ,アナゴ,スズキ(あるいはタイ?)は確認できた(ハマチは2-3カン出てきたような気もする).
    ちなみに,大将は非常に気さくな方で,こちらのくだらない質問(1カン=1個?)にもちゃんと答えてくれた.

    ランチタイム(?)は今回食べたもの以外に「お昼のしあわせ寿司」(だっけ?)1400円もあるのだが,こちらはネタの関係で出せないこともあるとのこと.
    ちなみに夜に行ったとしても,特上握り寿司で2200円程度なので,回らない寿司屋だからといって目玉が飛び出るほど高いというわけでもないようだ.

    1400円のセットについて聞いたとき,大将は「しあわせ寿司をわざわざ注文しなくても,昼からこういう店に来て,そこらの店で2食分くらい食べれる値段(=980円の方)の寿司を食べられるというだけで十分に幸せなんだよ」というようなことを言っていたのだが,ちゃんとした寿司屋であれだけの寿司を食べられるというのは,1000円弱という値段のことを考えてもかなり満足度が高い.
    ということで,今度は1400円のランチセットを食べてみるか,それとも夜に行って特上を頼んでみるか...

    投稿者 saihide : 02:25

    2004年12月15日

    高い買い物?

    wakaba.jpg

    実際には,これらに加えて紙切れが数枚あるわけだが,明細は以下のとおり..

  • 基本料金:約30万円
  • 必要経費:約1万円
  • 運動神経 経年劣化の代償:約4万円
  • 睡魔と闘った時間:26時間
  • 神経をすり減らした時間:34時間
  • 普通よりも余計に神経をすり減らした時間:8時間
  • その他の拘束時間:測定不能
  • これがマ○ターカードのCMだったら

  • 手に入れた何か:priceless

         お金で買えない価値がある.
  • となるのだろうが...

    色々と考えた末での買い物ではあるし,当初の目的の一部は既に達成されたのだが,最終的に元が取れる買い物なのかどうかは少々疑問ではある.

    投稿者 saihide : 00:40

    2004年12月14日

    『いま、会いにゆきます』市川拓司

    2003年3月に刊行された本なのだが,つい最近映画化されたこともあって,いまだにベストセラーのリストに載ってたりする.
    その関係であちこちで紹介もされているので,妻に先立たれた父子の元に妻が期間限定で戻ってくるという内容はなんとなく知っていると思う.
    しかし,主人公の男性が身体に問題を抱えており,そのために通常のシングルファーザー父子よりも生活が困難であったり,戻ってきた妻が記憶喪失だという設定があったとは知らなかった.
    まあ,こういう設定がなければストーリーとして非常に起伏の少ないものになってしまうもんな.

    話の方は,冒頭のアーカイブ星がどうこうというメルヘンチックなくだりを読んだときは少々不安を感じたりもしたが,とてもよくできている.
    特にラストで明かされる事実を知ってから話を思い出してみると,「おおっ,そういうことか!」と思うところがあったり.
    ベストセラー本なので貸してもらわない限り自分から手に取ることはなかったろうが,面白かった.

    投稿者 saihide : 00:33

    2004年12月13日

    『蜃気楼の旅人 グイン・サーガ98巻』栗本薫

    ご存知ではない方のために解説しておくが,巻数は入力間違いではない.本当に98巻だ.
    豹頭の戦士を主人公とした全100巻の超長編ファンタジーとしてスタートしたのだが,どう考えてもあと2巻で完結するはずはない(その点は作者も認めてる).ちなみに正編以外に外伝が20巻くらい出ているので,シリーズ合計としては既に100巻を超えている.

    このシリーズは早川文庫から出版されているのだが,ここには『ペリー・ローダン』という300巻を超える非常識な長編SFシリーズもある.しかし,『ペリー・ローダン』が複数の著者によって書かれているのに対して『グイン・サーガ』は単独の著者による最長シリーズであり,ギネスブックにも載っているらしい.

    これだけ巻数が多くなってくると,同じシリーズではあるのだが,ファンタジーあり,陰謀あり,戦争あり,メロドラマあり,SFあり,ヤ○イありと,何でもありになっている.

    個人的に好みでない話が続く時期があったり,なかなか続きが出ない時期があったりもしたが,それでも読み続けているというのは,やっぱり面白いんだろう.
    あるいは,ここまで読んだのだから完結まで付き合おうと意地になっているのかもしれないが.
    ちなみ私が読み始めたのは20巻くらいから.ちょっと調べてみたら20年ちかく前かよ...

    最近は刊行ペースも安定しているし,主役がちゃんと登場しているので(数えたわけではないが10巻くらい登場しないときもあったような),安心して読めるのだが,こんな状況で次巻に続くなよ.はあ,続きは2月か...

    投稿者 saihide : 00:16

    2004年12月12日

    BGM(カラオケVer.)

    昨日,久しぶりにプールに行き,いつものように水の中をちゃぷちゃぷ歩いてから,これまたいつものように付属の浴場内に設置されているサウナに入った.

    このサウナ,おそらく有線放送だと思うのだが,最近のヒット曲の歌なしバージョン(要するにカラオケ)がBGMとして流れている.
    愛媛に来てからラジオをほとんど聴かなくなった(自宅内に電波が届かないので)上,TVの歌番組もほとんど見ないため,流れているのが誰のどういう名前の曲なのかは分からないことがほとんどなのだが,それでもなんとなく聞き覚えがあったりするから不思議だ.

    この日流れていたBGMは,速いテンポでギターをかき鳴らす感じの曲.
    最初に思ったのは「これって西部劇の曲?」だったのだが,西部劇が最近流行っているという話は聞いたことがないので,たぶん違うだろう.
    次に思ったのが「これって電撃ネットワークの曲?」なのだが,電撃ネットワークが最近流行っているという話もやっぱり聞いたことがないので,これも違うだろう.
    あれこれ考えながらそのまま聞いていると,曲の途中に妙な空白地帯があった.もしかしてこれって...

    そう,それは「ギター侍のうた」だったのだ.
    どう考えてもカラオケに適したものではないとおもうのだが(斬る内容によって長さを変える必要があるから),オリジナルのCDにもカラオケがついてるのね.
    まあ,ギター侍に面白さを感じない上,カラオケにも行かない私には全く関係のない話ではあるが.

    ところで,ギター侍は来年の春を越えることができるのだろうか?
    そいういえば,テツandトモを久しぶりにTVで見たなあ.ちゃんと見てなかったので,最近はどういうネタをやっているのかは分からなかったが.


    投稿者 saihide : 09:22

    2004年12月11日

    『荒野の天使ども 全2巻』ひかわきょうこ

    『時間をとめて待っていて』の前シリーズで,同時に買うことができなかったのだが,別の古本屋でゲットしてきた.
    やっぱり西部劇で主人公も一緒なのだが,『時間をとめて待っていて』の9年前の話なので,主人公のダグラスは17歳,ヒロイン(だよな?)のミリアムにいたっては8歳だ.

    ヒロインが8歳ということでラブロマンス度は低いが(そちらの方は『時間をとめて待っていて』でどうぞ),そちらに力を入れてない分,ストーリーの完成度が非常に高い.そのまま映画にしてもおかしくないくらい.
    以前読んだのがやっぱり十数年前なので,細かい内容はすっかり忘れていたのだが,今回読み直してみて,ストーリーテリングの妙に改めて感心してしまった.

    この作者はこの後,『彼方から』という長編ファンタジーを書いており,そちらでもこのストーリーテリングの上手さは発揮されているらしい.
    この間完結したということなので,そっちも買ってしまいそうだなあ...

    投稿者 saihide : 08:58

    2004年12月10日

    『熱帯』佐藤哲也

    書評系のウェブで紹介されていたのがきっかけで読んだ本.松山市立中央図書館で借りてきた.

    そもそもこの作品に興味を持ったのは,熱帯になった東京で悪戦苦闘するシステム開発者のハードな話だと思っていたためなのだが,図書館で現物を手にとってみて驚いた.青い海の写真の上に丸々としたくらげみたいなイラストという非常にファンシーな装丁だったのだ.

    もしかして思っていたの内容とは違うんだろうかと思いつつ読み始めてみたところ,とある南の島の奇妙な風習とその島の滅亡の話から始まり,その島民の末裔である主人公(なのか?)が勤める謎の国家機関「不明省」のついての説明が続く.

    この不明省,原因不明なものごとを片っ端から吸い込んでしまい,なかったことにしてしまうという究極の「お役所」なのだが,

    これは人間の人間による人間の行為の限界のために設けられた突破口にほかならない。いかなるものも不明省の管理下に置かれたその瞬間、それは失敗でも不手際でも不祥事でもなくなり、同じ灰色を帯びた不明の出来事となるのである。まさに不明省の存在によって、わが国は諸外国に対して誇示できる交渉の材料を獲得し、また国内にあっては未だにみたされることを知らない国民を相手にいつでも何かしらの約束ができるということになる。

    という妙に現実感のある説明がされていて,実は霞ヶ関の奥底に実在しているんではないかと思ってしまったりもする.

    で,その不明省が不明な出来事を分類・登録するために使っている情報システムに不備が見つかり,新たな情報システムの開発のために開発者が苦闘するわけなのだが,それは作品のごく一部分でしかなかった.作品の主な登場人物を紹介すると...

  • 幸せそうに料理を作ったりビデオを見たりする夫婦
  • 情報システムの仕様変更と開発ツールの使用強制に苦悶する開発者たち
  • 日本の伝統を取り戻すべく破壊活動を繰り返す政治結社
  • 不明省の管理する「事象の地平」を巡って暗闘を繰り広げる各国情報機関のエージェント
  • 人々の願いを聞き届けて人間界に介入する神々
  • 氷を抱えて滑走する水棲人
  • 形而上責めを炸裂させるアリストテレスとその他の哲学者たち

    さて,この登場人物紹介から作品のあらすじを想像できるだろうか?
    どう考えても破綻しそうなのだが,実はこれらの登場人物の登場には全て必然性があり,そういう意味では非常にまとまった小説だといえる.

    で,肝心の面白いかどうかなのだが,かなり読む人を選ぶ作品だと思う.
    私も最初は読んでいて「なんだこれは?」となり,特にシステム開発企業の紹介のくだりでは「筒井康隆の『兵隊出して号令』か?」と投げ出しそうになった.
    しかし,そのあとの説明を読んで「なるほど,これはそういう小説なのか」と納得.こういうのもメタ小説の一種というのだろうか.
    この小説の「お約束」が分かってしまえば,あとはそれを楽しめるかどうか.個人的には非常に楽しめたのだが,哲学とかホメロスの『イリアス』のことについて詳しければもっと楽しめたと思う.

    ということで,いつものように気に入った箇所の引用を.

    「運命は自分で選ぶものだ。流されるな。流れに負けるな」
     そう。運命は自分で選ぶものだ。流れに負けてはならないのだ。だからジョン・セールスマンは自分で運命を選んだのだ。そうに違いない。結末は自分で選ばなければならないのだ。ひじを引いて、背筋を伸ばし、目を閉じたまま顔をあげた。自分の内部に新しい意志が宿るのを感じていた。意志を感じて、そこで初めて自分が疲れていたことに気がついた。危うく疲れに流されるところだった。だが、もう大丈夫だ。
    「邪魔ですか? 邪魔ですね」
    投稿者 saihide : 04:52
  • 2004年12月09日

    自転車事故

    登校中,久しぶりに自転車で事故った.

    場所は県文の北東にある交通量が多いくせに信号がない交差点なのだが,幸いなことに周囲に被害を及ぼさずに済んだ.
    ちなみにその交差点,横断歩道はあるのだが,渡ろうという素振りを見せても誰も止まってくれない.教習所で教わったことは一体何なんだろう...

    で,事故の種類としては転倒事故になるのだろうが,自転車で転倒するというのはかなり久しぶり.それこそ2-3年ぶりかもしれない.
    しかも,結構盛大にコケたので,かなりの衝撃を下半身の左側面で吸収してしまった.外傷はほとんど無いのだが,立ち上がった直後は体の軸がちょっとズレたような感じがしたくらいだ.

    さて,その時の状況なのだが,車の切れ目を狙って交差点を渡ろうとペダルを漕いだところ,いきなり自転車が進まなくなってしまい,徐々に左側に倒れていったのだ.
    加速度的に左側に傾いていくことを他人事のように認識しながら,それまでの人生が走馬燈のように...

    いやいや違う.
    走馬燈じゃなくて,「左側に倒れているんだから左足で踏ん張らないと!」という非常に現実的な対応を提示してくれた自分と,「現在発生している転倒というイベントの原因となった事象というのはやはりアレだろうか? しかしアレは...」という現状を顧みずに理論的に原因を追及している自分が同時並行的に頭の中で展開していき,その結果として現実的な対応がとれず,そのまま倒れてしまったわけだ.
    まあ,左手をついて体重を分散できただけでもマシなんだろうが,自分の危機対応能力に疑問を持たせるには十分な出来事だった.

    被害状況をチェックして動きに支障がないことを確認した後,周囲を見渡してみる.
    おそらく学生さんと思われる女性の冷たい視線を感じつつ,転倒の原因となったものを探してみると...
    やはり存在していた.

    enseki_1.jpg

    縁石である.

    「こんな大きなものを,しかも白鷺のマーク付きの柱というオマケまであるものを見逃してぶつかるとは,おまえの目は節穴か!」との誹りを受けてしまうかもしれないが,一言弁解させて頂きたい.前輪はぶつかっていない.ぶつかったのは後輪である.

    「前輪をぶつけずに後輪だけぶつけるとは,お前はウィリー走行で登校しているのか?」と疑問をもたれる方もおられるかもしれないが,朝っぱらから曲乗りをするほど私は元気ではないし,そもそもウィリー走行もできないはずだ.
    私は普通に自転車に乗っており,普通に道路を横断しようとしただけだ.

    ではなぜ後輪だけを縁石にぶつけるという器用なことができたのか?
    まずはこの写真を見ていただきたい.

    enseki_2.jpg

    これは当時の状況を再現したものであるが,この時点で既に前輪は縁石を越えており,前輪がぶつかることは,ハンドルを思いっきり左に切らない限りありえない.
    しかし,ここで注目していただきたいのはハンドルが左側にある程度切られている点である.
    つまり,当時は道路に対して直角に進行しようとしたのではなく,すこし左側に曲がりながら道路を横切ろうとしたのだ.

    そして,この後に悲劇は起こった.

    enseki_3.jpg

    後輪が縁石にぶつかり,それ以上進めなくなっている.これが転倒の原因である.
    基本的に前輪が縁石を越えているときからハンドルの角度は動かしていないのだが,それでも後輪が縁石にぶつかっている.
    車を運転されている方ならお分かりだろう.

    そう,内輪差である.

    私は現在,普通自動車免許取得のために泣きながら自動車学校に通っているわけだが,そこで内輪差・外輪差について学んだ.
    幸いなことに,縁石に乗り上げて内輪差を実感したのは教習所内にて2回のみ(急なカーブとクランク)であり,路上ではまだ経験していないのだが(このまましないで済みますように),乗り慣れている自転車で実感することになるとは思わなかった.

    うん? 自転車の車輪は前後にしかないから,正確には「内輪差・外輪差」ではなく「前輪差・後輪差」か?
    後輪差で検索してみたら,大型車で気をつけなくてはならないこととしていくつかページがヒットしたが,自転車で後輪差を実感した人というのはかなり珍しいような気がする.
    もしかして自慢できるだろうか?



    いや,指差して笑われるだけのような気がする...

    投稿者 saihide : 02:20

    2004年12月08日

    『時間をとめて待っていて 全3巻』ひかわきょうこ

    『オフィス北極星』と同じく,このシリーズも読み返したくて探していたのだが,『オフィス北極星』を見つけた古本屋で発見.しかも格安.ラッキーだった.

    タイトルだけでは絶対にわからないと思うが,実は西部劇の漫画だったりする.少女漫画で西部劇というのは他にはないのではないかと思って調べてみたら,そんなこともなかった.それでも少年漫画に比べると少ないことに変わりはないか.「拳銃使って撃ち合い」では女性ファンがつきにくいだろうしねえ.
    ちなみにこの作品では「拳銃使って撃ち合い」はあるが,基本的に人が死なないので,血なまぐさいのがダメな人も安心して読めると思う.

    このシリーズをはじめて読んだのは十数年前のことで,妹が1巻を買ってきたのだった(当時は単行本だったが今回買ったのは文庫の方).
    非常に面白くて,続きを早く買って来いと妹を急かした覚えがあるのだが,読んでいてどうも話が見えにくいところが多々あった.
    どうしてだろうと思いつつ,最終巻まで読んだのだが,そこでようやく気がついた.このシリーズの前に同じ登場人物による別のシリーズ(『荒野の天使ども』)があったことに.
    もちろん妹を「こっちも早く買って来い!」と急かしたことはいうまでもない.

    ちなみに,今回探していたのは両方のシリーズだったのだが,その古本屋には『荒野の天使ども』の1巻がなかった.
    すこし悩んだ結果,こっちのシリーズだけ購入,こちらから先に読み直すことになったのだが,こういうのも「歴史は繰り返す」というのだろうか.

    投稿者 saihide : 07:40

    2004年12月07日

    『オフィス北極星 全10巻』真刈信二・中山昌亮

    学生・院生時代に貸本屋で借りて読んでいたのだが,最近になって急に再読したくなったので,古本屋を探し回ってゲットしてきた.

    ニューヨークでリスク・コンサルタント(企業や個人が訴訟を起こされないようにアドバイスしたり,起こされた場合には被害を最小限に(時にはゼロに)するために働くコンサルタント)を開業した日本人ゴーが,個性豊かな依頼人と彼らが巻き込まれたトラブルに立ち向かう物語.

    訴訟社会のアメリカが舞台ということで,法廷シーンや法廷戦術がたくさん出てくるのだが,この物語の本質はそこではないと思う.
    経済的あるいは法廷戦術的に不利だとしても,それぞれの信念や価値観を曲げない登場人物たちの生き様こそがメインテーマなんだろう.

    個人的には美術品の話と両親を告訴した少年の話が好き.不覚にも今回読み直してみて目頭が熱くなってしまった.
    あ,無許可医師と神父の話も好き.マグロの話も缶切の話もいいよなあ...
    って,この調子だと,ほとんどの話が好きだということになってしまうなあ.まあ,実際そうなんだけど.

    ちなみに,この原作者は『勇午』というネゴシエーター(交渉の専門家)を主人公にした話も書いているのだが,世間的にはこちらの方が有名だろう.こちらも面白いことは面白いのだが,話のスケールが大きすぎて,個人的には『オフィス北極星』の方が好きかな.

    で,なぜ世間的には『勇午』の方が評価されているのかというと,やっぱり絵柄の違いが大きいのではないだろうか.『オフィス北極星』は,かなりクセのある絵&構図&間の取り方だから,普通のマンガっぽい『勇午』に比べると一般受けしなかったのだと思う.
    面白いし,もっと評価されていい作品だと思うんだけどなあ.

    投稿者 saihide : 00:42

    2004年12月06日

    『人間の土地』サン=テグジュペリ

    私は「ご趣味は?」と聞かれたら「読書です」と答えても恥ずかしくない程度の冊数は読んでいるつもりだが,いわゆる「読書人」とは程遠い存在であることは自覚している.
    というのも,私は自分の楽しみのためだけに本を読んできたため(もちろん仕事関連は別),読んだ本のジャンルがかなり偏っているのだ.

    最近はその傾向もすこしは是正されてきたような気もするが,世間で話題になった本であっても,私自身が面白そうだと感じない限り自発的に手に取ることは今でもない.
    過去に話題になった本,つまり古典的名作についてはその傾向がさらに強くなるため,これまで読んだ本(作品)の中で,文学全集に載っているような文学作品が占める割合というのは壊滅的に小さかったりする.

    そういう私にとって,小中高の国語の教科書や模試で扱われている文学作品は数少ない「文学体験」であり,それをきっかけに文学作品を読むということが何度かあったのだが,この『人間の土地』もそういう作品の一つ.
    浪人生時代に受けていた通信教育の模試の問題として,この本の最後の数節が使われていた.
    その短い文章にいたく感心した私は「大学に合格したら全部通して読もう」と心に誓ったのだが,喉元過ぎれば熱さを忘れる,大学に合格したときにはその誓いをすっかり忘れてしまっていた.

    それから数年が経過した頃,何かの拍子に図書館で借りて読んでみたのだが,何かが違う.
    問題で使われていたのは最後の方だけなので,それ以外の部分は初めて読むのだから違うも何もないはずなのだが,それでも「何かが違う」と感じていた.
    何だろうこの違和感は?と思いつつ,ほとんど義務感だけで読み進めていったのだが,最後まで辿りついて叫んでしまった.

    「俺が読んだのはこれとちゃう(=これではない)!」

    ちゃんと覚えていたわけではないのだが,文章自体がまるっきり違っていたのだ.正確には書かれている内容は同じだったのかもしれないが,その文章から受け取る印象が全然違っていた.
    その原因は訳者の違いだった.「○○訳はよくないので××訳を読むべきだ」みたいなことが世間で言われていることは,知識としては知っていたのだが,訳者が違うだけで作品から受ける印象が全然違ってくるということを実感したのはこのときが初めてだった.
    だからといって,他の訳でもう一度同じものを読もうという気にはなれなかったので,その後,サン=テグジュペリの本を手に取ることはなかった.

    で,ここからは最近のこと.私が読んで感心したのは堀口大學による訳であることが判明し,その直後にサン=テグジュペリについて興味を持たされるようなことがあった.
    これも何かの縁だろうと,出張先の古本屋で探してみたら,見事に堀口大學訳の文庫を発見.そのまま買って帰ったものの,しばらくは積読本の山に埋もれていたのだが,時間を見つけて読み直してみた.

    内容は,同僚の飛行士や自分自身の遭難のエピソードなどを題材にして,人間の存在というものを格調高く描いているとでも言えばいいのだろうか.
    その理想像はあまりにもロマンティック&立派すぎて,なかなか真似はできないのだが,まあ,少しずつでも,ね.

    問題の文章だが,堀口大學は戦前から活躍していた人らしく,えらく昔風の文章であり,読みやすいとは言い難い.でも,個人的には以前読んだ訳よりも好みだった.


    というわけで,いくつか引用をして終わることにしよう.

    彼は知っている、何人にもあれ、ひとたび事件の渦中へはいってしまったらけっして恐れたりするものではないと。人間に恐ろしいのは未知の事柄だけだ。だが未知も、それに向かって挑みかかる者にとってはすでに未知ではない、ことに人が未知をかくも聡明な慎重さで観察する場合なおのこと。


    彼もまた、彼らの枝葉で広い地平線を覆いつくす役割を引き受ける偉人の一人だった。人間であるということは、とりもなおさず責任を持つことだ。人間であるということは、自分には関係がないと思われるような不幸な出来事に対して忸怩たることだ。人間であるということは、自分の僚友が勝ち得た勝利を誇りとすることだ。人間であるということは、自分の石をそこに据えながら、世界の建設に加担していると感じることだ。


    ただ、新しい機会がないため、適当な土地がないため、きびしい宗教がないため、彼らは、自分たちの偉大さを信ぜずに、ふたたびまた眠ってしまったというわけだ。もとより天稟は、人が自己を解放する助けとなるにちがいない、ただ、天稟を解放することも、また同じく必要だ。


     こうして、世代から世代へ、一本の樹木の生長に似た悠々たる進歩を続けて伝えられてゆくもの、それは生命であると同時に、また認識でもあった。なんと神秘な登山であることよ! 灼熱の溶岩から、星の練粉から、奇蹟によって芽生えた生命ある細胞から、ぼくらは生まれ出たのであったが、やがて、すこしずつ、ぼくらは自らを高めてきた、カンタータを書くまでに、天の川を測量するまでに。


    彼らは、すこしも自分たちの運命に悩んでいはしない。いまぼくを悩ますのは、慈悲心ではない。永久にたえず破れつづける傷口のために悲しもうというのでもない。その傷口をもつ者は感じないのだ。この場合、そこなわれる者、傷つく者は、個人ではなく、人類とでもいうような、何者かだ。ぼくは憐憫を信じない。いまぼくを苦しめるのは、園丁の見地だ。いまぼくを苦しめるのは、けっして貧困ではない。貧困の中になら、要するに、人間は懶惰の中と同じように、落ち着けるものなのだ。近東人の中には、幾代も汚垢の中に住んで、快としている者さえある。ぼくがいま悩んでいるのは、スープを施しても治すことのできないある何ものかだ。ぼくを悩ますのは、その凸でも、凹でも、醜さでもない。言おうなら、それは、これらの人々の各自の中にある虐殺されたモーツァルトだ。


    なお余談だが,某研究室の前に貼ってある読書感想文の中に『人間の大地』とあった.確か私が以前に読んだ訳のタイトルも『人間の大地』だったと思うのだが,その研究室が研究室だけに,インドネシア文学のだったり,犬養道子さんのだったりするのかもしれない.でも,『星の王子さま』の感想文もあったしなあ...

    投稿者 saihide : 03:50

    2004年12月05日

    『放課後の音符』山田詠美(こうさぎ)

    グラハムは、あらを表現したかったみたい。
    なおきょうグラハムは、大成ラミックがマノンレスコーしたかったみたい。
    なおグラハムは、松山で試験された!
    まずはきょうグラハムがご飯も摂すればよかった?
    見事。saihideは、

    『A2Z』となってしまう」感とでも言えばいいんだろうか...うーん,なんと言えばいいんだろうか..あえて表現するなら「三十路男が読むと『うきゃー!』となってしまう」感とでも言えばいいのだろうか...うーん,なんと言えばいいんだろうか.....うーん,なんと言えばいいのだろうか..まあ,面白さとは別の次元で,高校生の「グラハム」とその周囲の女子高生の恋愛を描いた連作短編集.で,どうも違和感があるのか?)だった『A2Z』に続く山田詠美の本,2冊目.不倫小説(ってジャンルがあるのか?)だった『A2Z』に続く山田詠美の本,2冊目.不倫小説(ってジャンルがあるのか?)だった『A2Z』となってしまう」感とでも言えばいいのだろうか..まあ,面白さとはちょっと違うな,「キザ」というのも違ってるし,「キザ」と言いたいような気もするし,「幼い」というのも違ってるし,「キザ」とその周囲の女子高生の恋愛を描いた連作短編集.で,読んでいったわけだが..まあ,面白さとは別の次元で,高校生の「グラハム」とその周囲の女子高生の恋愛を描いた連作短編集.で,どうも違和感があるわけだ.

    といってました。

    *このエントリは、こうさぎの「グラハム」が書きました。

    投稿者 graham : 10:40

    カゴメの株主優待

    半年前にもカゴメの株主優待で記事を書いたが,先日,秋の株主優待が届いた.

    kagome2004_yutai.jpg

    相変わらずの充実ぶりである.
    今回の注目は海鮮イタリアン鍋だろうか.トマトベースの鍋を楽しんだあとは,ご飯を入れればリゾットに,パスタを入れればスープパスタになるそうだ.
    しかし問題が一つ.スープの分量が3-4人前なのだ.さすがに一人で3-4人分は食べられないしなあ...
    仕方ない,大学に持っていっておいて,何かの機会のときにでも使うか.

    投稿者 saihide : 09:20

    2004年12月04日

    親子丼@うどんくに

    先日,昼食を摂るべく大学の近くにある「うどんくに」に行ったところ,親子丼を始めたというポップが貼ってあった.
    チャレンジするべきかと思ったのだが,ひたすらお腹が減っており,未知のメニューだと量が足りないという危険性があったので,その場は見送り.

    ということで,お腹の空き具合が通常程度な時に注文してみた.空き具合は通常程度でももちろん大盛りである.

    kuni_oyako.jpg

    予想どおり,牛玉子丼と同じタイプのドンブリに入っていたのだが,従来の牛玉子丼よりも中身がたっぷりと入っている感じがする.これは大盛りにしたためだろうが,これくらいの量があれば,前回のお腹がすいているときに食べても満足したに違いない.

    しかし,そのボリュームが味の面では逆効果に働いたのか,ご飯の量に比べると汁の味が薄めなように感じた.
    なので私はテーブル上にあった釜玉・冷玉用のダシを適宜追加して味を調整して美味しくいただいたのだが,大盛りじゃなければあれくらいでちょうどいいのかもしれない.

    余談だが,今回のメニュー改訂で牛玉子丼もボリュームアップしたようだ.ただし値段も100円アップしている.
    あと,店内に定食(丼とうどんのセット)の表示がなくなっていたので,もしかしたら廃止されたかも.まあ,丼の大盛りを食べれば十分お腹は一杯になるんだが.

    ともかく,これで「うどんくに」で食べるメニューが一つ増えたわけだ.
    ちなみに「うどんくに」でよく食べるメニューは「天丼 大盛り」「くに丼竜田 大盛り」,そして今回の「親子丼 大盛り」だ.



    うどん屋なんだからうどんも食べようよ>自分

    投稿者 saihide : 23:05

    『ブラック・ティー』山本文緒

    小さな「罪」をテーマにした短編集.裏表紙にある紹介文には「胸に手をあててみれば思いあたる軽犯罪」とあるんだけど,それは軽犯罪どころの話じゃないだろうというのも混じっている.学生さんに借りた本.

    それほど分量があるわけではないのだが,諸般の事情から最初の4編をまず読んで,次の日に残りの6編を読んだ.

    まずは前半4編.もちろんテーマは「小さな罪」なのだが,どことなくコミカルな感じも漂っていたりして,読後感も爽やか.
    山本文緒の短編集は以前も読んだことがあり,「いい話」系と「ブラック」系の両方を書けることは知っていたのだが,その分類でいくと4編連続で「いい話」系.

    で,一日経ってから後半の6編を読む.



    うわぁ, 「ブラック」系炸裂だよ...
    実際にはそれほどブラックというわけでもないのだろうが,4編連続で「いい話」系だったことから「この本は『いい話』系の短編集だ」と勝手に判断していたので,不意打ちを喰らったようなものだ.途中に「ニワトリ」という笑える話も挟まれているが,これも決して「いい話」系ではないしなあ.

    どの話もよくできているのだが,基本的に「いい話」好みの私としては,特に「百年の恋」と「ママ・ドント・クライ」が面白かった.
    ということで,いつものように引用を.

    私達は純真でもなく、賢くもなく、善良でもないけれど。
    できることを精一杯するだけ。ただ精一杯するだけ。
    (from 百年の恋)
    投稿者 saihide : 03:32

    2004年12月03日

    のっぴんらー麺(ラーメン)

    大阪から松山にやってきた頃(ということは4年前か)に一度食べたことがあるのだが,昼過ぎに周辺にいたので久しぶりに食べてみることに.

    noppin_1.jpg

    写真では分からないかも知れないが,高架下にある.

    以前来たときに「のっぴんラーメン」は食べていたので,今回は「ごまみそラーメン」を選択.ちゃんと覚えていないのだが,確か17時までランチOKということで,唐揚丼付きのランチにしてみた.

    noppin_2.jpg

    ボリュームたっぷりだが,これで700円.ラーメン単品だと550円なので,たくさん食べたい人はセットにした方がお得だ.

    で,味のほうだが,以前食べたのっぴんラーメン同様,ごまベースの味がする.いや正確にはシャブシャブのごまダレっぽい味というべきか? で,その味とは別に味噌の味もちゃんとする.たしかに「ごまみそ」ラーメンだ.

    しかし,何かが足りない気がする.食べながらしばらく考えていたのだが,テーブルに置いてあった調味料類を見て気がついた.辛さが足りないんだ.もう少し唐辛子っぽい辛さがあれば... あれ? ごま+味噌+唐辛子だと坦々麺じゃないか?

    ごまベースのラーメンと聞くと,多くの人は坦々麺を想像するだろうけど,これは坦々麺とは全然違うカテゴリーの食べ物だと思っておいたほうがいい.
    確かに坦々麺の持っているような味もするのだが,全く辛くないためか,全然違うものに仕上がっている.
    こののっぴんラーメンは「ほんのり甘くてクリーミーなラーメン」という,他には類を見ないコンセプトのラーメンだということを楽しむべきなんだろう.
    とはいえ,このラーメンをベースにした坦々麺というのも食べてみたいなあ.単に辛いだけの坦々麺とは違うものになりそうな気がする.

    ちなみにセットの唐揚丼には想像以上に唐揚がのっていて嬉しかった.

    投稿者 saihide : 06:32

    2004年12月02日

    11月の検索語

    先月に引き続き,11月の検索語のご紹介.
    前回同様,関連しそうな検索語はひとつにまとめているが,設定を少々変えたので,前回の結果と単純比較はできなくなっている.

    ちなみにこうさぎによる検索語の集計(memorandumのトップページがヒットした場合限定)では「松山市の地図」「マノンレスコー」「業務スーパー」が多かった.
    マノンレスコーのあらすじを検索してこのサイトがヒットしてはいかんだろう>検索エンジン

    検索語件数コメント
    じゃこ天おばちゃん113ワッキーの地名しりとりは完結したがまだ行ってない.じゃこ天おばちゃんが引退するという話もあるし,早く行きたいのだが...
    松山市の地図87これは地図掲示板がヒットしているため.なんとか有効活用しないと..って先月も書いたなあ.
    カゴメの株主優待36先月よりもヒット数がちょっと増えている.ちなみに優待は到着済みなので記事は近日中に.
    業務スーパー11コーヒーが切れたので,そろそろ行かねば.
    マネーボール 9新球団は楽天に決定.しかし,ソフトバンクまで球団を持つことになろうとは.
    マノンレスコー9『悪女入門』の内容がヒットしているらしいのだが,どこかでレポート課題にでもなったのか?

    ということで,検索エンジン的には,11月の崔研究室 仮営業所は「じゃこ天おばちゃん」と「松山市の地図」と「カゴメの株式優待」のサイトだったわけだが,松山関連で統一されていた10月の結果に比べると,意味が分からない度が若干アップしてるなあ(苦笑).

    投稿者 saihide : 00:28

    2004年12月01日

    大成ラミックの株主優待

    ほとんどの人は知らないだろうが,大成ラミックという会社がある.食品などの包装フィルムを製造している会社で,その業界では大手らしい.
    配当利回りも高いし,株主優待もあるということで,単元株購入しておいたのだが,先日,株主優待が届いた.

    lamick2004_yutai.jpg

    うーん,うどん・そば・ラーメンの類については文句はないんだが,「鶏肉ごはんの素」と「ひじきごはんの素」は一人暮らし&最近はご飯を炊いていない身としては使いにくいなあ.浅漬けの素はさらに使いにくいが...

    投稿者 saihide : 00:14